レビュー【Slay the Spire 2】カードを出すと時間が飛ぶ | 巨塔に挑むローグライクデッキビルダー続編

カードで謎の塔を登りつめる、ローグライクデッキビルダーの人気に火をつけたスレスパの続編『Slay the Spire II』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- それぞれ異なる事情を抱える者たちが謎の巨塔に挑む物語
- 攻略
- 敵を倒しながら階層を攻略していくローグライクデッキビルダー
- 評価
- 戦略の高さだけでなく、やり込み要素など楽しみやすさも上がった間違いない続編
Slay the Spire 2の概要
| タイトル | Slay the Spire II |
|---|---|
| 開発元 | Mega Crit |
| 販売元 | Mega Crit |
| 発売日 | 2026年3月6日: 早期アクセス開始 |
| 対応機種 | PC |
| ジャンル | ローグライク, ストラテジー |
| シリーズ | Slay the Spire |
| プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
本作はローグライクデッキビルダーというジャンルを確立した名作『Slay the Spire』の続編。
シングルプレイモードとマルチプレイモード(最大4人協力プレイ可能)が用意されているが、本稿ではシングルプレイモードのレビューとなっている。
Slay the Spire 2のストーリー
突然始まる巨塔

ゲームをスタートすると騎士風のアイアンクラッドという者が現れ、突然ステージ選択から始まる。
物語の導入などはなく、すぐにゲームプレイが始まるのだ。
何がどうなっているかというと、スパイアと呼ばれる謎の塔があり、そこにそれぞれ異なる事情を抱える者たちが現れては頂上を目指すという設定になっている。
ちなみにSpire自体が、屋根の上が尖っているタイプの塔を指す英語だ。
なぜ彼らは塔に挑むのか、それはゲームを攻略するうちに徐々に明らかになってくる。
そう、このゲームはやり込まなければあらすじを教えてはくれないのだ。
ちなみに、舞台は前作の1000年後ということは明かされている。
彼らは何者なのか、そして塔の頂上で何を見るのか。
プレイヤーは好奇心を抱えながら、不可思議な生物が巣食う謎の塔に足を踏み入れていく。
Slay the Spire 2の攻略情報
巨塔を登るローグライクストラテジー

本作はローグライクデッキビルダー。
ステージを選択しながら大ボスを目指し、大ボスを倒したら次の階層へ進むという流れを繰り返して塔を登っていく。
ステージには以下のようないくつかの種類があり、どのステージを選択して進むかはプレイヤー次第だ。
- バトル
- 雑魚敵、強敵(エリート)、大ボスのバトルステージがある
- 勝利すると新たなカードやゴールド(お金)など報酬が手に入る
- ターンベースバトル
- 自分のターンが回ってくると、山札からランダムでカードが配られる
- エナジー(初期は最大3)以内で手札からカードを出して戦う
- カードごとに使用コストは異なる
- 使っても使わなくてもターン終了時に全ての手札は捨て札になる
- 山札が尽きると捨て札が山札に戻る
- ポーション
- 自分のターン中ならいつでも使用できる消費アイテム
- 体力回復や敵にダメージを与えるものなど様々な種類がある
- レリック
- 持っているだけでパッシブスキルの効果を発動する
- 雑魚敵、強敵(エリート)、大ボスのバトルステージがある
- ショップ
- ゴールドで新たなカードやレリックを買うことができる
- 不要になったカードの破棄も可能
- イベント
- 入るまで何が起こるか分からない
- 発生したイベントにどう対応するか選択して進む
- 新たなカードやレリックが手に入ることも、HPを失うこともある
- 宝箱
- 新たなカードやレリックが手に入る
- 休息
- 休息や鍛治など1つだけ行動ができる
- 休息: 体力が一定量回復する
- 鍛治: 手持ちのカードをアップグレードできる
- イベントなどで卵を手に入れていると孵化させることができる
- ペットが登場し、共闘してくれる
- 休息や鍛治など1つだけ行動ができる
操作キャラによって変わるデッキと特性

本作では、毎回のランを始める際に操作キャラを選択する。
操作キャラごとに特性と初期デッキが異なる。
例えば、アイアンクラッドなら戦闘終了後に体力が回復し、サイレントならターンごとに引けるカードの枚数が多い。また、登場するカードもそれぞれのキャラに沿ったものとなる。
本作には多種類のカードが登場するけれど、アタックとガードとスキルの3つがメインとなる。
- アタック
- 敵にダメージを与えることができる
- ガード
- 次に自分のターンが回ってくるまでのブロック(アーマー)を得る
- 敵からの攻撃ではまずブロックが削られ、ブロックが0になると体力が削られる
- ブッロクが残っていても原則次のターン時にゼロに戻る
- スキル
- 筋力(攻撃力)を上げたり敵を弱体化させるなど、バフやデバフを発生させるものが多い
その他に、強力なパッシブ効果を生むパワーや、状態異常として付与される呪いといったカードも登場する。
年代記が明らかになる

本作はローグライクゲームなので、体力が尽きるとゲームオーバーとなり最初からやり直しとなる。
しかし、永続要素があり、特定のキャラで一定階層をクリアするなど目標を達成すると断章がアンロックされる。
断章は年代記と呼ばれる画面で確認することができ、スパイアや操作キャラたちの歴史を知ることができる。
それによって新たな操作キャラが追加されたり、新たなカードやレリックやイベントが登場するようにもなる。年代記がやり込み要素であり、ゲームの進捗を表しているというわけだ。
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Slay the Spire 2のレビュー
物語: 興味を引くやり込み要素

上述の通り、本作の物語は最初は全く分からず、やり込むほど明らかになる年代記によって物語が語られる。
ゲームプレイ中に操作キャラが喋ることはほぼなく、イベントもテキストだけで進む。
物語描写は淡々としている。
しかし、淡々としているが故に物語が余計に気になってくるのだ。
なぜなら道中のランダムイベントでは奇妙なことばかり起こり、屋内であるはずの塔の中はランごとに様相がガラッと変わったりするのだ。
「どういうこと?なんで戦うの?奇妙な生物たちは一体何者?」など必ず気になってくるはずで、それを煙に巻くわけではなく年代記がお答えしてくれる。
というわけで、年代記が攻略したいと思わせる原動力になっている。
ちなみに早期アクセス時点では年代記のイラストの部分が所々「テスト画像」として味のある落書きになっているのが笑える。
正式リリースではしっかりとしたイラストに変わると思われるので、早期アクセスならではの面白さを入れてくれているのが憎いところ。
操作性: 迷うところ一切なし

操作方法で悩むところは一切ない。
カードの特性や効果の説明も理解しやすい日本語に翻訳されており、レリックやポーションの効果も逐次確認できる。
ショップでの買い物や、休息やイベントでの選択は一発決定となり、「本当にいいですか?」など確認はしてくれないので誤操作には注意だ。
とはいっても、誤操作を誘うような仕様にはなっていないので、よっぽどうっかりしていなければ間違うことはないと思う。
また、特にバグにも遭遇しておらず、快適にプレイできる。
難易度: ボスもカードもしっかり強い

カードは最初から多く、ラン始めから便利なカードも手に入りやすい。
もちろんランダム要素があるけれど、「今回は運が悪すぎた」と思うランはほぼなく、バランス良く強いカードやレリックが登場する。
初期デッキでは攻撃力は一桁だ。ところが、バフや強いカードがうまく噛み合うと1ターンで爆裂な与ダメージ量を叩き出すこともできる。この爽快感がたまらない。
一見使い所が難しそうなカードにも、しっかり強くなるカードの組み合わせや条件が用意されている。
しかし、大ボスはしっかり強い。一発でこちらの息の根を止めてくるスキルなど、雑魚敵とは一線を画す邪悪な能力を持っている。
そして、大ボス戦はバトルが長引くほど不利になることが多い。大ボスにたどり着くまでに大ダメージを与えられるデッキを準備しておく必要があり、道中でバトルを避けていると安全に進めたとしても新たなカードが手に入る機会が少なくなり準備不足となりやすい。
道中の雑魚敵もそれぞれ嫌な特性を持っているため、各バトルで戦略性の高さを味わえる。
それと同時に大ボスまでのルートの選択肢は多いので、どのくらいリスクを取ってカードを揃えるかというステージ選択の戦略性も求められるのが難しくも面白いところ。
もちろんカードの種類が多いほど様々な戦い方ができるので、プレイを重ねてより多くのカードをアンロックする永続要素に取り組むことも攻略に繋がるようになっている。
システム: 今やスタンダードになった面白さ

前作『Slay the Spire』はシステムやルールの完成度が高かったゲームであり、ローグライクデッキビルダーの代名詞的な存在だ。
そのため、その後に発売された他の多くのローグライクデッキビルダーでは前作『Slay the Spire』のシステムが採用されていることが多く、本作の基本システムは今や「よく知っている」ものとなっている。
それだけ影響を与えているシステムというわけで、基本部分が面白いのは間違いない。良い意味で変わってもおらず、本家本元の面白さを存分に見せつけてくれる。
しかし、変わりばえがないというわけではない。
カードの種類は増え、効果や特性の付け方が上手い。他のカードと一緒に使うと強くなる組み合わせを何通りも考えることができる。
キャラによってゲームプレイの感覚も変わるよう、操作キャラ同士の差別化もしっかり図られている。
基本に忠実でありつつ、ちゃんと面白い。手堅く進化した続編だ。
そして年代記やランダムイベントによってゲームに変化も起こるため、負けてもまたプレイしたくなる。
前作も中毒性は高かったけれど、さらにやみつき度が高くなっていて、プレイしていると本気で数時間吹き飛ぶ面白さと恐ろしさを兼ね備えている。
さらに最大4人協力プレイという、「1人でじっくり悩む」が定番のローグライクデッキビルダーに新風を吹かせているのも面白いところ。
「手堅い」と書いたけれど、新しく冒険している部分もあり、前作をとことんやり尽くしたという人も改めて楽しめるはずだ。
芸術性: キャラごとに趣が変わる

プルプルしていて可哀想だけど笑える
全てイラスト調のグラフィックで描かれる。
プレイして一番最初に前作から変わったと感じるところはグラフィックで、各所の描写がリッチになっている。しかし、ゴテゴテと演出盛りだくさんにはなっておらず、演出面でも良い意味で『Slay the Spire』らしさが保たれている。
そして、ゲームプレイだけでなく、操作キャラによって雰囲気が変わるのも嬉しいところ。
お気に入りの操作キャラを極めるという人もいると思うけれど、ランごとにキャラを変えると新鮮さを失わずプレイし続けることができる。カードの絵柄も操作キャラごとに変わり、攻撃時などにもアニメーションがある。
BGMは壮大な曲が多い。
謎の塔を登ると聞くと不気味だったり神秘的な印象が頭に浮かぶけれど、壮大な戦いといった感じの曲が多い。
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Slay the Spire 2の総合評価
Slay the Spire II

総合評価
すでに完成度が高かった前作の良さはそのままに、さらに多彩になったカードと異なる戦術を楽しめる操作キャラによって、より一層作戦を考える面白さが加速している高評価ローグライクストラテジーゲーム。
長所と短所
良いところ
- カードが多彩で使いどころを考えるのが楽しい
- キャラによって異なるプレイ体験や雰囲気を味わえる
- 前作からの良い部分が健在で、ちゃんと進化している
残念なところ
- 物語の導入などはなく、世界に入り込みやすいとはいえない
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- デッキビルダーが好き
- 歯ごたえがあるストラテジーゲームが好き
- 前作のファンで、物語をもっと知りたかった
おすすめではない人
- 派手な演出や物語描写が豊富なゲームを求めている
- 1回のランが短めなローグライクを探している
- しっかり永続強化のあるローグライトを期待している
Slay the Spire 2に似ているおすすめゲーム
Slay the Spire
前作。ローグライクデッキビルダーといえばスレスパ!となった人気作。
既に完成度は高く、本作に登場するキャラも前作から続投している。

Monster Train 2
ローグライクデッキビルダーが好きなら、こちらもおすすめ。
カードで戦うだけでなく位置の概念もあり、走り続ける列車に乗り込んでくる敵を倒す設定が面白い高評価作。




















