『The Pathless』レビュー: なめらかでハラハラな呪いに蝕まれてもワシは可愛い

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『The Pathless』とは

圧倒的高評価な雰囲気ゲー『風ノ旅ビト』のクリエイターが立ち上げたGiant Squadが製作したオープンワールドなアクションアドベンチャーゲーム

Giant Squadは、これまでに、とてつもなく癒しのゲームである海洋アドベンチャーABZUを製作している。

しかし、本作は、『ABZU』からうってかわってアクション性の高いゲームとなっている。

PS5、PS4、PC、Apple Arcadeでプレイ可能。私はApple Arcade版をプレイ。

あらすじ

この世は呪いに蝕まれている。呪いのせいで世界はボロボロ。というイントロからゲームはスタートする。

もちろん「呪いは祓いましょう」という話になって、呪いの噴出元である古の島にたくさんの狩人が出かけていったそうだけど、ことごとく失敗。かなり強烈な呪いのようだ。

え、呪いなら祈祷師とかじゃないの?と思うけど、どうやら狩人のお仕事らしい。

そして、遂に主人公の番が来た。主人公である狩人は、弓を携えて古の島の船着場に到着。主人公は最後の狩人だ。失敗するわけにはいかない。

気合を入れて島を進んでいくと、早速、巨大なワシに遭遇する。コイツが元凶か!?

いや、早とちりだった。ワシは良いヤツそうで、大怪我を負って動けないようだ。よし、助けてあげよう。

が、そこに、突然、黒装束の強キャラ臭をぷんぷんに漂わせたヤツが現れる。神殺しと名乗るコイツこそが呪いの元凶であり、オオワシに重症を負わせた犯人だ。

主人公は、もちろん「お前、許さん!」となるわけだけど、全く歯が立たない。しかも、「ちくしょう…」と思っている間に「神殺し」は大鷲にトドメの1発を食らわせて姿をくらましてしまう。

というわけで、早々に倒されてしまった大鷲だけど、実はすごく偉大な神様だ。他の神様を生み出した母でもある。しかし、子供である他の神様たちは「神殺し」に呪いをかけられて絶賛大暴れ中らしい。

大鷲は、「暴れん坊になった子供のこととか呪いとかもろもろよろしくお願いします」と主人公語りかけて消えてしまう。そして、そこには小さなワシ(本来のワシのサイズだけど)が。

懐いてくれたワシとともに、狩人は神々の呪いを祓い、そして「神殺し」をとっちめるために浮島を目指していく。

ゲームの特徴

オープンワールドな探索と謎解き

上述の通り、呪いをかけられた神々をお祓いしていくことになる。

それぞれの神が支配するエリアを順番に辿っていくことになるけれど、それぞれのエリア内はオープンワールドになっていて、どこから進んでもいい。

基本の流れは、まずエリア内にある禍々しい柱の解放。柱の解放には、が必要だ。

印は、エリア内に散らばっていて、それぞれちょっとした謎解きをして手に入れることができる。

燭台に矢で炎を灯したり
一本の矢でいくつかの輪を通したり
様々な謎解きがある

そして柱に行き、印をお供えして柱を解放。これをエリア内にある全ての柱に対して行う。

柱によって必要な印の数が違う

全ての柱を解放できたら、いよいよそのエリアで暴れ回っている闇堕ちした神(ボス)と対決となる。

ちなみに、本作にはマップがない

主人公が仮面のようなものを目に掛けると暗視のような透視のような視界になり、解放すべき柱が赤く見えたり、印のある場所が黄色く光ったりする。それを頼りに探索していくことになる。

また、仮面を掛けた状態だと、青いオーラが出ている壁や床を通過することもできる。「何か怪しい」「どうすればいいか分からない」時は、とりあえず仮面モードにすると手がかり見つかる場合が多い。

凄まじいエイム力を持つハンター

主人公は、移動、ジャンプ、弓を射ることができる。この弓を射るアクションが1番重要。

普通に移動すると歩きになるけれど、霊力を消費することで走って高速移動もできる。で、この霊力を溜めるために弓を射る必要がある。

フィールド上にはたくさんの「的」がある。弓の射程範囲に入った「的」はターゲット化されるので、R2ボタン長押しで弓を十分引き絞って、R2ボタンを放して弓矢を撃って「的」を射ると霊力が少し溜まる。(DUALSHOCK 4使用時)

空中に浮かぶ菱形のマークが「的」
射た「的」は一定時間経つと復活する

つまり、走りながら「的」を射抜けば、止まることなく更に走り続けることができるわけだ。

「的」を射抜いた瞬間には走るスピードが上がる。というわけで、霊力を補給して走り続けていると、ぐんぐんと高速移動になっていく。

また、ジャンプ中に「的」を射るとグンッと更に跳躍する。ジャンプしながら連続で「的」を射抜けば、遠くの足場まで到達できる。

弓を扱いながら移動というと複雑そうだけど、エイムは自動で行ってくれる(逆に手動でのエイムは出来ない)

「的」の輪郭が一周赤くなるまでボタンしっかり長押しして射れば、例え「的」が進行方向上になくても射抜くことができる。壁や木などあからさまな障害物がなければ、狙った「的」は逃さない凄腕ハンターだ。

可愛くて働き者のワシ

主人公と共に行動する相棒のワシ。狩人の戦いには欠かせない存在だ。

ジャンプ中にワシに掴まると滑空が出来る。また、空中でフラップして(羽ばたいて)高度を上げることも出来る。

各地で手に入る黄金の晶石を一定数溜めるとフラップ出来る回数が増えるので、探索がどんどん楽になるし、到達できる場所も増えていく。

また、謎解きでもワシは大活躍する。ギミックを起動するための重しとなる石を運んでくれたり、「的」を動かしてくれたりする。

ワシが動かせるものには
マークが表示される
口笛を吹くと動かしてくれる

ステルスゲームになる嵐

エリア内の柱を全て解放するまでは、ボス(闇堕ちの神)は禍々しい嵐を起こしながらエリア内を闊歩している。

その嵐に近づいて取り込まれてしまうと、あたりは真っ赤に。そして、ワシは、嵐内のどこかに吹き飛ばされてしまう

上述した通り、ワシは超有能なんだけど、闇堕ちした神々にはめっぽう弱い。

そこからはステルスゲームがスタート。ボスは瞬間移動しながらパトロールを行っている。ボスの視界は赤く光っていて、その光の中に入ったら、絶対に動いてはいけない。恐怖の「だるまさんがころんだ」が始まる。

ワシの方はというと、「助けてー!助けてー!」と鳴いている(実際にはギャーーギャーーーと鳴いてるんだけど)。

白く光っているところにワシがいる

嵐の中にいる時は、ジャンプすることも走ることもできない。ただただ見つからないようにゆっくりワシを助けにいく。

ワシを助けると嵐は消えて、ボスはエリア内のまた別の場所に移動する。

そして、癒しの時間。ワシに付いた禍々しい何かを撫でて取り除いてあげる。取り除かなければ滑空などのワシの能力が使えない。

 のアイコン画像 

特に意味なく撫でることもできる

評価

物語

 

ストーリー  

キャラクター 

ワシ、ラブ

最後の狩人、神殺し、呪いに蝕まれた世界。うんうん、先が気になるし、結末も気になる。

けれど、めちゃくちゃストーリーが濃いというわけではない。ワシはピョォオオーーとか、ギョォオーーーって鳴くくらいで会話ができるわけではないし。基本的に主人公一人なので、長々とした会話が繰り広げられるわけでもない。

でも、所々に横たわっている遺体の魂に触れると、呪いに蝕まれた世界にいた人の無念さや、逆に神殺しを崇拝していた人の思いを垣間見ることができる。

適度にストーリー要素が登場するので、ゲームのテンポが良い。

主人公は凄腕すぎてカッコいい。でも、それよりもワシが可愛すぎる。呪いに怯えてブルブル震えていたり、撫でてあげると嬉しそうにしたり、重たい石を一生懸命運んでくれたり。めちゃくちゃ愛着が湧く。

嵐に巻き込まれてワシが吹っ飛ばされると、「待ってて、待ってて!今行くから!」と必死になる。ワシが全ての原動力になるくらい愛らしい。

快適さ

 

操作性 

難易度 

安定性 

滑るように
走る

走って高速移動するわけだけど、走っているというより地面の上を滑っているようななめらかさ。慣れてくると流れるように走ってジャンプして、すごい勢いで移動できるようになってくる。これが、気持ちいい。

自動エイムがかなり優秀で、狙う時はカメラ動かす(視界に入ると近い「的」からターゲット化されていく)くらいなので操作しやすい。だからこそ、流れるように移動できる。

バトルはボス戦のみだけど、複雑なアクションではなく、いかに素早く賢く立ち回れるかが重要。ボスの身体にある「的」を射抜けるタイミングを見つける。そして、攻撃をかわしながら「的」を狙える位置に上手く移動する。というのを、全て素早くやらなきゃいけないので、ハラハラするバトルが楽しめる。

プレイしていて気になったのは、移動していて超高速なってくるとたまに処理落ちすることがあること。草木などをどのくらい描出するかなど設定は可能なので、プレイ環境によってはグラフィックの美しさは抑えた方がいい。

面白さ

 

システム 

やり込み 

どの部分も
楽しい

気持ちいい移動方法、怪しい場所を自分で見つけていくオープンワールド、謎解き、ボスに見つかった時のステルス、ハイスピードなボス戦。それぞれがちゃんと面白い。どれかがオマケっていう感じは全くない。

やり込み要素は、死んだ人の魂を見つけたり、晶石を集めてワシが羽ばたける回数を増やしたり。また、柱の解放に使う印は、実は柱の数以上にある。そうした収集要素もある。

ワシが羽ばたける回数が増えたら前のエリアに戻って、以前は行けなかった場所も探索する。エリアの至るところに謎解きが隠れているので、探索しがいがある。

ただ、ボスを倒した際の報酬によるアップグレードでもクリアしていけてしまうので、やり込み要素への動機付けは弱め

芸術性

 

グラフィック 

サウンド   

良い

呪いに蝕まれた島の寂しくて陰鬱とした感じ、ボスと対峙する時のヒリヒリと燃える暑苦しさなど、セリフは少ないけれど雰囲気がしっかり伝わってくる。美麗高精細グラフィックというわけじゃないけど、センスが良い

各エリアはボスを倒すと
空が晴れて美しい姿になる

音楽の方は、普段は抑えめな民族音楽っぽい曲調なんだけど、ボス戦になるとBGMが熱い!白熱バトルを盛り上げてくれる。

まとめ

物語
プレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良い
残念
  • シンプル操作でなめらかなアクション
  • 矢を打ちながら高速移動するという独特な移動方法
  • 地図に頼らず自分で探索する場所を見つける
  • 白熱のボス戦
  • ワシが可愛すぎる
  • やり込み要素の必要性を感じにくい

総合評価

4.0

オススメな人
  • アクションゲームが好き
  • 探索が好き
  • 鳥が好き
  • 気持ちいいアクションの挙動が大好物
  • 謎解きが好き
オススメではない人
  • マップ情報がないとイライラする
  • 複雑な操作や自分でエイムが出来るアクションが好き
  • バトルをたくさん楽しみたい
  • ハイスピードなアクションが苦手

The Pathless
https://thepathless.com/
© 2020 Created and developed by Giant Squid, LLC. Published by Annapurna Interactive under exclusive license. All rights reserved. 

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