>> 近日発売の注目ゲーム
>> 発売済みの人気ゲーム
※Amazonリンク
>> 近日発売の注目ゲーム
>> 発売済みの人気ゲーム
※Amazonリンク
『Thymesia ティメジア』とは、OverBorder Studioが開発したアクションアドベンチャーゲーム。
本作は、PS5、Nintendo Switch、Xbox、PCでプレイ可能。なお、Nintendo Switch版はクラウドバージョンとなっている。私はPS5版をプレイ。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることができます。
ゲームが始まると、本作の世界設定の説明が始まる。
舞台は、家畜から人間まで、感染すると異形の化物と化してしまう伝染病が大流行した世界。
しかし、Hermes王国だけは、錬金術によって病を克服することができていた。
が、そんな上手い話はなく、Hermes王国でも病が猛威を振るい、国は壊滅状態に追い込まれてしまっているそうだ。
ゲームが始まると、ペストマスクを付けた感染症対策ファッションに身を包んだ主人公のコルヴスが登場。
コルヴスがいるのは崩壊したHermes王国の街のようで、「核を探す」とメインミッションが表示されているのみ。
コルヴスが何者なのか、錬金術でうまくいっていたはずのHermes王国がなぜ崩壊したのか。
詳しい説明はないままに、敵意剥き出しな化け物たちを倒しながら街を進んで行く。
めちゃくちゃになった街を進んでいると、明らかに強敵そうな2人組に出会う。
で、そのうちの1人とバトルが始まっちゃうんだけど、大剣でドゴォッとぶっ飛ばされ、ゲームオーバー。
大丈夫、大丈夫。負けイベントだ。
目を覚ますと、コルヴスは安全そうな部屋にいる。
傍では、アイセミーという名の子供が心配してくれている。
そして「目的を果たせた?」と訊かれるんだけど、コルヴス「…」。
なんと、コルヴスは自分が何のために何していたか、すっかり忘れてしまったらしい。おいおいおいおい!
コルヴスは、この疫病の解決策を知っていたらしいんだけど!
というわけで、王国を巡って記憶を取り戻していくことになる。
本作は、拠点である賢者の庵から、王国の各エリアを選択して移動し、探索していく。
ゲームを進めて少しずつ記憶を取り戻すと、行けるエリアが増えていく。
各エリアでは、探索とバトルを攻略しながら進み、最奥でボスを倒すという流れ。
本作のシステムはソウルライク。
敵を倒すと経験値である記憶の断片を手に入れ、セーブポイントであるランタンでレベルアップができる。
レベルアップ時には、筋力か体力か気力の3つから好きなステータスを伸ばす(レベルには上限あり)。
レベルアップするとスキルポイントを入手し、新たなアクションなどを習得できるスキルツリーをアンロックしていくことができる。
ランタンで休息すると、全回復して回復薬の所持数も復活するけれど、雑魚敵が全復活する。
また、ゲームオーバーになると所持していた経験値を失ってしまう。前回死んだ場所に戻れば回収可能。まさにソウルライク。
バトルは『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』に似ている。
攻撃すると敵の体勢ゲージと体力ゲージを減らしていくことができる。基本的には体勢ゲージの方がゴリゴリ減る。
最初は、敵に表示されているゲージは白色だ。白色は体勢ゲージ。
で、攻撃を加えて体勢ゲージ(白色)を削ると、その部分だけ同じゲージ上に青緑色の体力ゲージが見えてくる。
見えている体力ゲージの部分だけ攻撃によって減らすことが出来る。
敵の攻撃を当てていないと時間経過と共に体勢ゲージはその時の最大HPまで回復してしまう(青緑ゲージ以上は白色ゲージは回復しないということ)。
というわけで、まず攻撃して体勢ゲージを減らして体力ゲージを露出させて少しずつ削っていく。
体勢ゲージの最大値を減らすことで体力を削りやすくするという戦い方だ。
SEKIROライクと書いたけれど、本作では体勢ゲージがゼロになっても一撃必殺アクションなどは発動しない。あくまでも体力ゲージをゼロにしなければ倒せない。
コルヴスは剣で通常攻撃を行う。強攻撃にあたるのは爪攻撃で、敵の体力を大きく削ることができる。
また、羽を飛ばす遠距離攻撃もできる。羽の使用回数は決まっているけれど、時間回復する。
本作は上述の通りSekiroライクなバトルシステムで、コルヴスはナイフで敵の攻撃をジャストガードして弾くことができる。
弾いた攻撃は、敵側に当たる。
こうしたアクションはスキルツリーアンロックよって、挙動を変えることが出来る。遠距離攻撃である羽を飛ばすのではなく翼にして近距離攻撃にすることなども可能。
上述した強攻撃である爪攻撃は、攻撃手段だけではない。
本作では、敵の疫病の力を奪うことができる。
咳や鼻水が出るようになるわけではない。そんな辛い風邪症状をもらっても困る。
本作の疫病はモンスター化することなので、敵の攻撃方法をコピーすることができるのだ。
敵が隙を見せた瞬間に爪攻撃を溜めて発動すると、その敵の武器を使った技をコピーして1回だけ使用できるようになる。
また、敵がドロップする武器の欠片を一定数集めると、その疫病の力を疫術と呼ばれるスキルとして装備できるようになる。
アンロックした疫術はいつでも何回でも使用できるけれど、気力を消費する。
物語の面白さ
3.5
ゲームシステムはソウルライクで、バトルはSEKIROライク。
で、物語や世界の雰囲気は『Bloodborne』ライクだ。
そう、本作はフロムゲー(フロムソフトウェアのゲーム)ライクの詰め合わせ。
ちなみに本作の舞台であるHermes王国は絶大なパワーを持つ樹のもとに建国されている。
そこは『エルデンリング Elden Ring』を思い起こしてしまう。
というわけで、フロムゲーリスペクトを感じる、訳分かんなくて気持ち悪い雰囲気がむんむん。
でも、その謎は、コルヴスが記憶を取り戻すごとに少しずつ明らかになってくる。
そのおかげで、先が気になるし、ちゃんと理解できる興味惹かれる物語になっている。
キャラクターの魅力
3.5
探索しながら進んでいると、断片的な情報が集まってくる。
それによって、そのエリアのボスの身の上を予習することが出来る。
でも、実際に会ってみると、ボスは意外とあっさりとした自己紹介くらいしかしない。
台詞も戦闘中に字幕で表示されるくらいなので、バトルに集中していると、もはやボスの言い分なんか完全無視だ。
本作では、バトルを楽しむ方がメイン。
操作性
4.5
ジャストガードを多用することになるので、高精度アクションでなければいけないゲームだ。
で、実際、精度高く調整されている。慣れるとスタイリッシュに動ける。
プレイしていて「理不尽だ!」と感じることはない。
攻撃して弾いて攻撃してと矢継ぎ早に対応できると、めちゃくちゃ気持ち良い。
ただ、暗い場所が多く(明るさ調整はできない)、コルヴスより小型の敵だと、敵が武器を振る手元が見にくくなることがある。
ジャストガードを狙うときは、ちょっと困る。
難易度バランス
4.0
雑魚敵に負けることもあるけれど、慣れてくるとガンガン攻めて倒すことが出来る。
そして、ボス。もちろん苦戦する。
ボス戦では、ジャストガードと攻撃キャンセル(特定の敵の技は羽を飛ばしてキャンセルできる)が攻略の鍵を握っている。
攻撃パターンを覚えて徐々に上手くなっていくという、死にゲーとして楽しめる良い難易度。
本作では、スキルツリーは振り直しがいつでも可能なので、プレイスタイルを変えられるのが面白いところ。
爪攻撃や羽使用の挙動がガラッと変わるので、ボスに合わせてスタイルを変えるのも戦術の一つ。
ゲームシステム
4.0
フロムソフトウェアの死にゲーをプレイしたことがある人なら、「これ、知ってるぞ、見たことあるぞ」となるはず。
めちゃくちゃ似てる。
でも、単に真似だけのゲームではない。
精度高くアクションが調整されていて、体勢ゲージの最大値を減らしながら戦うスタイルは、ジワジワ敵を切り崩していく感覚で楽しい。
Sekiroライクだけど、Sekiroではない。
そして、疫病を力に変えるというコンセプトが面白い。
まあ、バトル上では多種類の武器攻撃を使えるってことに過ぎないんだけど。発想が面白いと思った。
フロムゲー好きな人が、死にゲーをコンパクトに楽しめるという印象のゲーム。
やりこみ要素
4.0
本作では、肝心の主人公の記憶が抜けていて、セリフもない。NPCも少ない。
というわけで、各地に落ちているメモや貼り紙から物語や世界設定を知っていくしかない。
これが意外とたくさん落ちていて、物語の背景が分かってくる。
逆に探さないと訳分からないままなので、情報集めするのがおすすめ。
マップはそんなに入り組んでいるわけではなく、寄り道は少なめ。
あと、本作はマルチエンディングだ。色んな結末を見るのもやり込み要素の1つ。
グラフィック
3.5
気持ち悪くて不気味で、強敵がいつ出てくるかとハラハラする。
そんな緊張感が味わえる気持ち悪さが光る良い景色ばかり。
マップは構造だけではなく、見た目もやや単調なところもあるけれど。
少し気になったのが、コルヴスが浮かんでいるように見えること。
足元の影に違和感があって、コルヴスだけ違うレイヤーにいるように感じることがある。主役だからスポットライトが当たってるのかな。
サウンド
3.5
世界の雰囲気に合った不気味な雰囲気のBGMが多い。
だけど、バトルになるとカッコイイ曲調に変わる。
ボスの形態が変わるとBGMも変化して、気分が盛り上がる。
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
ハイペースなバトル
死にゲー難易度
疫病をテーマにした世界と雰囲気
物語やキャラ要素が軽め
マップ構造がやや単調
フロムの死にゲーが大好き
高難易度でアクションの腕を磨きたい
不気味な世界が好き
フロムゲーに馴染みがない
サクサク攻略したい
物語や寄り道など世界を堪能したい
本作は、ソウルライクで『Bloodborne』な雰囲気だけど、1番近いプレイ体験ができるのは『SEKIRO』。こちらは戦国時代が舞台なので、本作と雰囲気はかなり違う世界が楽しめる。
Sekiroライクで、本作のように体勢ゲージを削りつつ体力を減らしていくという戦い方が似ている高難易度ゲームならこちら。オリジナルストーリーなので、『スターウォーズ』に詳しくなくても楽しめる。
死にゲーをギュギュッと詰め合わせてみた
死にゲーのシステムを詰め込んでコンパクトにまとめた。そんな感覚の高難易度アクションアドベンチャーゲーム。 歯ごたえのあるハイペースなバトルをメインに楽しめる。
Thymesia ティメジア
© 2022 OverBorder Studio, Published under licence by Team17 Digital Limited.
https://www.thymesia.info