【自由の鎖】弾もバケモノも現地調達 | 攻略とレビュー Chains of Freedom
エイリアンにも陰謀にも銃火器で立ち向かうXCOM系ストラテジーゲーム『Chains of Freedom 自由の鎖』。
- ストーリー
- 人が異形化する腐敗だけでなく、国の真実をも明らかにしていく物語
- 攻略
- カバーを利用し、銃火器やスキルで戦うターンベースバトルのストラテジーゲーム
- 評価
- 物語が面白く、バトルはわかりやすく、物資管理のサバイバル要素は緊張感を与えてくれる

- バケモノ問題だけでなく国家の陰謀まで展開する先が気になる物語
- 物資管理の戦略性も味わえる
- ヒヤヒヤする難易度バランス
- ステルス要素を活かしにくい
『Chains of Freedom 自由の鎖』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
自由の鎖の攻略情報
自由の鎖の概要
タイトル | Chains of Freedom 自由の鎖 |
---|---|
開発元 | Nordcurrent |
販売元 | Nordcurrent Labs |
発売日 | 2025年4月15日 |
対応機種 | PS5, PC |
ジャンル | ストラテジー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
人類の希望ソヴリン

本作の舞台は、東欧風の架空の国。
いや、国だけでなく世界設定もだいぶ架空だ。
この世界には過去に巨大な隕石が飛来し、その隕石から人々が異形化する病のような”腐敗”が広まった。
なるほど、じゃあ元人間のバケモノを制圧するゲームか。
と思いきや、そこはもう既に終わっている。いや、本作には前作があるわけではない。
実は腐敗したバケモノを退治する者たちが現れ、既に人間が安全に暮らせる国ソヴリンが出来上がっている。
なんだか既にゲームが一本終わった後のような状況だけど、ここからがゲームの本番だ。
任務は予想外の方向へ

物語は、ソヴリン平和部隊が治安を乱し逃亡した科学者を探す任務から始まる。
任務内容は博士を捕えるのではなく息の根を止めること。なかなか物騒だ。
しかし、ソヴリンの外では暴れ回るバケモノや元気なならず者たちが活き活きと暮らしており、すんなり任務遂行とはいかない。
さらには標的の科学者には信棒者がおり、平和部隊たちを襲ってくる。
なぜ危険しかないソヴリンの外で暮らす者がいて、暗殺命令が下るほど危ない科学者を信棒する者までいるのか。
平和部隊の面々は、安全だと思っていたソヴリンの囲いの中では見えなかった真実を目の当たりにしていくことになる。
攻略のポイント
章立てで進む平和部隊の戦い

本作はいくつかの章に分かれており、物語進行と共に場所が変わる。
前のエリアに後戻りは不可能で、少し寄り道もある道を進み、特定の地点で発生するバトルを攻略すると物語と共にゲームが進行する。
強制的に始まるバトルもあれば、パトロールする敵の目を盗んで仲間をうまく配置させてバトルを開始できる場面もある(ステルスキルなどはない)。
またクリア済みの章は、章ごとに初めからリプレイすることもできる。
精度と位置が大事なターンベースバトル

バトルでは、味方と敵のターンが交互に変わる。
味方のターンではキャラごとにAP(アクションポイント)を使い切るまで行動できる。
味方ターン内ならキャラを行動させる順序は自由で、例えば仲間Aを行動させてAPが残っていれば仲間Bを行動させた後に再び仲間Aを残っているAP分行動させるといったこともできる。
各キャラは以下の行動を行うことができ、いずれも所定のAPを消費する。
- 移動
- 移動距離に応じてAPを消費する
- 壁のそばや物陰に移動するとカバー状態になり、敵から攻撃を受けにくくなる
- 攻撃
- メイン武器かサブ武器で攻撃できる
- カバー状態の敵相手では精度(命中率)が落ちる
- 高い場所から低い位置にいる敵を狙うと精度が上がる
- 銃には残弾数があり、リロードも必要(リロードでもAPを消費する)
- メイン武器かサブ武器で攻撃できる
- キャラ固有スキル
- キャラごとに異なるスキルを持っている
- クールタイム(一定ターン数)経過で再使用可能
- アイテム
- 回復アイテムや爆弾などを使用することができる
- APを消費するものの、バトル中でも装備変更は可能
敵側もカバーやアイテムを使用するしリロードも必要など、条件はプレイヤー側とほぼ同じだ。
必要物資は現地調達

上述した通り、本作では銃弾を消費する。また回復も消費アイテムを使って行う。
本作ではバトルで敵を倒すとアイテムがドロップし、バトルとバトルの道中では消費アイテムを拾うことができる。
銃弾や回復アイテムそのものだけではなく、素材が手に入ることもあり、これで銃弾やアイテムをクラフトすることができる。
また、バイオクリスタルという装備品を手に入れることがある。
様々なバイオクリスタルがあり、装備すると敵を倒すと体力回復するとかステータスが向上するなどパッシブ効果を得られるものや、味方を回復できるスキルを使用できるようになるアクティブ効果を発揮するものもある。
キャラごとにバイオクリスタル装備上限数があるため、誰にどれを装備するのか考えるのも戦略の一部となっている。
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自由の鎖のレビュー
物語: 実は物語が一番面白かったりする

ストラテジーゲームといえば、バトルが魅力。バトルでじっくり悩むのが1番楽しい時間だ。
しかし、本作では物語もちゃんと面白い。
バトルしたいから物語を進めるというストラテジーゲームお馴染みのプレイ体験とは少々異なり、物語の先を見たいからバトルを攻略していることが多かった。
会話中に敵が乱入してバトルが発生すると「ちょっと話の邪魔だから!一旦戻って戻って!」と敵にお帰り願いたくなるほど。
本作には大きく分けて2つのストーリーが盛り込まれている。
腐敗の謎も気になるバケモノ退治と、ソヴリン政治って実はおかしくない?という話だ。
バケモノ退治だけなら単調になり、国家の話だけならお堅くなりがちだ。
しかし2つが同時進行するので、政治テーマも楽しめるミリタリーSFとなっており物語の展開が面白い。
険しい顔の軍人が多いので一見硬派な物語に見えるけれど、実際にはかなりとっつきやすく、物語は分かりやすい。
操作性: 概ね良好だけど、ステルスには弱め

操作方法は分かりやすく、数字がズラズラと並んでいないためUIは見やすく比較もしやすい。
味方の移動先を決めるカーソルを動かしながらも、射程内の敵への攻撃命中率も敵からの攻撃成功率も表示されるので、「あ、もう少し右にずれると命中率が上がるな」と考えやすいのが便利。
また、探索中には一定範囲内のアイテムにアイコンが表示されるため探索もスムーズにできる。
ただし、カメラは左右の回転のみでマップ参照やズームイン/アウトもできない。
バトルが始まれば問題ないけれど、ステルス時に敵の視界やパトロール経路を把握しにくかったり、こちらから見えない場所から敵に発見されることもあり、ステルス要素を活用するには機能が足りない。
またカメラの位置移動ができないためバトルフィールドが広い時には敵の配置や地形を把握しにくく、どの方向から攻めようかと考える楽しみが低くなってしまうのが残念。
難易度: 無駄な動きはできない気が抜けないバトル

敵の数はそれなりに多く、敵もアーマーや回復薬を使い、増援を呼ぶ厄介者までいる。
しかし、本作では敵それぞれが強いというより、ダラダラ戦っているとこちらが物資不足に追い込まれる難しさの方が強い。
弾も回復アイテムも有限な資源からクラフトするため、次の戦いにアイテムを温存する戦略が求められる。
弾数が限られるため、強い武器ばかり使うわけにもいかない。
1戦1戦、1ターンずつ無駄遣いはできない。プレイしているとバトルの難しさより物資やりくりの難しさを感じることの方が多かった。
ちなみに難易度は3段階から選択でき、筆者はデフォルトの真ん中の難易度でプレイした。
物資が枯渇するまではないものの常に残りが心配というハラハラする難易度だ。
難易度を変えると敵の強さだけでなく、バトル中の蘇生回数上限やアイテムのドロップ率が変わる。
システム: オーソドックスであり、物資管理が肝

本作はいわゆるX-COM系ストラテジー。
このジャンルに属するゲームは多く発売されているけれど、本作はそのなかでかなり分かりやすい。
システムに複雑さはなく分かりやすく、XCOM系に馴染みがない人もプレイしやすい。
物語含めとっつきやすいのが良いところだ。
そして、物資を管理するサバイバル要素が本作の面白いところ。
バトルがオーソドックスでも、物資をどうやりくりするか悩む戦略性を楽しめる。
ただ、このオーソドックスさと物資管理は悪い方向に働いてしまう部分もある。
戦術はそんなに多くなく物資倹約プレイになるので、バトルが似通ってきて単調になりがちなのだ。
ステルスに成功したらアイテムが必ず手に入るとか、スキルが増えるバイオクリスタルをもっと多用できるなど、各要素がもう一歩二歩バトルに組み込まれるとストラテジーとしての面白さが上がりそうだ。
芸術性: 雰囲気作りに満足できる作り込まれた世界

舞台となるのは廃墟や怪しい研究所など全体的に暗い。
家具や機械などが細かく置かれており、マップは直線的ではなく曲がったり高低差があったり、しっかり凝ったグラフィックと世界を楽しむことができる。
そして、キャラや雰囲気もBGMももちろん全てシリアスな雰囲気だ。
バケモノが騒ぐことはあるけれど、BGMは控えめで、どちらかというと威勢のいい仲間の掛け声の方が大きい。
会話はフルボイスで、バトル中も弾切れしたりHPが減るとちゃんと対応したセリフを言ってくれるのが結構助かる。さすが兵士、報連相を徹底している。
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自由の鎖の総合評価
Chains of Freedom

総合評価
先が気になる物語に引っ張られながら、物資管理とX-COM系バトルを攻略するストラテジーゲーム。複雑すぎず分かりやすいのが魅力でありつつ、物資管理が緊張感を保ってくれる。
おすすめな人 | X-COM系ストラテジーが好き、もしくは挑戦してみたい 物語を楽しみたい 歯ごたえのあるゲームが好き |
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おすすめではない人 | 多彩な戦術を使いたい バトル中にキャンセルや戻す機能がないと不安 暗めで深刻な雰囲気が苦手 |
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Miasma Chronicles
- 瘴気広がる世界でロボットや機械満載の物語が展開するX-COM系ストラテジーゲーム
- バトル自体もバトル前にはステルスで敵の数を減らせるのも面白いところ

マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル
- マリオとラビッツがコラボするX-COM系ストラテジーゲーム
- 仲間と連携できるバトルの面白さも、にぎやかで楽しい物語も魅力