>> 近日発売の注目ゲーム
>> 発売済みの人気ゲーム
※Amazonリンク
>> 近日発売の注目ゲーム
>> 発売済みの人気ゲーム
※Amazonリンク
『トライアングルストラテジー Triangle Strategy』とは、スクウェアエニックスが開発したストラテジーゲーム。
『オクトパストラベラー』を手がけた浅野チームが開発を担当している。
オクトラで好評となった3DCGとピクセルアートを組み合わせたHD-2Dグラフィックも用いられている。
本作は、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることができます。
本作の舞台はノゼリア大陸。
ここでは、三大国が互いに牽制しつつも平和を保っていた。
鉄が採れ、製鉄技術も優れている雪国のエスフロスト公国。
大陸で唯一塩が採れる宗教国家である聖ハイサンド大教国。
川に面し、港町や貿易で栄えるグリンブルク王国。
かつては塩と鉄を巡って、名前もそのまま塩鉄大戦が起きたほど仲が悪い。
が、大戦を反省し、今は三国が友好状態を保っている。
本作の主人公は、グリンブルグ王国の御三家であるウォルホート家当主セレノア。
当主とは言っても、エスフロスト公国から嫁いできたフレデリカと結婚を控える若い貴族のお坊ちゃま。
物語の冒頭で、体調に不安を抱える父親から当主の座を譲られたばかりだ。
政略結婚ではあるものの訳ありのフレデリカ、グリンブルグ王家次男のロラン王子、そして執事のベネディクトら家臣たち。
みんなと信頼関係関係を築きながら、当主としての振る舞いを絶賛勉強中だ。
政治の場に出たり、結婚式の準備もあるし、超多忙な新人当主セレノア。
しかし、世界は彼の成長を待ってはくれない。
なんと、突然、エスフロスト公国がグリンブルグ王国に攻めてきた。
エスフロスト公国の目的は分からないばかりか、様々な謀略を図られ、セレノア坊ちゃんは厳しい状況に立たされていくことになる。
彼自身だけではなく、家族や家臣、そして領民の命もセレノアの振る舞い次第だ。
セレノアは、様々な人と出会い、嘘にまみれた世界の真実を知り、争いの中で活路を見出そうと奮闘する。
本作は、クエスト攻略でゲームが進行する。
メインクエストにサブクエスト。物語を見るだけのクエストもある。
また、時々探索パートがあり、街などを自由に探索しつつNPCと話したり、お買い物したり、アイテムを拾ったり出来る。
その場が戦場になることもあるので、地形を把握するチャンスでもある。
また、バトルが発生するクエストでは、それぞれに設定された勝利条件を満たせばクリアとなる。
本作のバトルはターンベースなタクティクスバトル。
ターンが回ってきたキャラが、移動とアクションを行う。
どこに移動するかは、かなり重要。
敵の背後や高い位置から攻撃すれば大ダメージを与えられる。
また、他の味方と敵を挟む位置から攻撃すれば、味方が追撃もしてくれる。
各キャラ固有のスキルにはTPを使う。TPはターンごとに1ずつ回復する。MPの概念はない。
本作の物語には分岐要素がある。
会話中に、3択から解答を求められることがあり、どれを選んだかによってセレノアの信念が変化していく。
本作の信念とは、道徳、利益、自由だ。
どの選択肢がどれにあたり、セレノアの信念が各時点でどうなっているかはゲーム内では確認することが出来ない。
また、物語の局面では、2択からどちらの方針で進むか選択を迫られることがある。
そんな時は、仲間内で「信念の天秤」による投票を行って多数決をとる。
自分の考えと違っても、この結果には従わなければいけない。
でも、投票前に仕入れた情報を使って仲間を説得することも可能(説得も失敗することあり)。
本作では、上述した分岐要素によって仲間になるキャラも変わる。
突発的にサブクエストのような形で仲間になるキャラもいれば、ストーリー上で仲間になるキャラもいる。
各キャラはバトル中の行動ごとに経験値を得て、レベルアップし、スキルがアンロックされていく。
また、詰所と呼ばれる拠点にある鍛冶屋やよろず屋などでは、武器やキャラの強化が出来る。
物語の面白さ
5.0
政治も争いも人間関係も、正解がない。そりゃそうだ、現実なら。
で、そんな現実が本作内でもバチンバチンと顔面を叩かれるように突きつけられる。
「どれも正解じゃない!でも、どれも正解だ!」という過酷な選択ばかりで、本気の名家の当主となる体験が出来る。
胸糞展開も多く、「ぐぬぅ…、なぜこんなことになってしまったんだ。…私の選択のせいなのか…ぐぐぐ」と、画面の前で胸が痛むことも。
でも、初見では複数のセーブデータは作らず、攻略情報も見ずに、自分の信念で選択して進むのがオススメ。
どこからどこまで分岐による影響なのか分からないくらい自然にドラマティックに展開していくので、苦悩し、その結果に悶える濃厚で楽しい体験が出来る。
キャラクターの魅力
5.0
登場人物はめちゃくちゃ多い。仲間も増えるし、名前を覚えるのもひと苦労な程。
で、みんな良いキャラしてる。
特に大きな分岐点での各キャラとの会話では、それぞれの考え方に感心する。
「そっかそっか、そういう考え方もあるねえ」と、こっちが説得されそうになる。
敵の事情もちゃんと描かれていて「そういう目標で動いてるのか!やり方が賢い!」て、ムカつきつつも褒めたくなる。
そう、キャラ全員に信念がちゃんとあるってことだ。
本作のテーマである信念がちゃんと活かされてたキャラ作りとなっていて、終始感心しっぱなし。
操作性
4.5
ターンベースのタクティクスバトルなので、操作性が問題になる場面はほぼない。
UIも見やすいし、移動できる位置や敵味方の射程も可視化されるので分かりやすい。
本作は十字キーでもスティックでも操作出来るんだけど、スティック操作で動きすぎるのが、たまに気になる。
カーソルもカメラ視点もドゥラララーって、それはもう滑らかに動いていく。行き過ぎ、行き過ぎですよ!
マス目移動やコマンド入力のゲームなので、もう少しカーソル移動に引っかかりがあると良かった。
難易度バランス
4.5
本作では、4段階から難易度が選べる。
ベリーイージー、イージー、ノーマル、ハードだ。
ちなみにノーマルの目安は、タクティクスゲームをプレイしたことがある人向けになっている。
私はノーマルでプレイしているけれど、確かに歯ごたえがあって、「なんとかなるでしょ」プレイじゃ負ける。
敵の数は多いし、敵も追撃や地形ダメージをちゃんと使ってくる。
一方で、タクティクスに馴染みがない人でもプレイしやすいイージー難易度に二段階あるのは親切だと思う。
タクティクスが苦手だからと敬遠するのは勿体ないくらい物語が面白いので、間口が広くなっているのは親切だ。
ゲームシステム
5.0
重めの大人向けストーリーに、めちゃくちゃ悩む分岐要素と選択がしっかり反映される内容、歯ごたえのある戦略性高いバトル。
間違いなく、「大当たり!」なストラテジーゲーム。
特に、投票システムが面白い。
自分の考えている方向になって欲しいと思い仲間を説得する際には、会話上の駆け引きが楽しめる。
もちろん説得に失敗すれば、自分の希望していない方向に物語が進む。
でも、その後の展開を見ると「あ、こっちで良かったのかも」と思うこともあって、色んなものの考え方を学ぶことができる。
そう、まさにセレノアと共に当主として悩みながら成長していく気分だ。苦渋の決断に胸も頭も痛めながら進んでいく。
プレイヤーが物語を動かしている感覚になる仕掛けが散りばめられていて、没入感がえげつない。
ただ、ゲームの進行はかなりゆっくりな印象。
クエストがかなり細切れになっていて、イベントシーンを見るだけのクエストが連続することも。
やりこみ要素
4.5
1番のやり込み要素は周回プレイだ。
会話中の選択肢も含めて分岐要素がたっぷりある。
違う選択にしたら物語はどうなるのか。また別の仲間が現れるのか。
2周目は、自分なら絶対選ばないという選択肢をあえて選んでプレイしてみるのも面白いかも。
また、バトル中には、賢い戦略をとると戦巧ポイントが貰えて、切札というバトル中に使えるスキルが使用可能になる。
同じバトルでも、より巧く戦えば報酬が貰えるので悩み甲斐もある。
あれこれ戦術を試すのもやり込み要素だ。
成長要素も収集要素もしっかり用意されているので、たっぷり楽しむことが出来る。
グラフィック
4.5
『オクトパストラベラー』から続くHD-2Dグラフィックだ。
私はこのグラフィックが好きなので、本作ももちろんお気に入り。
タクティクスゲームというと、ある程度決まった視点からの景色だけで、隅々まで見ることができないことが多い。
でも、本作の探索パートでは自由に移動してカメラも回転できるし、街の風景などまで堪能できるのが嬉しい。
サウンド
5.0
壮大な戦いって感じがムンムンの良曲揃い。カッコイイ。
戦局が変わるとBGMも変わって、ターンベースでも白熱したバトルを味わえる。
登場キャラは多いんだけど、村人Aみたいなモブキャラまでボイス付きだったりして、サウンド面も豪華な作りだ。
\\サントラはこちら//
5.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
しっかり悩む分岐要素
惹き込まれる物語とキャラ
歯ごたえのあるバトル
結果に従わなければいけない投票システム
ゲーム進行がゆっくり
ストラテジーゲームが好き
物語をたっぷり楽しみたい
自分の信念を試してみたい
分岐要素が嫌い
サクサク攻略できるゲームを探している
胸糞展開が苦手
名作ストラテジーゲームのリメイク版。様々な種族が登場し、分岐要素もある物語が楽しめる。歯ごたえもしっかりあり、古くささはなく圧倒的な完成度が味わえる。本作が好きなら、絶対気にいるはず。
本作の開発陣が手がけたHD-2Dシリーズ第1作目。古き良きと新しく面白いが融合した高評価RPG。こちらも完全な正解はない大人が楽しめる物語が魅力。分岐要素はなし。
胸と頭が痛い
選択肢や投票システムなど分岐要素盛り盛りの濃厚な物語に夢中になるストラテジーゲーム。
戦略性高く歯ごたえがあり、賢い立ち回りもちゃんと評価されるタクティクスバトルにも熱中する。
HD-2Dグラフィックも美しく、特に大人におすすめしたい高評価作。
トライアングルストラテジー Triangle Strategy
© SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.