レビュー【Lost and Found Co.】女神の探しもの | 絵を触って見つけるカジュアルパズルゲーム

ウーパールーパー女神とアヒル人間というでこぼこコンビが街の様々な場所で探しものの依頼に挑む、穏やかでカジュアルなパズルゲーム『Lost and Found Co.』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 人々から女神への信仰を取り戻すため、住民の探しものを手伝うお仕事をこなす物語
- 攻略
- 触ると変化が起こるイラストから依頼された探しもの見つけ出すカジュアルパズルゲーム
- 評価
- 様々な趣向やサブ目標まで用意された高品質の探しものゲームをボリュームたっぷり楽しめる良作
Lost and Found Co.の概要
| タイトル | Lost and Found Co. |
|---|---|
| 開発元 | Bit Egg Inc. |
| 販売元 | Bit Egg Inc., Gamirror Games |
| 発売日 | 2026年3月6日 |
| 対応機種 | PC |
| ジャンル | カジュアル, パズル, アドベンチャー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC (マウス使用) |
本作には本稿執筆時点で日本語に多王指定兄(体験版は日本語版あり)。そのため、本稿のゲーム画像は英語版プレイ時のものとなっている。
登場するのは日常会話程度の英語であり、自動的にテキストが流れていくこともないので、もし知らない単語があれば調べながらプレイするといったことも可能だ。
Lost and Found Co.のストーリー
さびれていくメイの祠

とある街に小さな祠がある。
そこに祀られているのはメイという戦の神様として人々から長く慕われてきた女神。
しかし、今や戦争のない平和な世界となり、祠を訪れる人もメイに祈る人も少なくなってしまった。
当の本人であるメイはというと、現状を憂いてはいるものの意外とのんきだった。
たまに何かあればちょっとだけ神の力を使って解決し、気ままな日々をおくっていた。
そんなある日、メイの祠を訪れた女の子が困っていたのをチョチョイと助けてあげたところ、メイは人間からの信仰心を感じ、さらに祠のフォロワーが増えたことに気づく(神様用スマホがあるらしい)。
そこで何かを思いついたメイは、近くにいたアヒルを人間に変えてしまった。
実は、このアヒルが本作の主人公だ。
突然人間デビューさせられたびっくり状態のアヒルをよそに、メイは世の中の流行りに興味津々な様子だ。
ダッキーとビジネス開始

世間ではSNSというものが流行っているらしい。
SNSを上手く使って人気を集めれば、人々はまたメイを信仰してくれるかもしれない。
のんきだったメイがなぜやる気を出して信仰を集めようという気になったのかというと、その理由は主に2つだ。
まず、とあるキツネのせいで、メイは女神だったはずがウーパールーパーの姿になってしまい、元に戻ろうにも神の力が足りない。神の力の源は人々からの信仰だ。
そして、もう一つの理由は、街を牛耳る巨大企業OK Corp.が立地が良いメイの祠を我が物にしようと狙っているからだ。メイの祠は人々に忘れかけられており、誰も反対などしてくれない。
というわけで、メイは人々から圧倒的な支持を集め、神の力も取り戻さなければならない。
人間にされてしまったアヒル(名前はダッキーに決定)を強引に手下に加え、メイは最近街中で物がなくなる事件が多発していることに目をつけ、「あなたの探しものを見つけます」ビジネスを始めることにした。
Lost and Found Co.の攻略情報
ステージクリア型の探しものゲーム

本作は物語に沿って登場するステージを順番にクリアしてゲームを進行していく。
メインストーリーが進むステージと、リクエストと呼ばれるサイドステージが用意されている。
ステージごとになくした物を探して欲しいという依頼者が登場し、画面下に表示されるアイテムをステージ上から探し出すことになる。
全て探し出せればステージクリアだ。
ステージはいつでも中断でき、攻略済みのステージも再プレイできる。
そして、探しものを見つけたり、追加目標(後述)を達成するごとに人々からの信仰を獲得する。
新たなメインステージに進むには、一定数以上の信仰が必要なこともあり、全てではないもののサイドステージもクリアしないと先に進めなくなる。
触って探し、追加目標もあり

ステージではメイン目標である探しものリストが画面下に並んでおり、それと全く同じ物をイラスト上で探し、クリックすれば見つけたことになる。
間違った物をクリックしてもペナルティも何もない。
また、棚や引き出しなどをクリックすると開いて中を見ることができたり、物が落ちたり機械の電源が入ったり、イラストは動く。
そうした変化を起こさなければ見つからない物もあり、とにかくあちこちクリックすることが大事だ。
そして、画面下のアイテムリストをクリックすると、それぞれ見つけるためのヒントが表示される。
それでも見つからない場合は、黒インクを消費すると更にもう一つヒントを表示することができる。
黒インクは、ステージ上のグリッチ(色がなく動きが乱れているアイテム)をクリックすることで集めることができる。
また、ステージクリアに必須な探しものとは別に、サブ目標(追加目標)も設定されている。
イラストを変化させて特定の場面を見届けたり、探しものとは別の小物を集めるといったものがある。
サブ目標を達成した際にも信仰を獲得することができる。
事務所を装飾

ステージの合間には拠点である探しもの会社の事務所(元メイの祠)に戻る。
各ステージクリア時には、人気度とは別に報酬としてお金をもらうこともでき、様々な家具を買うことができる。
手に入れた家具は自由に設置して事務所内外での装飾を楽しむことができる。
また、家具店にはクリアしたステージにちなんだ家具が随時追加されていく。
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Lost and Found Co.のレビュー
物語: ポップで軽いストーリー

物語は、ステージ前後に会話やイベントが発生して描かれる。
物語自体は軽めで穏やかにプレイできるゲームだ。
メイは女神とはいってもノリは軽く、ダッキーは人間になりたてということもあり純粋無垢。
ハラハラするような物語ではなく、誰でも気軽に安心して楽しめるカジュアルな物語だ。
しかし、実際にプレイしているとステージ上の人々の事情の方が気になってくる。
「なんがどうしてそんな状況になったんだ?」とか「なんだ、この不思議生物は」と笑ってしまう場面があちこちで繰り広げられており、メインストーリーより住民たちの方がとんでもない生活をおくっていたりする。
ステージごとに様々なシチュエーションが用意されており、メイやダッキーは探しもの以外のお仕事にも挑戦したりしているので、サイドステージまでプレイするのがおすすめ。
ちなみに、同じ人が複数のステージに登場していたりもする。
操作性: 便利機能はひと通りあり、装飾は結構こだわれる

探しものゲームなので必須操作はクリックのみくらいで、難しい操作は一切ない。
画面の拡大も縮小もでき、マウスだけでプレイできる。
ステージ上で何が動くかはクリックするまで分からないけれど、どんな物であろうとクリックだけで変化が起こるので、とにかくあちこちポチポチポチポチとクリックするのがおすすめ。
そして、やり込み要素である事務所の装飾に関しては、特にダッキーの部屋はかなり作り込むことができる。
壁や床も背景もカスタマイズでき、家具はサイズや色の変更も回転もでき、レイヤー(前後順)も操作できる。
プレイ中にバグに遭遇することはなく、操作に困るようなことは一切なくゲームプレイだけに集中できた。
難易度: ヒントはちゃんとヒント程度

メインステージは徐々に規模が大きくなる。
ステージ上に別の画面へと続くドアがあったり、2階や地下など複数の階層があったり、探す場所は増え、少しずつ探しものが大変になっていく。
それでもメインの探しものに関してはヒントがあり、それを読んだ上でステージを見れば大体どのあたりにありそうという当たりをつけられる。
それでも分からない場合は、インクを消費すればもう一歩踏み込んだ情報を得られる。
しかし、ヒントは具体的な場所までは明らかにしない。
「画面の右下の方」といった位置の情報ではなく、「犬が持って遊んでいた」といった状況を説明する情報程度にとどまっているのがいいところ。
インクを消費した場合でもヒントの出し方が絶妙で、「探すこと」の楽しさが奪われないのが嬉しい。
一方で、サブ目標にはヒントはないので探しまくるしかなく数も多くなるので、それぞれのステージを十二分に満喫することができる。
そして、サイドステージは、ステージごとに難易度が表示されている。
ハードステージでは様々な変化を起こさなければならないこともあり、サブ目標までクリアするとなると結構大変だ。
しかし、ミスしてクリックしてもペナルティなどはなく、時間制限もないので、ステージのイラストを見ながら気長にプレイするのがおすすめ。
見つからない場合は、一旦他のステージをプレイしたり気分転換してから再び戻ってみると、あっけなく見つけられたりする。
「ここはもう探した、ここにはない」という自分の中の思い込みが最大の敵だ。
システム: ただ探すだけではない仕掛けが楽しい

「ウォーリーを探せ!」などびっしり描かれたイラストから物を探すこと自体が楽しいことは、世界中でウォーリーが探されていることから明らかだ。
というわけで、デジタルのゲームになろうが楽しい。
本作以外にも探しものゲームはたくさん発売されている。
本作は、そんなたくさんある探しものゲームのなかで、クオリティが高いと思う。
まずステージがしっかり多く、趣向もそれぞれ異なっており、サブ目標の内容も多彩だ。
ステージ上に別の部屋があったり、ステージ内で時間が経過するといった面白い仕掛けも用意されている。
そして上述もした通り、ヒントの出し方がちょうど良く、必ずしも変化が起こる場所だけにアイテムが隠されているわけでもなく、擬態させ方も上手い。
事務所で楽しめる装飾についてはおまけコンテンツ以上に作り込むことができ、家具の種類も量も多く、自分でステージを作るように楽しめる。
ゲームとしてはカジュアルではあるけれど、たっぷり楽しめる良心的なゲームだ。
芸術性: ついつい探しものを忘れるキュートなイラスト

仲良く来店中
ステージごとに舞台は異なる。
たくさんの人がにぎやかに行き交う商店街や神様も訪れるファストフード店、たぬきが化かし合うお茶屋さんなど、どのステージも楽しい。
ステージの隅から隅までで何かが起こっており、探すべき物やサブ目標以外も、というかそれ以外の部分での方がたくさん珍騒動が起こっている。
見ているだけで楽しく、つい探さなければいけない物があるのを忘れてイラストに見入ってしまう。
音楽はポップな曲が多く、物語やグラフィックと同じく明るい。
またイラスト上のアイテムや人は変化が起こらなくともクリックするとリアクションがある。
人をつつくと「ん?」と応えてくれたり、植物を触れば「ガサッ」などと対応した効果音が鳴る。
そのおかげで、アイテムを探しながら意味なくポチポチとクリックするのも楽しい。
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Lost and Found Co.の総合評価
Lost and Found Co.

総合評価
隅々まで見ていて楽しい動くイラストからアイテムを探す、探しものをたっぷり楽しめる良質カジュアルパズルゲーム。趣向の異なる多彩なステージとチャレンジはどれも面白く「探すこと」をお腹いっぱい楽しむことができる。
長所と短所
良いところ
- やり込み要素含めボリュームたっぷり探しものを楽しめる
- ステージごとに趣向が異なり、サブ目標も多彩
- 装飾にこだわれる
残念なところ
- 物語は軽めではあるものの描き方は冗長的
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- イラストからアイテムを探すゲームが好き
- 自分のペースでプレイできるゲームを探している
- イラストを眺めること自体が好き
おすすめではない人
- 目が疲れている、もしくは目が疲れると困る時
- 詰まった場合、正解を教えて欲しい
- 可愛い雰囲気が苦手
Lost and Found Co.に似ているおすすめゲーム
Hidden Folks
探しものゲームが好きなら、こちらもおすすめ。落書きのようなゆるいグラフィックながら、モノクロなので見つける難しさがあり、各ステージで探すものも多い。こちらでもイラストを触ると変化があり、効果音が全て開発者さんの声で作られているのも面白い人気作。
Hidden through Time 2
探しものゲームが好きなら、こちらもおすすめ。様々なステージが用意されており、同じステージの昼夜を切り替える要素があり、時間帯で様子も見つける物も変わるのも楽しいところ。ステージエディタ機能があり、ステージを自作したり、他プレイヤーが作ったステージにも挑戦できる。





















