『Cookie Cutter』レビュー: 爆裂暴走アンドロイド
ブチギレたアンドロイドが大暴れする豪快で爽快なメトロイドヴァニア『Cookie Cutter』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。
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Cookie Cutte製品情報
タイトル | Cookie Cutte |
---|---|
開発元 | Subcult Joint LTD |
対応機種 | PC |
ジャンル | メトロイドヴァニア, 2D横スクロールアクション |
本稿は、ゲームパッドを使ってプレイした際のレビューとなっている。
Cookie Cutteの攻略
ストーリー
ディストピア世界
本作の世界は、たぶん未来。
インフォネットという巨大企業がデンゼルと呼ばれるアンドロイドを生み出し、「人類の理想郷を創り上げましょう!」と高らかに宣言していた。
デンゼルに魂を移せば、人は永遠に生きることが出来る。インフォネットの技術によって、そんな夢のような話が実現し始めた。
しかし、上手い話には裏がある。しかも、未来の巨大企業といえば陰謀まみれと相場が決まっている。
そう、本作もその例に漏れず、インフォネットが掲げる理想郷とは実は聞こえが良いだけの嘘っぱちだ。
シンジーとチェリー
そんなインフォネットの嘘っぱち計画に気づいた博士がいた。
博士の名はシンジー・ファロン。インフォネットでデンゼル開発に携わってきたメカニックだ。
しかし、博士はインフォネットに反旗を翻そうと、隠れて特殊なデンゼルを創り出し、チェリーと名付けた。
ところが、何でもかんでも牛耳りたいインフォネットがそんな反乱に気づかないわけがない。博士はインフォネットに拘束され、チェリーはズタズタに壊されてしまった。
チェリー再起動
博士誘拐事件から長い月日が経ち、チェリーはちょっとイメチェンして目を覚ましていた。
ラズというメカニックが壊れたチェリーを見つけて修理し続けてくれていたのだ。
無事に機能が回復してきたチェリーは、遂にシンジー博士を救うために旅立つことを決める。
長い時を経て冷めるどころか熟成されたチェリーの怒りは、もう止まらない。大好きな博士の救出を邪魔する奴は、誰であろうとぶっ飛ばす!
攻略のポイント
あっちへこっちへ探索
本作はメトロイドヴァニアゲームなので、新たな移動スキルを習得して探索できる範囲を広げながらゲームを進めていく。
メインストーリー上の目的地は地図上に表示されるし、何をすべきかのヒントも貰える。
各地にはNPCがいて、彼らの願いを叶えるサブクエストを依頼される。解決すれば、もちろん報酬が貰える。
NPCの中には、チェリーの拠点であるダイナーに居場所を移し、新たなアップグレードやアイテムを売ってくれる者もいる。
大暴れバトル
チェリーは、パンチやキックの通常攻撃と、武器で繰り出せる武器攻撃で戦う。武器は複数登場する。
通常攻撃での与ダメージは少なめだけど、敵に当たる度にヴォイドゲージを溜めることが出来る。
このヴォイドゲージを消費すると武器攻撃が出来、更に体力回復にも使用することが出来る。
通常攻撃にも武器攻撃にもコンボ技があり、各武器はアップグレードすると新たなコンボ技をアンロックすることができる。
また、敵の攻撃は回避とパリィが出来る。パリィに成功したり、敵の残り体力が少なくなると、フィニッシュ技を発動することが出来る。
フィニッシュ技で敵を倒すと一定量のヴォイドゲージと体力ゲージを一気に回復できるので積極的に狙いたいところ。
パーツとエネルギー
本作では敵を倒しても経験値が手に入るわけではない。
ショップや各地の宝箱からパーツと呼ばれる装備品を手に入れて、それによってチェリーを強化する。
パーツによって、チェリーの最大体力や攻撃力を上げたり、様々なステータス効果を発現することができる。
しかし、パーツの装備にはエネルギーが必要だ。各パーツには装備コストであるに必要エネルギー量が決まっており、どれを装備するかの組み合わせはプレイヤー次第だ。
エネルギー量上限は、各地でエネルギーセルを見つけることで増やすことが出来る。
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Cookie Cutterの評価と感想
物語の面白さ
物語は分かりやすい。
巨大企業の陰謀によってディストピアな世界が訪れ、人間の魂が機械に閉じ込められて…という壮大で込み入った話が始まりそうになる。
ところが、そういう技術や陰謀をふむふむと精査して考察しながら進むのが本作のメインではない。
「邪魔するものは邪魔だー!片っ端からぶっ飛ばしてやる!」という、かなり勢いが良いエネルギッシュな物語だ。
グラフィックから受ける印象そのままに、物語もカートゥーンや漫画のようにビシバシ進んでいく。重たかったり複雑な話にはならない。
でも、深いことを言ってる人もいるし、この世界の構造が分かってくるテキスト情報も各地で読むことが出来る。
基本的にメインストーリーに沿って探索していくので、複雑ではないものの物語を楽しむメトロイドヴァニアゲームだ。
キャラクターの魅力
チェリーは、かなり強気で威勢が良くて、怖いもの知らずのヤバめなギャル。自らの目的に向かって猪突猛進する。
チェリーは、初対面のNPCにもぶっきらぼう。でも、困っているキャラには意外と優しかったり、とても人間くさいアンドロイドだ。
ゲームや映画のアンドロイドといえば、落ち着いて理性的で論理的というイメージだけど、チェリーはその真逆で、大暴走する感情剥き出しなアンドロイドだ。
一方で、チェリー内部に格納されている相棒のレジャイナは、まさにアンドロイドのイメージ通り。チェリーをよく諌めている。
NPCたちは、インフォネットのことを良く思っていないキャラが多く、チェリー以外のキャラもなかなかに口が悪くて威勢がいい。
操作の快適さ
挙動はキビキビしていて、バトルはハイペース。
現れる全敵を倒さなければ先に進めない部屋もあり、バトルはベルトスクロールアクションのような感覚だ。
また、フィニッシュ技を発動できる敵にはYボタン(Xboxコントローラー使用時)が表示されるけれど、Yボタンは武器攻撃と同じボタンであり、フィニッシュ技が発動せず武器攻撃になってしまうことがある。
コンボを一旦中断し、一瞬間を開けてYボタンを押さなければならないので、ちょっと面倒。
でも、ファストトラベルもあるし、武器選択メニューはホイール状になっていて操作はしやすく、ほぼ快適にプレイできる。
難易度バランス
本作では難易度選択はできない。でも、特に詰まらず攻略出来る難易度バランスだ。
全敵を倒さなければ先に進めない部屋では、大量の敵に囲まれることが多く大混戦になる。
パリィできる敵の攻撃はキラーンと光るエフェクトが表示されるので親切だけど、判定は厳しめ。しかも混戦になるとパリィを狙っている間に他の敵に後頭部をぶん殴られやすい。
でも、上空に打ち上げると無防備になる敵が多いし、敵に攻撃する隙を与えずコンボを繋げまくって押しまくると、ずっとチェリーのターン!といった感じで攻撃できる。爽快だ。
また、本作には地形トラップが大量にある。
これによって難しくなっているわけではなく、トラップに敵を打ち飛ばすとダメージを与えられる。
トラップは、もはやチェリーのための備え付けの武器であり、敵は回転ノコギリで切り刻まれたり感電したり悲惨な目に遭うことになる。
ゲームシステムの面白さ
物語を楽しみつつ、豪快な演出と爽快なバトルを味わえるのが本作の魅力だ。
探索については、開けていない宝箱やギミックはマップ上に自動で表示されていく。まず迷子になることはないので親切だし、実際のところマップ構造はそんなに複雑でもない。
隠し部屋やショートカットもあるけれど、迷いながら探索するのが好きなメトロイドヴァニア好きとしては、物足りなさを感じる。
でも、逆に言えば進んでいる感を実感しやすく、どかどか戦いながら物語もずんずん展開していくので、どんどん先へ先へとプレイする気が途切れない。
やりこみ要素の楽しさ
隠し部屋を見つけ出すのが1番分かりやすいやり込み要素。そこで宝箱を見つけて、より多くのパーツやアイテムを手に入れていく。
宝箱からは、チェリーの強化に使える物や、チェリーの記憶を明らかにするキーアイテムも隠されている。
また、武器の強化や各地にいるNPCの悩み事を解決するのもやり込み要素だ。
また、武器やパーツの強化には、敵がドロップする素材が必要であり、同じ敵でもレアドロップ素材がドロップすることがある。
これによって一度探索した場所でも敵を素通りせず進もうという気になりやすいのが良い。
グラフィックの芸術性
イラスト調のグラフィックで描かれ、カートゥーンのように派手な色づかいと演出が満載。ポップでカラフル!
本作の大きな魅力の一つは、このグラフィックだ。
敵ごとにフィニッシュ技の演出は異なっており、どれもかなり豪快で「私の邪魔をするなーっ!」というチェリーの力強さを感じることが出来て見ごたえたっぷり。
イラスト調なのでマイルドにはなっているけれど、ゴア表現が多いので苦手な人はご注意を(本稿では、あまり激しくない場面を掲載している)。
また、隠し部屋などには落書きやポスターがあり、他ゲームのパロディもある。思わず笑ってしまったものもあるので、背景に注目しながら探索するのがおすすめ。
サウンドの魅力
音楽も、もちろん威勢が良い。
全敵を倒さなければいけない部屋やボス戦時には、アップテンポで力強いBGMが流れる。どれも本作の雰囲気にぴったりだ。
また、チェリーのかけ声も勇ましくてかっこ良く、バトルの爽快感が一層増している。
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Cookie Cutterレビューのまとめ
おすすめな人
- 爽快で脳筋プレイなバトルが好き
- 物語を楽しみたい
- イラスト調のグラフィックが好み
おすすめではない人
- 迷いながら自由に探索したい
- ゴア表現が苦手
- 敵とじっくり戦いたい
総合評価良いところ&残念なところ
- 爽快で豪快なバトル
- 物語が楽しめる
- イラスト調のクオリティ高いグラフィック
- 自由度はあまり高くない
- マップ構造はそんなに入り組んでいない
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Cookie Cutter
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