レビュー【Mina the Hollower】穴掘りヒロイン レトロ風味アクションアドベンチャーゲーム

様々な武器を駆使し地中にも潜ってモンスターだらけの島を冒険する、レトロぶりが楽しいアクションアドベンチャーゲーム『Mina the Hollower』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 故障したスパーク装置を直しながら、島で起こる異変に挑むミナの物語
- 攻略
- 多彩な武器と道具を使い分け、謎解きもバトルも攻略し各地のダンジョンを巡っていくアクションアドベンチャーゲーム
- 評価
- 穴掘りアクションが面白く、各要素がバランス良く密度濃く詰まっている高評価作
Mina the Hollowerの概要
| タイトル | Mina the Hollower |
|---|---|
| 開発元 | Yacht Club Games |
| 販売元 | Yacht Club Games |
| 発売日 | 2026年5月29日 |
| 対応機種 | PS5, Switch2/1, XBOX, PC |
| ジャンル | アクションアドベンチャー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC (ゲームパッド使用) |
本作開発元の代表作は『Shovel Knight ショベルナイト』。レトロに寄せた横スクロールアクションゲームであり、その主人公や世界設定が登場するスピンオフ作も複数発売されている。
しかし、本作はショベルナイトシリーズとは異なる新規IPとなっており、見下ろし視点でプレイするゲームとなっている。
Mina the Hollowerのストーリー
ホロワーのミナが到着

本作の主人公はミナ。
彼女はかなり有能であり多才で、人々の生活を支えるスパーク生成装置を作った発明者であり、さらに地中に詳しくバトルも得意というホロワー(穴掘り師)と呼ばれる存在だ。
穴掘りが得意ということだが、ミナはモグラではなくネズミだ。
そんなミナがテナブラス島に到着したところからゲームは始まる。
ことの発端は、この島から届いたミナ宛のお手紙。
島の各地に置かれたスパーク生成装置が次々に故障してしまい、モンスターが次々に現れているというのだ。
島へ向かう船で早速バケモノに襲われ、さらに島の中心にあるホネックスの街は大火事に見舞われており、島がピンチに陥っていることを確信したミナは急いで街の中心部へと向かった。
裏切り者ソーンとライオネル伯爵

最初から大火事とは深刻な事態だ。きっとバケモノが街で大暴れしているのだろう。
ところが、ここで「え、なんか思ってたのと違う」という展開になる。
まず、街の大火事の原因はバケモノが火を吹いたというわけではなく、この島の騎士長ソーンがなぜかご乱心して街に放火しまくったせいだという。
さらに、島を豊かにしてきた人徳者であり島の名士であるライオネル伯爵はというと、街が大火事だというのに、屋敷に新たな施設が出来上がったことを記念してテープカットパーティーを開催中だ。
なぜかミナもパーティーにしっかり参加してしまったが、パーティー後にやっとライオネル伯爵から各地のスパーク生成装置を直してくれと依頼されることになる。
結局、厄介ごとを全て押し付けられてしまったわけだが、プレイヤーは真面目なミナとなり、島で起こっている異変の真相を追っていくことになる。
Mina the Hollowerの攻略情報
エリアに分かれた島を攻略

本作の舞台であるテナブラス島はいくつかのエリアに分かれており、直さなければならないスパーク生成装置は島の各地に点在している。
道中のダンジョンを攻略し、サブクエストや寄り道もしながら自由に探索して各スパーク生成装置を目指すことになる。
どこから探索するかはプレイヤー次第だ(ある程度ゲームを進めないと探索できない場所もある)。
各地にはセーブポイントがあり、ゲームオーバーになると最後に触れたセーブポイントでリスポーンする。
ミナの戦い方

ミナの基本攻撃はメインウェポン(武器)で行う。
素早い近接攻撃を繰り出せる短剣や遠距離攻撃もできる鞭など複数の武器種が登場する。
そして、さらに多彩なサブウェポンも登場する。
サブウェポンは範囲攻撃できたり滑空できたり、バトルだけでなく探索に役立つものもありメイン武器とは別に1種類装備できる。
サブウェポンを使用する際にはジュールを消費する。
ジュールは、敵を倒したり道端の草を刈ったり様々な場所で拾って回復することができる。
メインウェポンは自分の所有物であり、一度手に入れれば失うことはなく、セーブポイントで切り替えできる。
一方で、サブウェポンはフィールド上のあちこちに出現し、道中で拾って装備できるがゲームオーバーになると原則失ってしまう。
またトリンケットと呼ばれる装備できる道具があり、移動速度が上がるなど道具によって装備効果が異なる。
これが本作のパッシブスキルにあたり、上限はあるものの装備できる数は増やすことができる。
そして、本作の目玉は地中を掘って進むアクションだ。
一定時間だけ地中に潜って進むことができ、地上を移動するよりスピードが速く、その勢いを利用して通常ジャンプより遠くまで飛ぶこともできる。
この穴掘りアクションを利用して敵の攻撃を避けたり、障害物の下を通ったり隠された穴に入ったり探索範囲を広げることができる。
ボーンで強くなる

本作では敵を倒した際や宝箱からボーンを手に入れる。
これが本作の経験値であり通貨でもある。
ミナはスパークと呼ばれる光る球を持っており、ゲームオーバーになるとこのスパークをその場に落としてしまう。
このスパークは獲得したボーンと紐づいており、リスポーンした後に落としたスパークを拾わないと次にゲームオーバーになった際に所持しているボーンを全て失ってしまう(その場合スパークは自動的に手元に戻ってくる)。
落としたスパークはゲームオーバー時に近くにいた敵に盗られてしまうこともあり、スパークを回収するにはその敵を倒す必要がある。
このスパークは、宝箱など様々な方法で所持数を増やすことができる。
手持ちのスパークを全て失うとボーンを完全に失ってしまうというシステムなので、所持数を増やせば再チャレンジできる回数も増えるというわけだ。
一方で、ボーンストーンと呼ばれるものもあり、こちらはゲームオーバーになろうがスパークを回収できなかろうが失うことはない。
そして、ボーンを一定量手に入れるとミナはレベルアップし、攻撃力や防御力など任意のステータスを上げることができる。
また、ショップでは武器の強化や体力アップの強化アイテムなどをボーンを支払って買うこともでき、どこにボーンを注ぎ込むかはプレイヤー次第だ。
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Mina the Hollowerのレビュー
物語: たくさんの愉快なNPCが冒険を余計に盛り上げてくれる

メインストーリーは手堅い一方で、その傍にいるたくさんのNPCたちはだいぶ遊んでいるという、深刻そうに見えて笑える物語を楽しめる。
メインストーリーは起承転結があって分かりやすく、しっかり盛り上がる。
しかし重たくはなく、ボスを倒してスッと次の展開に向かうといったサクサクとした描き方だ。
しかし、メインストーリーよりもNPCのエピソードの方が記憶に残るといえる。
もちろん冒険に役立つことやメインストーリーを補完する情報を教えてくれる真面目なNPCもいる。
ところが、ふざけたNPCの方が多く感じる。
サブクエストではNPCが同行することもあり、余計なおせっかいで旅路を助けてくれているようで邪魔してくれることもあり「おい、お前はもう何もするな」と言いたくなる。
また、全く共感できない理由で危険なダンジョンの角にたたずんでいる奴や、近くを通っただけでお店の中に引き摺り込んで「買っていけ」と迫る奴、明らかに言動が怪しい奴や妙なこだわりを見せつけてくる奴など、たくさんの笑えるイベントが待ち受けている。
それぞれの描写も軽めではあるけれど、かなり記憶に残るキャラばかりだ。
日本語翻訳は自然で、NPCの強烈個性をしっかり堪能することができる。
操作性: レトロと滑らかさが共存

画面中央右上あたりの土の塊の下にミナがいる
本作は見た目通りレトロだ。
移動や攻撃方向は縦横の4方向のみで、ボタン軽く押し込みでちょっとだけジャンプなんていう調整も効かない。
しかし、地中に潜ると移動方向は360度になり、滑らかにスィーッと移動することができる。
プレイしていると確かにレトロゲームな感覚だが、穴掘りアクションは現代的だ。
地上と地中での挙動が異なることで使い分けが面白くなり、現代だからこそ成立するレトロアクションを楽しめる。
また飛んでいる敵の当たり判定が分かりにくい時があるが、当たり判定は細かく調整されている。
1ピクセルが大きく見えるグラフィックではあるけれど、実際には目で見た通りの当たり判定になっていて正確だ。
ただ、ジャンプボタン長押しで穴掘りとなる操作方法となっており、事故が起こることがある。
敵が多い場面やプラットフォームアクションが連続する場面では複数のボタンを急いで押すので、長押し判定されず地中に潜れずにダメージを受けてしまうことがあった。
使えるボタンにもちろん限りがあるわけだが、ジャンプと穴掘りは多用するアクションなので別ボタンに分けても良かったのではとも思う。
もちろんこの操作方法だからこその面白さも歯ごたえも味わえる。
それでも、本作は穴掘りアクションをうまく使おうというゲームなので、そこで操作ミスを誘いやすくなっているのは少し気になったところ。
難易度: 楽しいレトロな歯ごたえ

本作は難易度の面でもレトロゲーム風味を味わえる。
甘えは許されず、手厚いゲーム内ガイドもない。
標準状態では敵にぶつかるだけでダメージを受けてノックバックもしてしまう。
プラットフォームアクションの腕が試される場面や謎解きしないと進めない場所もあり、嫌な場所にちゃっかりと敵が配置されていて落下ダメージはしっかり痛い。そして、強化やアイテムの購入に必要なボーンは安いとはいえない価格設定で、レベルアップに必要なボーンもレベルが上がるごとにがっつり多くなる。
そのため「ゲームオーバーを繰り返してボーンを失うわけにはいかない!」と緊張感が高まる。
同じシステムではないが、ソウルライクゲームをプレイしている時の「デスペナルティが敵より怖い」というハラハラ感に近い刺激を楽しめる。
強化に必要なボーン数が増えることでゲームが進行するほど着実に難易度は上がっていくけれど、スパークの所持数が増えればデスペナルティまでの猶予ができ、レベルアップで攻撃力などは目に見えて上がるので、詰むことはないが適度な刺激がある難易度が常に保たれている。
正直なところ、上述もした飛んでいる敵の当たり判定が分かりにくかったり、敵は斜め方向にも攻撃を繰り出せるといった「え、敵がズルい!」と感じる場面もある。
これはレトロゲームあるあるな感想だったりもするので、そうした部分も意識してレトロゲームに寄せて作られているのかもしれない。
システム: 穴掘りと装備で一捻り、二捻り、三捻り

突然始まることも
自分で進める道を見つけながら、アクションと道具を駆使して探索する。
まず純粋にアクションアドベンチャーゲームとして面白い。
敵、ギミックを使った謎解き、プラットフォームアクション全てがバランス良く配置されており、「ここはさっきと似てる」とか「ただ歩いて通過するだけだな」となる画面が一つもない。
そして多彩な装備品はそれぞれの違いがハッキリしており、特にサブウェポンの違いが面白く、同じボス戦でも装備しているサブウェポンが変われば全く異なる戦い方を楽しめる。
装備品の種類も多いので「他にはどんな効果がある装備が登場するんだろう」と集めていくのも楽しい。
そして、本作の大きな特徴である穴掘りアクション。
これがちゃんと面白くゲームプレイに活かされているバトルや探索になっており、これによって本作ならではの体験を味わえる。
見下ろし視点の2Dゲームに見えて、地上と地中と空中(ジャンプ中)という3層の立体的な概念が盛り込まれており、どの層を利用するか考える捻りも効いている。
秘密の部屋に入れたり、ギミックを動かしたり、ボスの攻撃を避けたり、穴掘りアクションを活用する場面がたっぷり用意されている。
そして、面白いNPCたちがゲームプレイ部分にも侵入してくるのも楽しいところ。
会話要員としてだけではなく、セーブポイントに勝手に入り込んだり、想定を超えてくるオマケ要素もたんまりと用意されおり、ただ買い物するために街を訪れたとしても気が抜けない。
とにかくあちこちに要素が詰まっており退屈する瞬間が全くないゲームだ。
芸術性: 時代感覚もバグる徹底した8bitぶり

穴掘りアクションだけではなく、本作の大きな特徴は8bitな世界。
レトロゲームに寄せて作られているゲームは多いけれど、本作はそのなかでもレトロぶりが徹底されており、BGMはチップチューン。
効果音もレトロゲームらしい分かりやすい爆発音やピロリンッといった電子音で、現代に引き戻される隙がないほど1000%レトロだ。
ゲーム画面だけを見ると2026年に新作として発売されたゲームとは思えないほど細部まで8bitだ。
しかし、NPC含め表情は豊かに見え、滑らかにも動く。
エリアによって色調も変わり、色数が少ない8bitでも様々な風景を楽しめる。
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Mina the Hollowerの総合評価
Mina the Hollower

総合評価
それぞれ特徴がしっかり異なる多彩な装備と本作ならではの穴掘りアクションで、バトルも探索も謎解きも余白なく濃く詰まったレトロ風味な世界を味わえるアクションアドベンチャーゲーム。笑えるNPCが多く退屈する暇もない。
長所と短所
良いところ
- 各要素がバランスよくギュッと詰まっている
- 本作ならではの地中に潜るアクションがしっかり活かされている
- 面白いNPCがたくさん登場する
残念なところ
- 空中の位置関係を掴みにくい
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- レトロゲームが好き
- 様々な戦い方を試したい
- 自分で道を見つけるのが好き
おすすめではない人
- 滑らかで現代的なアクションのみプレイしたい
- デスペナルティがあるゲームが苦手
- 寄り道することが嫌い
Mina the Hollowerに似ているおすすめゲーム
Shovel Knight
本作開発元の代表作。こちらは横スクロールアクションゲームであり、やはりレトロゲーム風味。なぜかメイン武器がショベルという騎士の戦いが描かれる。パズルゲームやローグライクゲームなどスピンオフも発売されている人気キャラ。
Under the Island
本作のような往年のゼルダライクなゲームが好きなら、こちらもおすすめ。ホッケーのスティックを武器にして様々な謎解きを攻略しながら沈んでいっているという島を巡る。本作よりも謎解き要素の方が強めで、サクサク攻略できる難易度になっている。





















