【マジカルデリカシー】料理という魔法 – Magical Delicacy攻略とレビュー
魅力的なピクセルアートで描かれた街で、お料理で魔女修行『Magical Delicacy マジカルデリカシー』。
マジカルデリカシーの特徴
- ストーリー: 新米魔女が料理の腕を磨き、街のいざこざにも巻き込まれていく物語
- 攻略: NPCの依頼に合った料理を作り、街を探索するアドベンチャー+ライフシムゲーム
- 評価: とてつもなく穏やかな時間を楽しみつつ、レシピにはしっかり悩む
- 穏やかにプレイできる癒しの雰囲気
- 食材や調理方法が多彩
- 可愛く高品質なピクセルアート
- 操作や挙動に不便な部分あり
『Magical Delicacy マジカルデリカシー』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
マジカルデリカシーの攻略情報
マジカルデリカシーの概要
タイトル | Magical Delicacy マジカルデリカシー |
---|---|
開発元 | Skaule |
販売元 | Whitethorn Games |
発売日 | 2024年7月16日 |
対応機種 | Xbox, PC Switch(海外時間2024年8月15日発売予定) |
ジャンル | ライフシミュレーション, アドベンチャー, 2D横スクロールアクション |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Xbox |
ストーリー
港町グラットにやって来たフローラ
様々な種族が暮らし、多くの旅人が訪れる美しい港のある街グラット。
その港に若い魔女が降り立った。彼女が本作の主人公フローラだ。
フローラは北のウルポートにある島で育ったけれど、そこには魔女がほぼ皆無で魔法の知識を学ぶことができなかった。
魔法の腕を磨きたいフローラは、たくさんの人だけでなく最強魔女がいるというグラットを修行の地に選んだのだ。
料理で魔法修行
魔法の修行というと、杖を振って火でも放つのかと思いきや、フローラの魔法はお料理だ。
フローラは街で様々な人に出会って注文を受け、初めて見る食材も組み合わせながらお料理修行を始めた。
調理場 兼 自宅の購入費用は丸々借金だし、その自宅に不法占拠していたヒナという少女が強引にルームメイトになったし、なかなか前途多難な駆け出しではあるものの、フローラは様々なお料理を完成させていく。
ゆっくり、でも着実にフローラのお料理魔法の腕が磨かれる。しかし、独学だ。最強と噂の魔女はどこにいるんだろう。
島の秘密
より多くの注文を受けようと街を探索していたフローラは、徐々に島で起こっているトラブルを見聞きするようになる。
島を治める王女様が体調を崩していること、島には危険な未開の地があること、そしてドラゴン討伐を掲げるリヴァーの旅人たち。
そして、やっと島の魔女に出会うこともできた。この人が噂の魔女?
「よし!弟子入りさせてもらおう!」と話しかけてみると、なぜか突然謎の大きな卵を押し付けられてしまった。これも修行になのだろうか。
この卵のせいで大きな揉め事に巻き込まれるとも知らず、フローラは卵を傍に置いたまませっせと料理を続ける。
攻略のポイント
注文を受けながら、島を探索する
本作では、各地でNPCと出会って料理の注文を受け、その希望に合った料理を作って届けることでゲームが進行していく。
島の探索にはプラットフォームアクション要素があり、特定のNPCのクエストをクリアすると新たな移動スキルを習得することができる。それによって探索範囲が広がるメトロイドヴァニア要素もある。
ゲーム内では常に時間が流れており、夜にしか現れない道やNPCもいる。また料理にも夜が影響を及ぼすことがある。
しかし、日にちが経過したからといって食材が腐ったり、クエストが期限切れになるようなことはない。
食材を吟味して料理
NPCからの注文は料理名そのものズバリを指定されることはほぼなく、「こういう調理法がいい」「この食材は混ぜないで」「この味を入れておいて」といった好みだけを伝えられる。
各食材には味やレア度や可能な調理法が決まっているため、自宅のキッチンでNPCの希望に添うよう食材を組み合わせてお鍋やフライパンを使って調理する。
ただ、料理として成立しない組み合わせでは食べられない黒い塊になってしまう。
レシピを買うこともできるので、それを参考にすることが大事だ。例えば、小麦を挽いて小麦粉にしてから料理に使うだけでも、小麦のまま使った場合とは完成品が異なる。
食材は島のあちこちで収穫したり、自宅の庭で栽培することもできるし、お店で購入することもできる。
自分好みの自宅にカスタマイズ
ゲームの進行に伴って、フローラは様々な調理器具を手に入れることができる。
調理器具を自宅にどう配置するかはプレイヤーの自由だ。お鍋やオーブンで調理する際には放置しておくと焦げてしまうので、自分が動きやすいように配置することが大事。
また、クエスト攻略以外にも好きに調理は可能で、自宅の玄関横で販売し、お金(本作での通貨はビーズ)を稼ぐこともできる。
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マジカルデリカシーのレビュー
物語: 細かなエピソードの積み重ねで全体像が分かってくる
本作には、ナレーションも「説明しよう!」とまとめて解説してくれるキャラもいない。
NPCとの会話を通して島の事情やNPC同士の人間関係を把握していくことになる。
NPCに話しかけると「たずねる」というコマンドがあり、そこで更に情報を聞き出すことができる。そうした断片的な情報から自分で島の事情を推測することになる。
とはいっても、皆んなもったいぶった言い方ではなく、物語は分かりやすい。
特に序盤は断片的な情報しか得られないので「どれが重要な情報なんだろうか、実は全て世間話なのでは?」と思うけれど、様々なエピソードを見聞きするうちに「そこがそこに繋がるのか」と情報をまとめていくのが楽しくなってくる。
操作性: 挙動は大きめ、気になる不便さあり
フローラは活発に動く。操作に対しての動きが大きい。
そのため、小さな足場を渡っていくプラットフォームアクションでの探索は「うーむ」と思う場面がある。細かな操作が求められる道のりなら、高精度な挙動の方がよりアクションの面白さを味わえると思う。
階段や動く足場にいるときには地図が開けないなど細かな不便さも残念なところ。
また、調理に関しては、茹でたり焼く場合に放置すると黒焦げになって失敗してしまう。しかし、この出来上がりを待つ時間が、他の作業をするには短く、でも傍で待つには長い。
作業を同時並行する面白さなのか、各段階をチマチマ作業する面白さなのか、どっちを味わせたいのだろうか、調整が中途半端でどっちつかずになっていると感じた。
また、自宅の収納棚に入れた食材をいちいち取り出さないと調理に使えないのは、素材の種類が多いクラフトでは不便だ。
素材をちゃんと手に持つ方がもちろんリアルではあるけれど、収納箱などから直接クラフトに使えるゲームが多いなかでは不便に感じてしまう。
難易度: レシピの試行錯誤が面白い、料理好きだと有利
本作ではプラットフォームアクションの難易度を2段階から選択することができる。
デフォルトの難易度でプレイしても、ゲームオーバーという概念はない。上述した通り操作性にやや難はあるけれど、攻略に困ることはない。
一方で、調理に関しては、試行錯誤して悩む面白さがしっかり味わえる。
NPCはどんどんワガママになり、要求が高くなってくる。そして、手に入るレシピを元にして更に二歩三歩進んだ工夫をしなければならないこともある。
そして、各注文に対して正解が決まっていないのが難しくも面白いところ。
この食材を入れたらどんな料理になるか、もともと料理好きな人だと勘が働きやすいので攻略しやすいと思う。現実の料理知識が必要というわけではなく、他のライフシムゲームでの料理経験でもヒントになる。
どんな形であれ料理が好きな人におすすめなゲームだ。その気持ちを満足させてくれるだけたくさんの料理ができる。
システム: 穏やかな時間と料理をしっかり楽しめる
上述もした通り、試行錯誤と創意工夫できる料理が本作最大の魅力。
単に食材だけでなく調理法や味まで考える細かさも、クエスト攻略に必要な料理が一つだけとは決まっていないのも面白いところ。
ちなみに味には種類によって強さがあり、色んな食材をを考えなくぶっ込んでしまうと強い味に上書きされてしまい狙った味に仕上がらないことがある。
それだけ細かな調整が求められるし、逆に言えばちょっとした違いで異なる料理を作れるということだ。料理の種類はかなり多い。
安い食材や最小工程のコスパ料理本を出版したくなる賢い調理をしてみたり、超豪華食材盛りだくさんにして追加報酬を貰うこともできる。
料理に特化したゲームではあるものの、自由に攻略できるのが嬉しい。
それと同時に、急かされたりはせず、たくさんの注文が同時発生するので好きなペースで好きなクエストから攻略できるゆったりペースも魅力。
芸術性: 愛くるしいピクセルアート
本作で1番に目に入ってくるのは、可愛いデザインだらけの緻密なピクセルアートグラフィック。
街の風景も、様々な種族がいるNPCたちも、そして自宅も隅々まで細かく描かれている。もちろん料理のグラフィックも凝っていて、ピクセルアート好きには堪らないグラフィックだ。
音楽は、本作のゲームプレイにぴったりな穏やかな曲ばかり。耳からも癒される。
本作をプレイしてるとゆったりまったり気分になり、ついつい長時間プレイしてしまう癒しの世界だ。
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マジカルデリカシーの総合評価
Magical Delicacy
総合評価
食材だけでなく味や調理方法まで試行錯誤できる料理をたっぷり楽しむことができるアドベンチャー+シミュレーションゲーム。緻密なピクセルーアートと穏やかな雰囲気も魅力。
おすすめな人 | 料理ができるシミュレーションゲームが好き のんびりプレイできるゲームを探している 自分で考えてクラフトするのが好き |
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おすすめではない人 | 料理の勘が全くなく、興味もない プラットフォームアクションは求めていない 正解のレシピを提示してほしい |
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- 料理含めクラフトも2Dアクションも楽しめるライフシムゲーム
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Eastward
よみがえれ!カモメ町
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