『DEATH STRANDING デス・ストランディング』レビュー: 宅急便とネット回線でアメリカ横断の旅

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『DEATH STRANDING デス・ストランディング』とは

death stranding デス ストランディング

全世界待望。小島秀夫がPlayStation®4で創造する、未だかつてないゲーム体験。

「デス・ストランディング」の発生によって、人々や都市は引き裂かれ、分断された。
繋がりを失った人類は滅亡の危機にさらされていた。サム・ポーター・ブリッジズは、孤立し動くことができなくなった人々のために “未来”を運ぶ任務に赴く。

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『メタルギアソリッド』シリーズで知られる小島監督による最新ゲーム。

そして、小島監督が立ち上げたコジマプロダクションの第1作目。

超豪華俳優陣が共演する超美麗映像と小島監督による独創的な世界観とプレイスタイル。

発売前から「デススト」と呼ばれ、全世界で大注目を浴びてきたタイトル。

現在、Play Station4でプレイ可能。
PC版も発売予定。

ストーリー

世界設定

主人公は、サム
「伝説の配達人」という異名を持つ配達屋。

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舞台は、アメリカ

とはいっても、都市や街は無くなってしまっている。
「デスストランディング」という原因不明の大爆発によって、消滅してしまったらしい。

生き残った人々は各地で小さなコミュニティを作って暮らすようになっている。

コミュニティ同士の連絡手段は無くなってしまっていて、文字通り「人々が分断されている」状態だ。

そこで、登場するのが配達人
依頼された色々なものを届ける、宅急便屋さんだ。

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とはいっても、トラックに荷物をたくさん積んで「お届け物でーす!」と配達して回るわけではない。

舗装された道はなくなっているし、何より、外には危険な怪物や過酷な自然現象が待ち受けている。

『デススト』の世界での配達人は、超人でなければこなせない超危険なお仕事

サムの目的

危険な外界を恐れて、人々はコミュニティ内に閉じこもっている。
他のコミュニティと繋がることには消極的な人も多い。

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しかし、「みんなで団結しようぜ!アメリカ再建しようぜ!」と活動する「ブリッジズ」という団体もいる。

ある特異体質を持つサムは、ブリッジズから特命を受けることとなる。

サムは、「ブリッジズ」の新リーダー(次期アメリカ大統領)のアメリと知り合いらしい。

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しかし、アメリはブリッジズの敵対組織によって西海岸に捕らえられているという。

やる気のなかったサムだけど、「アメリを助けるためならば!」ということで、東海岸から出発することとなる。

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そのついでに各地のコミュニティに物資を届けたり、ネット回線繋いだり、何なら「ブリッジズ」に加入してもらおうと奮闘していくこととなる。

ゲームの特徴

オープンワールドなので、基本的にどこを歩いて進んでもいい。

運び屋のお仕事

各コミュニティでは、配送依頼を受けることが出来る。

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そこで荷物を受け取って、依頼された場所まで届ける。
無事に配達出来れば、任務完了。

これが基本のお仕事内容。

しかし、依頼されたもの以外にも荷物は存在する。

フィールドを歩いていると、「落とし物」が落ちている。

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誰かの落とし物だったり、配送途中に放棄された物だったり。
それを持ち主や受取人の元に届ければ、もちろん感謝される。

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そして、肝心の荷物の運び方
これが、かなりリアルに作られている。

まず、荷物は大小様々なアタッシュケースのような箱に入っている。

それを背中に担いだり、サムが着ているスーツに固定したり、時には手に持つこともある。

あらゆる場所に荷物を付けて、人間クリスマスツリー状態となりガシャガシャと歩いて行く。

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サムは筋肉ムキムキだけど、生身の人間で、体力、スタミナゲージがある。

運ぶ荷物が多くなれば足取りも重くなるしスタミナも多く使ってしまう。

荷物が重すぎたり担ぎ方が下手だと、フラフラとバランスを崩してしまう。

更に地形の影響をしっかり受ける。
そのため、うっかり転んでしまうこともある。

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落としたり何かにぶつかったりして、荷物ケースに衝撃が加わると、荷物にダメージが蓄積されていく。
ケースの耐衝撃性がなくなると、遂には中身の荷物自体にもダメージが及ぶようになる。

中身が劣化したり壊れてしまうと、受取人はがっかりしてしまう。

では、バランスを崩さないためにはどうすればいいか。
もちろん大量に荷物を担がなければいいんだけど、そうも生ぬるいことばかり言ってられない。

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バランスを崩しそうになったら、「ふんばる」。
L2ボタンR2ボタンを押すと、左側、右側へとふんばる。
そうすることでバランスを保つ。

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また、サムが肩につけているアンテナのような「オドラデク」を起動させると周囲のアイテム情報や地形を把握することができる。

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勾配がきつい地形や、川の深い場所を把握しながら、自分なりの安全な道のりを開拓して行く。

ネット回線をつなぐ

サムは、荷物だけではなく通信回線も繋いでいく。

『デススト』の世界では、「カイラリウム」という不思議物質を介した「カイラル通信」を使う。

各コミュニティがカイラル通信に繋がるためには、まず開設工事が必要。

それには、サムが実際にコミュニティに行き、首にかけているペンダントを端末にかざす必要がある。

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各地にあるノットと呼ばれる大きめの拠点のネット開設が済むと、その周囲の地形情報が明らかになる。

オープンワールドゲームでおなじみのマップ解放だ。
さらに、『デススト』の醍醐味であるオンライン要素(後述)が反映されるようになる。

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旅路を邪魔するヤツら

大荷物を担いで歩くサムの行く手を阻むモノ。

まず、「時雨(タイムフォール)」と呼ばれる雨。
地面がぬかるんでるとバランスを崩してしまう危険性が上がる。

しかも、これがただの雨ではない。
触れたものの時間を超高速で進めてしまう。
花は一気に咲いて枯れる。
人間は急激に老いてゆく。

death stranding デス ストランディング サム sam

荷物ケースは雨に当たっている時間が長いほど腐食し、耐衝撃性が低下していく。

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「雨が降ってきたなあ」なんて悠長なことは言っていられない。
「雨だあああああ」と先を急がなれけばいけない。

そして、本作の最大の謎。
謎の怪物BT

特定の場所に来ると、あたりが不気味になり、「オドラデク」がピキピキと反応する。

death stranding デス ストランディング sam サム

オドラデクを起動すると、宙に浮かぶ黒い影BTが見える。

BTは、目は見えないようだけど、サムの気配を感じ取るとドンッドンッドンッと迫ってくる。

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気配を悟られないように、時には息を止めながら、そろりそろりとBT発生地域を抜けて行く。

もし捕まってしまうとと黒い沼の中に引きずり込まれ、巨大な黒い親玉の元へと引きずられる。

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一巻の終わりというわけではなく、親玉を倒すと生還することができる。

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BTとの戦いは荷物に衝撃が加わるリスクも大きい
本作は荷物を安全に運ぶことが目的なので、積極的に敵を倒すことが主目的ではない

そして、BT以外にも外には脅威がいる。
それは「ミュール」と呼ばれるヒト型の敵。

こちらは、サムの命を奪いたいというわけではなく、サムの持っている荷物にご執心

death stranding デス ストランディング

ミュールの縄張りに足を踏み入れると、サムの荷物を感知して荷物を強奪しようと襲ってくる。
正面から応戦したり、ステルス気絶させたり、とにかく大爆走で逃げる。

そして、逆にミュールの荷物を奪うことも可能。

ミュールの拠点にこっそり忍び込み、彼らの持ってる荷物を根こそぎ持っていってしまうことも出来る。

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ベビーシッター配達人

サムは、胸に保育器に入った赤ちゃん「BB」を装着しながら旅をする。
子育てしながら旅をする父親、というわけではない。

death stranding デス ストランディング bb

BBは特殊能力を持つ赤ちゃんで、サムが怪物BTを見ることが出来るのはBBのおかげ。

怪物BTが近くに出現するとBBは「おぎゃ」と感知してくれる。
BBのおかげで、怪物BTの位置や距離が分かる。

だが、やはり赤ちゃんなので、ストレスが加わると機嫌を損ねて泣き出してしまう。
ストレス解消されないと「自家中毒」状態になって、動かなくなってしまう。

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怪物BTが探知できなくなるので旅が危険になるし、何より愛着が湧いてくるBBが苦しんでいるといたたまれなくなってくる。

BBの機嫌が悪くなってきたら、保育器を揺らしてあやしてあげたり、拠点で休ませなければならない。
サムだけではなく、BBを気遣いながらの旅となる。

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コントローラーのモーションセンサーを使い保育器を上下に優しく揺らしてあげるという、まさに赤ちゃんをあやしている気分が味わえる

やり込み要素

いいねの心で強くなる

本作では、他人からの「いいね」が経験値
SNSでおなじみの「いいね」だ。

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荷物をを届けると依頼者から「いいね」がもらえる。

しかも、荷物の状態が良かったり、一気にたくさん届けたり、早く届けたりすると、より多くの「いいね」がもらえる。

もらった「いいね」の累計数によって、サムの配達人としての評価が上がっていく。
これが、レベルだ。

レベルアップするとより多くの荷物を担げるようになったり有利なステータスボーナスが付くようになる。

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メイン以外のサブクエストや落とし物を届けて、どんどんスーパー配達マンとして名を馳せていく。

誰かの道と自分の道がつながる

本作の独特であり最大の魅力であるオンライン要素

とはいっても、マルチプレイというわけではない。
あくまでもシングルプレイ用ゲームだ。

他のプレイヤーのサムが歩いて行った道が、ランダムで自分のフィールドに反映される。

ゲーム内では、崖を登ったり川を渡るためのハシゴやロープを作ることが出来る。
また、バイクなどの乗り物や国道まで作ることができる。

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歩いていると、他のプレイヤーが設置したハシゴや建築物が、自分のフィールドにも現れる。
もちろん使うことが出来る。
その際、「いいね」を送ることが出来る。

また、多くのプレイヤーが通った道は、たくさん踏みしめられて平坦な道になっていく。

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違う世界線のサムのおかげで、自分の道のりが楽になる

逆に、自分のプレイが、誰かの助けになることも。
自分の建てた建築物に対して、他プレイヤーが「いいね」してくれる。
もちろん、その「いいね」も経験値として換算される。

他のサムを意識しながらプレイするのも面白い。

ただ、ガシガシと進むだけではなく、「誰かが通る時、役に立てば」とハシゴを残して行ったり、「ここにはこんな危険があるよ!」と看板を立てておいたり。

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ちなみに、オンライン要素の反映は、単純にPS4がインターネットに繋がっていれば大丈夫。
PS Plusに加入している必要はない

もちろん、オンライン要素を含まない設定もできるし、初めて訪れたエリアでもがっつり出現させるようにもできる。
誰のプレイが反映されるかは完全にランダムで時間によっても変わる。

評価

良いところ

  • 引き込まれる世界観と演出
  • 効率的な荷物積みと配送ルートを考える面白さ
  • 現実的なプレイ感覚
  • 映像美
  • 偏らない戦術
  • 巧みなコントローラーの振動

残念なところ

  • 通ったことのある場所での作業感
  • オープンワールドのようで制限はある
  • プレイヤー人口が減った時にプレイ体験が変わる可能性あり

感想

ヤバい。
とにかくヤバい。

発売前に公開されてきたトレーラーを見るたびに、「面白そう、どんなゲームなのか分からない。でも面白そう」と思ってきた。
そうした期待だとか予想は全部越えてきた。

冒頭の30分くらいは口開きっぱなし。
怒涛のオープニング

なになになになに、めちゃくちゃドキドキするんですが!

death stranding デス ストランディング

目に見えないBTが、地面に手形をドシンドシン打ちつけながら、サムのギリギリに迫ってくる。
息を止める。
私自身も画面の前で、いつの間にか一緒に息を止めていた。

それくらい演出が素晴らしい
その後もイベントシーンでも、ずっと口開きっぱなしだった

death stranding デス ストランディング

グラフィックの美しさは、もちろん一級品。
そして、これまでプレイしてきたPS4ゲームの中で、ぶっちぎりでコントローラーの振動が上手いと思う。

振動するタイミングや強弱が、映像とばっちりシンクロしていて、余計に『デススト』の世界に引き込まれる。

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もはや体感出来る大作映画じゃん。
と思うわけだけど、ちゃんとゲームとしてもすごく面白い

自分が操作できるようになった瞬間、「なんてヌルヌル動くんだ!」と操作感のすごさを感じた。

重い荷物を担いでバランスとりながら歩く。
欲張って荷物担いでしまうと、すんごいフラフラする。
すぐ、つまずく。
すぐ、滑る。

death stranding デス ストランディング

下り坂で勢いがついてしまうと「わああああ」と止まれなくなり、激しく転倒。
あたりに荷物散乱。
「登山は登るより降る方が危険」ということを、まさかゲームで痛感することになるとは。

転んでしまって、荷物をぶち撒けてしまったときの絶望感。
そして、それを拾い集める時の一抹の寂しさまで感じる。
すごくリアルなプレイ感覚が味わえる

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どのくらいの量の荷物を持って、次の一歩はどこに出そうか、自分なりの最適配送ルートを開拓しながら進むのがかなり面白い。

death stranding デス ストランディング

そして、BTやミュールといった敵との対決も、かなりリアルなものになっていて楽しい。
戦術もたくさん考えることが出来る。

death stranding デス ストランディング

私は、ステルスが好きなので、やはりこそこそ進むのが楽しい。

BTが発生する不気味なエリアを進むのは、毎回ドキドキ。
ミュールは、それなりに賢いので、ステルスがしっかり楽しめる。

ちなみに、マッツ・ミケルセン登場パートでは、ガンガン銃撃ばりばり戦闘が楽しめる。

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残念なところは、乗り物が開放されてからは移動の楽しさが爆上りするものの、通るルートが偏ってきてしまうこと。

本作はオープンワールドだけど、地形的にそこまで自由度は感じない。
「どこでも好き放題行けてしまう」というのとは少し違う。

death stranding デス ストランディング

乗り物で通りやすい道、安全な道のりは、ある程度限られている。

「ああ、このルート取りがいいんだろうなあ」というのを薄々感じてしまう。

そのうち、同じところを行ったり来たりするようになって、作業感が出てくることも。

death stranding デス ストランディング

しかし、そんな時に楽しませてくれるのが、オンライン要素。

私は、マルチプレイやオンラインゲームが苦手なんだけど、本作のゆるいオンライン要素は好きだ。

通ったことのある道に戻ったら、前にはなかったハシゴがあったり、道が出来ていたり、風景が変わっている。

death stranding デス ストランディング

具体的なコミュニケーションはなく、他プレイヤーの気配を感じるくらい。

国道建設なんていう果てしない公共事業も、自分1人じゃないからこそ実現可能であり、やってみようという気になる。

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このオンライン要素の出現率の調整がすごく上手い。

「道路工事はすでに終了しています!さあ、歩いて行け!」というわけではなく、いい加減にほんのり楽になる。

とんでもない崖にハシゴがあると、「ああ、自分以外にもこんな悪路通った人がいるんだなあ」と面白いやらありがたいやら。

death stranding デス ストランディング BB

ゆるーい善意でつながっていて、でも、確実にお互いの役に立つっていうのが良い。

こんなプレイヤーにおすすめ

「広大なフィールドを移動するのが好き」という人に絶対おすすめ。

荷物もあるし、何も考えずに好き放題どこまで行けるというわけではない。
でも、地形や体のバランスなど、すごく現実的な感覚で広いフィールドを走り回れる。
というか、フィールドを走り回るのが、『デススト』のメイン。

death stranding デス ストランディング

そして、効率を考えるのが好きな人にもおすすめ。
荷物の量とルート、効率を考え始めると無限に計画を練れる。

death stranding デス ストランディング

ステルスの緊張感が好きな人にもおすすめ。

不気味すぎるBTの合間をソロリソロリとすり抜けていく緊張感は最高。
武器の種類が多いので、もちろんバトルになっても楽しい。

death stranding デス ストランディング

逆に、敵をボコボコに倒しまくりたい、フィールド移動は面倒なので嫌いという人には、おすすめではない。
あくまでも物を運ぶことが目的なので、これをつまらない作業だと思ってしまうと、途端につまらなく感じると思う。

death stranding デス ストランディング

「行ったり来たりのおつかいが大嫌い」という人だと、メインストーリーのみを中心にプレイした方がいいかもしれない。

DEATH STRANDING デス・ストランディング
www.kojimaproductions.jp
©2019 Sony Interactive Entertainment Inc. Created and developed by KOJIMA PRODUCTIONS.

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