『ラチェット&クランク THE GAME』とは
2002年PS2向けに発売された『ラチェット&クランク』のリブート版であるアクションゲーム。
グラフィックの向上だけではなく、ストーリーやステージ構成が変更され、新たな武器も追加されている。もはや別ゲー。
製作は、『Marvel’s Spider-Man』シリーズのInsomniac Games。
『Marvel’s Spider-Man』シリーズについて詳しく
本作のオリジナルは『ラチェット&クランク』シリーズの第1作目。ここから続編が複数製作され、映画まで製作されたSIEのなかでも人気シリーズの原点。
でも、本作は過去作やシリーズのことを知らなくても、プレイには全く問題ない。
もちろん、過去作のネタがチラリと出てくることもあるのでシリーズファンも楽しめるようになっている。また、リブート版ということでオリジナル版とはシナリオも変わっているので、昔プレイした人も新たに楽しめる。


また続編が2021年6月11日に発売予定。
あらすじ
ロンバックス族というキツネのような眉毛太めのモフモフ生物のラチェットが主人公。
ラチェットは、惑星ベルディンで宇宙船修理の手伝いをしながら暮らしている。が、実はガラクチックレンジャーと呼ばれる正義の味方軍団に入りたいと願っている。
一方、戦闘用ロボットが作られている惑星カルトゥの工場の検品で、一体の不良品ロボットが見つかる。
何をどう間違えたらそうなるのか、他のロボットに比べて明らかに全然違う不良品。しかし、この小さなロボットが、もう1人の主人公となるクランク。
どう間違えたらこうなるのか
不良品は廃棄だ。でも、クランクは、鉄クズにされてたまるかと脱走。小さなボディだけど、度胸と勇気は最強だ。不良品とは思えないハートの強さを持っている。
更にクランクは、ロボット工場を運営するビッグボスが悪事を働こうとしていることをガラクチックレンジャーに警告しようと宇宙船でぶっ飛ぶ。正義感も強いチビロボットだ。
が、文字通り宇宙船はぶっ飛んでしまい、ラチェットが住む惑星ベルディンに不時着。
不時着現場に駆けつけたラチェットは、ヒーロー願望と冒険心が溢れてしまい、ついつい「自分はガラクチックレンジャーだ!任せとけ!」とクランクの手助けを買って出る。
いい相棒になったラチェットとクランクは惑星を巡り、ビッグボスが率いるブラーグ軍団と戦うことになる。
ゲームの特徴
アクションでシューティング
ラチェットとクランク2人が主人公だけど、基本的にはラチェットを操作。
クランクはラチェットの背中に乗って(リュックのように背負われてるけど)、あれやこれやとアドバイスしてくれる。
ラチェットは、近接攻撃と遠距離攻撃が出来る。
近接攻撃では、自慢のレンチでボカスカ敵を殴って吹っ飛ばす。
遠距離攻撃では武器ガラメカと呼ばれる銃や爆弾で敵を狙って撃つ。ガラメカは、攻撃に特化したライフル型、爆弾型、ランチャー型などいわゆる銃火器だ。
しかし、爆発すると周囲の敵が踊り始めてしまうミラーボールや、敵をモッフモフの羊に変えて無力化させるものなど、ネタ武器のように見えて、実は意外と強力な武器ガラメカもある。
また、探索に役立つジェットパックや水中マスクといった探索用のガラメカも登場する。
ゲームは、惑星を移動しながら進んでいく。各惑星がステージになっていて、探索しながら先に進み、ボスを倒してメインストーリーを進み、また別の惑星に進むという形で進んでいく(惑星間は行ったり来たりもできる)。
ボルトが通貨で、鉱石で改造
敵を倒すと経験値が溜まっていき、ラチェットはレベルアップしていく。
また、敵を倒したりステージにある箱を壊すとボルトが派手に散らばる。これが本作の通貨で、ショップで新たな武器ガラメカを買うことが出来る。
また、鉱石がドロップすることもあり、これは武器ガラメカのアップグレードに使う。武器ごとにパネルを解放して、弾数や攻撃範囲などを増やすことが出来る。
アップグレードパネルは武器ごと固有であり、鉱石もジャカジャカと手に入るわけではない。使いやすくお気に入りの武器ガラメカからアップグレードするのがおすすめ。
エクストラとカードコレクター
それぞれの惑星でメインストーリーが展開していくけれど、、各惑星にはサブクエストのような「エクストラ目的」がある。
ホバーレースと呼ばれるミニゲームで上位ランキングに挑戦したり、宝物を全部見つけるといったもので、クリアするともちろん報酬がもらえる。
また、収集要素として、ホロカードがある。フィールド上で発見したり、敵を倒すと手に入ることがあり、惑星や武器にちなんだ同シリーズ3枚を揃えると、敵を倒した時に通貨であるボルトがより多くドロップするようになるなどボーナスが付くようになる。
また、やり込み要素として、輝く巨大なボルト探しもある。
惑星ごとに取りに行きにくい場所に隠されていて、一定数集めると「オマケ」要素が楽しめるようになる。
ラチェットの見た目を変えたり、弾数無制限といったチート級な機能などが使えるようになる。
評価
オリジナル版はプレイしたことがないし、『ラチェット&クランク』シリーズ自体触れたことがない。
それでも本作で一気に「ラチェクラ」ファンになってしまった。
それくらい魅力的!
ジョークもふんだんに織り交ぜたディズニーアニメを見てるような、アメリカンなノリ。
お決まりなジョークでも、ついつい笑ってしまう。
常にテンションが高く、楽しくて夢いっぱいな気分になるゲーム。
どこもかしこもも色鮮やかで、アクションも演出もド派手。
かといって、こちらが引いてしまうような過剰でコテコテな雰囲気ではなく、どっぷり入り込んで楽しめる。
遊園地のアトラクションにずっと乗り続けているような感覚。
そして、キャラも魅力的。
敵も味方も、見た目も性格も超個性的。
「デカケツ親父」とか名前からパンチ効いてるキャラまでいる。
日本語翻訳のセンスも素晴らしい。
本作は2016年に発売されたけれど、2020年にプレイしても全く古さを感じさせない。
グラフィックも、最新作ゲームと遜色ないくらい綺麗で、ゲーム起動した途端「本当に2016年のゲーム?」と疑ったほど。
ゲームプレイも最高。
奇をてらったシステムや複雑な操作はなく、レンチでぶん殴る、銃で撃つ、と分かりやすい。
敵を倒すと、ボルトがジャラジャラジャラーと巻き散らされ、ボガァンと派手に爆散する。操作感だけでなく、エフェクトが派手で爽快!
アクションの挙動も滑らかでキビキビしていて、プレイ中にストレスを感じることはほぼない。
雑魚的相手でも大群に囲まれて弾切れになってくるとピンチになるし、体力回復するナノブロックがステージ上で見つからないと窮地に陥ることもある。
ちゃんと弾をやりくりして、ちゃんと敵を狙って、スピーディーなTPSバトルが楽しめる。
とは言っても、便利な武器ガラメカを強化すれば、ドカーンドカーンと撃ちまくって無双出来る。シューティングが苦手でもクリア出来るバランスになっている。
それぞれのステージのボリューム、探索要素が少なめなのは残念。リブートされたとは言え、オリジナル版はPS2時代に製作されたのだから仕方ないのだけど。
続編もかなり楽しみな、幅広い人が楽しめる良いゲーム。
まとめ
- 良いところ
-
- ド派手で爽快なバトル
- 王道ストーリーでCGアニメを見ているような楽しさ
- グラフィックや音楽が高クオリティ
- 残念なところ
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- ボリュームが少なめ
- 使う武器によって難易度が低下してしまう
総合評価
4.5
- こんな人にオススメ!
-
- アクションゲームが好き
- TPSが好き
- 王道ストーリーなゲームを探している
- 『スターウォーズ』やピクサー映画が好き
- 「ラチェクラ」シリーズに触れてみたい
- オススメではない人
-
- 大ボリュームのゲームを探している
- 忙しいバトルが苦手

