【Marvel’s Spider-Man 2】ヒーロー2人分で面白さは10倍 – 攻略とレビュー スパイダーマン2

バトルも探索も物語もスパイダーマン2人分で2倍どころか10倍面白くなってしまった『Marvel’s Spider-Man 2』をネタバレなしで要素ごとに詳しい評価を交えてレビュー。

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スパイダーマン2製品情報Game Info

タイトル	Marvel’s Spider-Man 2
開発元	Insomniac Games
対応機種	PS5 PC: 2025年1月31日発売
ジャンル	オープンワールド, アクションアドベンチャー
シリーズ	Marvel’s Spider-Man

本作は、タイトル通りアメコミや映画で有名なスパイダーマンが主人公のゲームで、『Marvel’s Spider-Man』とスピンオフ作『Miles Morales Marvel’s Spider-Man』の続編。

スパイダーマン2の内容Features

あらすじ

2人の悩めるスパイダーマン

本作の主人公は2人のスパイダーマン。

• ピーター・パーカー
  • 第1作目の主人公であり初代スパイダーマン
  • 前作で上司が闇落ちしてしまい（討伐済み）定職を見つけようと奮闘中
  • 恋人のMJと仲は良いものの順調とも言えない
  • 科学オタク
• マイルズ・モラレス
  • スピンオフ作の主人公であり、新人スパイダーマン
  • ピーターにヒーロー業を指導してもらっている
  • 高校卒業後の進路に悩んでいる青春真っ只中のティーンエイジャー
  • 科学と音楽が大好き

2人とも私生活に悩みを抱えてはいるものの、協力してニューヨークの街を守っている。

クレイヴン率いるハンターが上陸

ある日、刑務所から囚人が移送されるのを見守っていた2人のスパイダーマンは、突然現れたやたらと交戦的なハンター達と激突することになる。

彼らは刑務所に収監されていたヴィラン達を狙っており、その目的は不明なものの前作の悪役マーティン・リーを連れ去ってしまう。

リーは、マイルズにとって父を殺した仇だし、ピーターにとってもメイおばさんを亡くすきっかけを作った因縁の相手だ。

2人のスパイダーマンは、ハンター達を束ねる毛皮を着たマッチョマン（クレイブンという名があるけれど）の真意を探り、リー含め攫われたヴィランの捜索を開始する。

問題山積みニューヨーク

「新登場ヴィランと対決だぜ！」といきたいところだけど、残念ながらクレイブン討伐ばかりに集中しているわけにはいかない。

人にも物にもやたらと火をつけまくる放火魔カルト集団のフレイムなど犯罪行為をはたらく奴がそこかしこに現れる。

そして、2人のスパイダーマン自身にも難局が待ち構えている。

ピーターは長らく療養していた親友ハリーと再会を果たしたものの、ハリーが受けた怪しい治療が新たな大惨事の火種となり、ピーターにも特大の火の粉が降りかかることに。

マイルズは父の仇であるリーを捕まえようと必死になるが余り、個人的な憎しみも混ざって理性が揺らぎ始める。

2人のスパイダーマンは、ヴィラン以上に強敵である自分自身の人生に向き合っていくことになる。

ゲームプレイの特徴

３つの地区でオープンワールド

本作はオープンワールドゲームなので、自由に探索し、各地で発生するサブクエストやチャレンジを攻略しながら、メインクエストを進めていく。

ピーターとマイルズの2人ともが主人公であり、切り替えてプレイすることができる。特定のミッション中でなければいつでも交代可能だ。

また、2人で挑むクエストもあるけれど、場面によって操作キャラが変わる。2人主人公はいるけれど、本作はシングルプレイ向けゲームだ。

異なるスキルを持つ2人のスパイディ

2人のスパイダーマンの基本アクションは同じだ。

ウェブスウィングでビルの合間を飛び回ったり、ウェブウィングを広げれば滑空したり風に乗って高速移動ができる。

バトルでは、パンチやキックの近接攻撃や、ウェブ（糸）を敵に飛ばしたり、ガジェットを使った範囲攻撃や遠距離攻撃も出来る。回避やパリィも可能だ。

そして、主人公2人にはそれぞれ固有の攻撃アビリティがあり、敵を攻撃すると溜まっていくアビリティゲージを消費して使用できる。

また、スパイダーマンは壁でも天井でも張り付いて移動でき、離れた柱同士などに太い糸を張り敵の頭上を移動していくウェブラインも使えるため、ステルスで敵を倒していくこともできる。

スパイダーマンは2人一緒に成長する

本作では、敵撃破やクエスト攻略で経験値を獲得し、レベルアップ時にはスキルポイントを獲得する。

レベルやステータスは2人共通。スキルポイントも共有する。

スキルポイントを消費すると新たなアビリティを習得できるけれど、2人共通のスキルツリーとキャラ固有のスキルツリーがある。どれからアンロックするかはプレイヤー次第だ。

また、各地にある宝箱やチャレンジを攻略するとパーツが手に入り、これによって体力などの基礎ステータス（2人共通）やガジェットのアップグレードが出来る。

 記事はさらに下に続きます

スパイダーマン2の評価Review

物語の面白さ

2人分のヒーロー物語でお悩みいっぱいお腹いっぱい。

ピーターもマイルズも、ヒーローではあるものの1人の人間としての悩みが描かれているので親近感が湧きやすく、感情移入もしやすい。

もちろんヴィランと戦う生活なんて一般市民からは想像もつかないけれど、進路に迷うマイルズと生き方を模索するピーターの気持ちはその年頃を経験した人なら「そうだよな、そうだよな、頑張れ頑張れ」と微笑ましく見れるはず。

バトルでは強気のスパイダーマンでも物理攻撃で解決できない問題には、普通の若者と同じように悩む。

一方で、ヒーローとして正しくあるべきだという理性と本音の合間で葛藤する姿もよく描かれていて、胸がキュッと切なくなる場面も多い。

ヒーローの人間味を感じられる物語は前作より魅力的になっており、それと同時に派手な演出も満載で見応えが抜群。

でも、そうはいってもアメコミヒーロー調ではあるので、良くも悪くも軽快なテンポで展開していく。

キャラクターの魅力

ピーターもマイルズも全てを達観したヒーローではない。上述した通り、等身大の魅力的なヒーロー達だ。

2人とも科学オタクな正義感溢れるスパイダーマンで、優しくて根が明るくバトル中でもジョークを飛ばす。

ともすれば同じ調子になってしまいそうだけど、年齢や境遇の違いが反縁されており、ちゃんと2人の違いが描き分けられている。

NPCやヴィラン達は、アメコミあるあるなキャラ揃い。内面の描写は軽めだけど、その分把握しやすい。

前作から続投しているヴィランもいるし、クレイブンなど原作で人気の高いヴィランも初登場する。

で、そうした各キャラの説明はほぼなくグングン会話が進む。

過去作含めスパイダーマンをあまり知らない人だと「ぽっと出の人がやたらと重要人物扱いされてるんだけど、誰？」と思っているうちに場面が移り変わっていき、「一体何だったんだ？」と消化不良のままになるかも。

操作の快適さ

最強最高のアクションだ。

使うボタンは多いし、アビリティは2人分もある。

でも、適時画面にボタン操作が表示されるし、似た挙動のアビリティは2人とも同じボタン操作になっている。

また、敵のロックオンは出来ず、主人公の正面にいる敵を自動で狙う。乱戦や街中で戦う場面が多いので邪魔な物も多いけれど、狙っている敵への吸い付き方や壁や物が近くにある時の挙動が、本当に絶妙に自動調整されながら動く。

あまりにも滑らかすぎて見逃してしまうけれど、パンチ１つでも挙動が自動で変わっているし、混戦になってもなぜかスムーズに戦えるし、何も考えなくてもなぜか思った通りにウェブで移動できる。

この「なぜか」が本作の凄さ。これだけ多種多様でハイペースなアクションがストレス無く操作できるって本当に凄い作り込みと調整だ。確実に最高品質。

難易度バランス

難易度は4段階から選択できる。私はデフォルトのAMAZING難易度でプレイ。

サブクエストを攻略しながら進めていれば、メインストーリーの攻略に詰まることはないと思う。

写真を撮るだけ（特定の場所だけど）でも経験値が貰えるので、ぐんぐんレベルアップ出来る。

そして、バトルでは回避とパリィが効果的。

混戦になることが多いので、スパイダーマンの頭上に表示される「攻撃くらうぞ！」マークを見逃さないようにするのが大事。

ボタン入力の受け付け時間は結構余裕があるので、パリィもガンガン狙える。

また、敵は頭上にあまり警戒しないので、ステルスプレイをするとかなり有利に立ち回れる。全敵をステルスキルだけで攻略出来てしまうクエストも多いので、敵が多い時はステルスから始めるのがおすすめ。

ゲームシステムの面白さ

世界一の大都会であるニューヨーク（マーベル世界だけど）を、マンハッタン島だけでなくブルックリンとクイーンズも含めて自由に飛び回れるのは最高に気持ち良い。しかも、その上方を！

でも、私にとっては「想像通りのウェブスウィングができる！」という感覚は過去作で経験済みなので、やはり驚きは薄くはなっている。

オープンワールドゲームとして斬新な要素があったり、前作から驚きの進化を遂げているというわけでもない。サブクエストやチャレンジはあまり脈絡がなく、同じ内容を繰り返している感覚になることもある。

しかし、すごく楽しいんだ、これが！

より感情移入しやすくなっている2人の物語が交互に入れ替わることで中弛みしにくく、2人分の異なるスキルや足場を自由に作れるステルスプレイなどバトルが多彩になっていて飽きにくい。

ゲームとしての新しい驚きは過去作で紹介し、本作ではその各要素をより丁寧に作り込んでいる。プレイしていてそんな印象を受けた。

そして、上述もしたけれど、抜群に良い操作性がやはり病みつきにさせてくれるポイント。

操作していて単純に気持ち良い。ゲームに熱中する上で、これがかなり大切なことなんだと本作をプレイしていて再確認した。

やりこみ要素の楽しさ

各地にあるサブクエストとチャレンジを制覇することが、主人公強化にも繋がるやり込み要素。経験値もパーツも獲得できるので、やる気が湧きやすい。

ただ、妙なパズルだけというクエストもあり「なぜここでこれをやらされているのか」「単にミニゲームやってるだけだよな」と感じてしまうクエストもあるのが、たまにキズ。

また、主人公2人はそれぞれ異なるスーツを着る。

それぞれ多種多様なスーツが用意されており、それをアンロックするのもやり込み要素だ。スーツによる性能差は特になく、笑えるスーツもあるので好みや気分で着せ替えを楽しめる。

グラフィックの芸術性

ニューヨークそのものな風景に、映画を見ている気分で楽しめる大迫力のカットシーン。

全てが美しい3DCGで描かれる。

前作でもそうだったけど、都会を飛び回るスパイダーマンの姿がカッコ良すぎる。バトル中のどの場面でも身のこなしまでかっこいい。

ただ、本作ではスウィングしながらの移動だし、スパイダーマンのダイナミックなアクションに合わせて画面が常に大きく動く。

その辺も良く調整されているので特別酔いやすいゲームではないけれど、3D酔いしやすい人は映像設定を調整してからゲームを始めるほうがおすすめ。

サウンドの魅力

いかにもヒーロー！な壮大な曲調のBGMが多い。

探索中にはBGMも流れているけれど、街の雑踏の声や音も聞こえてくるので、本当に街を探索している気分になる。

また、スパイダーマンは探索中やバトル中でも誰かと電話していることが多い。舌を噛んでしまわないか心配になるほど、よく喋りながら戦っている。

そうした際に、電話の着信音などはPS5のコントローラーからも聞こえてくるので臨場感たっぷりだ。

 サントラはこちら

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Marvel’s Spider-Man

ピーターが主人公の第1作目。
本作にも登場する悪役やNPCも登場しており、プレイしておくと本作の物語をより楽しむことができる。
アクションの面白さやクオリティの高さは、既に確立していた高評価作。

Marvel’s Spider-Man: Miles Morales

マイルズが主人公のスピンオフ作。
ヒーローとしてあるべき姿に悩むマイルズの物語が楽しめる。
ピーターとは違ったマイルズならではのアクションが満載。

過去作2本とも丸ごと楽しめるUltimate Edition

ラチェット&クランク パラレル・トラブル

本作開発元が手がけるもう一つの人気シリーズ。
近接攻撃もできるTPSであり、にぎやかで爽快なバトルが魅力。
雰囲気やゲーム性は異なるものの、アクションの面白さや気持ちよさはこちらでも堪能できる。

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Star Wars JEDI: Survivor

映画を見て想像した通りのアクションが楽しめるゲームなら、こちらもおすすめ。
スターウォーズのジェダイナイトならではのライトセーバーやフォースを使った歯応えのあるバトルが魅力。
探索の面白さや映画並みの演出や壮大な物語も体験できる高評価作。

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スパイダーマン2レビューのまとめSummary

総合評価

Marvel’s Spider-Man 2
©️2023 Marvel
Developer: Insomniac Games
Publisher: Sony Interactive Entertainment
https://www.playstation.com/ja-jp/games/marvels-spider-man-2/