『ペーパーマリオオリガミキング』とは、任天堂が開発したパズルや謎解き要素のあるアドベンチャーゲーム。
『ペーパーマリオ』シリーズ最新作であり、ポインポイーンとジャンプする『スーパーマリオ』シリーズとは違い、ペラペラの紙になったマリオが主人公。
本作は、Nintendo Switchでプレイ可能。

本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
オリガミ祭りにご招待
キノコ王国で開催されるオリガミ祭りに招待されたマリオとルイージ。
ワクワクしながらキノコ王国に到着してみると、いつもの騒がしいキノピオたちがいない。

オリガミピーチ姫
不思議に思いながら城へ向かうと、ピーチ姫の様子がおかしい。
マリオはペラペラ紙1枚なのに、ピーチ姫はひと手間もふた手間もかけて折られたオリガミ作品になっている。身分の違いか?
しかも、ピーチ姫は言動もおかしく、なぜかマリオは地下牢に落とされてしまう。
ちなみに、地下には、同じく城に招待されていたクッパ大魔王とその軍団も捕らえられている。え、実はピーチ姫ってクッパ大魔王と仲が良い?

黒幕オリガミ
地下牢で右往左往していると、マリオは、黄色のオリガミボディのオリビアと出会う。彼女のアドバイスを借りつつ、地下牢から無事に脱出。
そして、謎が判明する。実は、全ての黒幕は、オリガミキングのオリー。なんとオリビアのお兄さんらしい。
オリーは、キノコ王国やクッパ軍団のみんなをオリガミに変えて丁寧に折り畳んでいる。折り畳まれた者は、オリーに操られてしまうようだ。
なぜかキノピオたちをを激しく憎んでいると言うオリーは、オリガミ支配を目指すためピーチ城まるごと遠くの山へ連れ去ってしまう。毎度のお約束通り、ピーチ姫も連れ去られてしまったわけだ。
マリオは、兄の暴走を止めたいオリビアと共にピーチ姫救出に向かうことに。

ゲームの特徴Features
ピーチ城への旅路

マリオは、各地を旅してピーチ城へと向かっていく。
マリオの基本アクションは、ジャンプとハンマー叩き。怪しげなところを踏んだり叩いたり、ギミックを起動したり。
また、フィールド上には、スカスカな穴が空いているところがある。
そこに「花咲かじいさん」のようにパァーンと紙ふぶき「カミッペラ」を巻き散らかすと、塞ぐことが出来る。
紙ふぶきは、木などを叩いたり敵を倒して補給することが出来る。
また、特定の場所では、「カミの手」といってマリオの腕をビョーンと伸ばすことが出来る。
これらを組み合わせて、謎解きをしながら進む道をきりひらいていく。
2段階バトル


バトルはシンボルエンカウト。
バトル画面では、マリオが中心に立っていて、その周りのリング(円状のマス)に敵が並ぶ。
バトルは、ターン制で、マリオのターンでやるべきことは2段階に分かれている。パズルとコマンド行動。
まずは、パズル。リングを動かして、敵を整列させる(時間制限あり)。
パズルが終わったら、コマンド行動。攻撃手段を選んで攻撃する。
マリオの攻撃手段であるジャンプは一直線の4マス、ハンマーは近接マスのタテ×ヨコが2×2の4マスにダメージを与えられる。
つまり、パズルの段階で、直線4マスかタテヨコ4マスになるように敵を整列させると有利というわけ。
コマンド行動にはリアルタイム要素があり、ジャンプで敵を踏みつける瞬間などタイミング良くボタンを押すと通常より多くダメージを与えられる。
敵に攻撃される時も、タイミング良くボタンを押せば受けるダメージ量を少なくすることが出来る。
立場逆転のボス戦

ボス戦では、ボスがリングの中心にいる。マリオが進む道をつなげるパズルが始まる。
リング上には矢印が描いてあるマス目があり、マリオは矢印通りに方向転換して進んでいく。リング外にいるマリオのスタート地点からボスに攻撃が届くマスまで、マリオが進めるようにリングを回していく。
マス目には、攻撃力2倍とか体力回復できるマス目もあるので戦況を踏まえて道を作るのが大切。
ボスは、それぞれ特定の攻撃方法や防御方法があるので、バトル中のオリビアのアドバイスをよく聞いておいた方がいい。
キノピオ発掘

オリーは何故かキノピオが憎いらしい。
各地でキノピオを紙くずのようにクチャクチャに丸めたり、虫に変えてしまったりしている。
片っ端からハンマーで叩いたり引っ張り出したりして救出してあげる。
そうすると、救出されたキノピオは、ずっとマリオの後をついて歩いているのか、バトル時に観客として現れる。
ワーワー歓声をあげたり、時にはそれっぽいアドバイスを叫んでくれたり。にぎやか。
更に、バトルに加勢もしてくれる。コインを払った分だけだけど。
収集癖

各地の宝箱からはフィギュアが手に入る。
拠点となるキノピオタウンには博物館があり、収集したものや達成した内容を鑑賞することができる。
いわゆるやり込み要素だ。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

4.5
本筋は、ピーチ姫の救出。そりゃそうだ。それがマリオだ。
でも、アクションゲームのマリオとは違って、ストーリー要素がしっかりある。セリフも多いし。
かなりふざけたノリで笑える展開ばかり。マリオの世界設定を自ら壊してくるので、プレイヤーのこちらが「え、マリオのゲームだけど?大丈夫?」と心配になることも。
紅葉が美しい山から江戸風味の遊園地、大海原など、旅するエリアも多種多様で世界も魅力的。
細かいところまで凝って作られていて、終始楽しい。
かと思えば、感動の展開もあり、予想以上に濃厚な体験が出来る。
キャラクターの魅力

4.5
初登場の相棒オリビアがかなり良い。
天然であざといかと思いきや、かなりの大胆発言からメタ発言、妙に下ネタを匂わせてきたり。彼女のおかげで旅が100倍くらい楽しくなる。
NPCたちのセリフも面白くて、いつもは雑魚扱いのキノピオやクッパ軍団が活き活きとしている。
突然ミュージカルが始まったり、各所にある隠れバー(カフェ?)では渋くてダンディなクッパ軍団の姿を見れたり。
もはやマリオの方が脇役なんじゃないかっていうくらい、みんな濃い。
操作性

4.0
操作性は問題なし。
紙吹雪を散らすのは気持ちいいし、バトルでタイミング良くボタンを押すのも分かりやすいし。
バトルでリングを操作するのは時間制限があるので、焦ってしまい操作を間違えることがあるくらい。まあ、自分のせいだ。
意外だったのが、ジャンプボタンがAボタン。他のマリオのゲームでは、大体Bボタンなので最初ちょっと変な感じがした。
難易度バランス

4.5
バトルでのパズルが1番苦戦するところ。
バトルの難易度はやさしめで、ゲームオーバーになることは、まず、ない。
じゃあ、何が苦戦なのかというと、ボスや敵の倒し方や手順がある程度決まっているので、それに合うようにパズルを組み立てられないと、バトルが長時間化する。
中盤くらいからバトルのパズルが複雑になっていくし、時間制限があるのでゆっくり考えてもいられない。
フィールド上の謎解きは、オリビアがひたすらアドバイスをくれるので詰まることはない。
ゲームシステム

4.5
物語上もゲームプレイでも、本作のテーマであるオリガミが上手く使われていて、相変わらず任天堂のアイデア力に感心しっぱなし。
ボス戦などで、オリビアが巨大折り紙作品の「カミさま」に変身することがあるんだけど、活躍の場が意外と少なくて残念。
フィールド上の謎解きからバトルのパズルまで、可愛い見た目とは裏腹にしっかり頭を使ってプレイすることになる。
ちなみに、可愛い見た目だけど、会話中のネタなど結構大人向けだったりする。
ボリュームがしっかりあって、たっぷり楽しめる。
やりこみ要素

4.5
キノピオ救出から、道や建物の穴を紙吹雪で塞いで回り、フィギュアも集める。
マップ画面で、それぞれの達成度を確認できるんだけど、どれも隅から隅まで探索しないとコンプリートは難しい。そのくらい、やり込み要素もたっぷり。
ミニゲームなどもあるけれど、本作はやはりセリフや散りばめられた小ネタが1番の魅力。
NPCには片っ端から話しかけてみてほしい。セリフが面白い。
グラフィック

4.5
折り紙の質感や、土や水の表現など、さすが任天堂。アナログのものをゲーム内で再現するのがうますぎる。

本当に折り紙でできていると感じてしまう。
マリオはペラペラだし、オリビアちゃんはシンプルな顔しているけれど、カットシーンなどでは細かくリアクションしていて表情が楽しい。
サウンド

5.0
エリアによってバトルBGMまで変わる。
全体的に楽しい曲調なんだけど、「スーパーマリオ」シリーズとは違った趣で、良曲揃い。
総合評価Summary
4.5
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
笑いどころたっぷり
パズルも謎解きも楽しめる
いつもと違ったマリオの世界を体験できる
折り紙で表現された世界
残念なところ
派手な「カミさま」モードの活躍の場が少ない
1回のバトルが長時間化しやすい
オススメな人
パズルゲームが好き
謎解きが好き
マリオシリーズが好き
笑えるゲームを探している
オススメではない人
パズルを解くのが面倒くさい
ハイペースなバトルが好き
アクションゲームなマリオじゃないと嫌だ

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ペーパーマリオ オリガミキング
ペラペラとド天然の珍道中
笑いどころ満載で、謎解きもバトルもたっぷり楽しめるアドベンチャーゲーム。
折り紙を使ったアクションやパズル要素のあるバトルシステムなど、本作ならではのシステムやアイデアが満載で終始楽しい。
ペラペラや折り紙の質感を感じるグラフィックも高クオリティ。
ペーパーマリオオリガミキング
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