『Death’s Gambit Afterlife』レビュー: いつだって顔色が悪い – デス ギャンビット アフターライフ
『Death’s Gambit Afterlife デス ギャンビット アフターライフ』とは、White Rabbitが開発したメトロイドヴァニアゲーム。
2021年に発売された後、エピローグとなる追加DLC『Ashes of Vados』が2022年にリリースされた。
本作は、Nintendo Switch、PCでプレイ可能。私はNintendo Switch版をプレイ。上記DLCも購入した状態でプレイしている(新しいボスや闘技場など追加要素もあり)。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
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あらすじStory
みんな大好きな不死
本作の舞台は、アルドウィンという地。そこには不死の源があるらしい。
主人公ソルンが住む国の王は、多くの物語の御託に漏れず権力を手にして狂い始め不死に魅了されている。
で、王は多くの兵をアルドウィンに送り込み、不死の源を守るガーディアンたちを討伐しようとしている。
ところが実際のところは、人間では到底敵わない神たちを相手に不毛な戦いを続けている状態だ。
早速死んでる
主人公であるソルンは、そんな無駄死にだらけの戦に参加した兵士の1人に過ぎない。
そして、彼もまた不死の源が眠る城に辿り着く前に犬死にしてしまう。
ところが、死神の気まぐれなのか狙いがあるのか、ソルンは不死者となって復活を果たす。
ソルンの目的
死神やシラドンにいる他の生き残りたちに「君は雑魚だから帰りなよ」と言われつつも、ソルンはアルドウィンを探検していく。
なぜなら、この地のどこかにお母さんがいるかもしれないのだ。
実は、遠征隊の1人だったソルンの母親はアルドウィンで行方知れずになっている。
ソルンは母との再会を目指して、不死の源をめぐる争いに巻き込まれいく。
ゲームの特徴Features
好きなところへ
本作は、メトロイドヴァニアであり、特定のボスを倒すと空中ダッシュや連続ジャンプなど移動スキルを習得して、進める場所が増えていく。
物語の進行によって進む場所を指定されることもあるけれど、基本は自由。
行ける場所を自分で見つけて好きに攻略していける。
強くなるソルン
ソルンは、大剣や斧、鎌など様々な近接武器、弓や銃などの遠距離武器で攻撃できる。マントや盾など防具も装備できる。
本作では、敵を倒すと経験値であり通貨であるエッセンスを獲得する。
一定のエッセンスでレベルアップが可能で、その際、体力やスタミナ、技量などから好きなパラメータをアップグレードできる。
各装備品は、一定の技量値に達していないと装備できなかったり、武器による攻撃力もパラメータに影響を受ける。
また、ボス討伐報酬のタレントポイントを消費するとスキルツリーをアンロックしていくことが出来る。
ソウルライク風味
セーブポイントでは全回復と回復に使う不死鳥の羽を補充できるけれど、雑魚敵が全復活する。
ゲームオーバーになると、回復に使う不死鳥の羽を1枚失う。が、死んだ場所に戻れば回収可能。
また、ボス戦の途中でゲームオーバーになったとしても、ボスの体力を削った量に応じて経験値であるエッセンスを獲得できる。
ソウルライクっぽいけれど、完全にソウルライクというわけではない。
攻撃し続けて能力発揮
上述したスキルツリーのアンロックやショップで購入することによって、アビリティを習得することができる。
敵に攻撃を当てるとソウルエナジーが溜まっていき、これを消費して強力な攻撃や追加効果が発生するスキルを発動することが出来る。
このソウルエナジーは敵に攻撃を当てていないとどんどん減っていくし、アビリティごとに発動後のクールタイムもある。
しかし、スタミナゲージもあるので、スタミナ管理しつつソウルエナジーを溜めていかなければならない。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ
4.0
はじめは、正直とっつきにくかった。
不死を巡る抽象的なセリフが多いし、本作の世界設定を自分なりに理解できていないうちからNPCがよく分からないことを言ってくるので、話が頭に入りづらかった。
しかし、ソルンの過去が明らかになってきたり、話せるNPCが増えてくる(各地で出会ったNPCは中央エリアに集まってくる)と、徐々に分かりやすくなってくる。
本作は、ゲームプレイ含めソウルライクな匂いがぷんぷん漂っているので、物語も深刻。と思いきや、意外と笑えるエピソードも多い。
メトロイドヴァニアだけど、物語もしっかり楽しめる。
キャラクターの魅力
4.0
上述の通り、意外とコミカルな場面もあるくらいなので、NPCたちは魅力的。
それぞれの過去も語ってくれるし、徐々にソルンと打ち解けていくのも良い。
怖そうに見える死神は、バイトしてたりゲームしてたり、期待を裏切ってくる。
死ぬたびに死神が色々アドバイスをくれるのも面白いところ。
「真面目にやれよ」と嘲笑ってくることも多いけれど、「レベルアップしたらどうだ?」とか「アップグレードするのもいいぞ」とか、ちゃんと助言してくれる時も多くて面白い。
操作性
4.0
大剣や斧槍など重たそうな武器が多いけれど、操作感は軽め。
もちろん大型の武器ほど挙動はゆっくりになるけれど、重たさは感じない。
アクションの挙動はキビキビしていて、ストレスを感じることはほぼない。
当たり判定も精度が高く、ボスの攻撃も避けやすい。
難易度バランス
4.0
本作はソウルライクで歯ごたえがあるゲームということで、ボスに何度が負けることもある。
でも、苦戦するとか心が折れるという難易度ではない。ゴリ押しも出来てしまう。
なぜかというと、レベルを上げやすいから。
探索していると経験値が溜まりやすく、回復手段である不死鳥の羽の所持数も増えやすい。
また、行ける場所が多いので、攻略しにくければ他の道に進んでみることで自然とレベル上げができるので、どんどん強くなることができる。
ゲームシステム
4.0
行ける場所が多くて探索が楽しい。
マップ構造はそんなに複雑ではないけれど、届きそうで届かない場所が最初からそこらじゅうに散りばめられていて、探索欲をくすぐってくる。
ゲームシステムは「ソウルライクあるある」な要素が多いけれど、ソウルエナジーが減っていくというのが面白い。
ソウルライクゲームではボスにヒット&アウェイ戦法とることが多いけれど、本作では、スキル発動のために攻撃の手数を増やそうとする戦い方になる。
よくあるソウルライクとは違ったプレイ体験が楽しめる。
やりこみ要素
4.0
武器の強化や、ウサギの太っちょ親分に貴重アイテムと交換してもらえる黄金の人参集めなど収集要素もしっかりある。
また、ボスに関する本が各地に落ちていて、2冊入手してボス戦に挑むと与ダメージが10%アップするという探索した者勝ちになれる要素もある。
より強化されたボスと再戦できたり、ボスラッシュもある。
そして、登場するアビリティはかなり多い。エッセンスで買えることが多いけれど、全て集めようとするとかなり大変だ。
また、本作はマルチエンディングになっていて、真エンディングはやり込んだ者こそ辿り着ける条件になっている。
グラフィック
4.0
荘厳な雰囲気が漂う世界が描かれるピクセルアートグラフィック。
道中はシンプルな見た目のところもあるけれど、背景まで緻密に描き込まれているところも多く、見ごたえたっぷり。
ちなみに、主人公は不死者になっているので常に顔色が悪い。
そんな顔色の悪さも引き立つ(?)丁寧さで描き込まれている。
サウンド
4.5
切ない音楽から厳かな雰囲気の曲まで様々。そうかと思うと、コミカルなシーンなどでは明るい曲調になる。
物語と同じく、世界設定や外見とは裏腹に意外とにぎやかなBGMが多い。
そして、バトル曲はかっこいい良曲だらけで、ついつい聴き入ってしまう。
総合評価Summary
4.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
好きな順番で攻略できる
成長要素やプレイスタイルの自由度が高い
物語もちゃんと味わえる
残念なところ
ゴリ押しが効いてしまうボス
オススメな人
メトロイドヴァニアゲームが好き
自分なりのプレイスタイルを作るのが好き
心折れるソウルライクは苦手
オススメではない人
攻略順のガイドがしっかり欲しい
死にゲーな高難易度さを期待している
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
荘厳な雰囲気のピクセルアートグラフィックなメトロイドヴァニアならコチラもオススメ。本作よりも物語は難解だけど、死にゲーっぷりが素晴らしい高評価作。
メトロイドヴァニアな探索も楽しめる高難易度な2DアクションRPGならこちらもオススメ。本作と同じく、好きなパラメータを伸ばすなど好みのプレイスタイルを確立することが出来る。
Death's Gambit Afterlife デスギャンビット アフターライフ
いつだって顔色が悪い
程よく歯ごたえのあるソウルライクなバトルと自由な探索が楽しいメトロイドヴァニアゲーム。
アビリティや武器が豊富で好みのプレイスタイルを確立できるのも魅力。
時にはコミカルで笑える物語や世界設定も面白いところ。
Death’s Gambit: Afterlife デス ギャンビット アフターライフ
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