『While the Iron’s Hot』レビュー: テレワーク鍛冶屋さん
世界を旅しながら鍛治の腕を磨く、クラフト生活が満喫できる『While the Iron’s Hot』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。
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While the Iron’s Hot製品情報
タイトル | While the Iron’s Hot |
---|---|
開発元 | Bontemps Games |
対応機種 | PS5, PS4, Nintendo Switch, Xbox, PC |
ジャンル | アドベンチャー, シミュレーション, クラフト, |
本稿では、Xbox版のレビューを行なっている。
While the Iron’s Hotの攻略
ストーリー
遭難した鍛治職人
腕利きの職人が集まる地がある。そんな噂を聞きつけた主人公は、意気揚々と船に乗り込んだ。
本作は主人公は鍛冶屋さんだ。まだ修行中の身らしく、職人が集まる街に行けば腕を磨けるはずだと考え、噂の地エリアンを目指して出発した。
しかし、穏やかに進んでいたはずの船で突然火災が発生する。
ボガーン!
夢を抱いた若者を乗せた船は大破し、海の藻屑になってしまった。
ボロボロの街
しかし、夢を抱く若者は強運の持ち主だった。
なんと、主人公は運良く職人が集まるエリアンの地にある街スタールに漂着したのだ。
そこに住む片腕のお爺さんに助けられ、予想外の方法ではあるものの目的地に到着できたことを知った主人公は大喜び。
いや、あれ?でも、なんだか街の建物はボロボロだし、お爺さん以外の人が見当たらない。
実はスタールの街はある時を境に人々は去っていき、街は既に廃れてしまっているのだ。
マスター鍛冶屋を目指して
しかし、「あ、思ってたのと違ってたので帰ります!失礼しました!」と言って帰るわけにもいかなくなってしまった。
命の恩人であるお爺さんはスタールの街を復興したいと願っており、主人公はその夢を託されてしまったのだ。
助けてもらった恩もあるし、とりあえずやってみるか。
お爺さんの熱い想いに胸を打たれた主人公はスタールの街を復興しながら、伝説の鍛冶屋になるという大きな目標を目指して腕を磨いていく。
攻略のポイント
お悩み解決鍛冶屋さん
本作は、クエストを攻略してゲームが進んでいく。メインクエストもサブクエストもある。
ワールドマップ上を移動し、各地の街や洞窟を訪れて、クエストを受注したり素材を集めたり謎解きに挑むことになる。
ゲーム内では常に時間が流れており、主人公の体力は刻一刻と減っていく。また、鍛冶や移動を行うことでも体力を消費する。
特に時間制限はなく夜中も活動は出来るけれど、体力がゼロになってしまうと自宅に強制送還され、お金も少し失ってしまう。
ちなみに本作にバトル要素はない。
鍛治
本作のメインは鍛治だ。鍛治はいくつかの工程に分かれている。
- 精錬
- ワールドマップ上や洞窟などで素材を採掘して集める
- 鉱石を熱して精錬するとインゴットになる
- 加工
- インゴットになった金属を目的に応じた形になるように叩く
- 研磨
- 叩いた金属を研磨する
- 研磨を必要としないものもある
- 組み立て
- 上記を繰り返してパーツを必要数クラフトしておく
- レシピに沿ってパーツを組み立てると武器や道具が完成する
各工程はそれぞれちょっとしたミニゲームになっており、その成否によって品質が変わる。
もちろん高品質の完成品の方が高く売れるし、依頼主からボーナスも貰える。
成長する街と鍛冶屋さん
主人公はベッドで眠った際に、その日に行った行動が経験値として換算され、レベルアップしていく。
レベルアップ時には、体力上限アップやミニゲームが攻略しやすくなるスキルをアップグレードできる。
また、特定の条件を達成したり、素材やお金を溜めると、スタールの街の施設を再建しアップグレードしていくことが出来る。
街の再建によって、ワールドマップ上でもキャンプを張って鍛治をしたり眠ることができるようになるなど、便利な機能がどんどん増えていく。
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While the Iron’s Hotの評価と攻略
物語の面白さ
物語はシンプルだ。各地を訪ねながら鍛冶屋としての腕を磨き、拠点の街を復興する。
本作は作業が楽しいゲームであり、物語描写は軽め。
でも、訪れるそれぞれの街では、ちゃんと異なる物語が展開するので、作業感を感じにくくなっているのが嬉しい。
面倒な作業を乗り越えれば、それぞれの街にもしっかり変化が起こるのでやる気が湧きやすい。
主人公は結構な楽観主義者のようで、「あ、僕、鍛冶屋やってるんで、なんでもやりまっせ」(こんな口調ではないけど)といった感じでひょいひょいと話が進んでいく。
キャラクターの魅力
上述した通り、物語描写は軽めなので、主人公含めキャラ達の会話はあっさりしている。
NPC達は大体依頼をゴリ押ししてくる。もはや鍛治とはいえない依頼まで押し付けられることもある。
主人公は上述もした通り楽観主義で、なぜかそこはかとない自信もあり、結構なんでも安請け合いする。度胸だけはもはやマスター鍛冶屋さんレベル。
NPC達は、ジョークも飛ばしてくれるので、楽しい雰囲気のゲームだ。ちなみに人間だけではなく、ニワトリや牛とも交流するし、オバケとも仲良くなれる。
しかし、この鍛冶屋さんはいつもあちこちに移動しているわけで、もしこの世界に勇者がいたら村を訪れても武器が買えなくて困ってしまいそうだ。
操作の快適さ
本作は作業に続く作業だ。これは悪い意味ではなく、一つずつ工程を経てクラフトするのが楽しい。
そのため、ちまちました操作は本作の楽しみではあるけれど、インベントリの整理やピン留めするレシピの入れ替え、一気にまとめて素材を並べたい時などにはやはり面倒くささを感じる。
一括選択は出来るけれど、10個単位で選択出来るともっと便利だと思う。
オート整理機能があったりレシピ選択画面などで依頼に必要な部品はハイライトされていたりすると、更に快適にプレイできると思う。
難易度バランス
メインストーリーを進めるためのクラフトは簡単すぎず、そこそこ面倒くさい。
でも、木や鉱石をぶっ叩くと一度に結構な量の素材が手に入るので、素材が枯渇はしにくい。
体力のやりくりに一番気をつけなければならないけれど、体力が減ってくると主人公はあからさまにヘナヘナになるので気が付きやすいし、よっぽど無理をしなければピンチになる場面はない。
また、前日に行った行動により次の日にバフが発生する。
たくさんクラフトを行えば、次の日の鍛治は必ず高品質になるといったチート級なバフも生じる。
ゲームシステムの面白さ
鍛治を繰り返し、依頼をこなしていく。
その一方で、知らない土地を進んでいく楽しさも味わえる。行ったことのない場所は雲に隠されているので、進むごとにワクワクする。
クラフトも探索も程よいペースで攻略できるので、中だるみせずプレイが続けられる。
また、クラフト時にはミニゲームが挟まれているので作業の繰り返しに飽きにくい。ミニゲームの内容がほぼ同じなのはちょっと残念だけど。
本格的なシミュレーションゲームほど管理の厳しさや複雑さはなく、気軽にプレイできるのでハマりやすい。バトル要素もないし、穏やかで癒されるゲームだ。
作業の繰り返しが苦手な人でも、新たな地が明らかになったり街が復興するといった目に見える変化が起こるので、やる気が湧きやすいと思う。
やりこみ要素の楽しさ
やり込み要素は、まずはスタールの街の復興だ。
建物をどれだけアップグレードするか、これが分かりやすいやり込み要素だ。
また、メインストーリー攻略には関係ない場所にもサブクエストが隠れていることが多く、ワールドマップ上はくまなく探索した方がいい。
特定のサブクエストでしか登場しないクラフトも多いので、とにかくNPCに話しかけ回った方がいい。
グラフィックの芸術性
素朴でシンプルなピクセルアートグラフィックで描かれる。1ドットのサイズが大きく、レトロな印象だ。
本作のまったり穏やかなゲームプレイの雰囲気と合っていて、派手すぎず寂しすぎず良い感じ。
サウンドの魅力
BGMは常に穏やか。
曲数はそこまで多くはないけれど、常に穏やかで癒される。
鍛冶屋さんというと、ゴウゴウと燃える炎のなか、威勢のいい掛け声が響き渡り、雄々しいBGMが流れている勝手なイメージがあるけれど、本作はアットホームでゆるい雰囲気の鍛冶屋さんだ。
本作と似ているゲームや関連作は更に下へ
While the Iron’s Hotレビューのまとめ
おすすめな人
- クラフトが好き
- 作業の繰り返しにハマりやすい
- クラフトだけではなく冒険も楽しみたい
おすすめではない人
- バトル要素が欲しい
- 複雑なシミュレーションを期待している
- 作業に飽きやすい
総合評価良いところ&残念なところ
- クラフトにミニゲームが混ざっていて飽きにくい
- 町の復興や物語によってやる気が続きやすい
- 先が見えない土地が見えてくるワクワク感が味わえる
- 操作が面倒くさい部分がある
- どのクラフトも工程が似通っている
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Potion Craft
こちらの主人公は錬金術師で、ポーションを作る工程をメインに楽しめるシミュレーションゲーム。
すり鉢で薬草を摺ったり、煮るといった各工程の良し悪しによって完成品の質が変わる。
Spiritfarer
クラフトしながら旅をする物語も楽しむなら、こちらもおすすめ。
死後の魂を船に乗せ、魂たちの希望をクラフトや料理で叶えていく。感動の物語も魅力。
While the Iron’s Hot
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