【ホーンティー】憑依と涙でつづる死後の旅 – Hauntii攻略とレビュー
死後の世界のあちこちに憑依しながら、切ない物語も探索もシューティングも楽しめる『Hauntii ホーンティー』。
ホーンティーの特徴
- ストーリー: 死後の世界の秘密に迫りつつ、生前の記憶を取り戻していく切ない物語
- 攻略: ツインスティックシューティングで戦い、敵や物に憑依して記憶を集めていくアドベンチャーゲーム
- 評価: 憑依によって道を切りひらく探索が面白く、芸術性高いグラフィックにも見惚れる
- 切なさも謎もある先が気になる物語
- 憑依しながら自力で道と記憶を見つけ出す探索
- 高い芸術性
- 遠近感が分かりにくい場面がある
『Hauntii ホーンティー』の攻略もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
ホーンティーの攻略情報
ホーンティーの概要
タイトル | Hauntii ホーンティー |
---|---|
開発元 | Moonloop Games |
販売元 | Firestoke |
発売日 | 2024年5月23日 |
対応機種 | PS5, PS4, Switch, Xbox, PC |
ジャンル | アドベンチャー, シューティング, 見下ろし型アクション |
シリーズ | 新規IP |
プレイ機種 | Xbox |
ストーリー
とわの国へ向かうホーンティー
ゲームが始まると、全身真っ黒な幽霊が高速でどこかに向かっていた。
この真っ黒幽霊が本作の主人公ホーンティー。死んだばかりの魂だ。
死後の世界「とわの国」に着いたものの、自分が死んだことに実感が湧かないホーンティーは彷徨い始めた。
明るい道を歩いていたホーンティーだったけれど、うっかり光が消えていく道に迷い込んでしまい、暗闇に囚われてしまった。怖いバケモノに掴まれてしまい、死後だけど死にそう!
ところが、光を放つ何者かが颯爽と現れ、ホーンティーを闇から救い出してくれた。この死後の世界ヒーローは「とわの使者」と呼ばれる存在らしい。しかし、天使と呼びたくなる見た目だ。
転落、そして迷子
とわの使者の言葉は分からないけれど、ホーンティーをどこかへ案内してくれるようだ。
天使が連れて行ってくれる場所なんて1つしかないだろう。天国だ。天国行き決定だ。幸せな死後をおくれるんだ!
そして、なにやら厳かなタワーに着いた2人は、浮かび始めた。ゲームは始まったばかりだけど、もはやエンディング。「めでたしめでたし」感が溢れている。幸せな音楽が聞こえてくる。これが昇天ってやつか。
ところが、やはりゲームは始まったばかりだった。突然太い鎖が下から伸びてきてホーンティーを縛りつけ、ホーンティーは落下してしまった。
記憶を取り戻すホーンティー
塔の下に叩きつけられたホーンティーは無事だけど、また独りぼっちだ。ど、どうしよう、天国行きを逃してしまった!?
しかし、とわの国では他の幽霊達も暮らしている。
とわの使者に再会して、また「旅立つ」にはどうすればいいのだろう?情報収集を始めたホーンティーは、記憶を集めると良いことが起こるらしいと聞きつけた。
同時に、あちこちで「旅立ちは良いことではない」「とわの使者は良からぬ者だ」という話も耳にする。あんなに幸せそうなエンディングだったけど、良くないってどういうことだ。
そして、1番気になる謎もある。死んだ自覚のないホーンティーは一体なぜ死んでしまったのか。記憶を取り戻すごとにホーンティーは生前の記憶ととわの国の真実を目にすることになる。
攻略のポイント
死後の世界で記憶を集める
本作では、とわの国を探索しながらホーンティーの生前の記憶を思い出しつつ、物語が進行していく。
とわの国は、いくつかの大きなエリアに分かれている。
各地を探索しながら、ホーンティーの記憶(輝く星)を集め、一定数集めるとまた新たなエリアへの道が開かれる。これが大きな流れだ。
ゲーム攻略に必要な数以上に記憶はあり、行ったことのある場所は行き来が自由なので、前のエリアに戻って更に記憶を集めることもできる。
命のしずくを撃ち、憑依する
ホーンティーは、ツインスティックシューティングの要領で命のしずくを撃つこととダッシュ回避ができる。
命のしずくで敵を撃って倒すことができるけれど、もう1つ重要な役目がある。憑依だ。
- 敵や物を撃ち続けると、対象に憑依ゲージが溜まっていく
- 命のしずくは一定数連続で撃てる、時間経過で回復する
- 憑依ゲージが溜まりきるまで撃つと、対象に憑依できる
- 憑依している間は、そのものの能力を使うことができる
- 対象の能力を使う際には、ゆうれいの炎を消費する
- 命のほのおは、オブジェクトを壊したり敵を倒すと手に入る
- 憑依したものによって出来ることが異なる
- 敵: その敵となったまま移動し、その敵の能力で他の敵を攻撃したりギミックを操作できる
- 物: 揺らして隠されているアイテムを落とすことができる
- 対象の能力を使う際には、ゆうれいの炎を消費する
また、探索中には気をつけなければならないルールがある。画面の暗い部分に足を踏み入れると、徐々に闇が忍び寄ってきて最終的にミスとなる。暗闇全てが敵だ。
憑依で光を撒き散らすことができる物や敵もいるので、自分で歩ける場所を増やしながら探索することになる。
成長するホーンティー
各地には祭壇のような場所があり、そこで集めた星(記憶)を夜空に浮かべることができる。
夜空に記憶を一定数浮かべると星座が出来上がり、星座が1つ出来上がるごとにホーンティーの生前の思い出が甦る。
そして、その際に3種類のステータスを向上させるカケラを手に入れることができる。
- ダッシュ
- 連続で発動できるダッシュ回避の回数を増やすことができる
- 3つのカケラを集めると1回分増える
- 命
- ホーンティーの体力を増やすことができる
- 2つのカケラを集めるとハート1個分増える
- 命のしずく
- 命のしずくを一気に撃てる量が増える
- 3つのカケラを集めると渦巻き1個分増える
ホーンティーの帽子
全ての記憶を集める以外のやり込み要素としてホーンティーの帽子集めがある。
帽子は各地にあるショップで買ったり、特定の場所で手に入れることができる。ショップでは2種類の通貨をしようすることになる。
- 全エリア共通のお金
- 敵を倒したり、物に憑依して手に入れることができる
- ゲームオーバーになると一定量没収される
- エリア固有のお金
- 葉っぱやコインなどエリアによって異なる形状をしている
- 有限で、少し面倒な場所に隠されていることが多い
手に入れた帽子は、各地にあるセーブポイントで付け替えができる。防御力が上がるというわけではなく、ファッションだ。幽霊は帽子で個性を表現するのだ。
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ホーンティーのレビュー
物語: 思い出すごとに切なくなり、謎を追いかけて夢中になる
最初は「可愛い物語だな」と思っていた。出会うオバケたちはコミカルだし、ホーンティーが被る帽子は結構ふざけたものも多い。「被っているより乗せてるだけじゃん」とツッコミたくなる被り方(乗せ方)だし。
ところが、生前の思い出を見るごとに切なさゲージが爆上がりし始める。
この生前の記憶の描き方が憎い。微笑ましい場面も多いけれど、ホーンティーが死んでいる前提で見るので、思い出す度に涙がドバァッと決壊する。可愛いグラフィックだけど、表情やセリフが明確に描かれていないので余計に泣けてくる。
思い出を見た直後にステータスアップを選択するので、毎回切ない涙を拭いながら「どのステータスを上げようか」と考える他のゲームでは味わったことのないレベル上げ体験ができる。泣ける物語が好きな人には、特におすすめだ。
でも、感動や可愛さだけではなく、暗闇の怪物やとわの国の真実、危ない考え方を持つ幽霊など不気味な面もあり、様々な一面を見せてくれる物語にどんどん夢中になっていった。
操作性: 快適ツインスティックシューティング、やや見にくいところあり
ツインスティックシューティングでプレイするけれど、当たり判定は正確で、挙動も問題なし。
新たな物や敵に憑依した時は、どのボタンを押せば何ができるか表示されるので、憑依したまま静かに困るということもない。
ただし、本作はデュオトーンで描かれた2Dグラフィックが魅力だけど、遠近感を把握しにくくなる時がある。黒い部分が本当に真っ黒ベタ塗りなので、真っ黒い部分同士では位置関係が分かりにくい。それでいて立体的なアクションを求められることがあるので、無駄にミスしてしまうこともある。
難易度: 自力で探索できるかが重要
本作では、バトルはそんなに多くはない。常に熾烈な弾幕バトルが繰り広げられるわけではなく、ほとんどの時間はアドベンチャーゲーム寄りだ。
でも、ボス戦ではしっかりシューティングの腕が求められるし、道中でもボヤボヤしていると好戦的な敵に攻撃され、ダラダラ歩いていると暗闇に呑み込まれる。
ゲームオーバーになるとセーブポイントで蘇り、お金が少し減ってしまう。でも、進行状況は保たれるので完全なやり直しになるわけではない。バトル難易度は厳しくない(本作に難易度選択はない)。
本作では、バトルよりも探索の方が大変だ。あちこちに積極的に憑依して記憶を集めなければならない。「あっちにあるぞ」「こっちでこうしろ」と記憶のある場所を教えてはもらえないので、自力で進むしかない。
そして、ある程度猶予があるものの暗闇を進み続けることはできないので、憑依によって光を灯して道を自分で作り出さなければならない。探索しまくり憑依しまくりの姿勢が大事だ。
システム: 憑依する対象によって変わるアクションと自力の探索にハマる
あちこちにたくさん記憶が隠されている。気になるものが満載で、憑依できるものも多く、「何かあるかも?」と探索して行った先にはちゃんと何かがあるので、更に探索が楽しくなる。
そして、憑依するものによってアクションが多種多様に変わるのも面白いところ。敵に憑依して破壊力抜群な爆弾を打ち出したり、遠くまで跳べたり、はたまたジェットコースターになったり。
さらには道自体を動かしたり、柱になってニョキっと伸びたり、憑依する前に予想がつかないアクションも多い。発見と驚きが盛りだくさんだ。
探索がメインかと思いきや、ボス戦ではしっかりツインスティックシューティングが繰り広げられるなど、予想を裏切ってくるのも楽しいところ。物語にもゲームプレイにも面白い驚きが詰まったアイデアと工夫が詰まりまくっているゲームだ。
芸術性: デュオトーンで描かれる独創的な世界とアートスタイル
デュオトーンで描かれるイラスト調のグラフィックが本作の大きな魅力の一つ。
エリアによって色調が変わり、風景も異なるため、デュオトーンとはいっても単調ではない。細部まで緻密に描き込まれていて芸術性が高いゲームだ。しかも、憑依できるものが多くて、背景に見える部分も実は背景ではないというのも面白いところ。
遠近感が把握しにくいところもあるけれど、平面に見えて3Dになっているのが楽しくて、余計にあちこち見て回って探索したい気持ちが湧いてくる。
幽霊達もオブジェクトもデザインが可愛く、でも暗闇には不気味な目が浮かんでいたり、本作の愛らしさと不気味で奇妙という匙加減は絶妙だ。
BGMは楽しく癒される曲調が多いけれど、暗闇に入ってしまうとメロディはそのままで不穏な音階に変わる。本能的に「あ、ヤバい!暗闇から出なくては!」も感じる良い仕掛けだ。
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ホーンティーの総合評価
Hauntii
総合評価
あちこちに何かが隠されている探索が面白く、物語にも感動するアドベンチャーゲーム。芸術性高い可愛いグラフィックで、不気味さやツインスティックシューティングバトルなど意外性でも楽しませてくれる。
おすすめな人 | あちこち探索するのが好き 物語を楽しみたい 感動作および芸術性の高いゲームが好き |
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おすすめではない人 | 自力で探索するのが面倒くさい、もしくは苦手 近接攻撃で戦いたい シューティングが苦手 |
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