『ショベルナイト ディグ』レビュー: 遂に本来の使い方に目覚める – Shovel Knight Dig
『ショベルナイト ディグ Shovel Knight Dig』とは、NitromeとYacht Club Gamesが開発したローグライクアクションゲーム。
2D横(縦)スクロールでプレイする。
本作は、人気アクションゲーム『ショベルナイト Shovel Knight』のスピンオフ作の1つだ。
本作は、Nintendo Switch、PC、Apple Arcadeでプレイ可能。私はApple Arcade版をiPadでプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
青天の霹靂
野宿中のショベルナイト 。
戦利品だろうか、パンパンに膨らんだ荷物袋を枕にしてスヤスヤ寝ている。
そんなところで寝ていたら野党に襲われそうだけど。
すると、案の定というかなんというか、突然頭上から盗人登場。
ショベルナイトの大きな荷物袋を奪い、地面にズガガガガガと穴を開け、逃げて行ってしまった。
空から降ってきて地中に消える盗人だと!?新しいパターンだな。
ドリルナイト
盗人はドリルナイトという名らしい。
でも、こちとら、ショベルナイトだ。
ドリルじゃないけど地面を掘ることは出来る。手作業だけど。
というわけで、荷物袋奪還のためにショベルナイトが開けた穴に飛び込み、せっせと地面を掘り続ける戦いに出ることになる。
ゲームの特徴Features
掘れ掘れ
本作は、ひたすら下へと進むのみ。
下と横に土を掘ることが出来て、どんどん下へと降りていく。
マップはずっと繋がっているけれど、ショベルナイトがジャンプ出来る高さには限界があるので、基本的に上へ戻ることは出来ない。
たまに横道があって、ショップや宝箱部屋に行くことも出来る。
一定距離下へ掘り進むと区切りがあり、そこまでに集めた歯車の数の応じて報酬が貰える。
そこから次の経路を選んで更に掘っていき、いくつかの区切りを経ると、ボス戦だ。これを繰り返していく。
宝石ザクザク
地中にはたくさんのジェムが落ちている。掘りながら出来る限り集めていく。
道中には敵もたくさんいて、敵を倒す(もちろんショベルで殴る)ことでもジェムが手に入る。
本作はローグライクゲームなので、ゲームオーバーになる度にマップや敵配置は変わる。
が、集めたジェムは全て失うわけではない。
いくらか奪われるけれど、次のランで現れる袋を回収できれば取り戻すことが出来る。
永続アップグレード
道中では、レリックと呼ばれる強化アイテムを拾えることがある。
炎を飛ばしたりなどショベルとは別の攻撃手段が使えるようになったり、ショベルの射程が広がるなどのバフが得られる。
こうした強化はゲームオーバーになると失ってしまうけれど、新たな防具や登場するレリックの種類は、スタート時の地上でジェムを支払うとアンロック出来る。
これは永続的なものだ。
また、ボス戦を超えると景色やギミックなども変わる次のエリアへと進むことになるけれど、一度でも足を踏み入れたエリアには地上からの直行便をアンロックすることも出来る。
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各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
3.0
物語要素は軽め。
ドリルナイトにズガガガガガーっとやられる冒頭以外は、NPCのセリフによってチラチラと物語が分かるのみ。
たぶん『ショベルナイト』をプレイしていなかったら、「ショベル持った奴が何かやってる」くらいにしか思わないかも。
しかし、物語をしっかり理解する必要はないゲームなので、ショベルナイトと初対面の人でも問題はない。
キャラクターの魅力
3.5
どこからどう見てもショベルナイトだ。
私は『ショベルナイト』をプレイ済みなので、「わー、ショベルナイトじゃん、久しぶり!」みたいな感じで楽しい。
ショベルナイト自身は真剣そのものだけど、NPCはコミカルなノリのキャラばかり。
『ショベルナイト』本編の方では、「なんで剣や槍じゃなくてショベルをメイン武器にした!?」というシュールさが面白いんだけど。
本作では土を掘っていくという、ショベル本来の使い方がゲームプレイになっているので、その妙に面白い感覚起こらない。
操作性
3.5
ひたすら掘りまくるのみなので、複雑な操作はない。
挙動はキビキビしていて、ジャンプすると自動で下方向に攻撃するようになっている。
敵を踏みつけることで更に上方に飛べるので、これを利用して谷間を越えたり、貴重アイテムを取りに行く場面が多い。
なので、掘るだけではなく、プラットフォームアクションも楽しめる。
当たり判定はやや甘め。だけど、攻略の妨げになるほどではない。
少しプレイしたら、本作ならではの当たり判定の感覚が掴めるはず。
難易度バランス
4.0
歩いている敵だけではなく、土を貫通して空中を浮遊している敵もいる。
敵にぶつかるだけでダメージを受けてしまうので、この浮遊系モンスターが厄介。
ふわふわ飛んでたりしてて上手く攻撃を当てにくいのに、逆にぶつかりやすくてダメージを受けてしまう。
敵だけではなく、トゲや溶岩など地形からもダメージを受けるので、ジャンプの細かな調整は出来ないけれど丁寧にプレイしないと結構すぐゲームオーバーになる。
でも、ジェムは貯まりやすく、一度行ったエリアには直行便もあるので、ほんのり歯ごたえが味わえる難易度。
ゲームシステム
3.5
下に下に掘り進んでいくという、ちょっと珍しいローグライクゲーム。
ショベルナイトにぴったりなゲームプレイだ。
でも、ローグライクゲームとしてはやや単調。ずっとショベルでしかないので。
ショベルナイトファンなら楽しいけれど、それでも繰り返しプレイする気は続きにくい。
熱中してやり込みまくるというより、「ショベルナイトのこんな遊び方もあるよ!」という軽いスピンオフ作な感覚だ。
また、画面内に見える範囲がもう少し広い方が、どういう経路で掘ろうかと考える面白さが味わえたと思う。
やりこみ要素
3.5
鍛冶屋さんに防具を作ってもらう永続アップグレードや、登場するレリックのアンロックなどがやり込み要素。
本作ではジェムが貯まりやすいけれど、レリックはあまり必要性を感じないことも多く、正直なところあまりやり込み要素にやる気ら湧かない。
スタート地点である地上では、さまざまなNPCが行き交っていて、セリフが面白い。
ゲーム攻略には関係ないけれど、たまに話しかけるとクスッと笑える。
グラフィック
4.0
カラフルなピクセルアートグラフィックで、キャラはしっかり描き込まれており魅力的。
『ショベルナイト』本編はレトロゲーム調で開発されていたけれど、本作は本編よりは少し現代寄りなピクセルアートグラフィックだ。
サウンド
3.5
コミカルな雰囲気に合ったにぎやかなBGMが多くて楽しい。
地面を掘る時のザクッザクッという効果音が気持ち良くて掘るのが楽しい。
サントラはこちら
総合評価Summary
3.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
コミカルで楽しい雰囲気
操作やシステムが分かりやすい
掘って進むというアクションが面白い
残念なところ
飽きてきやすい
やり込み要素にやる気が湧きにくい
オススメな人
気軽に遊べるゲームを探している
攻略しやすいローグライクゲームを求めている
『ショベルナイト』シリーズのファン
オススメではない人
長く遊べるゲームを探している
『ショベルナイト』を知らない興味もない
色んなプレイスタイルを楽しみたい
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
本作の元になった人気アクションゲーム。レトロゲーム調に作られていて、歯ごたえのあるプラットフォームアクションが楽しめる。ショベルナイト以外の物語も楽しめる大ボリューム。
ショベルナイトシリーズにはパズルゲームのスピンオフ作もある。こちらもおすすめ。
掘るアクションが好きなら、こちらもおすすめ。地中を掘って探索していく高評価メトロイドヴァニアゲーム。掘るアクションに熱中してしまう面白さ。
ショベルナイトディグ Shovel Knight Dig
遂に本来の使い方に目覚める
地面を掘って進むというユニークなアクションが楽しめるローグライクアクションゲーム。
『ショベルナイト』ならではの楽しくコミカルな雰囲気で、穴掘りもプラットフォームアクションも味わえる。比較的コンパクトなスピンオフ作。
ショベルナイトディグ Shovel Knight Dig
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