『WHAT THE GOLF?』レビュー: これをゴルフと呼ぶ、ということにする

ゴルフだけどゴルフとは言い難い、すごくふざけていて（褒めている）ついムキになってプレイしてしまうかじゅあるゲーム『WHAT THE GOLF?』をネタバレなしで要素ごとに詳しくレビュー。

本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。

ゲーム製品情報Game Info

タイトル

WHAT THE GOLF?

開発元

Triband

ジャンル

パズル, アドベンチャー, カジュアル

対応機種

PS5, PS4（2024年3月14日に発売予定）
Nintendo Switch, Xbox, iOS（Apple Arcade）

シリーズ

WHAT THE GAMES?

本作はWHAT THE GAMES?という様々なスポーツの既成概念に捉われない笑えるカジュアルゲームシリーズの記念すべき第1作目。

ちなみに、本作は「ゴルフは退屈だ」「ゴルフは嫌い」という思いから開発が始まったそうだ。

本作以外には、『WHAT THE CAR?』やVRゲーム『WHAT THE BAT?』が発売されている。

本稿では、Apple Arcade版をレビューしている。

WHAT THE GOLF?の内容Features

あらすじ

ゴルフ？

本作にストーリーはない。

唐突にゴルフが始まる。というか、ゴルフ風の何か。

ゴルフボールをホールに向かって、スパァアアンッ！

いや、待って！ボールじゃなくて、人間の方が飛んでいった！

ゴルフ研究所

え？人間が撃ち飛ばされるって、どういうこと？

と思っていたら、閉鎖されたゴルフ研究所という施設が現れる。名前の通り、ゴルフが日夜研究されているらしい。

「ゴルフとは、何なのか？」それを、真剣に（ふざけているようにしか見えないけど）誰かが研究している。

プレイヤーはラボに迷い込んだ1つのゴルフボール君となり、研究所の奥へと進んでいく。

ゲームプレイの特徴

ゴルフ研究所内部

本作はステージクリアによって、ゲームが進行する。

ゴルフ研究所内には、たくさんのステージが用意されている。ゴルフ研究所がステージ選択画面にあたるわけだ。

ゴルフ研究所内はいくつかのエリアに分かれており、各エリア内の全ステージをクリアすると、次のエリアへと繋がるゲートの電源が入る。

起動したゲートに近づくと、そのゲートを司るコンピューターとちょっとしたバトルが始まる。勝利するとコンピューターは爆散し、次のエリアに進むことができるようになる。

旗に触れれば何でもOK

各ステージでは、狙いを定めて「何か」を打ち飛ばす。それだけがルールだ。

この「何か」は本来のゴルフならボールにあたるものであり、ステージによって全く異なる。

オーソドックスにゴルフボールだったり、人間だったり、テレビだったり、爆弾だったり。本当に何でもあり。

その飛ばすものがゴールの旗に接触すればステージクリアだ。

ちなみに、打ち飛ばす時は方向と力加減を調整することができるけれど、本気のゴルフゲームのように繊細な力加減や風の強さを計算するなんてシステムは一切ない。

クリアすると目標が変わる

一度クリアしたステージには再挑戦することができる。

しかし、再挑戦時には、新たな目標が2つ提示され、ステージ構成も少し変わる。

分かりやすく「一打でクリアしろ」といった目標から、「ステージ上の木を全部倒せ」といったもはやゴルフとは全く関係ない目標まで登場する。

そのステージの全ての目標を達成すると王冠が貰える。

各エリアの王冠全てを集めると実績解除となる。やり込み要素だ。

 記事はさらに下に続きます

各要素の評価Review

物語の面白さ

ストーリーはない。

ただし、ゴルフって退屈だから、ゴルフとは全く違う方向に面白くしてみたという発想が面白い。

奇想天外なステージばかりだし、ステージ選択画面にあたるゴルフ研究所内にもあちこちに笑えるネタが仕込まれていて楽しい。

キャラクターの魅力

本作には特定の主人公やキャラがいるわけではないけど、ステージなどに登場する人間キャラ達は全員すっとぼけた顔をしている。

そのおかげ（？）で、この摩訶不思議な世界が更にシュールなものになっている。

操作の快適さ

本作では、全てが物理演算で動く。

プレイヤーが操れるのは打ち出す方向と大まかな力の強さだけなので、うっかり上手くいくこともあるし、全然思ったように動かない時もある。

このもどかしさと、突然物が大破したり逆に物がダラッと動く挙動が笑える。

操作性は大味だ。でも、繊細さや高精度さが必要なゲームというわけではないので、全く問題ない。もし精度高い操作性だったら笑える面白さが半減してしまうと思う。

難易度バランス

たまに慎重にプレイしなければいけないステージもあるけれど、打っていればいつかクリアできるカジュアルな難易度。

サクサクとクリアしていける。

ゲームシステムの面白さ

私は、残念ながらもともとスポーツとしてのゴルフには興味がない。ゴルフゲームの定番『みんなのゴルフ』も早々に飽きたほどだ。

でも、このゴルフゲームは面白い。いや、本作をゴルフゲームと呼んで良いのか分からないけれど。

ゴルフの概念を吹っ飛ばし、ゴルフへの抵抗感をなくしてくれるフザケっぷりとシンプルさ。

突然音ゲーが始まったりなど、ゴルフを完全におちょくってる面白いステージばかりで、ステージ開始時に毎回笑ってしまう。

ゲームというより、完全にアイデア勝ちなゲーム。

やりこみ要素の楽しさ

上述の通り、それぞれのステージは初見プレイ時の面白さが秀逸で、逆に言うと出オチに尽きるゲームでもある。

やり込み要素はクリア済みコースを再プレイして他の目標をクリアしていくことだ。

しかし、初見時が一番おもしろいので、同じコースに再挑戦しようという気は湧きにくい。ステージはたくさんあるけれど、少々飽きてくる。

長時間熱中してプレイするよいうより、息抜きにプレイするのがおすすめなゲームだ。

アプデによって様々な趣向を凝らした笑ってしまうステージが大量に増えていっているので、長く遊べるゲーム。

グラフィックの芸術性

ローポリゴンで、高精細というわけではないグラフィック。

間が抜けたアートスタイルで、何かとふざけてる本作の雰囲気にぴったりだ。

サウンドの魅力

特に記憶に残るBGMが流れるわけではない。

本作の世界設定そのままな、ゆるーく、だらーっとしたBGMが流れている。

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関連ゲーム

WHAT THE CAR?

本作開発元による、今度はレースゲームの概念をぶっ壊したカジュアルゲーム。
コースごとに奇想天外な姿になって操作も変わるクルマで進む、ネタたっぷりな笑えるゲーム。
こちらもApple Arcadeでプレイ可能。

似ているゲーム

ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator

おバカゲームといったら、こちらもオススメ。
なぜか鹿になって頭から銃弾をぶっ放したり、人間を鹿にしていくなど、ふざけまくれるゲーム。

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まとめSummary

総合評価

WHAT THE GOLF?
©️Triband 2019
https://whatthegolf.com/