レビュー【Whiskerwood】ネズミの根性 | 納税義務がある開拓シミュレーションゲーム

暴君ネコに未開の島へ派遣されたネズミ達を指揮し、ネズミの幸せも納税期限も守るシミュレーションゲーム『Whiskerwood ウィスカーウッド』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 王国から未開の島の開拓と資源採取を命じられたネズミたちを指揮する物語
- 攻略
- 島の資源を採取し納税しつつ、ネズミたちの生活の質も維持する開拓シミュレーションゲーム
- 評価
- 税金や立体的な開拓など様々な要素が上手く影響し合って余裕な状態にはならず、常に考える面白さを味わえる
Whiskerwoodの概要
| タイトル | Whiskerwood ウィスカーウッド |
|---|---|
| 開発元 | Minakata Dynamics |
| 販売元 | Hooded Horse |
| 発売日 | 2025年11月6日早期アクセス開始 |
| 対応機種 | PC |
| ジャンル | シミュレーション, ストラテジー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC(キーボード+マウス) |
Whiskerwoodのストーリー
未開の島へ

移民船に乗ったネズミたちが、街がないどころか誰も住んでいない島へ到着する。
彼らはこれからこの未開の島を切り拓く開拓者たちだ。
しかし、このネズミたちは自分たちの島を作ろうと自主的に旅してきたわけではない。
実は、ネズミは爪の民と呼ばれるネコたちが牛耳る王国でせっせと働かされている髭の民たちだ。
未開拓の島で採れる資源を集めて国に送るという任務を背負わされて送り出され、はるばる海を超えて見知らぬ島へ到着したところなのだ。
プレイヤーは、このネズミ開拓団の指揮を任された者となる。
納税を続けるか、抵抗するか

税金を取り立ててくる徴税ネコ
ネズミは屈強な種族というわけではない。
環境が整っていなければ病気になってしまうし、もちろん不平不満も溜まってくる。
しかし、それでもつつましく暮らすネズミたちへの税額はどんどん膨らんでいく。
納税を怠れば手酷い理不尽なお仕置きをされてしまう。
ただ、幸いにも島は王国から離れている。
ネコの目が届かない時も多いわけだ。しめしめ。
真面目に納税してネコ王様のお気に入りになるか、ネコに不満を抱くネズミ達とともに反抗するか。
プレイヤーはネズミとネコの間で板挟みになりながら、ネズミの行く末を決めて導いていく。
Whiskerwoodの攻略情報
島の開拓

本作では、まずプレイするロケーションを選択する。
王国から遠く離れた地域や海賊が出没しやすい地域などがあり、それぞれ特徴や起こるイベントの頻度などが異なる。
そして、次に選択したロケーションにあるどの島に上陸するかを選択する。
平地が多かったり自然資源が多いなどそれぞれ特徴が異なるため、自分が開拓しやすそうな島を選んで港を設置する。
ここからいよいよ開拓生活が始まる。
ゲーム内では常に朝から晩へと時間が流れており(一時停止や3段階の早送り機能あり)、深夜になると1日が終了し、一定日数で季節が春夏秋冬と移り変わる。
そして、日や季節によって天候や気温も変わる。
気温や日当たりなどが農作物の育ちやすさや住民(ネズミ)の幸福度にも関わってくるで、天気の変化には気を配っておかなければならない。
ネズミの生活

ネズミたちは自動的に朝から晩まで働き、夜になると食事をとって眠る。
伐採場や採掘キャンプを林や鉱山など資源の近くに建て、そこで働くネズミを指定すると、自動的に働き続けてくれる。
木から板や亜麻から布など、採取した素材から他のアイテムを作る生産施設もある。
各ネズミには得意分野(属するギルド)が決まっており、得意な仕事に割り振られると仕事量が増えるだけでなく当人の満足度も上がるため、適材適所で仕事を割り振ることが大事。
また、ネズミの生活には各々の自宅も食事も必要で、シャワーや綺麗な替えの服や快適な温かさなども求められる。
もし食料や環境が整っていなければ、ネズミは飢餓や病気に陥り死亡してしまう。
そして、1日の終わりにはその日の住民達の満足度と不満度が差し引きされ賛同数が決まる。
そして前日までの賛同数に加算される(マイナスの場合は減る)。
この賛同数は、定期的に訪れる移民船から新たな住民ネズミを迎え入れる際などネズミ社会の運営に必要となるのでゼロにならないように気をつけなければならない。
納税とネズミの抵抗勢力

本作では開拓するだけでなく、王国に納税しなければならないのが大きな特徴。
税金として納めるのは丸太や鉱石などの資源だ。
資源ごとに価値が決まっており、定期的にやって来る徴税船から課される税額に見合うだけの資源を渡さなければならない。
しかし、必ずしも提示された税額ぴったり支払う必要はない。
提示された額より納税額が少ないと次の税額が増えたり、更にネコの逆鱗に触れると島に大砲を撃ち込まれる(大砲が直撃した建築物は無惨にも壊れる、まさに圧政)。
一方で多めに納税すると、ご機嫌になった王国から貴重品を支給してもらえる。
徴税にどう対応するかはプレイヤー次第ではあるものの、納税額を守ってもネズミたちの生活がカツカツではネズミ達の不満が募ってくる。
すると、ネズミたちの間に反乱を起こそうという考えが広まり始める。
ところが、王党派のネズミもいるため、住民同士での不和が広がり賛同数を得にくくなってくる。
また、海賊や密輸業者が島に立ち寄ることがあり、資源を渡してお引き取りいただいたり、交易することも可能。
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Whiskerwoodのレビュー
物語: ネズミの厳しい境遇

島に到着するところからゲームが始まり、ひたすら開拓し続けることになる。
経緯や世界設定をうかがわせるセリフはあるけれど物語が濃いゲームというわけではない。
ネコからもネズミからもクエストが課されることはあるけれど、ドラマが起こるようなものではない。
しかし、本作の大きな筋書きはプレイヤー次第だ。
ネズミに反抗心があるのがゲームプレイ上でも物語上でも面白いところ。
ネコと上手く付き合っていくか、ネズミからネコへ大砲をお見舞いしてやる日を夢見て厳しくとも虎視眈々と資源を溜め込んでおくか。
もちろんゲームとしても物語としても反旗を翻す方が面白くはなりやすいけれど、どんなゲームプレイをするかによって、反骨精神物語なのか復讐物語なのか世渡り上手物語なのかなど本作の印象は変わってくる。
操作性: ネズミ達は賢く効率的に動く

場所や作物を指定しないと稼働しない
操作はシミュレーションゲームあるあるな操作方法となっており、すんなりと違和感なくプレイできる。
ショートカットキーもデフォルトで用意されており、概ね快適にプレイできる。
そして、本作では立体的な開拓ができる。
階層ごとにカーソルを動かせるモードもあり便利。
しかし、採掘するよう指定した範囲はフラットな輪郭とアイコンでのみ表示されるため、地下などでは立体観が分かりにくくなる。
ブロックごと明滅したりした方が把握しやすいと思う。
一方で、自動で動くネズミたちはというと、仕事では採取も運搬も担い、プライベートでは食事したり水浴びしたりと1匹のネズミが行う行動は多い。
それでも滞りなく動いてくれ、よく見るとちゃんと最短距離の資源から採取したり目的地まで早く到達できる経路で移動してくれる。
ネズミの数が増えて来ても事故などは特に起こらず、プレイに支障が生じるようなバグにも遭遇していない。
難易度: 圧政が身にしみる

各要素の条件は細かく調整もできるけれど、4段階の難易度が用意されている。
島の土地も資源も限られているので、デフォルトの「標準」でもかなり計画的な開拓が求められる。
行き当たりばったりで開拓していると確実に行き詰まる厳しめな難易度だ。
採掘すると地面に穴が開きっぱなしになるし、しかも地形によってネズミの移動速度も変わってしまう。
ネズミが効率的に動けるように道や建物を配置することがかなり重要。
そして、早めに植林したり農地を広げるなど持続可能な態勢を作っておくことも大事。
冬になると寒くなって作物が育たなくなったり、徴税船も移民船もあまり来なくなる。
しかし季節が変わるペースは意外と早めなので、無駄な時間なく冬に備えて着々と準備しておかなければならない。
本作で一番の肝となる税額は厳しめな設定となっている。
働き手が必要だけど、住民が増えれば税金も増えるというジレンマも起こる。
本作の猫は全く可愛くない。越冬が厳しくて餓死者が出ていようが、納税額が足りなければ大砲を撃ってくる非情なネコたちだ。
余裕な生活にはまずならない。
最初に選ぶ島の資源量や地形によって難易度は激変するけれど、どんな島でもヒリヒリして気が抜けない難易度を味わえる。
システム: 要素同士が上手い具合に影響し合う

大砲まで作ることもできる
本作の基本は開拓シミュレーションゲームではあり、そこにスムーズに開拓を進められない要素がいくつも被さってくることで考える面白さが増している。
まず税金。中間素材は税金としての価値がないのが面白いところ。
例えば丸太は税金として収められるけれど、加工した板には税金上の価値がない。
そのため高度な物を作ろうと丸太を加工しまくっていると税金を納められなくなる。
次の徴税までに資源をどれだけ使ってどれだけ残すのか、これがかなり悩むところ。
そして、ネズミの幸福度。
王国に従いたい派と独立したくなる派がおり、仕事の得意分野だけで受け入れる移民を選ぶこともできず、ここも迷いどころだ。
厳しい状況になるほど賛同が得られなくなって新たな移民を受け入れられなくなり、更に窮地に陥っていくという悪循環にも入っていきやすい。
さらに細かなところでは、寒い場所に火を用意したら逆に空気が汚染されるなど、各要素に良い面と悪い面があるので単純に建築できない。
といった感じで、たくさんある要素同士が上手く影響し合うよう計算されており、常にバランスをとる難しさと同時に面白さを味わうことができる。
あちこちに気を配る管理するのが好きな人にはたまらない忙しさだ。
芸術性: カメラズームすると楽しい

住民は二足歩行のデフォルメされたネズミで、麦わら帽子を被ったりして生活している姿は可愛い。
かなり近くまでズームでき、野苺を摘み取るネズミ、水浴びしているネズミなど、ちゃんと細かく動きが作られている。
クエストやネコからのメッセージはフルボイス(英語)で、寓話のお話を読んでいるような気分でも楽しめる(ネコからの手紙は腹立たしいものも多いけれど)。
BGMは状況に合わせて曲調が変わる。
ネズミ達はかなり過酷な生活を強いられるけれど、楽しげな雰囲気の曲が多めで良い曲揃い。
ちなみに、本作をしばらくプレイしていると徴税船が来た時に流れるBGMにビクッとするようになる。ネコは本当に恐ろしい。
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Whiskerwoodの総合評価
Whiskerwood

総合評価
生活にも必要な物資で納税しなければならず、絶妙に影響し合う各要素のバランスをとって住民の幸福度も維持する考える面白さをたっぷり味わえる開拓シミュレーションゲーム。立体的な地形やネコに反抗できる要素なども面白いところ。
長所と短所
良いところ
-
要素が多く、互いに上手く影響し合っている
-
ネコに抵抗するか否かはプレイヤー次第
-
立体的な開拓ができる
残念なところ
-
全体を把握してからでないと攻略しづらい
こんな人におすすめ!
おすすめな人
-
たくさんの要素を考えて管理するのが好き
-
まっさらな状態から開拓するのが好き
-
気が抜けない難易度を求めている
おすすめではない人
-
あれこれ同時に考えるのが苦手
-
パーマデスに耐えられない
-
攻略しやすいゲームを探している
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