【The Plucky Squire】次元を超えてしまった勇者 – 攻略とレビュー ジョットと不思議なカラクリ絵本
2Dと3Dの異なるゲームプレイで絵本の世界と現実世界で大冒険する『The Plucky Squire ジョットと不思議なカラクリ絵本』。
The Plucky Squireの特徴
- ストーリー: 絵本の世界から追い出されたヒーローが悪者から筋書きを守る物語
- 攻略: 絵本内の2Dと絵本外の3Dでバトルや謎解きを攻略するアクションアドベンチャーゲーム
- 評価: 次元の切り替わりが自然でありつつ目新しく、多彩なゲームプレイのアイデアに感心しっぱなし
- 2Dと3Dが混在するゲームプレイが面白い
- 可愛く高クオリティなグラフィックと世界づくり
- ミニゲーム的なギミックが豊富
- 謎解きを考える前にヒントを言われてしまうことがある
『The Plucky Squire ジョットと不思議なカラクリ絵本』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
The Plucky Squireの攻略情報
The Plucky Squireの概要
タイトル | The Plucky Squire ジョットと不思議なカラクリ絵本 |
---|---|
開発元 | All Possible Futures |
販売元 | Devolver Digital |
発売日 | 2024年9月18日 |
対応機種 | PS5, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
モージョーの頼れる勇者ジョット
サムという少年の部屋に「The Plucky Squire」という絵本が置いてあった。
その本の内容は、見習い騎士のジョットがモージョーと呼ばれる世界で活躍する物語であり、悪役は魔法使いハムグランプ。何冊も発売されている人気シリーズだ
本作の主人公は絵本が大好きな少年サム、ではなく絵本の主人公も努めているジョットだ。
そう、ゲームの中の絵本の中の主人公が、本ゲームの主人公。
それなら、絵本の内容がそのままゲームの物語かと思うけれど、実はそうはならない。
ハムグランプの賢すぎる悪だくみ
悪役のハムグランプは賢かった。
ハムグランプは、モージョーの世界が絵本の中の物語であり、シリーズ全作で自分が負けるという絶望的なメタい設定を知ってしまった。
悪役としてやる気をなくしてしまいそうだけど、ハムグランプは同時にメタマジックという絵本の枠組みを超える魔法を習得してしまった。
ジョットが絵本の中からいなくなってしまえば、ハムグランプが負けることはなくなる。
そう考えた賢いけれど短絡的なハムグランプは、メタマジックでジョットを絵本の外へ吹き飛ばしてしまった。
これでハムグランプは安泰だ。
絵本のページを超えてハッピーエンドを守る
さて、絵本の外に出されてしまったジョット。
彼は勇者となる騎士だ。絵本の世界は彼が守らなければならない。
やたらとノリノリなツキヒゲジイによると、絵本の筋書きが勇者のキラキラストーリーではなくなってしまえば、少年サムの運命が変わるというのだ。
ジョットの物語に失望したサムは将来絵本作家になりたいという夢をなくしてしまい、そうなればサムの作品で幸せになる人も消え、世界が…!?という、ものすごく壮大な論理展開を説明され、とにもかくにもジョットは絵本外からであろうと物語を守るため戦い始めた。
攻略のポイント
章立てで進むジョットの物語
本作の物語はいくつかの章に分かれており、ナレーターによって語られる物語に沿って進んでいくことになる。
基本的に後戻りはできないけれど、メニュー画面からチャプター選択をして好きな部分をリプレイすることはできる。
ジョットは、物語の進行と共に各所で謎解きやバトルに挑むことになる。
しかし、本作では敵を倒して主人公がレベルアップするわけではない。
道端の草を刈ったり敵を倒した際に手に入る電球のような通貨を貯めておき、ショップで攻撃力アップや新たなアクションを購入することで強くなっていく。
2Dでも3Dでも戦うジョット
本作一番の目玉は、絵本内と絵本外(現実世界にあたるサムの部屋)でのゲームプレイどちらも楽しめること。それぞれで挙動が変わる。
- 絵本内
- 2Dアクション
- 絵本の絵柄通りの地形を進む
- 絵本だけでなく、サムの部屋にあるメモ紙やコップの柄などに入ると2Dで進む
- 絵本外
- 3Dアクション
- 絵本内の地形は関係なくページ上や絵本周囲を好きに動き回ることができる
ジョットの基本アクションは2Dでも3Dでも変わらない。剣を振る、ジャンプ、ローリング回避ができる。
また、章によって弓矢やジェットパックなどを異なるアクションも登場する。
絵本自体を操るメタマジック
ハムグランプが使った、絵本に影響を及ぼすメタマジックと呼ばれる魔法は、ジョットも利用することができる。
まずは、緑色の渦巻きだ。ここを通って絵本内外を行き来できる。
また、ゲームが進むと絵本のページをめくったり傾けたり、絵本に書かれている文章の単語を入れ替えて状況を変えることができるようになる。
こうして絵本内に変化を起こすことで道を切り開いていく。
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The Plucky Squireのレビュー
物語: まさに絵本そのもので、メタいセリフも面白い
演出も物語も絵本そのもの。
ナレーションと共にキャラクターがドドーンとアップになったり、ページが変わると場面も一変したり、絵本の読み聞かせをしてもらっているような気分で物語を見ることになる。
物語の内容は、笑えるセリフはありつつも、勇者は勇者であり、みんな清く正しく可愛い。どの世代にも安心な健全さで穏やかに見守っていられる。
一方で、絵本から出る度にサムの部屋の様子が変わっていたり、メタマジックで巻き起こる事件など謎も多く、絵本と現実の違いなどメタい部分については大人にとってもしっかり興味惹かれる物語が展開する。
操作性: 見やすく分かりやすく、2Dと3Dの違いがあまりにも自然
場面によってギミックは変わるものの、一度にたくさんのギミックやアクションが登場するわけではないので操作方法はシンプルだ。挙動も問題ない。
メタマジックの渦巻きを通れば2Dと3Dがスッと変わり、敵含め2Dイラストで見ていたものが想像した通りに3Dで動く様子は単純に見ているだけで楽しい。
この次元の切り替わりが自然で、絵本の内と外が変わる現象を言葉で理解するよりも先に体感できる。
「いや、そういうゲームとして作られてるんだから、そりゃそうじゃん」ではあるけれど、実際にプレイすると次元が変わるという非現実なことに違和感を覚えない。この作り方の上手さには本当に感服してしまう。
ゲームではないけれど、ピクサー映画『トイストーリー』を初めて見た時に近い感動を覚えた。リアルではないけれど、でも本当に部屋で起こっているかもと思わせてくれる。
難易度: 誰でも楽しめる親切なナレーション付き
絵本の可愛さそのままの可愛いゲームだ。実は難しいということはない。ちゃんと可愛い難易度だ。
難易度は2段階から選ぶことができ(私はデフォルト難易度でプレイ、他に易しいストーリーモードがある)、無敵になるといったカスタマイズ機能も用意されている。本当に「The Plucky Spuire」という絵本があったらターゲットになる世代の子供まで楽しめるだろう。
というわけで、易しくなる方面へは手厚いけれど、自分で考えて攻略したい派にはやや物足りなさを感じる。謎解きが始まる前にナレーションがヒントを喋ってしまうので、考える楽しみがさっさと奪われてしまうのが残念だった。
システム: 次元の違いを上手く使い、発想力も表現力も高いゲーム
上述した通り、2次元と3次元の切り替わりが本作1番の魅力だ。
2次元と3次元を行ったり来たりどちらも通りながら進むのが面白いところ。単に2種類のゲームプレイがあるだけでなく、それを不自然さなくブレンドさせているステージづくりが素晴らしい。
更に本を傾けるなど3次元から2次元の世界に変化を起こすゲームプレイは、「こうなったら面白いな」という想像がリアルに具現化されており、それをゲームプレイにまで落とし込んでいる表現力にも驚かされる。
欲を言えば、もっとメタマジックをがんがん使わせて欲しい!と思ったほど。
芸術性: 夢のような世界で、大人も子供に戻る
絵本の世界はキュートなデザインや色づかいのイラストで描かれる。
絵本外は可愛さと共にリアルさもある3DCGで描かれる。ジョットは小さいので、サムの部屋は小人から見たのような光景だ。
どこもかしこも可愛くて、特に絵本外には所狭しと小物や図画工作品が置かれており、しげしげ見て回るのも楽しい。
そして、音楽ももちろん可愛く楽しい。
ちなみにナレーションは落ち着いた男性の日本語ボイスで、読み聞かせしてもらっているような気分でプレイできる。夜プレイしていた際には、うっかり寝かしつけられそうになった。
サントラはこちら
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The Plucky Squireの総合評価
The Plucky Squire
総合評価
2Dと3Dどちらをも盛り込んだゲームプレイは自然でありつつ目新しく、表現力の高さに感心してしまうアクションアドベンチャーゲーム。可愛いグラフィックや絵本そのものな演出も魅力。
おすすめな人 | 可愛いグラフィックや世界が好き アイデアに感心するゲームをプレイしたい 色んなゲームプレイを楽しみたい |
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おすすめではない人 | 歯ごたえのあるバトルや謎解きを求めている 成長要素を楽しみたい 自由度の高さに期待している |
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