【Steel Seed】ロボットにも隙はある | 攻略とレビュー | スティールシード
凶暴ロボットたちの警備を掻い潜り、機械だらけの謎施設を進むステルスアクションゲーム『Steel Seed スティールシード』。
- ストーリー
- 機械だらけの施設を巡り、世界と主人公自身の真実を解き明かしていく物語
- 攻略
- ステルスプレイで敵を攻略しながら施設の各エリアを攻略していくアクションアドベンチャーゲーム
- 評価
- 細かな挙動の荒さや中途半端な部分はありつつも、多彩なスキルが登場してステルスプレイを楽しめる

- 様々なステルスプレイの立ち回りができる
- ステルスプレイをメインに楽しめる
- 機械ばかりの風景が美しく圧巻
- 挙動や判定に荒さを感じることがある
- 惹き込む力がやや弱め
『Steel Seed スティールシード』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Steel Seedの攻略情報
Steel Seedの概要
タイトル | Steel Seed スティールシード |
---|---|
開発元 | Storm in a Teacup |
販売元 | ESDigital Games |
発売日 | 2025年4月22日 |
対応機種 | PS5, Xbox, PC |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
目覚めたロボットとドローン

本作の主人公ゾーイが、機械だらけの施設で目を覚ましたところから本作の物語は始まる。
周囲では機械やロボットが忙しなく動いており、人間の姿は見当たらない。
ゾーイもよく見ると身体はロボットだ。
めちゃくちゃざっくり書くと、本作の世界で人類は絶滅の危機に瀕したものの、全滅を逃れるため「とある天才博士」が人類を眠らせて種を保存し、その管理を機械にお任せした。
いつかまた人類が住める環境が整ったら、人々を起こすという算段だ。
博士に設計された高性能な機械たちは、機械だらけの巨大施設やらハイテク防衛システムやらを作り上げ任務を遂行していた。
本作の舞台は、そんな世界だ。
人類目覚まし計画

本作の主人公であるゾーイは、どうやら人類を起こす役目を負っているらしい。
つまり、人類が目覚める準備ができたというわけで、ゾーイも博士のプロジェクトの一部なのだろう。
しかし、厄介なことに、独自進化を遂げた機械たちはゾーイを敵と見なして襲ってくる。
何かと助けてくれるドローンのコビィと共に、ゾーイは父を助けるために機械だらけの施設を巡り始めた。
父。そう、ゾーイは実はその天才博士の娘なのだ。
身体がなぜロボットになっているのかはゾーイ自身にも分からないけれど、少なくとも父娘の記憶がある。
施設を巡りながら、ゾーイは人類に何が起こったのか、そして自分自身の真実にも迫っていくことになる。
攻略のポイント
巨大施設を進む

本作では、巨大機械施設の各エリアを探索していくことになる。
ゲーム進行に伴って進めるエリアが増えていき、エリア間は地続きではない。
各所にはセーブポイントがあり、セーブポイント間はファストトラベルができる。
攻略済みのエリアには戻ることもできるので、地続きではないとはいえ行き来は自由だ。
セーブポイントではセーブだけでなく体力を全回復できるけれど雑魚敵が全復活する。
しかし、特定の地点に到達するとオートセーブが行われるので、ゲームオーバーになった場合には必ずしも最後のセーブポイントに戻されてしまうというわけではない。
基本はステルス

本作ではプラットフォームアクション交えて施設を探索し、特定の場所ではパトロールしている敵と戦うことになる。
もちろん敵を倒しながら進んでいくことになるけれど、本作のゲームプレイの基本はステルスだ。
物陰に潜み、音で敵を誘導したり、障害物を設置して隠れながら進む。
気づいていない敵に近づけばステルスキルもできるし、必ずしも全敵を倒さなくてもいい。
一方で、敵に見つかってしまった際には近接攻撃やジャスト回避を駆使して真っ向勝負で戦うこともできる。
また、相棒ドローンのコビィに操作キャラを切り替えることもできる。
操作キャラを切り替えるとコビィ視点となり、上空から広い範囲を見渡して敵をマーキングしたり、コビィ自身が射撃して敵を攻撃することもできる。
ただし、コビィも敵に見つかれば攻撃を受ける。コビィが敵に発見されると強制的に操作キャラはゾーイに戻されてしまう。
ゾーイとコビィの成長

本作では、敵を倒した際やフィールド上でグリッチを手に入れることができる。
セーブポイントではこれを消費して新たなスキルをアンロックすることができる。
ゾーイだけでなくコビィができることも増え、より多彩な立ち回りができるようになる。
ただし、各スキルにはグリッチ以外にもアンロックするための条件が設定されている。
例えばステルスキルを一定回数以上成功させるといったチャレンジをクリアしていないといくらグリッチを持っていてもスキルをアンロックすることはできない。
また、ゾーイとコビィの見た目を購入することもできる。
これはファッション要素でありやり込み要素だ。
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Steel Seedのレビュー
物語: SF好き向けの物語

人類なんてのは愚かで脆く無駄な思考も多いので、機械が管理した方がいい。
SF映画やゲームでもたまに見かけるディストピア思考だ。
人類としては不甲斐なさは感じるけれど、SF好きなら何度見ても面白いテーマだ。
アクションがメインのゲームではあるけれど物語の設定もちゃんと練られている。
が、登場キャラは少なく、物語はやり込み要素になっている各地のテキスト情報を読むことで補完しなければならない。
「目の前の機械が凶暴でピンチなんだが!」など画面上の緊迫した演出は豊富で楽しいけれど、メインストーリーを追うにはプレイヤー側がしっかり興味を持って能動的に追わなければならない。
SFやディストピア物語が好きな人なら、物語も楽しめるはず(筆者は好き)。
しかし、大好物なテーマではないという人も引き込むにはパンチが足りない。物語が本作の魅力というにはやや力不足だ。
操作性: ステルスしやすくも、素通りもしてしまう

ステルスプレイに関する操作性は良好。
コビィが放つ弾種はホイールで切り替えられ、しっかり広範囲を見渡すことができ、ゾーイはステルスキル前後には自動で隠れてくれる。
「主人公が勝手に派手に格好つけるから敵に見つかったんだが!」となる心配はない。
しかし、プラットフォームアクションでは壁などの出っ張りを掴む判定が効かないことが多く、無駄な落下死が頻発するのが気になった。
掴める場所には黄色のペイントがあるけれど、完全に手は届いているのに掴まず落ちたかと思えば、次に挑戦した際にはだいぶ遠くから掴んでくれたりする。
挙動や判定が一貫していないので余計に戸惑いや「なぜ?」と感じやすかった。
立体的なマップ構造が面白くて探索も本作の魅力なので、プラットフォームアクションの挙動はもっと精度高く調整して欲しかったところ。
難易度: 攻略しやすいステルス

難易度は3段階から選択可能。
筆者はデフォルトのノーマルでプレイ。
ステルスではない真っ向勝負でも敵と渡り合えるスキルは用意されているけれど、やはり本作はステルスプレイが基本なので敵の一撃は重い。
ステルスで進むことを想定した難易度バランスで作られている。
そして、肝心のステルスはどうかというと、敵は賢すぎずもちゃんとパトロールしていて警戒体制はすぐに解かず、様々なギミックや抜け道が用意されている。
しかし、どうやって進もうか悩んで攻めあぐねるような難しさはなく、コビィで上空から偵察すれば自ずと開発者さんが想定しているだろうルートは分かってくる。
パズルのように作戦を練るというより、慎重さが求められるステルスだ。
綿密な作戦立てまでは必要なく攻略しやすいのが良い反面で、ステルス好きな筆者としては「もう一、二捻り欲しいな」と思うことが多く、少し物足りなく感じることもあった。
上述した掴み判定調整不足による不可解な落下死をしてしまうことの方が難しく感じたほどだ。
システム: ステルスを楽しみやすい反面、ぼんやりもする

地雷などを撃てるようになる
本作はステルスプレイがメインであり、ちゃんとブレずにステルスを楽しめる。
習得するスキルはステルスに役立つものばかりで、隠れ方のバリエーションが広がっていく。
主人公がムキムキになって「隠れんぼはおしまいだ」と無双しまくる事態にならないのが嬉しい。
物資の心配はなく敵を倒せば体力回復もできるので後先まで考える必要はほぼなく、「隠れる」というステルスを楽しめる。
ステルスって面倒くさくて難しそうと思いがちな人もステルスの面白さを味わいやすいゲームだ。
もしステルスが苦手でもアクションで状況を打開できる。
ただ、その反面でステルスゲームとしては物足りない。
もっと敵が主人公を血眼で探す緊張感の高さが欲しいし、(掴み判定の精度を向上したうえで)立体的なマップ構造を活かしたステルスパートを増やしたり、探索のみ部分のテンポを上げて慎重になるステルスパートとの間にもっと明確に緩急をつけてもいいと思う。
攻略しやすいが故に中途半端になってしまっているのが惜しく、本作ならではの特徴をもっと尖らせてもいいのになと感じた。
芸術性: 壮大な機械っぷりに惚れる

本作は隅々まで機械がギュウギュウで、ひたすらかっこいい。メカメカしい。
巨大なロボットも襲ってくるし、無機質の物々しさが素晴らしい。
施設とはいっても開けた場所もあり、自然とは違う機械だらけの壮大な絶景を楽しむことができる。
用途は分からなくとも配線とかアームが密集しているだけで好き!という人なら間違いなく見惚れるはずだ。
サウンドも機械音がメイン。
BGMは控えめでキャラが少ないゲームなので静かな場面は多いけれど(ステルスゲームなのでBGMがうるさくても困るけれど)、ゾーイはよくコビィに話しかけるので寂しくは感じない。
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Steel Seedの総合評価
Steel Seed

総合評価
様々なスキルでステルスプレイをメインに楽しめるアクションアドベンチャーゲーム。やや物足りなく感じる場面はある一方で、ステルスプレイに馴染みがない人も分かりやすくプレイすることができる。
おすすめな人 | 慎重に進むステルスプレイが好き 機械満載の世界やSFが好き 探索が好き |
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おすすめではない人 | 極限状態のステルスを求めている 会話豊富など濃い物語を楽しみたい ハイペースなアクションを求めている |
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- 組織的に捜索してくるなど敵が賢く、緊張感高いステルスプレイを楽しめる
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