『STAR WARS ジェダイ: フォールン・オーダー』とは

Respawn Entertainmentが手掛ける3人称視点アクション・アドベンチャー「STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー」で銀河を旅して冒険を繰り広げよう。
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独り残されたパダワンとなって迫る帝国の手を逃れつつ、ジェダイの訓練を完了して、新しい強力なフォース・アビリティを身に着け、ライトセーバーの技をマスターせよ。
『Apex Legends エーペックスレジェンズ』を手がけるRespawn Entertainmentが開発。
RespawnEntertainmentは、『STAR WARS』のゲームといえばお馴染みの『STAR WARS バトルフロント』シリーズのEA(エレクトロニック・アーツ)の子会社になっている。
『バトルフロント』シリーズは、映画『STAR WARS』に登場した戦場で、マルチプレイヤーで撃ち合う、主に戦闘部分に特化したアクションシューティングゲーム。
しかし、今作『STAR WARS ジェダイ: フォールン・オーダー』は、ストーリーをじっくり楽しめるシングルプレイの三人称視点アクションアドベンチャーゲームになっている。

PS4、Xbox One、PCでプレイ可能。
私はPS4でプレイ。
ストーリー
映画を見たことがある人なら、『エピソード3』と『エピソード4』の間の話、といえば分かりやすい。
すんごくざっくり書くと、銀河で活躍する正義の味方「ジェダイ」団体が、銀河を征服しようと悪巧みを企てている「帝国」によって壊滅させられた後のお話。
映画シリーズでは、もちろんその後、ジェダイ団体である「ジェダイ・オーダー」が復活していくことになるんだけど。
本作は、帝国がジェダイを抹殺しまくって勢力拡大し、ジェダイは超絶劣勢になっている時代で展開するオリジナルストーリー。
主人公はカル・ケスティスという若者。

宇宙の掃き溜めと呼ばれる宇宙船解体現場で細々と暮らしているが、実はジェダイの生き残り。
帝国に見つからないように地味に地味に生きている。

しかし、ある日、ジェダイを抹殺して回っている帝国の尋問官がカルのいる星を訪れ、カルは追い詰められてしまう。

そんな時、颯爽と宇宙船「マンティス」に乗って現れたシアとグリースのコンビ。

シアは、ジェダイ・オーダーを再建しようと考えている超意識高い系の女性だ。

そんな彼女に触発され、カルは、隠れ回る生活をやめ、ジェダイ・オーダー再建のために星々を奔走することとなる。

ゲームの特徴
星を行き来する
『STAR WARS』なので、星を巡らなくては意味がない。
というわけで、色々な星を宇宙船で移動していく。

それぞれの星には、ダンジョンがあり探索しながら攻略していく。
メインストーリーを進める道中では、「エコー」という誰かの記憶を見ることが出来るアイテムなども見つかる。

エコーは、アイテムを通してその場所で何が起きたかを垣間見れるもので、ストーリーをより理解する助けになる。


『STAR WARS』を知らない人でも、ちゃんと物語が理解できるようになっている
バトルシステム
カルはジェダイなので、もちろん、ライトセーバーとフォース(ジェダイの戦士のみが扱える超能力)を駆使して戦う。
夢のライトセーバー
ライトセーバーは、『STAR WARS』お馴染みの、金属の柄からシュパァッと棒状に伸びる光の剣。
ジェダイしか使えない強力な武器だ。

振るとブゥンブゥンと音が鳴り、映画の再現度が高くて、振り回してるだけでも楽しい。
で、このライトセーバーは、色んな使い方が出来る。
剣として敵を斬り倒すことも出来るし、敵の攻撃を受け止めて防御することも出来る。
攻撃も防御もライトセーバーで行う。
□ボタンを押せば、ライトセーバーで斬り付けられる。

スキルを解放していくと、強斬りやダッシュ斬りなど多彩な攻撃の仕方が出来るようになる。
映画で憧れて見ていた、ライトセーバーをブーメランのように投げて攻撃する技も、もちろんある。
L1ボタンを押すと、ライトセーバーを身体の前に構えて防御する。

「じゃあ、ずっと構えてればいいじゃん」と言いたくなるところだが。
ガード状態で敵からの攻撃を受けると、スタミナが削られていく。
スタミナが無くなると、カルは一定時間硬直してしまう。
しかし、敵の攻撃が当たる「ここだ!」という瞬間にガードするとパリィとなり、敵のスタミナが大きく減って怯み、攻撃チャンスが生まれる。

ちなみに、敵の銃弾をパリィすると、敵に打ち返してダメージを与えることも出来る。

また、敵が赤くなりながら放ってくる攻撃は防御不可能。
ローリング回避で避けるしかない。

と、いうわけで、ん?似てる?
そう、発売前から噂されていたけれど、バトルシステムが部分的に『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』に似ている。
自分の防御が崩れたり、相手の防御を崩したり。
似ている。
しかし、『SEKIRO』よりもバトル展開はスピーディー。
ジリジリと間合いを詰めるわけではなく、お互いにガンガン攻め合う。
防御して攻撃タイミングを見つけるというより、攻撃しながら更に大ダメージを与える隙を見つけるといった感覚。

更に、後述のフォースの技によって『STAR WARS』ならではのバトルが展開する。
フォースと共にあらんことを
ジェダイの戦士特有の超能力「フォース」。
目に見えない「気」のようなものを操る技だ。
敵の行動をゆっくりしてしまう「スロウ」や気を飛ばして敵を吹っ飛ばす「プッシュ」、自分の方へ敵を引き寄せる「プル」など。

映画で見ていた、目に見えない力で敵をなぎ倒していく、なんともカッコいいフォースの技。
それが、もちろん使える。
バトルはスピーディーだし、敵は複数で攻めてくるし、そのままだとじっくりパリィを狙うのは難しい。

フォースがなければ、敵をさばききるのは難しい。

フォースを使うとフォースゲージが減っていくが、敵を攻撃するたびに回復する。
バトル中は、フォースを使いながらチャンスを作って攻撃する、それでフォースを回復して、またフォースを使って有利に、と、かなり忙しい。
探索
星が変わるわけなので、それぞれの星は風景がかなり違う。
風景がとても綺麗なので、背景だけでも見応えが抜群にある。

マップは、立体的に入り組んでいて、どの星も探索しがいがあるし、行ける道が多くて、よく迷子になってしまうほど。

カルは、超腕力と超脚力の持ち主で、谷間を飛び越えて色んなところに掴まることが出来る。
更には、少しの間だけだが、壁を走る「ウォールラン」なんて芸当も出来る。
ジェダイってすごい。

というわけで、探索はかなりアクロバティック。
そして、もちろん、探索でもライトセーバーやフォースは大活躍。
謎解きのあるダンジョンでは、フォースを組み合わせてギミックを作動させていく。

ちなみに、めちゃくちゃ細い棒の上を歩いて道を探している最中に銃撃してくる不届き者もいるので注意。
そして、『STAR WARS』といえば必ず登場する相棒のドロイド。
本作では「BD-1」という二本足のドロイドがサポートしてくれる。

探索では、BD-1の能力を使わなければ進めないところもある。
BD-1も旅が進むごとに能力が増えていく。

ちなみに、カルの背中にくっついている可愛いBD-1だが、グレードアップしていくと、敵のドロイドをハッキングしてくれたり、バトルでも活躍してくれるようになる。
やり込み要素
お宝と記憶
探索していると、「うわ、行きにくいけど、何かありそう」という道がある。

そんな時は、大体、宝箱とかシークレットのエコーがある。
シークレットのエコーを見つけると、体力最大値やフォースゲージ最大値が上昇する「エレメント」が手に入るので、たとえ落下死しながらでも探し当てたいところ。

それぞれの星ごとに、見つけた宝箱とエコー、またマップ探索度が達成度として表示される。


特定のスキルがないと進めないところもあるので、後々戻ってきて攻略することになる
スキルツリー
本作にはレベルの概念はない。
ただ、敵を倒したりエコーを見つけるとXPが溜まっていく
XPを溜めて、1本分のスキルポイントゲージが溜まりきると1スキルポイントを獲得。
「瞑想」を行うセーブポイントで、獲得したスキルポイントを使って新たなスキルを解放することが出来る。

バトルで使えるライトセーバーの技や、体力などカルの基礎ステータスを上げるもの、フォースに関するスキルなどがある。
しかし、死んでしまうと、XPを失ってしまう。
ただ、自分を倒した敵の元に戻り、その敵を攻撃すると(その敵を倒さなくても)スキルポイントとXPが戻ってきて、ライフも回復する。
『ダークソウル』シリーズに似ているシステムだ。

別に死んでいなくても、セーブポイントで休息すると、敵が全て復活してしまうのも『ダークソウル』シリーズと同じ。

BD-1図鑑
初めて遭遇した敵を倒すと、BD-1が敵をスキャンしてくれる。

敵の情報や倒し方のコツが分かるので、「スキャン」と表示されたら、積極的にスキャンした方がいい。
ファッションリーダージェダイ
カルの服装、BD-1の見た目、星を旅する拠点となる宇宙船「マンティス」の外観をカスタマイズすることが出来る。

また、各地の作業台では、ライトセーバーのカスタマイズも出来る。
柄やスイッチ部分、材質までカスタマイズ可能。

こうしたカスタマイズは、『STAR WARS』シリーズに詳しい人ほど楽しめるはず。
宇宙船ガーデニング
せっかく色んな星を旅するなら、各地のお土産が欲しいじゃん。
というわけで、それぞれの星から植物の種を持ち帰る。

その種を宇宙船マンティスの植物スペースに植えると、各地の植物が育っていく。
鑑賞用だけど、グリース船長が喜ぶので、全部集めてあげたい。

評価
好きなところ
- しっかり『STAR WARS』でちゃんとアクションゲーム
- ライトセーバーとフォースのスピーディーバトル
- 探索しがいがある複雑マップ
- 喜怒哀楽詰まったエンタメストーリー
- BD-1が可愛い
残念なところ
- なぜか風に揺れまくるマント
- ロックオンとカメラワークが安定しない時がある
- ロードが重ため
感想
『STAR WARS』ってゲームにしたら絶対面白いでしょ、というゲーマー目線の期待を確実に実現してるタイトル。

プレイ始めて、まず思ったのは、「これ、スターウォーズじゃん」。
そりゃ、そう、当たり前なんだけど。
世界観とか空気感とかアクションの挙動とか、完璧に『STAR WARS』。

映画を観ていて、「自分で動かせるとしたら、こんな感じなんだろうな」と想像していた通りの操作感。
大人気となったPS4『Marvel’s Spider-Man スパイダーマン 』と同じくらい原作映画をそのままゲームに出来てるタイトルだと思う。

グラフィックも高クオリティで『STAR WARS』。
自然あふれる星もあれば、『STAR WARS』ならではの機械モリモリな星もある。
やはり宇宙船とか機械のデザインはカッコ良すぎてグッとくる。
演出は、大作映画やテーマパークのアトラクションのように派手で楽しさとワクワクがノンストップ。

そして、皮肉っぽいジョークを交えながら、帝国に負けないぞ!と奮起する、すごく『STAR WARS』的な若者が成長していく冒険活劇には、すんなり感情移入してしまう。

「ストーリーが楽しめる」という謳い文句通り、ストーリーの続きが気になりすぎて、本気でやめ時を見失う。
動きがいちいち可愛くてコミカルなBD-1と主人公カルのかけ合いは、「もう『STAR WARS』じゃん」て、『STAR WARS』のゲームなんだから当たり前なことを何度も思ってしまう。

しかし、世界観を忠実に作っている凄さだけではない。
ゲームとしてもがっつり楽しい。
全人類の夢「ライトセーバーとフォースを使って戦う」が最高に味わえる。

でも、別に『STAR WARS』のファンじゃなかっとしても、普通に新作アクションゲームとしてやりごたえ抜群。
バトルの歯応えがしっかりある。
結構、死ぬ。

敵が複数で攻撃してくるので、フォースを上手く使って、自分に有利な立ち回りをしなければ、すぐタコ殴りに遭う。
それくらいアクション難易度は高め。

そして、探索中も、しっかりアクション。
タイミングよくボタン押しながら、フォースも駆使して。
初見殺しも多い。

高低差あり、謎解きあり、能力が増えると更に新たな道が開ける、と、かなり探索しがいのあるダンジョンばかりでバトル以外も楽しい。

ただ気になるのは、ロックオン時のカメラワークの不安定さ。
バトル中に「カル、どこ行った!?」となることがある。
そんな時は、だいたい画面手前の壁とカメラの狭間に消えている。
その間に敵にボコボコにされることもあるので、立ち回りに注意。
複数と戦うことの多い雑魚敵戦はロックオン無しの方が戦いやすい。
1対1になるボス戦ではロックオンを使う。

そしてゲームプレイには関係ないんだけど、カルのマントが異様に風に揺れているのが気になった。
何故だろう。
宇宙船内で静かに会話していて、周りの人の髪も服もピタッと静止してるのに、カルのマントだけが荒ぶっている。
フォースのせい?
こんな人におすすめ
『STAR WARS』ファンなら、間違いなくおすすめ。
「なんちゃって」「STAR WARS風」ということはなく、しっかり『STAR WARS』。
ニヤニヤしちゃうところがたくさんあるはず。

しかし、『STAR WARS』を知らなくても、アクションゲーム好きならおすすめ。
私も、映画をひと通り見たことある程度だけど、しっかり楽しい。
今作だけのオリジナルストーリーなので、今作から『STAR WARS』に触れるっていう人でも大丈夫。
ストーリーは、若者が頑張る冒険活劇なのでどんな人でも楽しめる。
ただ、ジェダイとか『STAR WARS』の最低限の用語は知っていた方が理解しやすくなる。

バトルはしっかり歯応えあるので、アクション苦手な人やゆったりプレイしたい人は難易度低めの方が良いと思う。
ただ、探索のアクションは難易度が変わらないので、3Dアクションが苦手な人だとキツイ場所があるかもしれない。


STAR WARS JEDI: FALLEN ORDER
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