【Animal Well】秘密と驚き満載迷宮 – 攻略とレビュー
知恵と閃きで不気味な迷宮を進むメトロイドヴァニア『Animal Well』。
Animal Wellの特徴
- ストーリー: ひたすら迷宮を進むのみ
- 攻略: アイテムを駆使する謎解きメトロイドヴァニア
- 評価: 謎解き好き大満足!過不足なく、知恵を絞る探索が新鮮
- 試行錯誤する良質な謎解きをたっぷり楽しめる
- 探索しがいのあるマップ構造
- 不気味さのある魅力的なピクセルアート
- 物語要素はあまりない
『Animal Well』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
Animal Wellの攻略情報
Animal Wellの概要
タイトル | Animal Well |
---|---|
開発元 | Billy Basso |
販売元 | Bigmode |
発売日 | 2024年5月9日 |
対応機種 | PS5, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | メトロイドヴァニア, パズルアドベンチャー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
何らかの丸い生物
ゲームが始まると、大きな果実の中から、黄色(オレンジ色?)の丸い何かが現れた。
桃太郎のように登場した、この丸い生物が本作の主人公だ。名前も生態も分からない正体不明生物で、スライムのような見た目だけど、スライムにしては動きが俊敏だ。
そして、この主人公は何か決意を固めた様子を見せたり、プレイヤーに身の上話をしてくれることもなく、かなり短い足で黙々と歩き始めた。
敵だらけの迷宮を進む
本作は、タイトルから察するに地下道、いや地下水路だろう。そして、タイトル通り様々な動物が暮らしている。
しかし、動物たちにとって主人公はちっぽけな存在だ。突っつき回されたり、食べられたり、吹き飛ばされたり、頭突きされたり。酷い目に遭いながらも、主人公は入り組んだ地下世界の迷宮を進んでいく。
炎を集める
危険だらけの迷宮をどこへ進むのか、主人公は一切目的を明かしてはくれない。
それでも、迷宮を進みながら、主人公は便利な道具を手に入れ、更に意味ありげな炎を見つける。
その炎は動物の像が並ぶ「絶対何か起こりそうな」部屋に灯すことができるようだ。
全ての像に炎を灯した時、きっと何かが起こる(起こってくれないと困る)と信じて、丸い主人公はせっせと迷宮を進む。
攻略のポイント
全て謎解き
本作はメトロイドヴァニアゲーム。しかし、主人公が武器で攻撃するようなバトル要素はなく、ひたすら謎解きで道を切り開いていくのが特徴だ。
上述した通り、各エリアで炎を集めるのが大きな流れで、マップ上に炎の位置は表示される。炎までの経路は自力で道を見つけながら進むしかない。
各地では道具を見つけ、それによって進める場所が増えていく。
なぜか各地には電話が置かれており、セーブが出来る。ゲームオーバー時にはセーブポイントからの再スタートになるけれど、進行状況はゲームオーバー時の状態が引き継がれる(アイテム取得やショートカット開通状況はそのまま)。
また、特定の道具を手に入れるとファストトラベルもできる。
攻略法はプレイヤー次第
主人公は、移動とジャンプ、そして道具の使用が出来る。道具は1種類だけ装備できる。
道中では、スイッチで開くドアや、クランクで上下する足場、到達できそうにない遠くの足場などが現れる。
持っている道具を駆使して謎解きを攻略して先へ進むことになるけれど、各道具の使い道は1つだけではない。
例えば、ブーメランのように投げられるディスクは、犬の気を逸らすことができるし、遠くのスイッチを押したり、上に乗って遠くの足場へ移動することもできる。
道具が増えるほど探索しやすくなるけれど、工夫次第で特定の道具がなくても攻略できる場所も多い
火を灯して安全確保
主人公が持つ道具は武器というわけではない。
しかし、敵は登場する。
- 動物
- 頭に乗ったり、吐き出す泡を足場にしたり、先に進むために利用できる
- 主人公を丸呑みする危険な動物もいるので、近づきすぎないよう注意
- 幽霊
- 主人公を見つけると執拗に追ってくる
- 捕まると一撃死
- 灯りに弱い
- 光を放つ道具を使うと撃退できるけれど、再出現する
- 幽霊が発生する場所近くのロウソクに火を灯すとその部屋に再出現しなくなる(火を点けるマッチは有限で消耗品)
主人公には体力ゲージがあり、動物に攻撃されたり、棘などにぶつかると減る。しかし、道中に落ちているフルーツを食べると回復できる。
孔雀の卵を集める
各地には宝箱があり、道具が入っているだけではなく、やたらとデコレーションされた卵を手に入れることができる。分かりにくい場所に隠されていることも多い。
この卵を一定数集めて、孔雀の間に行くと報酬がもらえる。
やり込み要素でありつつ、攻略に役立つ報酬が貰えるので、積極的に集めるのがおすすめ。
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Animal Wellのレビュー
物語: ドラマはなくとも、雰囲気抜群
本作に物語要素はほぼなく、会話もない。ひたすら「一体ここは何なんだ、主人公丸すぎだろ」と謎を抱えながら進むことになるけれど、それが良い。
次の画面では何が起こるか分からない。それが本作の大きな魅力だからだ。
可愛く見える動物が襲ってきたり、逆に意外とほのぼのとした仕草を見せてくれることもある。なんとなく不穏で不気味な雰囲気が漂っている。はっきりと理解できないからこそ、あれこれ想像しつつも予想がつかないので、怖いもの見たさな感覚で先に進む楽しみが増す。
ホラーではないけれど、静かな状況から突然驚かせてくる演出もチラホラあるので、びっくりするのがかなり苦手という人はお気をつけて。
操作性: 分かりやすく、意外と細かいアクション
ジャンプと道具を使うだけなので、操作方法はかなりシンプル。
いちいち道具の持ち替えをしなければならないけれど、インベントリを開いている間は全ての時が止まるので、余裕を持って操作できる。
しかし、プラットフォームアクションとして正確で細かな操作を求められる場面が多い。主人公のサイズギリギリの足場や一定時間内に進まなければならない場面もあり、繊細で正確な操作も必要だ。
それでも挙動や操作性は精度高いので操作しやすい。主人公の見た目はスライムっぽくてもサッサと動くのでストレスもない。
難易度: 説明やヒントはなくとも、自然と見えてくる
ほぼ全ての画面に謎解きがある。一見何もない場所に見えても、実は謎解きがたくさん隠されている。
上述した通り、本作にセリフや説明はなく、謎解きの直接的なヒントはない。
でも、特に各道具が入っている宝箱の近くには、道具の使い方やヒントとなる簡単な謎解きが用意されており、自然と道具の活用方法を学べるようになっている。
このサラッとプレイヤーに気づかせる仕掛けが上手くて、やらされている感や頼んでもないのに答えを教えられてしまう感もなく、自分で解いている気分に浸れる。
どの謎解きも質が高く、理不尽な解き方はない。そして、悩んで立ち往生してしまうような難しさでもない。ヒントはなくとも気づくきっかけが散りばめられているので、解き方は自然と思いつきやすい。
そして、徐々に応用編へと移っていく良い難易度バランスで、悩みつつも良いペースで攻略することが出来る。
また、プラットフォームアクションの上手さも少し求められる。でも、「そこに近道があって良かった!」と感じるようにショートカットが設置されているので、ミスしてもやり直しの面倒くささは少なく、再挑戦しやすい。ちなみにデスペナルティはない。
システム: 謎解きと迷子で、脳が気持ち良い
謎解きとメトロイドヴァニア。お互いが相乗効果となって面白さが増しているゲームだ。
各道具の使い道が複数あり、文字でのヒントや説明は一切ない。これが本作の謎解きの面白さ。画面を静かに凝視して考えるのではなく、実際に道具をあれこれ使って意外な使い道に気づく。試行錯誤が楽しい謎解きだ。
一方で、メトロイドヴァニアとしても、迷子になる楽しさがしっかり味わえる。道は入り組んでいて、隠し通路や隠し部屋も多い。
メトロイドヴァニアというと、新たな移動スキル手に入れて道を突破できた時が最高に楽しい。本作では、新たな道具を手に入れるというよりも「道具の新しい使い道に気づく」ことで突破できるので、「解けた!」と「新しい道見つけた!」が同時に味わえるので、2倍増しで楽しくなり夢中になる。
「ラスボスはどこのどいつだ!」ではなく「次の画面には何があるかな?」という謎解きとメトロイドヴァニアの良さがバチコーンとハマったアイデア光るゲームだ。
芸術性: 可愛く不気味に光るドット絵
本作はピクセルアートで描かれるけれど、背景は黒。暗い世界だ。
そこに光を放つ照明や生き物や植物が広がっている。ネオンほどギラギラしておらず、ボウッと滲み広がる幻想的な光だ。これが綺麗。
そして、主人公も動物達も可愛いデザインだ。しかし、可愛い顔して主人公を襲ってくるヤツがいるので、余計に不気味さと疑心暗鬼さが増す。
草や照明は主人公が触れると動くし、シンプルなグラフィックに見えて、世界の密度やリアクションは濃い。
そして、本作の不気味な雰囲気は、サウンドによるところが1番大きい。ゲーム画面だけ見ると、ほんわか不思議ミュージックでも流れていそうだけど、実際にはほぼ曲なしで環境音のみ。
動物が襲ってきた時などには、突然不穏な音楽が流れるのでビックリ度が増す。
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Animal Wellの評価
Animal Well
総合評価
複数の使い方ができる道具で試行錯誤が楽しめる謎解きパズルが豊富なメトロイドヴァニアゲーム。隠し要素が多くて探索も面白く、不気味で可愛い雰囲気とグラフィックも魅力。悩んで迷っていたくなる、アイデアと個性が光る高品質ゲーム。
おすすめな人 | 試行錯誤する謎解きが好き 迷子になりながら探索するのが好き 不気味な雰囲気が好き |
---|---|
おすすめではない人 | 謎解きのヒントがないと不安 物語に期待している バトルしたい! |
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- 悪魔の力を使ったバトル要素もあり