レビュー【GRIME 2】腹ぺこハンド | 敵の形を盗むメトロイドヴァニアゲーム

敵の形を攻撃スキルにして超独創的な世界で戦い探索する、歯ごたえしっかりメトロイドヴァニアゲーム『GRIME II』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 独創的な世界に生み落とされたフォームレスとなり、様々な「芸術」を喰らっていく物語
- 攻略
- 敵の形をスキルとして呼び出し、バトルも探索も攻略するメトロイドヴァニアゲーム
- 評価
- 様々な攻め方と守り方ができるバトルが面白く、妖しく不思議な世界にも惹き込まれる
GRIME 2の概要
| タイトル | GRIME II |
|---|---|
| 開発元 | Clover Bite |
| 販売元 | Kwalee |
| 発売日 | 2026年4月1日 |
| 対応機種 | PS5, Xbox, PC |
| ジャンル | アクション, メトロイドヴァニア |
| シリーズ | GRIME |
| プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
本作は『GRIME』の続編。しかし、物語は直接続いておらず、主人公も変わっているため、本作からでも問題なく楽しめる。

GRIME 2のストーリー
フォームレスの誕生

本作の主人公はフォームレスと呼ばれる者。
その身体は、触手のようにうねる手がいくつも絡まってできている。つまり、訳が分からない生物だ。
本作は、そんなフォームレスが誕生した瞬間から始まる。
「波紋を呼ぶ者」という謎の存在に呼びかけられ生まれたフォームレスは、世界のことも自身のことも何も分からない。
というわけで、主人公もプレイヤーも何も分からないままにとりあえず世界を彷徨うことになる。
ただ、一つだけ確かなことがある。フォームレスにとって他者は獲物だ。
全てを喰らってしまいたい。フォームレスはそんな危険な衝動を抱えて世界を歩き始めた。
目的と獲物を見つける旅

衝動を抑えきれず、雑魚敵を食べながら(正確には吸収しながら)歩いていたフォームレスだったけれど、本作は愉快なお散歩物語で終わるわけではない。
フォームレスはやたらと偉そうで強キャラの雰囲気を纏うマンツィルという者に出くわし、彼から世界のことを教えてもらえることになる。
ここから物語が動き出す。
が、「遂に謎だらけの世界のことが分かる!」と思ったのも束の間、マンツィルはタダでは教えてくれないという。とある小包をカンカンという街にいる者に届けることが引き換え条件だ。
パシリにされていると薄々感じつつ、こうしてフォームレスにとって初めての目的がある旅が始まった。実は試されているとも知らずに。
GRIME 2の攻略情報
寄り道しつつ目的を果たすメトロイドヴァニア

本作はある程度攻略順が決まっているものの、道中の道は自力で探しながら寄り道もしつつ探索するメトロイドヴァニアゲーム。
世界はいくつかのエリアに分かれており、どのエリアも初めはマップを見ることができない。
各エリアのどこかに緑色の角のようなものが二つずつ配置されており、一つ目の封印を解くとそのエリアのマップを確認できるようになる。
二つ目を解放とするとセーブポイント間でファストトラベルができるようになる。
武器とモールドで戦う

フォームレスは様々な武器とモールドと呼ばれるスキルで戦う。
- 武器攻撃
- 2種類装備可能で、いつでも切り替えられる
- 武器によって挙動や攻撃速度が異なる
- 敵に攻撃を当てているとチャージされ、各武器固有の武器スキルを発動できる
- 時間回復するフォースゲージが溜まっていると攻撃力が増す
- 2種類装備可能で、いつでも切り替えられる
- モールド
- 敵に一定量ダメージを与えると、モールドとして「形」を盗むことができる
- 盗んだモールドは任意のタイミングで発動でき、その敵の形が現れて固有の技を繰り出す(召喚技のような感じ)
- 使えるのは一回限り
- 同じ敵の形を一定回数盗むと同化され(習得する)、繰り返し使用可能な自分のスキルとなる
- 敵を攻撃することで溜まるペイントを消費していつでも発動できる
- アイテムモールド
- 敵から盗むのではなく、アイテムとして獲得するスキル
- 発動にペイントは必要ないが、使用回数が限られている(セーブポイントでリチャージ可能)
- グラスプ
- 物を掴んで引き寄せたり、引っ掛けて近づくことができる
- 地形や敵などに表示される白い点の方へ右スティックを倒すことで発動する
- ダッシュ
- 素早く移動でき、敵の攻撃も回避可能
- パリィ
- 敵の攻撃が当たる寸前に発動するとダメージを受けずに反撃できる
- 敵に対応したマークが現れた瞬間にグラップルやダッシュ回避することで発動するパリィもある
- 体力回復
- 敵を倒すとブレスを獲得し、一定量溜まると体力回復できる
上記のような基本アクションとともに、各地でボスを倒したり特定の場所を訪れることで習得する新たなアクションもあり、それによって探索できる範囲が広がっていく。
フォームレスの成長

フォームレスは敵を倒すとフラグメント(経験値)を獲得し、レベルアップする。
レベルアップ時には任意のステータスを1ずつ上げることができる。
武器によっては特定のステータスが一定以上ないと装備できなかったり、各モールドの威力はそれぞれ異なるステータスの影響を受ける。
自分の装備や使いたいモールドに合わせて主人公を成長させることが大事だ。
また、ジャスト回避するとボーナスが発生するといったパッシブスキルを有効化できるスキルツリーもある。
しかし、このスキルツリーははじめから全て情報開示されているわけではない。一定数のモールドを同化(習得)するごとにスキルツリーが明らかになる仕組みとなっている。
しかも、明らかになったスキルをアンロックするには、各地にいる強敵(中ボス的な存在)を倒すと手に入る狩猟の色素が必要になる。
ちなみに、上記の通りソウルライクゲームでよく見かけるシステムとなっているけれど、本作にはデスペナルティはなく、ソウルライクというわけではない。
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GRIME 2のレビュー
物語: 超独創的でありつつ、筋は通っている

本作の世界は超絶独創的だ。
NPCは何を言っているのかよく分からないし(翻訳の問題ではない)、背景では巨大な指が蠢いているし、そもそも世界の成り立ちも全生物も意味不明。
ところが、理解不能ではない。
誰も分かりやすく説明などしてくれないけれど、言葉の端々から世界のことがじわじわと分かってくる。
そして実は笑えるジョークも意外と多い。
本作の世界では、創造することとその美しさ、そして「形がある」ことへの渇望など抽象的な概念が描かれている。
そこにユーモアと、主人公の圧倒的な奇妙さ、分からなさそうで分かってくるという絶妙な意味不明さが相まって、どんどんと世界に取り込まれていく。
しかし、別に理解しなくてもいい。
会話中には受け答えを選べる場面も多いけれど、「ごたくはいい、お前を食べさせろ」といった会話をスキップしてしまう粗暴な選択肢も用意されているくらいなので、物語は気にせず進むこともできる。
次の目的地や倒すべき相手は地図上で把握できるようになっているので、煙に巻かれるセリフを一生懸命解読しようとしなくても本作を十分楽しむことはできる。
ちなみに、クエストリスト画面などはないけれどサブクエストもあり、奇妙な世界でちょっと変な依頼を楽しむことができる。
操作性: 重ため操作感がクセになる

本作の挙動は重ためだ。
武器によって挙動は異なるものの攻撃速度が「平均」と表示されている武器でも他の多くのメトロイドヴァニアゲームと比較して遅めに感じる。そして当たり判定はやや甘めだ。
しかし、こうした重厚で甘めな挙動は、敵もこちらもお互い様なフェアな調整となっている。
敵だけ素早く動いたり超精密判定で斬られるといった理不尽なことはなく、パリィのタイミングも分かりやすく、敵の攻撃に合わせて反応する猶予がしっかりある。
探索時にはグラスプを多用したプラットフォームアクションの腕が試される場面も多く、バトルとは異なり素早い操作が求められることもある。
しかし、グラスプはある程度の方向に右スティックを倒せば成功するので、軽快に操作することができる。
というわけで、やや甘めな部分があることで、重ためな挙動でも扱いやすいアクションもなっている。少々独特ではあるけれど、この重い挙動はクセになる。
エリア切り替え時になどに描画が遅れることがあるけれど、進行に困るようなバグはなくプレイできた。
難易度: 戦術は多くとも、敵の一撃は重い

難易度は2段階から選べる。ストーリー(イージー)かノーマルだ。
デフォルトであるノーマル難易度は歯ごたえしっかりめで、大ボスやトゲだらけの道に何度かゲームオーバーに追い込まれることもある。
ボスの攻撃パターンは多彩で、パリィやダッシュ回避など正しく反応することが求められる。
上述した通り、本作は挙動が重ためなのでタイミングや反応を一度間違えてしまうと修正が間に合わず敵にぶっ飛ばされてしまう。
また、ボスは一撃ずつの殺傷能力が高く、数発殴られただけで重傷となる。
主人公の方はレベルアップしても体力や攻撃力を少しずつしか増やすことができないので、攻めまくるのではなく敵の攻撃パターンを覚えて正しく対応する高難易度アクションゲームだ。
特にパリィが強いので、タイミングを見逃さないことが大事だ。
しかし、デスペナルティはないので、寄り道しながら進んでいれば少しずつでも確実に強くなっていくことができる。
そして、本作の目玉であるモールドもかなり戦力になる。
探索して雑魚敵をちゃんと倒すほど使えるモールドが増えるので、戦術も増える。また、装備品や、ブレスやフォースゲージの上限は探索しなければ増やすことができない。
探索することが攻略に繋がる、メトロイドヴァニアゲームとして良いレベルデザインと難易度になっている。
システム: 攻め方が多彩なバトルシステムにハマる

迷子になるほど複雑なマップ構造ではなく、「この空間は一体?」と思う空っぽエリアもあるので全てがぎっしりという世界ではない。
しかし、最初はマップが開示されないことで手探りで探索する楽しさは味わえる。
隠し通路にはヒントがあり(手が生えているところや囁き声のような効果音に要注意)、強化アイテムは背景に隠されている(グラップルで取得する)など、周囲を見ながら探索するのが楽しくなる仕掛けも用意されている。
そして、雑魚敵を倒すことが攻撃スキルやパッシブスキルの習得に繋がっているのも面白いところ。
前作に引き続き、雑魚敵が単に邪魔者ではなく自身の力になるという捕食者気分で探索するのが大きな魅力。
前作では敵の能力自体を吸収して自分のものにするというシステムだったが、本作では主人公とは別の動きと射程を持つ者を召喚するという異なる立ち回りとなっており、その他にも異なるシステムがあって前作とはまた違ったゲームプレイを楽しめる。
前作も本作もそれぞれにバトルシステムが面白いシリーズだ。

モールドの種類だけでも多彩で、更にいつどのモールドを使うと有利か考える面白さもあり、さらにパリィが単に敵の攻撃寸前だけではなかったり、攻めも守りも戦術が多いバトルに夢中になる。
芸術性: 意味不明で妖しくて最高

本作は、物語だけでなくビジュアル面も超独創的だ。
キャラデザインは奇抜で、背景も建物も壮大で奇妙。色づかいも独特で美しい。
これだけ奇妙だと不気味になってしまいそうだけど、妖しく荘厳といった雰囲気だ。
やたらと暗い場所もあるけれど、それでも不気味さより奇妙さが勝っている。
なかでも主人公のデザインが群を抜いて奇妙ではあり、さらに装備品で見た目が変わる。
しかも、装備する物と見た目と別々のものを指定することもでき、実はフォームレスはファッションにこだわりがあるようだ。
装備品も敵を模しているものなど奇抜なデザインばかりなので、装備品によって平凡な見た目になってしまう心配はない。
BGMも奇抜かと思いきや、こちらは意外と綺麗な曲が多い。
道中は静かながら、どこか癒される美しい曲が流れる。おそらくそのおかげで不気味な雰囲気がないのだと思う。
そして、ボス戦になると壮大な曲調に変わる。
また、上述もしたけれど本作のアクションはクセになる。それは効果音によるところも大きい。
岩がぶつかったり砕けるような鈍い効果音が多く、これがなんとも心地良くなってくるのだ。
アクションゲームの攻撃効果音といえばシュバッとかシャキンッとか切れ味抜群な効果音が多いけれど、本作はドスッガスッゴスッという鈍器な音だ。
これがなんとも心地いいのだ。
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GRIME 2の総合評価
GRIME II

総合評価
超独創的な世界に魅了され、攻撃も守りも多彩な戦術がとれるバトルに夢中になるメトロイドヴァニアゲーム。雑魚敵が獲物になるプレイ体験や、挙動が重ためでありつつ癖になるアクションに病みつきになっていく、本作ならではのゲームプレイを楽しめる良作。
長所と短所
良いところ
- 多彩な戦術で戦える歯ごたえのあるバトル
- 敵を捕食する側となって探索を楽しめる
- 超独創的で惹き込まれる世界
残念なところ
- 当たり判定が甘め
- 何もない空間がちらほらある
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- 高難易度メトロイドヴァニアが好き
- 奇抜な世界が好き
- キャラビルドを考えるのが好き
おすすめではない人
- 重い挙動が苦手
- 自由な順番で攻略できるメトロイドヴァニアを求めている
- ハイペースなバトルを味わいたい
GRIME 2に似ているおすすめゲーム
GRIME
前作。本作と主人公は異なり、ブラックホールな頭で敵の能力を吸収して自分のものにしたり、獲得経験値が変動するなど本作とは異なるバトルシステムを楽しめる。独創的な世界は変わらず、こちらも高難易度。
Biomorph
敵の能力を利用するメトロイドヴァニアなら、こちらもおすすめ。倒した敵に変身することができ、それによって道を切りひらく探索を楽しめる。拠点の街を復興していくなど物語も楽しめる良作。





















