『ショベルナイト ポケットダンジョン』レビュー: パズルゲームで探索してしまう騎士

『ショベルナイト ポケットダンジョン』とは、VINEとYacht Club Gamesが開発したパズルゲーム。

人気アクションゲーム『Shovel Knight ショベルナイト』のスピンオフ作だ。

本作は、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はPC版をプレイ。今後Netflixアプリを通じて、iOSとAndroidのスマホ向けにも配信予定となっている。

本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。

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あらすじStory

いつものショベルナイト

いつものように焚き火の傍で野宿中のショベルナイト。

ちなみにショベルナイトとは、武器がショベルという騎士だ。名前の通りなナイトだ。

毎度、野宿中に災難に巻き込まれてしまう無防備な騎士でもある。

差出人不明

というわけで、今回もお約束通りに、焚き火にあたりつつ眠っているショベルナイトはトラブルに巻き込まれる。

何者かが茂みからサッと現れ、眠っているショベルナイトにプレゼントを置いて行った。

ファンかな？

目が覚めた無防備なショベルナイトは早速開封する。

すると、なんだか変な立方体が１つ入っていた。何だこれ？

その怪しげな立方体を触りまくるショベルナイト。無警戒すぎる騎士だ。

と、次の瞬間、シュルルルル。

パズルの世界

気がつくと、ショベルナイトは落ち物パズルの中に入り込んでいた。

え、うわ、ブロックとかモンスターが迫ってくるんですけど！

しかし、偶然にも居合わせたパズルナイトの助言によってパズルから抜け出すことが出来た。

パズルナイトたちもこのパズルの世界に迷い込んでしまい、出口を探して長年彷徨っているそうだ。

ショベルナイトは彼らと協力しつつ、元の世界に戻る方法を探すことになる。

そして、この事件のきっかけになったプレゼントを置いて行った犯人も見つけなければならない。

ゲームの特徴Features

パズルでローグライク

本作は、パズルナイトたちがいるキャンプを拠点として、ステージクリア型で攻略していく。

ゲームオーバーになると、拠点に戻される、そして、また最初のステージからやり直しになってしまう。

途中でアップグレードアイテムを手に入れながら進むけれど、ゲームオーバーになったら全て失う。

ローグライクなシステムだ。

というわけで、パズルとローグライクが融合したゲームだ。

縦横無尽な落ちものパズル

各ステージでは、落ちものパズルのステージ上にショベルナイト自身が入ったような状態でプレイする。

モンスターやブロックが画面上から自動で徐々に降りてくる。

ショベルナイトは好きなタイミングで上下左右好きに動くことが出来る。ショベルナイトは落ちていくわけではなく、見下ろし視点のダンジョン探索のように操作する。

ショベルナイトを移動させてブロックやモンスターにぶつかるとショベルで自動的に攻撃する。

敵やブロックは、HPがゼロになると消える。

消える際には、隣り合っている同種のモンスターやブロックは一気に消える。連鎖だ。

敵を攻撃した際には反撃されるけれど、敵やブロックと共に降りてくるポーションを取れば回復できる。

ジェムでお買い物

降りてくるブロックの中には宝箱も紛れている。鍵を取って開けると、様々なレリックが手に入る。

攻撃力が上がるものや敵を凍らせるものなどがあり、一定回数使用できる。

時にはショップへの入り口が出現することもあり、レリックを買うことが出来る。

レリックは、拠点のお店で購入するとアンロックでき、以後のプレイで出現するようになる。

こうした買い物にはジェムが必要。ジェムは連鎖して敵を倒すと手に入れることが出来る。

より多くの数のモンスターを一気に連鎖するほど手に入るジェムも増える。

ナイトは1人ではない

いくつかのステージをクリアするとボス戦に突入する。

ボスは、ショベルナイト以外のナイトだ。

で、ボスを倒すと、そのナイトを操作キャラとして選択可能になる。

ナイトによって特性も体力も異なるので、それぞれ違ったプレイが楽しめる。

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各要素の評価と感想Rating

物語の面白さ

3.5

ゲームの導入部分はバーッと過ぎ、その後はひたすらプレイを続けるのみ。

NPCたちとの会話もあるけれど、物語要素は薄め。

かなり唐突に始まり、「とりあえずステージクリアしろ！いけ！ショベルナイト！」といった感じで一気にゲームが始まる。

訳が分からないまま「は、はい、ショベルナイト、行きます！」と戦いに出るだけだ。

ただ、拠点を調べていると、パズルナイトの事情や気になる話を聞くことも出来る。

キャラクターの魅力

3.5

本作は『ショベルナイト』のスピンオフであり、ショベルナイトたちの紹介は軽め。

本作で初めてショベルナイトに触れた人は、「え、なんでショベル！？バトルしたら当然のように仲間になるナイトってどういうこと！？」と不思議になると思う。

まあ、本作はブロックを壊すので、ショベルを持っていること自体にはそんなに違和感は感じないかもしれないけれど。

物語やキャラについては、『ショベルナイト』をプレイしたことがあるかどうかで楽しめる度がかなり違う。

操作性

3.5

上下左右の動きだけなので操作自体は問題ない。

しかし、モンスターは攻撃した際に、攻撃パターンや倒し方が表示されるけれど、そんなの読んでいる余裕がない。

そのため、ゲームに慣れるまでは結構苦戦することになる。ゲームの腕というより速読力が試される。

また、モンスターなどは自動で降りてくるけれど、そのペースは操作キャラを動かす速さに連動する。速く移動するほど、すべてのペースが速くなる。

ゲーム全体を把握するまでは、「え、あ、ちょっと待って、どうなって？あ、こうなって？」とあわあわすることになる。

手厚いチュートリアルとかプレイヤーが上手くなるのを見守ってくれるような親切設計ではない。プレイヤーが自力で慣れていかなければならない。

難易度バランス

4.0

本作のゲームオーバーには2種類ある。

１つは、モンスターかブロックでステージ上がいっぱいになってしまうこと。

もう１つは、モンスターに攻撃されて操作キャラの体力がゼロになってしまうこと。

上述の通り、慣れるまでは苦戦する。

しかし、本作ではゲームプレイの設定を細かくいじれる。

体力がゼロになってもステージ上に復活する設定にも出来るし、ブロックが降りてくるペースをいじることも出来る。

操作キャラの体力や攻撃力を上げることさえ出来る。

はじめはゆるい設定にしてプレイして慣れていくのがおすすめ。

ゲームシステム

4.0

落ちものパズルなのにローグライクなダンジョン探索でもある。

この独特なシステムは新鮮で面白い。

慣れてくると、テンポの良いゲームプレイに没頭してしまう。

ただ、ボス戦が味気ないのが残念。いや、ボスは派手に立ち回ってくれる。

しかし、ひたすらポーション取りながらチクチクとショベルで突つくだけになる。

通常ステージの方が、連鎖を狙ったり先を考えて立ち回る面白さが味わえる。

やりこみ要素

3.5

全ての操作キャラを集めるとか、レリックを全てアンロックするというのがやり込み要素。

しかし、そこまでステージ数が多いというわけではないので、よっぽど激ハマりしなければ飽きやすい。

ちなみに、一度でもプレイしたことがあるステージには、ジェムを払えば大砲でひとっ飛び出来る。

また、落ちものパズルらしく対戦モードもある。

2023年初には無料追加DLCが配信予定で、新たに2人の操作キャラやゲームプレイを変える装備品が登場予定だ。

グラフィック

4.0

クオリティの高いピクセルアートグラフィック。

『ショベルナイト』よりもポップな印象。

頭身も低めなので可愛い印象だ。

サウンド

4.0

ついついリズムにのってしまうノリの良いBGMばかり。

そのせいで、ついついBGMに合わせて動いてしまいがち。

BGMのリズムより速く（もしくはゆっくり）動きたい時は、BGMが邪魔になってしまうのが困るところ（私がBGMにつられやすいだけだけど）。

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Shovel Knight Pocket Dungeon ショベルナイト ポケットダンジョン
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