【Carrion】気持ち悪いって言わないで – 攻略とレビュー
まさかの触手モンスターが主人公という異色のメトロイドヴァニアゲーム『Carrion』。
Carrionの特徴
- ストーリー: とある研究施設のケースから脱走した触手の塊が施設から脱出を目指す物語
- 攻略: 触手を活かしたスキルや人間を捕食して体力回復するなど触手アクション満載のメトロイドヴァニアゲーム
- 評価: ユニークな設定でありつつ、触手を活かしたゲームプレイはちゃんと面白く、大暴れできる爽快感も味わえる
- 触手の化け物が主人公という斬新な設定
- 他のゲームでは見たことのない触手スキル
- 触手体験が出来る
- 物語の盛り上がりが物足りない
- 操作しにくい場面がある
『Carrion』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Carrionの攻略
Carrionの概要
タイトル | Carrion |
---|---|
開発元 | Phobia Game Studio |
販売元 | Devolver Digital |
発売日 | 2020年7月23日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC 2024年10月31日発売: iOS, Android |
ジャンル | 2D横スクロールアクション, メトロイドヴァニア |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Switch |
ストーリー
触手くん登場
どこかの研究施設から、本作の物語は始まる。
その一室にある培養器のようなケースが、突然パリーンと割れた。そこで派手に登場したのが、本作の主人公だ。
主人公の姿、それは触手の塊。研究者でも、この触手を退治しに来るヒーローでもない。
「『バイオハザード』のラスボスは?」と訊かれたら頭に浮かぶような気持ち悪い触手の塊。他のゲームでは見たことがない斬新な主人公が堂々と登場した。
触手くんの大冒険
触手くんは、逃亡したいのか、はたまた人間を喰らい尽くしたいのか。残念ながら(?)セリフはないので真意はわからないけれど、触手くんはとにかく研究施設を所狭しと暴れ回る。
自分は一体どういう生物なのか。そんなことを気にしてるかどうかは一切分からないけど、触手くんは進化しながら、研究施設内に自分の縄張りにしていく。
研究施設にはもちろん人間がいるけれど、人間など触手くんの血となり肉となる栄養に過ぎない。
触手くんの過去
触手くんはセリフがないけれど、随所で誰かの回想が流れる。誰にだって過去はある。触手の塊だったとしても。
恐怖の叫び声を上げながら逃げ惑う人間を容赦なく捕食する触手くんの衝撃の生い立ちとは!?
攻略のポイント
恐怖の進化を遂げながら進む触手メトロイドヴァニア
本作の舞台となるのは研究施設。どうやら危険な研究を行っていたらしく、各所にバイトハザードマークが付いた培養器がある。
プレイヤーはもちろん主人公である触手くんを操作する。そして、各地で培養器を見つけたら、パリーンと壊してズルズルズルと中に入り込む。そうすると新たなDNAを手に入れた触手くんは、新たな触手スキルを発動できるようになる。
本作はメトロイドヴァニアゲームであり、新たな触手スキルを習得すると探索できるエリアが広がっていく。
触手アクション
触手くんはズリズリゆっくり動く系のバケモノではなく、ヌルヌルッと縦横無尽に触手を伸ばして滑らかに素早く移動できる。
触手くんの基本アクションは、移動と触手で掴むこと。触手で機械や人間を掴み、豪快に投げて壊したり地面に叩きつけることができる。また、器用にギミックのレバーなどを操作することもできる。
こうして逃げ惑う人間や攻撃してくる人間を倒し、ギミックを起動してドアを開錠しながら進んでいくことになる。
人間と触手の攻防
本作で敵となるのはもちろん人間で、丸腰で逃げる人間もいれば、特殊な防護服を着ている人間もいるし、装甲機に乗りズドドドドと機関銃で撃ってくる危ない輩もいる。
触手くんは撃たれると触手が少しずつちぎれ飛んで小さくなっていき、ヒョロヒョロなミミズ状態になるまで小さくなってしまうと絶命する(ゲームオーバー)。
人間を直接掴んでブンブン振り回したり、そこら辺にある機械などの物を人間に投げつけて倒していく。とにかく大暴れすれば人間は吹っ飛びやすい。
ゲームが進行すると人間に触手を挿して操ることができる恐怖のスキルを習得することもでき、同士討ちさせることもできる。
そして、人間は捕食対象だ。触手くんは、倒れて床に転がった人間をバリバリムシャムシャ食べると体力回復ができて、身体が大きくなっていく。
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Carrionのレビュー
物語: 盛り上がりはやや物足りないものの、設定が圧倒的に面白い
怪物と戦うヒーローが主人公になるゲームが多いけれど、まさかの怪物が主人公だ。しかも、邪悪な悪魔とか荘厳なドラゴンというわけでもなく気持ち悪い触手の塊だ。設定だけで最強!
触手くんはもちろん人間側にもセリフはない(人間はほぼ叫んでいる)けれど、触手くんの正体や行く末など物語にも興味そそられる。
しかし、黙々と進むのみという演出で、もうひと盛り上がり欲しかった。大暴れするゲームだけど、物語は静かな印象だ。
それでも、最初は「化け物すぎて、これは退治されても仕方ないよな」と思っていたはずが、プレイしていると触手くんのことが可愛く思えてくる。人間に撃たれると「どうして触手くんを攻撃するんだよ!」と触手に愛着が湧いてくるという、他のゲームでは味わったのことのないとんでもない感情を味わえる。
操作性: 滑らかで気持ち良いけれど、操作しにくい場面もあり
触手くんは猛烈に滑らかに動くので、動かしているだけでも気持ちいい。攻略上困るような不具合は特になかった。
ただ、人間や機械など触手で掴めるものが密集している場所では、掴みたいものを一発で掴めないことが多く操作しづらさを感じることもあった。右スティックで掴む対象に狙っている最中も、触手くんはウゴウゴとうごめいていて、滑らかに動きすぎるのだ。
この本作ならではの操作性のクセには慣れる必要がある。
また、人間を食べまくって大きなボディになってくると、どこが触手くんの中心なのか分からなくなり、移動時にも当たり判定が分かりにくくなることがある。
難易度: 人間にも負けることはある良い触手バランス
ゲームオーバーになると、セーブポイントでセーブした時の状況からリスタートとなる。こまめにセーブしておかないと結構長いやり直しになるので注意。
大暴れしていればそこらじゅうの人間を倒せるだけの圧倒的なパワーを持っており、バトルで苦戦するようなことない。それでも、特殊な防護服を着てる奴やドローン相手には賢く立ち回らなければならないので、暴れていればいいだけではない。
それなりにゲームオーバーになることもあるし、わざと体力が低くなるボディを小さくして進まなければならない場面もあり、良い難易度で探索を楽しむことができる。
システム: 触手アクションが新鮮で楽しい
触手を操るという独特なアクションを味わえるのが本作最大の魅力。移動だけでも面白い。
さらに、透明になれたり、外皮を硬く出来たり、覚える触手スキルはどれも「敵の触手あるある」ではあるけれど、自分が操作するのは新鮮だ。
また、単に大暴れするだけではなく、触手でメトロイドヴァニアというコンセプトも面白い。
触手という設定の奇抜さだけでは終わらず、触手を活かしたアクションは想像通りの操作感でゲームプレイがしっかり面白い。
触手くんは凶悪モンスターではあるけれど丁寧にレバーを操作したり、謎解き要素も楽しめる。行ったり来たりして謎解きする姿が、自分で操作してるとはいえ妙に笑えてくる。
ただ、メトロイドヴァニアではあるものの寄り道はあまりない。それでも格納ユニットを集めるやり込み要素はある。
また、触手くんは地図を読めないためかマップ画面がなく、道を覚えながら進まなければならない。迷子になることも多かったけれど、上述した通り移動さえ楽しいのでストレスに感じることはなかった。
芸術性: ドット絵がぴったり合う触手くんの気持ち悪さ
ドットが滑らかに動くピクセルアートで描かれる。
人間のデザインはシンプルだけど、触手くんのゾワゾワウネウネっぷりは素晴らしい。触手一本ずつが丁寧に描かれており、ドット絵でも気持ち悪さが素晴らしい。
もしフォトリアルなグラフィックだったら気持ち悪さばかり目立ってしまったかもしれない。ドット絵だからこそ良いゲームだ。
BGMはずっと不穏だ。緊迫感溢れるホラーな曲調ばかりだ。そりゃそうだ。
そこに、人間たちの悲鳴と恐怖で泣き喚く声と触手くんの唸り声が響き渡る。自分が怪物側でも緊迫感が高まってくる。
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Carrionの総合評価
Carrion
総合評価
触手モンスターが主人公という設定が面白く、その触手ぶりを活かしたゲームプレイもちゃんと楽しいメトロイドヴァニアゲーム。敵になることが多い化け物として大暴れする爽快感も味わえる。
おすすめな人 | 個性的なゲームを探している 触手ウネウネの怪物が好き メトロイドヴァニアが好き |
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おすすめではない人 | 触手が生理的に無理 集合体恐怖症 ホラーがかなり苦手 |
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