【たき火のそばで】夜な夜な取引をする旅人たち – Fireside攻略とレビュー
穏やかな旅路と物語を楽しみながら、管理能力が求められるアドベンチャーゲーム『たき火のそばで Fireside』。
たき火のそばでの特徴
- ストーリー: それぞれ事情を抱える個性的な旅人と出会いながら、魂のネクサスを修復する物語
- 攻略: 物々交換で必要なアイテムを手に入れていくストラテジー要素あり
- 評価: 穏やかに癒されつつも計画性が大事で、考える面白さがしっかり味わえる
- 計画を立てて物々交換するストラテジー要素
- それぞれ異なる個性や事情を持つNPCが豊富
- 一筋縄では攻略できない
- 演出に抑揚がない
- 任意にセーブできない
『たき火のそばで Fireside』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
たき火のそばで Firesideの攻略情報
たき火のそばで Firesideの概要
タイトル | たき火のそばで Fireside |
---|---|
開発元 | Emergo Entertainment |
販売元 | Nordcurrent Labs |
発売日 | 2024年6月4日 |
対応機種 | Switch, PC |
ジャンル | アドベンチャー, ストラテジー |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
ストーリー
たき火のそばに流れ着いた旅商人
船に乗ってどこかを目指していた旅商人のニック(デフォルトの名前)。
しかし、嵐に見舞われ、海に投げ出されてしまった。
そして、次にニックが目を開けた時、そこにはたき火のそばに佇む樽人間がいた。は!?
ニックは幸運にもどこかに流れ着き、幸か不幸か分からないけれど何故か樽に入り手足だけを出しているスタイルのコスタという人に助けられたのだ。
コスタはファッション(?)は奇妙ではあるものの優しくて、ニックは樽人間とたき火の暖かさに身を寄せて眠りにつくことができた。
自給自足な商売
翌朝目覚めたニックは、見知らぬ土地の旅を始めた。
持ち物は全てなくなってしまったけれど、「役に立ちそうな物を見つけて、また商売を始めたら?」とコスタが背中を押してくれたのだ。樽に嵌まり込んだ変な人だと思ってごめん、コスタ。めちゃくちゃ良い人だった。
こうして、自分の足で歩きながら物を集め、そして夜はたき火のそばで過ごす、旅商人ニックの再出発物語が始まった。
魂のネクサス
本作は、ニックが商売人として億万長者になるとか、襲ってきた盗賊とたき火のそばで戦いを繰り広げるような話ではない。
ある晩、ニックは立ち寄ったたき火のそばにあった不思議な祠に興味本位で触れてしまい、魂のネクサスという謎空間にテレポートしてしまった。
そこにはナックというちょっと口が悪い精霊がいて、「魂のネクサスが壊れた」と嘆いていた。
魂のネクサスとは、遠く離れた人や物を繋ぐものらしいけれど、冒頭でニックが襲われた嵐は魂のネクサスをも壊してしまったらしい。
そんな話を聞いているうちに、お人好しニックはナックに説き伏せられ、魂のネクサス修復の旅を始めることになる。
攻略のポイント
たき火からたき火へ旅をする
本作は、拠点(魂のネクサス)から任意の場所にワープして、そこから旅をして拠点に戻るという流れを繰り返してプレイする。
一度に旅できる日数は決まっており、最終日には拠点に強制送還されるので注意。
- マップ上で1マス隣のたき火を目的地として指定できる
- 主人公が目的地へ自動的に歩いていく
- 朝から晩へと時間が過ぎていく
- 道中でアイテムを拾うことができる
- イベントが発生することがあり、どう対応するかはプレイヤーが選択する
- 目的地に到着すると、たき火のそば画面に切り替わる
- たき火が消えるまで以下の行動ができる
- NPCと交流(一回行うごとに時間が経過する)
- 会話
- 物々交換
- 料理
- 祠の使用
- 持ち物を拠点に転送することができる
- NPCと交流(一回行うごとに時間が経過する)
- たき火が消えるか、自分でベッドに行くを選択すると1日が終了する
たき火のそばで物々交換
本作のメインは、NPCとの物々交換だ。
相手の持ち物から欲しいものを指定し、それに見合うアイテムを渡す。相手がその内容に納得すれば取引成立だ。
ゲーム攻略に必要となるのは、ソウルコインと拠点のアップグレードに必要な素材だ。
物々交換や料理(後述)に成功したり、NPCとの会話やイベントで適切な選択肢を選んだりなど何かが上手くいくとソウルエナジーが溜まる。これが一定量溜まるとソウルコインに変換される。
取引の際にNPCが欲しがっているものを渡したり、相手から見て妥当な取引が成立すると、獲得するソウルエナジーの量が増える。
たき火でお料理
たき火では料理もできる。持っている食材を鍋に投入して一定時間待つと出来上がる(NPCと交流して過ごしたり、時間のみ進めることもできる)。
いくつかの組み合わせがあり、レシピのヒントはNPCから教えてもらうことができる。
基本的に手間のかかる料理ほど価値が高くなる。
木など燃やせるものを投入すると、たき火で過ごせる時間を延長することができる。
魂のネクサスをリフォーム
拠点である魂のネクサスには、家や犬小屋や祠など様々な建築物があり、素材とソウルコインを消費してアップグレードすることができる。
それぞれのアップグレードによって、一度に旅できる日数やバックパックの量が増えるなど攻略に役立つ機能が解放される。
旅の最終日には、数個のアイテムしか拠点に持ち帰ることができず、その他のアイテムは破棄される。持ち帰れる個数も拠点のアップグレードによって増やすことはできるけれど、限りがある。
しかし、旅の最中で祠があるたき火に立ち寄った際には、ソウルエナジーを消費してアイテムを拠点に転送できる。こうしてアップグレードに必要な素材や貴重品を集めていくことになる。
ちなみにクエスト攻略に必要となる特別なアイテムはバックパックとは別枠に保存され、破棄されることはない。
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たき火のそばで Firesideのレビュー
物語: 穏やかに見えて、奇想天外で揉め事も多い
魂のネクサスを修復するというメインストーリー攻略のために、NPC達の問題を解決して回ることになる。それぞれのエピソードは別々に展開したり、意外と交差することもある。
様々な種族のキャラが登場し、みんな平和にたき火を囲む優しい世界だ。
ところが、実際には各エピソードはぶっ飛んでる内容が多く、口の悪い奴や性格に難ありの奴も多い。穏やかなゲームではあるけれど、平和で可愛い一辺倒ではないので余計にNPCの語る話が面白い。
もちろん可愛らしいエピソードも多く、揉め事もアイテムで解決するくらいなので殺伐とした疑心暗鬼キャンプファイアーなんてことはなく、まったり気分でプレイできる。
操作性: 選択するのみの簡単操作、少し不具合あり
マップ上で目的地を選択したり、アイテムや選択肢を選んだり、カーソルを動かして決定ボタンを押すだけの簡単操作だ。
本作はやや独特なゲームプレイではあるけれど、ちゃんと段階を踏んでチュートリアルが表示されるので、理解しやすい。
ただ、カーソルが行方不明になることがあったり、数回だけではあるけれど決定ボタンを押しても効かなくなるバグに遭遇することがあった。
本作では、一晩終えたり、拠点から出発する際などにオートセーブされる。ゲーム内で手動セーブが出来ないし、ランダム要素もあるので、バグが発生してやり直しになると厄介ではある。
難易度: 計画性が大事!一筋縄では攻略できない
本作ではいくつかのエリアを旅することになる(メインストーリー攻略済みのエリアも再訪可能)。
徐々に取引に必要なアイテムは高価になるし、マップは広くなっていき、NPCの数も増える。
お目当てのアイテムを手に入れるには、しっかり計画を立てて旅をしなければならない。
一回の旅でマップ全てを歩くことは不可能なので、どこから旅を始めるかが大事。しかし、まずは各地にある祠をアンロックしなければ旅の出発地として選択できないので下準備も必要だ。
どのアイテムを残すかの取捨選択含め、先を見越して行動することが求められるストラテジー要素がしっかり味わえる。漠然とプレイしていては攻略できない。かといって、狙っても一気にあれもこれも攻略できないようになっている。良い面倒くささと歯ごたえが味わえる。
でも、ゲームオーバーはないし、会話だけでもソウルエナジーは溜まるし、主人公の持ち物を欲しがるキャラがちゃっかり現れるようになっているので、詰まるようなことはない。
複数の食材や工程が必要な料理の価値がしっかり高いので、料理を欠かさないことが大事だ。労力に見合う成果が得られるので、やる気が続きやすい。
システム: 日数制限とキャラによって異なる価値観が面白い
本作は会話と物々交換だけで攻略するゲーム。TRPGやノベルゲームっぽい。
そこに旅できる日数や持ち越せるアイテム数など制限があることで、考えてプレイするストラテジー要素が上手く混ぜ込まれている。
物語上でもピリッと辛いエピソードもあり、良い意味で「見かけに騙された!」と思ったゲームだ。
特に取引相手によってアイテムの価値が変わるというのが面白く、「何!?この至高の逸品で不満だと…?」とか「この内容でご納得いただけるんですか!(しめしめ)」となったりなど、取引が毎回楽しい。
たき火のそばに誰が現れるのか、道中で手に入るアイテムなどランダム要素もあるので更に新鮮さも続く。NPCや料理の種類が多くて何かしら起こるので、どの旅も無駄な回にはならないのが嬉しい。
芸術性: あたたかさ感じるイラストグラフィック
力強い線が印象的なイラスト調グラフィックで描かれる。「たき火のそばで」というタイトルにぴったりな暖かさを感じるグラフィックだ。
可愛いけれど結構謎な種族が多く、奇想天外エピソードに負けず劣らずな見た目のキャラもいる。
BGMはエリアごと変わり、癒される曲ばかりだけど、エリア内では常にずっと曲が同じなのが物足りなく感じてしまった。
昼と夜でBGMが変わるとか、たき火のそば場面ではたき火がパチパチと燃える効果音とかがあると変化が生まれたと思う。物語やゲームプレイは面白いけれど、なんとなく単調な印象になってしまうのが残念。
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たき火のそばで Firesideの総合評価
Fireside
総合評価
物語を楽しみつつ、日数とアイテム持ち越しに制限がある物々交換を攻略するストラテジー要素が面白い、考えるアドベンチャーゲーム。個性的なキャラが豊富でランダム要素もあり、完全に先が読めないのも魅力。
おすすめな人 | キャラとの会話が好き 計画を立てて行動するのが好き 先を急ぎたくない |
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おすすめではない人 | ゆっくりペースのゲームが苦手 テキストばかりを読むのが嫌い 派手な演出を求めている |
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