レビュー【Silver Pines】かつかつ探偵 不穏な町でメトロイドヴァニアゲーム

得体の知れない何かがいる町で、とある男を追う探偵となるサバイバルホラーなメトロイドヴァニアゲーム『Silver Pines』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 不穏なシルバーパインズの町で、行方不明のミュージシャンを捜す探偵の物語
- 攻略
- 物資管理しつつ手がかりを集めて謎解きし、町を探索するメトロイドヴァニアゲーム
- 評価
- 謎解きと探索の面白さが相乗効果で高まり、物資管理の厳しさで緊張感も続き、攻略した達成感にやみつきになる高評価作
Silver Pinesの概要
| タイトル | Silver Pines |
|---|---|
| 開発元 | Wych Elm |
| 販売元 | Team17 |
| 発売日 | 2026年10月9日 |
| 対応機種 | PS5, Switch2, XBOX, PC |
| ジャンル | メトロイドヴァニア, アクションアドベンチャー, サバイバルホラー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC (ゲームパッド使用) |
Silver Pinesのストーリー
悪天候のシルバーパインズ

本作の主人公は私立探偵のレッド・ウォーカー。
彼は、行方不明になっているというエディ・ベルベットを捜して欲しいという依頼を受け、シルバーパインズという町に来ている。
そんなウォーカーが町のダイナーでうたた寝していたところから物語が始まるが、お店には他に誰もいない。
実はシルバーパインズには大嵐が迫っているそうで、ほとんどの住民は避難するため町を離れているらしい。
「日にちを改めた方がいいのでは」と思うが、依頼主は電話口で「エディを必ず見つけろ」と高圧的で、「大金を払う約束になっているだろう」とも念押ししてくる。
気弱そうなウォーカーにとっては「また晴れたら仕事します」とは言いづらそうだ。
エディの行方

さて、肝心のエディという人物だが、彼はミュージシャンで、この町のステージに立っていたそうだ。
事前情報はかなり少ないが、多くの人が町を離れる中なぜか残っている住民に聞き込みをしたり、他人の敷地にも勝手に入り込んで手がかりを集めていく。
そのうちに、ウォーカーはエディの痕跡どころか、人ならざる「何か」を目にすることになる。
シルバーパインズの悪天候は本当に嵐のせいなのか、ウォーカーが目にするものは現実に起こっていることなのか。
エディはどこにいるのか、そしてなぜエディは捜されているのか。
ウォーカーは怪しすぎる不気味な町の中心部へと足を踏み入れていく。
Silver Pinesの攻略情報
道具と謎解きで進むメトロイドヴァニアゲーム

本作はメトロイドヴァニアゲームであり、行ったり来たりしつつ先に進める道を見つけて攻略する。
メトロイドヴァニアといえば新たな移動スキルを習得して探索範囲が広がることが多いが、本作では手がかりを集めてパズルを解いたり、アイテムや道具を見つけて障害物を突破するなどして進める場所が広がっていくのが特徴だ。
町の各所には公衆電話があり、そこで依頼主に電話をかけることでセーブができる。
ゲームオーバーになったら最後にセーブした時点からやり直しとなる。
ただし電話をかけるごとに$1かかるため、無限にセーブできるわけではない。
またカメラでその場を撮ることができ、マップ画面の撮影場所に撮影した写真が紐づけられる。
テキスト文書などを調べた際には、メニュー画面で確認できるメモに自動的に追加されていく。
物資管理しながらバトル

ウォーカーは様々な種類の銃での遠距離攻撃と、ナイフなど道具を使った近接攻撃ができる。
銃には弾数、道具には耐久度があるので使いどころは考えなければならない。
補充する弾や道具の耐久度を回復できるアイテムは探索して見つけたり、各所にある自動販売機などで購入することができる。体力回復できるハーブや食べ物なども拾ったり自動販売機で購入できる。
本作はサバイバルホラーでもあり、インベントリ管理も重要な要素となっている。
鍵やカードなど先に進む扉を開くためのアイテムもグリッド状になったインベントリを占領するため、アイテム整理しながら進まなければならない。
しかし各所にはアイテムボックスがあり、すぐに使わないアイテムは預けておくことができる。
アイテムボックスの中身は別地点にも同期されるため、どこのアイテムボックスからでも取り出すことができる。
追憶の品とコーヒー

本作では敵を倒しても経験値を獲得したりはせず、ウォーカー自身がレベルアップしたりはしない。
しかし各所にあるコーヒーメーカーでコーヒーを飲むことでスタミナ最大値(敵の攻撃を回避する際や泳ぐ際に消費、時間経過で回復する)を増やすといったことはできる。
また追憶の品と呼ばれる装備品を手に入れることがあり、装備した際にはそれぞれ異なるパッシブスキルが有効となる。
しかし装備スロットには限りがある。ただしどこでも自由に装備変更はできる。
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Silver Pinesのレビュー
物語: 主人公含め全員怪しく、陰鬱な雰囲気が抜群


本作にはハラハラする要素がしっかり揃っている。
人がいない田舎の町、嵐、得体の知れないバケモノ、そして様子がおかしいNPC達だ。
「バケモノしかいないんだが」という状況から住民を見つけると「やっと人に会えた!」となるものだが、「いや、もはや会わない方が平和だったかも」と思ってしまう怪しい人ばかりだ。
エディの手がかりは小出しされ、町の様子がおかしい真相含め、ウォーカーと一緒に自分で推理する面白さを味わえる。
だが、徐々にウォーカーのことも疑わしくなり、さらには依頼主もだいぶ怪しく、プレイヤー側は三重にも四重にも訝しむ体験ができる。
急展開続きではなくヌメッと嫌な空気を纏いつつ淡々と進む感じが良く、陰鬱な雰囲気も抜群。
ダイナーから始まりレトロな映画館だったり先が見えにくいロープウェイだったり、何か起こりそうと思わせる舞台装置の準備も完璧だ。
バケモノはいるが絶叫パニック系だったりグロさが売りというホラーではなく、「なんだかずっと嫌な予感がする」という精神的に攻めてくる系のホラーを味わえる。
操作性: 手間取るが、それも仕様


本作は快適操作というわけではない。
ウォーカーはダッシュもできるがのそのそしており、ジャンプしても身体は重め。銃を構えるにもリロードするにもモタモタし、回避もモソモソッとしている。
だが、これは仕様だ。
もしウォーカーが超速リロードしたり俊足だったら、本作の面白さは半減するどころの騒ぎではなくなる。
操作に手間取るからこそバケモノに襲われる緊迫感が高まるようになっており、シューティングやプラットフォームアクションをメインに楽しもうというゲームではない。
そのためバケモノ側も機敏というわけではない。
当たり判定はやや甘めだったり、チュートリアルが省かれている部分もあるが、本作にとってちょうど良い操作性となっている。
またテキスト情報を読んでいる間は一時停止になるが、会話中や鍵を開けたりパズルを解いている最中、そしてマップを見たりインベントリ整理中でもゲームは動いている。
地図をぼんやり見ていたら虫に噛まれたりするので、敵との距離感は常に把握しておかなければならない。
その他、プレイ中に特にバグに遭遇することはなかった。
本作をプレイする上での注意点は、任意の時点や場所でセーブできないため(お金もかかるし)、時間に余裕をもってプレイするのがおすすめだ。
難易度: 最大の敵は、厳しい在庫


本作は4段階から難易度選択できる。
本稿はデフォルトの「サバイバルホラー」難易度でのレビューとなっている(4段階中、3段階目の難しさにあたる)。
難易度で何が変わるかというと、敵の強さと資源の豊富さだ。
この差の付け方で予想がつく通り、本作では資源管理が1番大変だ。
上述もした通り、主人公も敵も俊敏に動くわけではない。アクションの腕よりも、どれだけ資源を節約できるかが攻略の要だ。
敵は町中にたくさん徘徊しており、全て倒し回っていては資源が枯渇する。
ダメージを受けると主人公は軽傷から瀕死へと状態が変わり痛そうな仕草もするが(歩みも遅くなる)、少々の傷で回復アイテムを使うわけにはいかない。
自動販売機の在庫含め、全てのアイテムは有限だ。
探索に関しては、謎解きはその場で完結せず、あちこち行き来しなければならない。
マップ構造は複雑ではないが、町のあちこちにパズルが仕掛けられており「あれ、この手がかりを使えるパズルってどこにあったっけ?」など記憶の迷子になりやすいので、怪しそうな場所を頭の中や地図と写真で整理しておくことが大事だ。
自動的にメモされない情報や、時には敵に殴られながらセリフを聞くこともあり(NPCと会話中だろうと敵は空気を読まない)瀕死になろうが情報は絶対に聞き逃さず、ゲームオーバーになろうとも手がかりを忘れてはいけない。
デフォルト難易度では各所で発生するボス戦でしっかり在庫放出を余儀なくされるため、常に物資の底がつきそうなヒヤヒヤ感を抱える歯ごたえを楽しめる。
アイテムを無駄遣いした時はわざと前のセーブデータに戻った方がいい時もあり、「初見でもサラサラ進めるぜ」とはならないゲームだ。そのためセーブするタイミングも攻略の鍵を握っている。
システム: しっかりサバイバルホラーで、ちゃんとメトロイドヴァニア


本作はサバイバルホラーとメトロイドヴァニアのいいとこ取りしたゲームであり、しかも相乗効果でさらに面白くなっている。
あちこち探索しなければ解けない謎解き、物資を節約するため同じ道を行き来する場合でもなくならない緊張感、物資のためにも寄り道したくなるやり込み要素。
それぞれの要素に挑む動機と得られるものがしっかりあり、攻略したい気持ちが途切れず湧いてくる。
そして道具を手に入れたり謎を解いて進める場所が増えた時には「道が開けた!」と同時に「物資が手に入る!」となり、探索範囲が広がる嬉しさが倍増する。
サバイバルホラーとメトロイドヴァニアの面白さが同時に押し寄せるため、達成感もハンパない。
様々な種類の謎解きが用意されており、攻略済みだと思っていたエリアに後々戻って来ることもある。
本作の面白さをしっかり活かす町のデザインにも感心しまくりながらプレイしていた。
芸術性: 影の使い方が上手いイラスト調、立ち絵にも注目


本作はイラスト調のグラフィックで描かれる。
陰鬱な雰囲気作りが抜群で視覚効果も多い(本稿のゲーム画像では見やすいようフィルムグレイン効果などはオフにしている)。
会話はフルボイスで、キャラの立ち絵も表示される。
この立ち絵の表情は会話中にサッと変わることがあり、NPCの怪しさがより一層増すのが良い。
またメニュー画面では主人公の顔が表示されているが、その時の体力によって見た目が変わる。
瀕死状態だと主人公が壮絶な顔になるのだが、「やられまくってゴメン」と申し訳なくなりつつ可哀想でもありつつ、「この顔で話しかけたらNPCもビビって情報くれるかも」と不謹慎ながらも笑ってしまう。
主人公は感情の起伏が抑えめに描かれるが、メニュー画面ではがっつり苦しそうで人間味を感じる。
BGMは不穏なメロディばかりで基本的に静かだ。
しかしサウンドは攻略上かなり重要で、近くに敵がいるか、敵がこちらに気付いたか、今いる部屋は安全地帯なのかなどは音で分かるようになっている。
驚かせる演出もたまにあり突然大きな音が鳴るので、ほとんどが静かだからといって音量を上げまくらない方がいい。
総合評価と似ているゲームは下へ
Silver Pinesの総合評価
Silver Pines


総合評価
謎解きしつつ資源管理に苦しむサバイバルホラーの刺激と緊張感と、道を見つけて探索範囲が広がるメトロイドの楽しさが、ばっちり組み合って面白さが爆増している高評価作。真相が気になる物語や雰囲気作りも素晴らしく、攻略したい気持ちが止まらなくなる。
長所と短所
良いところ
- 緊張感が途切れない
- 探索と謎解きを同時に楽しめる
- 資源が常に心配になる良い歯ごたえ
残念なところ
- 操作不能なイベントシーン中に、近くの関係ない敵に殴られることがある
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- 謎解きと探索どちらも好き
- ヒヤヒヤしたい
- サバイバルホラーというジャンルが好き
おすすめではない人
- 資源が有限なゲームは苦手
- 緊張感が高いゲームはストレスになる
- 不気味なゲームは苦手
Silver Pinesに似ているおすすめゲーム
The Last Case of Bennedict Fox
捜査のような謎解きもメトロイドヴァニアゲームも好きなら、こちらもおすすめ。
とある不気味な洋館で手がかりを探し、謎解きを自力で解いて進む。主人公には悪魔の力が憑依しており、それを使ったバトルも楽しめる。本作よりもアクション度は高め。
バイオハザード RE:2
名作サバイバルホラーといえば、こちら。
バイオハザード第2作目のフルリメイク版。近年のバイオハザードシリーズはアクション色が強くなっているが、本作をプレイしていると探索や謎解き要素が強めだった初期のバイオハザードシリーズを思い起こす人が多いと思う。2人の主人公で別の物語を楽しめる、今プレイしてもハマる名作。



































