『Ori and the Blind Forest オリとくらやみの森』とは

Moon Studiosが開発した2Dアクションゲーム。2Dアクションの中でも、探索がメインで徐々に行ける場所が広がっていくメトロイドヴァニアに分類される。
本作はOriシリーズの第1作目。シリーズ2作目は『Ori and the Will of the Wisps』。シリーズの2タイトルともに、どちらもたくさんの賞に選ばれている高評価ゲームだ。
Xbox、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。
私はXbox版をプレイ。
ちなみに私がプレイしたのは「Defitinitive Edition」。発売当初のものにストーリーやエリア、スキルなどが複数追加されている。
あらすじ
どこかにある二ブルという名前の森。森の中心にある青白く光る精霊の木から1つの青い光が飛び出す。

その青い光が、主人公のオリだ。
オリは、精霊の木から遠く離れた場所に不時着。しかし、とっても優しいナルに拾われる。めちゃくちゃラッキー。

Definitive Editionでは
ナルの事情を知ることもできる
ナルに可愛がられて楽しく暮らしていたオリだけど、ある日、精霊の木から何か呼びかけられていることに気づく。
「何か聞こえるぞ」とオリは反応するけれど、オリのことが可愛くて仕方ないナルは、オリを精霊の木から隠してしまう。

その日を境に、なぜか森は枯れていき、ナルとオリは食べ物も十分に手に入れられなくなってしまう。遠くに見ると、精霊の木も枯れてしまっている。
そして、遂にナルも力尽きてしまう。オリにたくさん果物を採ってあげようとして怪我をしてしまったのだ。

更に、寂しさと悲しさでションボリ状態になってしまったオリの命も尽きてしまう。なんて悲しい物語なんだ。安らかに眠って…。

が、しかし、ここからゲームが始まる。動けなくなったオリからの周りに青白い花が咲き、精霊の木の最後の光がオリに宿って、大復活!

元気になったオリが森を進んでいくと、セインと遭遇する。セインに導かれ、更にオリの正体、精霊の木に何が起きたかを教えてもらいながら、森を旅することになる。
森が失ったエッセンスを取り戻して精霊の木、そしてニブルの森を復活させるのだ。

ゲームの特徴
メトロイドヴァニア
本作はプラットフォーマーのメトロイドヴァニア。
精霊の炎など敵を攻撃する技もあるけれど、基本的には正確にタイミングよくジャンプしたり滑空したりといったアクションの精度が試される。

複数に分かれているエリアを進んでいきながら、徐々にスキルを身につけていく。スキルを手に入れることで、行けなかった場所に行けるようになる。
一方で、ストーリーが進行することでマップが変わって行けるようになる場所もある。

隅々まで探索してステータスやスキルをアップグレードすることができるアイテムを手に入ると徐々にオリが強くなっていく。

どこでセーブする?
オリには体力とは別にエナジーのゲージがある。
エナジーは、強力な技を発動する時に消費するけれど、それとは別に大切な役目がある。
本作では、敵の目の前や不安定な地面以外ならどこでもセーブできる。
セーブする際には、上述のエナジーを1ゲージ消費してソウルリンクを作る。

死んでしまうと、ソウルリンクを作った場所から、作った時の状態からリスタートになる。
また、ソウルリンクでは、敵を倒した時や探索で手に入る能力セルを消費して能力のアップグレードが出来る。

能力ポイントを獲得できる
スキルを発動するためにエナジーを温存するか、死にそうな場所の前でセーブしておくか、また、次のセーブのためにエナジーを溜めておくか。やりくりが重要だ。
評価
オリは喋らない。ガイド役となるセインは重要な場面でのみ喋ってくれる。
それと精霊の木と思われる声がナレーターとして、時々あらすじを語ってくれる。

ほとんどストーリーが詳しく語られることはないんだけど、物語はよく分かる。分かりすぎて、もはや泣いてしまうくらい感動する。
悪役として黒い大きなフクロウのような鳥のクロが登場するんだけど、徐々にクロの事情が分かってきて、ラストでは涙ドバァッ。

アクションゲームなんだけど、メトロイドヴァニアなんだけど、すっごくストーリーが印象に残るゲーム。
オリはめちゃくちゃ可愛くて、NPCのキャラ達にもかなり愛着が湧く。本作をクリアした後すぐに続編をダウンロードしたくらいオリの世界の虜になってしまった。
本作には、いわゆるボス戦はない。ボス戦の代わりに、初見殺しは当たり前のスピードも求められるアクションの山場が何回かある。

もちろん、それ以外の場所でも正確なアクション操作が求められる。
というわけで、アクションの精度が命のゲームだけど、挙動の正確さはバッチリだ。数ミリで死ぬし、数ミリで助かる。オリは、操作した通りに反応よく滑らかに動いてくれる。
壁を登ったり、空中で敵が撃った弾を跳ね返す反動で高くジャンプしたり、たくさんのスキルが登場する。

でも、操作が複雑過ぎて操作ミスしちゃう!ということにはなりにくい。身体に馴染みやすい操作方法になってて、「次はこのボタン押して…」と頭で考える必要はあまりなかった。
本作は高難易度アクションと言われているけれど、アクションの正確さが鍵を握るので、覚えゲーだ。
歯応えは感じるけれど、「プロ呼んでください!」と言いたくなるようなとんでもないレベルではないので、挑戦をやめなければちゃんとクリアできる。

プレイ中はバグもらなかったんだけど、唯一エンディングに差し掛かるところでクラッシュした。再プレイしたら大丈夫だったけど、高難易度アクションでクラッシュは心臓に悪い。
行けそうだけど行けないなー。あ、このスキルであそこに行けそう。お!こことここの道がつながってるのか。
メトロイドヴァニアの面白さと中毒性は抜群。探索できる範囲の広がり方も絶妙で、夢中になってスタートからクリアまでプレイした。

どうやったら進めるかを考えるのも面白い
どこでもセーブできるっていうシステムは、なかなか面白い。うっかり死んでしまった時の「うわあー!なんであの時セーブしておかなかったんだ!自分のバカ!」という他のアクションにはない悔しさが味わえる。
やり込みは、能力セルなどオリをアップグレードアイテムを回収していく。どれだけ探索できるかという、メトロイドヴァニアならではのやり込み要素だ。

とはいっても、そこまで複雑なマップではないし、ステータスが上がってくると結構ゴリ押しでも探索出来るようになる。
雰囲気がすっっごく良い。絵本のような可愛さと、幻想的な美しさ。このグラフィックを見ただけだと高難易度アクションとは、とても思い浮かばない。

ゲームプレイもストーリーもグラフィックも全て素晴らしいけれど、1番気に入ったのはBGM。めちゃくちゃ良い。
オーケストラになってて壮大で、とにかく良い曲。ゲームオーバーになってもリスポーン時に音楽が途切れず、ずっと流れてるのが、また良い。気持ちがずっと盛り上がる。
アクションの山場になると神テーマ曲が流れるんだけど、音楽に聞き入ってしまって操作忘れて絶命ってことが何回もあった。
まとめ
- 良いところ
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- 全てにおいて高クオリティなメトロイドヴァニア
- 歯応えのあるアクション
- 音楽が最高
- 感動のストーリー
- 残念なところ
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- ステータスが上がってくるとゴリ押し出来る
- マップはあまり複雑ではない
- もう少しボリュームが欲しい
総合評価
4.5
- オススメな人
-
- メトロイドヴァニア好き
- アクションゲームが好き
- 芸術性の高いゲームが好き
- オススメではない人
-
- アクションが苦手
- 諦めやすい