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『Reigns Beyond』とは、Nerialが開発したアドベンチャーゲーム。
高評価されているReignsシリーズのうちの1作だ。シリーズ通して選択を繰り返していくノベルゲームのようなゲームとなっている。
本作は、Apple Arcadeでプレイ可能。

本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
突然の任命
ゲームが始まると、目玉のような何かに雑に起こされる主人公。
目玉はサンドマンという宇宙船のコンピューターらしい。
更に、その宇宙船には主人公以外には誰もいない、みんな悲惨な死を迎えてしまったと聞かされる。
「じゃ、そんなわけで、お前が船長な!」という話に。
いや、そんなこと言われても、これまでの記憶とか、そもそも船の操縦も分からないんだが。

ライブに乱入
で、なぜかうまく船を操縦できるなんていう超主人公補正が起こるわけもなく、当然のごとく近くの惑星に墜落。
しかも、墜落した場所が悪かった。
なんと、その惑星で絶賛ライブ中だったバンドのギタリストの上に墜落してしまったのだ。
「あわわわわわ、なんてことを!」と思ったけど、とっさにそのギタリストのギターを持ってかき鳴らし始める主人公。
どんだけ適応能力が高いんだ。怪我もないのか。
すると、「あんた!最高にイカしてるじゃん!」「あたしたち、宇宙船に乗ってバンド活動したいわけ。あんたの船を直して宇宙に羽ばたこうぜ!」とバンドメンバーとして勧誘されるという、とんでもない話に。
墜落事故に巻き込まれた元々のギタリストのことを誰か気にしてあげて!

リーダー
こうして主人公は宇宙船船長、そしてバンドのギタリスト兼リーダーとして、宇宙を漂っていくことになる。
リーダーとして最良の選択をしていかなければならない。時には「どうでもいい」と言いたくなるような選択を迫られることもあるけれど。
そして、うまくいけば、そもそも自分が何者なのか、宇宙船サンドマンに隠された謎も解き明かせるかもしれない。

ゲームの特徴Features
どこ行こう?

ゲームは、スタート地点から複数ある航路からどの経路で進むか決めながら進んでいく。目的地に到着したら、また次の目的地を設定するという流れを繰り返す。
目的地となる星にはショップがあったり、危険な宇宙海賊がいたり、ただただ穏やかだったり、航路によって危険度が違う。もちろん危険な航路の方が得られるものは多い。
ショップでは部品を購入して宇宙船の修理をしたり、次の航路に関する情報収集もできる。また、使い道が分からないアイテムも買っておくと、何かの際に役立つこともある。
各目的地では、それぞれイベントがランダムで発生する。
時には、目的地までの道中でもイベントが起こる。船内で他メンバーの問題に対処したり、他の宇宙船から攻撃を受けることもある。
どーちーらーに、しーよーうかなー

プレイヤーが行う操作は、イベントが起きたり会話している最中に、どう対処するか、どう受け答えするかを2つの選択肢から1つを選ぶ。それだけ。
選んだ選択肢によって、次のハプニングや質問が発生して、また2択から選択する。というのを繰り返していく。
よろしくない選択肢を立て続けに選んでしまうと、どんどんまずい状況になり、果てには宇宙船が爆発するなどして主人公が死ぬ。
すると、ひとつ手前のチェックポイント(最後に着陸した星)から再スタートだ。
この際、主人公のクローンが目覚めて再スタートしているということらしい。で、その時に何故かサンドマンのコンピューターにお金をいくらか支払わなければならない。
宇宙船

本作での生命線は宇宙船。
宇宙船は、選んだ選択肢によって4つのパラメータが変化する。
燃料、酸素、メンバーのやる気、宇宙船の耐久度の4つだ。
選んだ選択肢によって、どれかのパラメータは上昇するけど、その代わりに他のパラメータが下がってしまう。
というわけで、好きな選択ができるというわけではなく、パラメータを考慮して選択肢を選ばなければならない。
また、同じ選択肢でも結果が変わることもある。ある程度運も必要なので、知将でありつつも、時には大胆に攻める無鉄砲さも必要だ。
ギタリスト

上述した通り、主人公はギタリストとしても活躍することになる。
ギターを弾くイベントも発生し、突然ちょっとした音ゲーが始まる。
とは言っても本格的なものではなくて、ただ画面上をなぞって表示されているマークを集めていくだけだ。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ & キャラクターの魅力

3.5
とんでもない。とにかくとんでもない展開が続く。物語の冒頭からハチャメチャだ。
自分が選んだ選択肢で物語が予想してなかった方向に進む。え、そんなつもりで選んだ選択肢じゃないんだけど!と焦る。
選択肢選ぶだけと聞くと地味なゲームなのかなと思うけど、物語の内容はド派手だ。
ただ、急展開ばかりだし、仲間も唐突に増えるし、ちょっと気持ちが追いつかない。物語に入り込む余裕がない。
操作性 & 難易度バランス

3.5
ページをめくるように、カードをきるように、選択肢をポイッポイッと選ぶだけなので、難しい操作は一切無し。
でも、予期せぬことばかり続くし、良かれと思った選択肢が全く予想だにしない結果になったり、難易度は高め。
「なんでそうなったのかな?」と次に活かそうと学ぶか、「訳分かんない!」と投げてしまうか、プレイヤーによって感想が大きく変わりそう。
特に親切なチュートリアルもないので、とっつきやすいゲームというわけではない。
ゲームシステム & やり込み要素

4.0
選択肢を選ぶだけだけど奇想天外で壮大な冒険が体験できるし、選択肢は2つだけなのに結構悩む。
生き返るたびに違った航行になるし、全く予想のつかない展開が楽しめる。
とは言っても、ゲームプレイとしてはあくまでも選択を選ぶだけだ。
突然ギター演奏が始まることもあるけど、飽きてきやすい。分岐要素が好きかどうかでハマるかどうかが分かれると思う。
また、Reignsシリーズは世界設定やストーリーは毎回違うけれど、システムはほぼ同じ。
過去作をプレイしたことがある人にとっては、あまり目新しさは感じられないと思う。もちろんシリーズファンなら目新しさはなくても楽しいけれど。
一方、本作では初めてReginsシリーズに触れる人にとっては、メインストーリーへの惹き込みが弱いので、本作のようなゲームジャンルが好きというわけでなければ長続きしにくいと思う。
やり込み要素としては、特定の条件を満たす実績解除やギターの収集がある。
グラフィック & サウンド

3.5
主人公に話しかけてくるキャラが表示されるだけで、アニメーションはほぼ無い。
でも、シンプルなグラフィックはなかなかクセになる。Reignsシリーズ通して同じアートスタイルだ。
一方で、ギター演奏の場面になると画面がサイケデリックに光ったり派手になり、音楽もガンガンに鳴り響いて楽しい。
総合評価Summary
3.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
奇想天外な物語が楽しめる
簡単操作
残念なところ
飽きやすい
物語に感情移入しにくい
オススメな人
ノベルゲームやテーブルトークゲームが好き
分岐要素が好き
Reginsシリーズのファン
オススメではない人
派手な演出が欲しい
ランダム要素が苦手
分かりやすい物語が好き
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Reigns Beyond
運命を決める選択肢は2つしかない!?
2択からの選択を繰り返して、奇想天外な宇宙航行物語が楽しめるアドベンチャーゲーム。
かなりぶっ飛んだ展開がランダムで起こる。
ゲームプレイ自体はシンプルなので気軽にプレイしやすいけれど、シリーズ過去作を知らないととっつきにくさも感じる。
Regins Beyond
© Nerial 2020
https://devolverdigital.com/games/reigns-beyond