【Paper Trail】世界を折り曲げる少女 – ペーパートレイル攻略とレビュー
紙のように世界を折ると裏から道が現れる!試行錯誤が楽しいパズル『Paper Trail ペーパートレイル』。
Paper Trailの特徴
- ストーリー: 過去を思い出しつつ大学へ向かう主人公ペイジの旅路が描かれる
- 攻略: 紙を折ったりめくるように道を繋げるパズルアドベンチャーゲーム
- 評価: 紙の裏面を考えながらギミックも利用する、試行錯誤が楽しい良質パズルが満載
- 折り返して絵柄が反転するパズルの面白さ
- 章によってギミックが変わり、新鮮さが続く
- 紙を折る効果音や操作が気持ち良い
- 抑揚や派手さはあまりない
『Paper Trail ペーパートレイル』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Paper Trailの攻略情報
Paper Trailの概要
タイトル | Paper Trail ペーパートレイル |
---|---|
開発元 | Newfangled Games |
販売元 | Newfangled Games |
発売日 | 2024年5月21日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC, Netflix |
ジャンル | パズル, パズルアドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
嵐の夜の家出
サウスフォールドという田舎で、両親とペイジという名の少女が暮らしていた。
ペイジは天文学者を志しており、大学に合格したところだ。これから大学で学び、立派な研究者への道を歩むのだ。少なくとも、ペイジはそのつもりだ。
実は、両親はペイジが自宅から遠く離れることを心配して進学に反対している。でも、両親のために夢を諦めはしない。ある嵐の夜、ペイジは村の不思議な洞窟へ忍び込み、両親の目を盗んで故郷を後にした。
両親は、いつか理解してくれるはずだ、きっと。
ペイジの旅路
実は、ペイジには特殊な趣味がある。彼女は時空連続体を捻じ曲げる、つまり世界を紙のように折り曲げることができる。突拍子のない、とんでもない趣味だ。
この能力を駆使して、ペイジは大学への道を切り拓いていく。彼女の未来は明るいはずだ。
しかし、その道中でちょっとクセ強めの人と出会いながら、ペイジの脳裏に子供の頃の記憶が浮かんでくる。実は、両親がペイジが家を出ることにやたらと反対していたのには、理由があるのだ。
甦る思い出、そしてなぜか穴だらけの道を通って、ペイジはひたすらに大学を目指して歩いていく。
攻略のポイント
ステージクリア型で進む
本作では、1画面で1つのパズルを攻略する。スタート地点からゴール(次の画面へ続く道)までペイジを移動させる。これが基本ルール。
ゲームはいくつかの章に分かれており、章ごとに場所が変わる。ワールドマップから攻略済みの章を選択すると、リプレイすることもできる。
紙を折って道を繋ぐ
本作のメインは、世界を紙のように折って道を繋げるパズルだ。
ペイジが歩く世界は四角に区切られており、その四角の4辺と4角を持って折り返すことができる。裏面には別の道や景色が描かれており、折り返して出現する道と表側の道を繋げることで先に進める道になるというわけだ。
しかし、ルールがいくつかある。
- 二重に折ることはできない(折り返した部分を更に折ることはできない)
- 動かせる岩やペイジがいる場所を折ったり戻したり動かすことはできない
- 折り返した部分をペイジの上に重ねることはできない(常にペイジが画面上に見えていなければならない)
こうした基本ルールと共に、動かせる足場やスイッチといったギミックを利用して攻略していくことになる。
ちなみに、試行回数の制限はなく、いくらでも好きに折って戻してと試しながら考えることができる。
折り紙を集める
時々、折り紙で作られた動物が落ちている。これを集めるのが、本作のやり込み要素。
正規ルートとは違った道を繋がなくてはならず、ちょっと難しくなっていることが多い。
Xボタン(Xboxコントローラー使用時)を押すと、裏面全体を見ることが出来るので、新しいパズルが始まったらとりあえず裏面を見て折り紙が落ちていないか確認するのがおすすめ。
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Paper Trailのレビュー
物語: ほのぼのと意外な展開に
見た目から分かる通り、ほのぼのとした物語だ。本のページをめくるように自分のペースでゆったり楽しめる。
章ごとに新たなNPCが登場し、章の合間にはペイジの自分語りも見ることができる。パズルがメインではあるけれど、物語要素もちゃんとある。
独り立ちする少女の成長が描かれるんだろうなと思いきや(もちろん、そこも描かれているけれど)、意外な展開もあって良い意味で驚いた。
世界を折り曲げられるという不思議能力もちゃんと物語に組み込まれているのも面白いところ。「パズルはパズルとして、物語からは切り離して楽しんで下さい。ゲームだから、ね?」というゲームあるあるの暗黙の了解をゲーム側から裏切られた(褒めてる)。
操作性: めくる動作が気持ち良い
本当に紙の縁を掴んで折り曲げるように操作できる。
紙をめくる効果音も相まって、この捲る動作が気持ち良くて、無駄にペラペラしていた。試行錯誤している間も楽しい。実は考えている最中も楽しめるのは、パズルゲームの重要ポイントだ。そのため、本作はハマりやすい。
操作性は良く、縁を掴んだまま細かく動かすことは出来るけれど、神経質にぴっちり辺と辺を合わせなくても、ある程度合っていれば道は繋がっていく。また、折り曲げる際に変な角度になったりグチャグチャになることはないので気兼ねなくペラペラできる。
私はゲームパッドでプレイしたけれど、Nintendo Switchやスマホで画面タッチで操作したら、より紙をめくる感覚が味わえそうだ。
操作自体は分かりやすく、パズルで悩んだとしても操作で迷うことはない。プレイ中に特にバグに遭遇することもなかった。
難易度: しっかり悩める良質パズル
ゲームが進行するごとにパズルは複雑になり、ギミックの種類も増える。
実際に折ってみて「うーん、これだと道が合わないか…お、!こっちとあっちが繋がるじゃん!」と試行錯誤しながら気づくのが面白い。物語がちゃんと進むので、解けた達成感も感じやすい。
折って、ギミックを動かして、ペイジを動かして、それをちょこちょこ繰り返して少しずつ進む。一筋縄では解けない良いパズルばかりだ。
ちなみに、もし詰まってしまったら、正解の折り方を見れる機能が用意されている。これはヒントどころではなく、もはや答えそのものなので、本当にギブアップするまでは見ない方がいい。
また、やり込み要素である折り紙を拾うためには、正規ルートより更にひと手間ふた手間かけなければならない。正規ルートとは全く違った動かし方が必要になることもあるので、1度で2度美味しいパズルだ。「同じ絵柄なのに2通りに道を繋げられるとは、頭良いなあ」と開発者さんのアイデアに感心しながら折り紙を拾い集めていた。
システム: 紙を折るだけではなく、一捻り二捻りあり
紙を折り曲げると、裏面の絵柄が逆向きになって表側に現れる。それを見越して折り方を考える。現実の折り紙のようにアナログな思考で解くのは、ゲームでは意外と新鮮だ。
それだけでも面白いけれど、更に折り目を超えても動かせるギミックがどんどん登場するので、解き方が一辺倒にならず飽きない。アナログとビデオゲーム的な考え方が上手くブレンドされている。
また、パズルだけではなく物語が楽しめるのも嬉しいところ。単に解いて自己満足では終わらないので、どんどん攻略したい欲が湧いてくる。ボリュームもしっかりあり、たくさんのパズルに挑戦できる。
芸術性: 可愛くて色鮮やか
絵本のような可愛いイラスト調のグラフィックで描かれる。色鮮やかで、章によって風景もガラッと変わる。神秘的な風景もあるけれど常に可愛い。
本当に紙に描かれているように描かれており、紙をめくっている最中でも裏側がちゃんと裏返って見えるのが嬉しい。これも無駄にペラペラしたくなる所以だ。
BGMは癒しの曲が多くて、紙を折り返すペラリという効果音が本当に気持ち良い。
抑揚や派手さがあまりない分、プレイしながらウトウトとしてしまったこともあったくらい癒しの雰囲気が溢れている。
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Paper Trailの総合評価
Paper Trail
総合評価
紙を折るように道を繋げ、ギミックも利用する考えがいのある良質パズルゲーム。可愛く癒される雰囲気も魅力で、紙を折る操作自体も気持ち良い。
おすすめな人 | 考えるパズルが好き 穏やかにプレイできるゲームを探している 耳触りの良い効果音に癒されたい |
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おすすめではない人 | 派手な演出が好き すぐに答えを見てしまう 可愛い雰囲気が苦手 |
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