【Escape the Mad Empire】 仲間が失踪しても狂っても進み続けろ | 攻略とレビュー
狂いまくった帝国から、みんなで逃げ出すローグライクストラテジーゲーム『Escape the Mad Empire』。
- ストーリー
- 狂気に堕ちた帝国からの脱出を目指す物語
- 攻略
- パーティーを編成してダンジョンに挑み、リアルタイムストラテジーなバトルを攻略していくローグライクゲーム
- 評価
- 覚えることが多いもののプレイするほど面白さが増していくストラテジー好きな人におすすめなゲーム

- 各要素が上手く噛み合っており、中毒性が高い
- 難易度が安定している
- ランダム要素がありつつも作戦勝ちをしっかり狙える
- 覚えることが多く、敷居は高め
- UIが見にくい
『Escape from the Mad Empire』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Escape the Mad Empireの攻略情報
Escape from the Mad Empireの概要
タイトル | Escape the Mad Empire |
---|---|
開発元 | XperimentalZ Games |
販売元 | Paradox Arc |
発売日 | 2025年4月22日: 早期アクセス開始 |
対応機種 | PC |
ジャンル | ストラテジー, ローグライク |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC早期アクセス版(キーボード+マウス) |
ストーリー
様子がおかしい帝国

本作の舞台は、とある帝国。
残念ながら崩壊したところだ。
戦に負けたというわけではない、内部崩壊だ。
崩壊の発端は、人智を超える力を生み出すクリスタルが掘り出されたこと。
皇帝はクリスタルの力で他国を攻め落とし、その力に溺れていった。
更にクリスタルを手に入れようと掘り進めながら地下帝国を築き、クリスタルを使って怪しげな実験まで始めていた。
しかし、欲に溺れれば身を滅ぼすのが古今東西のお約束。
実験で生み出されたバケモノたちが牙を剥き、帝国はあっという間に壊滅状態に陥った。
自業自得な崩壊というわけだ。
狂気からの脱出

しかし、狂ってしまった皇帝と帝国の道連れになるなんて納得がいかない。
バケモノが暴れ回る帝国でなんとか生き延びていた騎士が目を覚ましたところから本作の物語は始まる。
プレイヤーは騎士たちを率いて禍々しい実験や拷問の跡が残るダンジョンを進み、狂気に堕ちた帝国からの脱出を目指す。
攻略のポイント
パーティー編成してダンジョンへ

本作では、ダンジョンをいくつか経てボスが待ち構えるゲートを目指す。
実は、バケモノが脱走した際に帝国のセキュリティシステムが作動してゲートが閉じられてしまい、地下帝国から誰も出られなくなっている。
そのため、そのゲートを目指して進み、ボスを撃破して脱出することが本作の大きな目的だ。
ゲートまでにはいくつかの経路が用意されており、どの道で進むかはプレイヤーが選択できる。
「貴重品が手に入る」「経験値を多く獲得できる」など道中のダンジョンの報酬は異なる。
また、ダンジョンの合間には拠点に戻ることができる。
- 拠点で出撃パーティーメンバーを決め、装備を整える
- マップから攻略するダンジョンを選択する
- ダンジョンを攻略して拠点に帰還する
このサイクルを繰り返して、ゲートを目指して進んでいく。
一時停止できるリアルタイムストラテジー

ダンジョン内はリアルタイムストラテジーなゲームプレイとなる。
- 移動先を選ぶとキャラが自動で動いていく
- 複数キャラまとめて指示出しすることも可能
- ダンジョン内は暗いものの、キャラから一定範囲にある宝箱や敵が明らかになる
- 敵との遭遇
- 各キャラが自動で敵を攻撃する
- 攻撃したい敵を選択すると、キャラは自動で移動して攻撃を始める
- 攻撃頻度や射程は装備品によって変わる
- 各キャラのスキルはプレイヤーが選択して使用する(自動的には発動しない)
- クールタイムを経れば無限に使用可能なスキルも、クールタイムだけでなく使用回数が決まっているスキルもある
- 敵を倒すと経験値を獲得し、レベルアップ時にはステータス向上と共に新たなスキルを習得できる
- 一時停止
- いつでも一時停止できる
- 一時停止中でもスキルを選択できる
- 一時停止状態のまま魔法を放ったり攻撃できるスキルもある
- 各キャラが自動で敵を攻撃する
- 空腹と渇き
- キャラが行動するごとに時間が経過し、各キャラの満腹ゲージと喉の潤いゲージが減っていく
- 尽きると経時ダメージが起こる
- アイテムで回復可能
- 焚き火
- 満腹度を一定量消費するが、HPが回復し使用回数制限のあるスキルの再チャージができる
- キャラが行動するごとに時間が経過し、各キャラの満腹ゲージと喉の潤いゲージが減っていく
便利マシンだらけの拠点

本作ではキャラは死亡したり失踪すると永久離脱となる。
特定の誰かでクリアを目指すのではなくプレイヤーが率いるキャラの誰かが脱出できればいいというゲームだ。
- パーマデス
- ダンジョンから生きて帰還できなければ、そのキャラも装備品も持ち物も消える
- その代わり、貴重アイテムを授かる(死亡キャラの生命保険ということらしい)
- 不安定度
- ダンジョンは狂気に溢れており、出撃し続けていると不安定度が増えていく
- 不安定度が溜まりすぎたキャラは、帰還する際に失踪することがある
- 拠点に待機させたり、安定化マシンを使うと不安定度を下げることができる
ダンジョンの宝箱などで資源を手に入れると、拠点に様々な便利マシンを作ることができる。
パーマデスはあるけれど、拠点の機械を使えば新たなキャラをスカウトでき、貴重アイテムで新たなクラスもアンロックできる。
また、装備品やメンバーの強化や回復できるマシンなども登場する。
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Escape the Mad Empireのレビュー
物語: 中世とハイテクが混在する狂気の世界

騎士や魔法使いもいる中世ファンタジーかと思いきや、ガチガチの機械もあり、かと思えばオカルトじみた現象も起こる。
なんだか複雑怪奇で何でも起こってしまいそうな世界設定が面白い。
とはいっても、物語描写は軽めで、狂気系ゲームにありがちな匂わせフレーバーテキストだらけというわけでもない。
ちゃんと物語が語られるテキスト情報もあり、しっかり興味を惹いてくれる世界に仕上がっている。
操作性: 覚えることも比較もたんまり

ゲームプレイの基本部分は上述しているけれど、状態異常や負傷システムなど他にも細かなルールがたくさんある。
本作は最初から覚えることがたんまりある。
更に、装備品のスペックには大量のパラメータやら追加効果が書かれており、画面が文字や数字でぎっしりになる。
正直なところ見やすいとはいえないし、分かりやすいともいえない。
が、慣れてくると確かに表示して欲しいパラメータばかりで、それぞれの要素が面白いのも確かなので、どこを削るかと考えると難しい。
せめて装備比較は変わるパラメータ同士を並べて表示など見やすくする工夫が欲しいところ。
また、カメラはズームできるけれど最大ズームにしても遠めなので、混戦中には正確に特定のキャラだけを選択するのは難しい。
難易度: 出る杭は確実に打たれる難しさ

呪われた装備ももちろんある
本作では、キャラを育成することができる。
レベル上げマシンまであるのでスカウトしたての新人さんも強化できる。
しかし、ダンジョンにはレベル上限があり(パーティー全員のレベル合計が一定数値以下)、同じキャラが出撃していると不安定度が溜まるため、常に強いキャラを大黒柱にして進むことはできない。
また装備品に付いている補正効果は最初に装備した者だけに有効となるので(解除にはコストがかかる)、強い装備を使い回して最強の鎧を纏ったレベル1戦士なんて作戦もとれない。
この小憎らしいシステムの数々が非常にけしからん。
いや、これは褒め言葉だ。
決してぬるくならない、ぬるくさせないシステムが功を奏しており、必然的に満遍なく色んなキャラを使うことになる。
そうすると自然と異なる戦い方を体験できたり、低レベルでも工夫して戦う面白さを常に味わえる。
一方でバトル中には一時停止してスキルを使えるのが便利で、ちゃんとプレイヤーがバトルに介入して勝てるRTSになっている。
システム: 敷居は高めだけど、慣れるとハマる

上述もした通り、本作は各要素が上手く噛み合っている。
そして、「パーマデスでさようなら、あなたが生きていた証はプレイヤーの記憶の中だけ」にならず、貴重アイテムに変わるというのも面白いところ。
「また1からキャラを育てるのか(ため息)」ではなく、「この貴重アイテムで新しい戦い方ができそう」と別の攻略方法を考える楽しみが生まれる。
全てを把握して使いこなすには慣れと学習時間が必要ではあるけれど、そこを乗り越えると狂気の帝国にズブズブと埋まっていく。
「宝箱探しに行こうぜ」と、脱出するよりまだ見ぬ装備品を漁りに行きたくなる。
芸術性: ちびキャラは可愛く、見えづらい

本作はちびキャラたちが動くピクセルアートで描かれる。
レトロな風味で、なんだか可愛い。
しかし、ダンジョンをよく見ると拷問器具があったり、血溜まりの上を歩けばベチャベチャと音がする。
ちゃんと(?)狂気の世界だ。
混戦となるのでバトル中の見やすさの面でもキャラをよく見るためにも、もっとズームしたいところ。
BGMは控えめだ。
しかし効果音はしっかり鳴るので、敵味方入り乱れたバトルになった際にはサウンドが状況を把握するのに一番役に立つ。
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Escape the Mad Empireの総合評価
Escape the Mad Empire

総合評価
面白さも難しさも一定に保たれる上手くできたシステムが魅力のローグライクストラテジーゲーム。覚えることが多く親切とはいえないUIだが、慣れてしまうと中毒性の高さを発揮する。
おすすめな人 | 装備やパラメータを見比べるのが好き 色んな戦い方を考えて試したい 複雑なシステムを使いこなすのが好き |
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おすすめではない人 | パーマデスが許せない、同じキャラで戦いたい 数字や効果を読み解くのが面倒くさい、もしくは苦手 覚えることが多いとやる気を失う |
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