レビュー【No Rest for the Wicked】サクラ島サバイバル生活 高難易度アクションRPG

自力で進む旅路の歯ごたえを味わいながら、過酷で美しいサクラ島に見惚れるアクションRPG『No Rest for the Wicked』の攻略情報もレビューもネタバレなしで詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 疫病が広がるサクラ島で戦い、人々の思惑がぶつかり合う物語
- 攻略
- アイテムや装備を手に入れながら、高低差のあるマップを探索する高難易度アクションRPG
- 評価
- 探索が楽しく、芸術性の高さを堪能しつつも、バトル関連は今後の改善に期待したいところあり
No Rest for the Wickedの概要
| タイトル | No Rest for the Wicked ノーレストフォーザウィキッド |
|---|---|
| 開発元 | Moon Studios |
| 販売元 | Moon Studios |
| 発売日 | 2024年4月19日早期アクセス開始 2027年3月正式リリース |
| 対応機種 | PC(早期アクセス中) PS5, XBOX(正式リリース時に発売予定) |
| ジャンル | アクションRPG, ハクスラ |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用) |
本作は、名作メトロイドヴァニアのオリシリーズ開発元の新規IPであり、ゲームジャンルもゲームプレイもオリシリーズとは大きく異なっている。

No Rest for the Wickedのストーリー
ハロル王の死とペスティレンスの蔓延

とある王国(世界の名前はプレイヤーが好きに付けられる)の王様が亡くなった。
跡を継ぐのは、亡くなったハロル王の息子であるマグナス王子。
父親を超えたいという危うい野望に溢れており、いけすかない笑みがチャームポイントだ。
そんな王子に早速取り入ろうとするのは、聖職者マドリガル。
落ち着いた口調でありつつ冷たい印象で、どこからどう見ても野心家だ。
なんだか悪政物語が始まりそうな構図だが、新王には大きな課題が差し迫っている。
本作の世界ではペスティレンスという疫病が発生しており、王国本土近くのサクラ島にまで感染が拡大してきているのだ。
悪政にうつつをぬかしている場合ではない。
サクラ島へ向かう聖戦士セリム

そんなサクラ島で疫病を封じ込めようと、早速マドリガルが異端審問官を連れてへ向かった。
ここで功を立てて一気に出世しようという魂胆だ。
そんなマドリガル率いる立派な大船団とは雲泥の差のならず者ばかりが乗る船が一隻、サクラ島へ向かっていた。
その船に乗っているのが、本作の主人公だ(名前含めキャラクリエイト可能)。
主人公はならず者の一味というわけではなく、聖戦士セリムと呼ばれる一族の末裔だ。
主人公は聖戦士セリムとしてのペスティレンス根絶の使命を負い、サクラ島へ向かっていた。
しかし、セリムは聖戦士のはずだが、主人公は船に同乗するならず者達に気味悪がられており、そもそも立派な船に乗れるような身分でもないらしい。
聖戦士セリムには訳ありな事情があるようだ。
ペスティレンスと人間の恐ろしさ

本作の重要人物の1人
さて、ここで、残念なお知らせだ。
サクラ島到着目前にして、主人公の乗る船は正体不明の集団に襲撃を受け、更に嵐によって船が大破してしまった。
しかし、主人公は主人公なので大丈夫だ。
主人公補正をそれなりに発揮したものの、ボロボロ状態でサクラ島の海岸に漂着した。
ボロボロ主人公は使命を果たすためサクラ島を進み、そこでペスティレンスに感染した人が異形化して人を襲う恐ろしさ、そして半壊したサクラメントの町や、ならず者達が闊歩する廃墟などを目にする。
この島、どっちを向いても治安が悪すぎる。
そして冷徹マドリガルもサクラ島に到着し、王国の政治に不満を持つ島の住民達と一触即発のピリピリムードに包まれる。
治安が終わっているだけでなく、雰囲気まで最悪だ。
しかし、主人公は聖戦士セリムとしての使命を粛々と果たすのみ。
人々の思惑に揉みくちゃにされながらも、主人公はサクラ島の平和を願ってせっせと奮闘することになる。
No Rest for the Wickedの攻略情報
自力でサバイバルするアクションRPG

本作は、クエストを攻略することでメインストーリーが進行する。
メインクエストの他に、サブクエストや討伐クエストもある。
自由に探索できるがマップには高低差があり、梯子や段差を登り、時には下方へ飛び降りて(落下ダメージあり)探索していく。
そして探索した場所はマップ画面に描かれていくものの、時間経過と共に見えなくなっていく。
地形が変わるのではなく、見えなくなる。
本作では時間経過やゲーム進行によって敵や状況が変わるので、マップ画面で暗くなってしまった場所を再訪する時には注意が必要だ。
また、本作にはクラフト要素があり、フィールド上やショップで様々な素材を手に入れて料理やアイテムをクラフトし、自給自足しながら探索することになる。
スタミナ管理とパリィが肝のバトル

主人公は様々な武器種で戦うことができる。
基本の立ち回りは、武器での近接攻撃と回避とパリィだ。
パリィに成功すると敵はひるむ。
さらに敵には体勢ゲージがあり、パリィや攻撃を成功させると敵の体勢ゲージが溜まっていき、ゲージが満タンになると敵は一定時間スタンする。大ダメージを与えられるチャンスだ。
一方で、主人公にはスタミナゲージと集中ゲージがある。
スタミナは攻撃や回避で消費する。
スタミナ切れになれば移動以外のアクションが出来なくなる。スタミナ管理がかなり大切だ。
集中ゲージは敵に攻撃を当てることで溜まり、消費すると装備している武器の固有スキルを発動することができる。
主人公のレベルアップと装備

本作では敵を倒すと経験値を獲得し、レベルアップ時には能力ポイントを獲得する。
この能力ポイントを任意のステータスに割り振って主人公を成長させていくことになる。
手に入る装備品にはレアリティがあり、素材を使えば武器の固有スキルの付け替えや強化も出来る。
同じ名前の武器でもレアリティが高いほど性能は良いが、強力な効果と共にデメリットが発生する感染した装備もあるので注意。
また、装備品には装備するための必要能力値と重量の概念もあるので、なんでもかんでも装備できるわけではない。ソウルライクゲームに近いシステムとなっている。
更に装備品には全て耐久度がある。
フィールド上で木を切るなどクラフト素材を採取するためにはツルハシや斧を使うことになるが、そうした道具にも耐久度がある。
そして、この耐久度が本作のデスペナルティに関係している。
武器も道具も使用と耐久度は少しずつ減るが、ゲームオーバーになると装備品も道具も耐久度が大幅に減ってしまう。
装備が壊れた際には、鍛冶屋さんでお金を払うと修理してもらえる。また、耐久度を回復出来るアイテムもある。
ただし修理コストは高めであり、敵を倒せばまた新たな装備品がドロップするので、使い捨てたり売却するのもおすすめだ。
サクラメントで生きていくやり込み要素

持ち物容量を拡張できる
本作では、サクラメントの町が拠点となる。
しかし、最初は半壊状態で、住民達は聖戦士セリムに対してあまり良い印象を持っていない。
それでも住民から依頼されるサブクエストを攻略すると信頼されたり、探索中に手に入る素材を寄付すると町の復興工事も依頼できる。
そうするうちに町に自宅を構えることができ、作業台を設置してクラフトに勤しんだり、家具を集めて装飾も楽しむことが出来る。
こうして聖戦士気取りの余所者から、サクラメントの頼れるご近所さんになっていくわけだ。
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No Rest for the Wickedのレビュー
※早期アクセス版開始時での評価です。正式リリースまでに変わる可能性があります。
物語: 威勢が良いキャラ達の人間ドラマを楽しめる


サクラ島に住む人々はそれぞれ異なる考え方を持っており、更にマドリガルはじめ真意を読みにくい人たちも集結して来る。
意見の強い人たちが一同に会すので、それぞれの思惑と感情が激しくぶつかり合う人間ドラマが展開する。
人類一丸となってペスティレンスと戦わなくてはならないはずなのに、だいぶ揉めることになり、物語要素もしっかりあるゲームとなっている。
NPCにはそれぞれセリフが複数用意されており、モブキャラ1人1人までもしっかり性格づけされていてキャラ作りが丁寧だ。
ちなみに、主人公にセリフはなく、粛々と戦う。粛々と面倒ごとに巻き込まれる。
濃いキャラの合間で、ちょっと不憫に思えてくるほどの粛々ぶりだ。
世界設定や登場人物は分かりやすくも濃く、結末含めて展開がかなり楽しみになる良い材料が揃っている。
ペスティレンスの元凶も王国の行く末も気になることが多い。
またサクラ島には聖戦士セリムの遺跡が点在しており、主人公の境遇に関する物語も紐解けるという考察欲くすぐる謎も用意されている。
基本的に深刻で重めな調子だが、重要キャラ達は血気盛んなので陰鬱ではなく活き活きとした力強い雰囲気の物語が楽しめる。
操作性: 動きが大きい重厚アクション


ステルスプレイも可能
見下ろし視点アクションRPGなので最初はディアブロシリーズに似ているのかと思うが、本作はそうしたハクスラアクションRPGのようなサクサクとした操作感ではない。
挙動は重め。装備を軽装にしても重ためな操作感だ。
しかし、武器種やスキルによる挙動の違いはしっかりあり、装備を吟味する楽しさを味わえる。
ところが、重ためな挙動とは裏腹に、回避や武器の振った際の主人公の体の動きは大きめ。
そのためバトルはダイナミックな印象だ。
挙動含め癖のある操作感となっており、回避ボタン長押しでダッシュ移動し、ダッシュ状態にすることで離れた足場にジャンプしたり、段差をよじ登るアクションが自動で行われる。
任意にジャンプしたり登ったりできない。
正直なところ、本作はフィールドもキャラも視認性があまり良いとは言えず、足場が悪い場所も多い。
そこに癖のある操作方法が重なるため立ち回りにくかったり、一つのアクションで大きく動くためローリング回避で落下事故も起こりやすい。
ジャンプを操作するボタンは独立させても良かったのではと思う。
本作はマップの高低差が魅力となっているため、主人公を立体的に動かしやすい方がバトルも探索ももっと面白さが増すと思う。
難易度: しっかり歯ごたえが心地良い、金欠サバイバル


画面右下に赤く表示される
本作は、歯ごたえしっかりバトルだ。
バトルではスタミナが1番の敵だ。
ゴロゴロッと数回ローリング回避しただけで武器をガンガン振るう余裕はなくなる。
各アクションによるスタミナ消費は大きめで、よく1人でサクラ島に乗り込んできたなと思うくらい心肺機能に不安を抱えた状態が続く。
そしてレベルアップ時のステータス上昇度もあまり高くない。
というわけで、装備品の強化も必要ではあるが、パリィを狙うのがかなり有効な戦法となる。
ところが、当たり判定はやや甘めではあるものの、パリィのしづらさを感じることがある。
本作は見下ろし視点でありつつ3次元的に判定される。
ところが見づらさを感じる場面が多いので、敵が縦に武器を振るったりジャンプしたり立体的な攻撃を繰り出す際のタイミングは視覚的に掴みにくい。
また、雑魚敵は複数で攻めてくることが多く、敵を一体ずつ引き離して戦うことも必要だ。
本作はマルチプレイも可能なので、プレイ人数によって難易度調整が行われるのか気になるところ。
他のゲームで強引に例えると、2Dなディアブロ視点で3Dのソウルライクなバトルをやってる感覚だ。
「敵の武器の振りが見やすい3Dアクションの当たり判定を見下ろし視点に持ち込むのか!?」と最初は思った。
改善してほしい面はあるものの理不尽というわけではなく、本作ならではの距離感(奥行き感)に慣れれば歯ごたえのあるバトルが楽しめるようになってはくる。
システム: 高低差のあるアップが楽しい


壁づたいに探索することもできる
操作周りは気になるところはあるものの、探索とサバイバルが楽しくてどんどん旅したくなる。
マップは高低差に富んでおり、意外な場所に抜け道があったり隠し部屋があったり、回り道して有利な場所から敵に攻撃を仕掛けたりも出来る。
上方や下方に宝箱が視界に入ると「あそこには、どこから行けるんだ?」と道を見つけるワクワクが湧いてくる。
また、本作ではセーブポイントで体力回復するわけではなく、装備品の耐久度も減っていく一方だ。
料理やクラフト、装備の修理や強化などが必須で、それによって自力でサバイバルしている感覚が高まり、サクラ島探訪にどんどん没頭していく。
フィールド上で採取できる木や岩などの資源は早いペースで再生し、宝箱も時間経過で再出現するので装備品もたくさん手に入り、常に新たなものが加わる良いテンポでサバイバルできる。
見下ろし視点でここまで手の込んだ探索や旅が楽しめるゲームは珍しい。
ただ、バトルの挙動を考慮すると「3D視点のゲームにしても面白いゲームになっただろうな」と元も子もないことが頭にチラチラ浮かんでしまう。
芸術性: 勢いを感じる美しい絵画がそのまま動く


本作は絵画のような美しいグラフィックで描かれる。
それが仇となって視認性が低くなっているところもあるけれど、個人的には大好きなアートスタイルだ。
カットシーンはずっと見ていたくなり、力強い筆致が本作の雰囲気にぴったりだ。
キャラデザインも魅力的で、装備品によって主人公の見た目が変わるのも嬉しいところ。
実際には、装備重量を気にして布切れファッションになることも多いけれど。
一方で、サクラ島はペスティレンスが蔓延しており全体的にはダークな雰囲気ではあるが、美しい花や森など自然も豊かで風景に見惚れてしまう場所も多い。
そのため、サクラメントを復興するサイドビジネスは、街並みが視覚的にも変化するので特に楽しい要素だ。
サウンド面では、探索中のBGMはほぼなし。ほぼ環境音のみだ。
しかし、雨音や木の床が軋む音や人の声や敵の唸り声など環境音がにぎやかで静かな印象というわけではない。
バトル時などBGMが流れる際は、勇ましく壮大さを感じる曲が多く、グラフィックと併せて高い芸術性を堪能することができる。
芸術性の高さは本作の大きな魅力だ。
総合評価と似ているゲームは下へ
No Rest for the Wickedの総合評価
正式リリースまでに変わる可能性があります。
No Rest for the Wicked


総合評価
見下ろし型ながら高低差に富んだマップの探索が面白く、操作周りや視認性にはやや難があるものの、攻防交える歯応えのあるバトルが楽しめる。活き活きとした演出や美しい絵画のようなグラフィックも大きな魅力。
長所と短所
良いところ
- 高低差に富み入り組んだマップの探索が楽しい
- 絵画のように美しいグラフィック
- 濃いキャラがぶつかり合う物語
残念なところ
- 視認性が良くない
- 操作性に癖があり、立ち回りにくい
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- サバイバルしながら探索するのが好き
- 歯ごたえのあるバトルを味わいたい
- 物語を楽しみたい
おすすめではない人
- アクションの精度が気になる
- ハイペースなアクションや爽快バトルを期待している
- デスペナルティがあるゲームが苦手
No Rest for the Wickedに似ているおすすめゲーム
Ori and the Will of the Wisps
開発元が手がけた過去作。
森の精霊オリが見知らぬ地を旅していく高評価メトロイドヴァニアゲーム。空中アクション多めな歯応えのあるプラットフォームアクションを楽しめ、胸熱くなる感動の物語や芸術性の高さも堪能できる。前作『Ori and the Blind Forest』と併せておすすめ。
Diablo IV
見下ろし視点のアクションRPGが好きなら、こちらもおすすめ。
キャラビルドと装備品の吟味を楽しめる人気シリーズのハクスラで、ダークな世界も魅力的。好きなクラスを選び、多彩なスキルを習得しながら、悪魔リリスに挑んでいく物語が描かれる。自由に旅できるオープンワールドでバトルをたっぷり楽しめる。































