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『Decarnation』レビュー: 皮膚の下に隠しておいた狂気

decarnation デカーネーション レビュー 攻略

現実と悪夢の境界が曖昧になる演出と狂気の世界に惹き込まれる『Decarnation デカーネーション』をネタバレなしで、攻略のコツと各要素の評価を交えてレビュー。

本作に似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。

Index

Decarnation製品情報

タイトルDecarnation
デカーネーション
開発元Atelier QDB
対応機種Nintendo Switch, PC
ジャンルアドベンチャー, パズルアドベンチャー, ホラー

本稿ではNintendo Switch版をレビューしている。

Decarnationの攻略

ストーリー

ダンサーのグロリア

decarnation  デカーネーション ブラックスワンで踊るグロリア

本作の主人公はグロリア。舞台は1990年のパリだ。

グロリアは、ブラックスワンというキャバレーのステージに立つダンサー

夜遅くまで踊るのは大変だけど人気の踊り子でファンもいるし、ジョイという年下の恋人もいるし、彫刻家に声をかけられてモデルになった彫像が美術館に飾られることになったし、特に問題のない毎日だ。

そう、そのはずだった。誰かに話すほどの不満なんてないはずだった。

グロリアの転落

decarnation  デカーネーション 母ヴィクトリアとのランチ

しかし、グロリアの生活、いや人生は少しずつ綻び始める。

プリマ・バレリーナだった母親にはキャバレーでの仕事を咎められ、恋人とは上手く気持ちが通じ合わせられない。

更には、もうすぐ30歳になるグロリアはキャバレーの裏方へ転向するよう告げられる。ステージに上がるダンサーは、もっと若い子に変わるらしい。

何もかもが思った通りにいかない!どうして!?

でも、グロリアは決して声を荒げたりなんてしない。絶対に辛い状況のはずだけど、大人だから自分でなんとかするしかないのだ。

グロリアに降りかかる悪夢

decarnation  デカーネーション 悪夢の世界に入ったグロリア

どっちを向いてもどん詰まり。でも、グロリアには現状を打開できる1つの可能性が残っている。

それは、ある日突然かかってきたサン=ルイ財団からの電話だ。財団のボスがグロリアのパトロンになりたいと言っているそうだ。

その力を使えば、グロリア自身がショーを製作出来るし、なんといってもグロリアの好きなように踊れるのだ。

そんな夢のような、でもかなり怪しい申し出に一縷の望みをかけて、グロリアは財団のボスに会いに行くことに決めた。

しかし、ボスとの待ち合わせの場所で何者かに襲われたグロリアは、現実か幻覚か曖昧な世界へと迷い込んでいく。

攻略のポイント

物語に沿って進む

decarnation  デカーネーション 生肉を取るグロリア

本作は、物語主導型のアドベンチャーゲームだ。

ところどころで謎解きを攻略しながら、物語を進行していく。

基本的な操作は、グロリアの移動とアクションボタンを押すだけ。

アクションとはいってもジャンプしたりするわけではなく、アイテムを調べたり、ギミックを操作したり、NPCに話しかけるといったものだ。

その場その場でグロリアの行動は自動で変わるので、プレイヤーはボタン1つを押せばいいだけだ。

突然ミニゲームが始まる

decarnation  デカーネーション 和風のダンスを踊るグロリア

謎解きだけでなく、ミニゲームを攻略するパートもある。

音ゲーのようにタイミングに合わせて方向キーを押したり、ボタンを正確に押してストレッチのバランスをとったり様々なミニゲームが登場する。

上手く出来なかったからといってゲームオーバーになることはないけれど、上手くプレイできると演出が変化する。

ミニゲームとは言ってもオマケではなく、ゲームの進行上必ずプレイしなければならないものも多い。もちろん寄り道してプレイできるオマケなミニゲームもある。

Decarnationの評価

物語の面白さ

decarnation  デカーネーション レビュー 怪物を囲まれるグロリア

本作は物語主導型ゲームなので、やはり物語が最大の魅力だ。

プレイしていると、ホラー演出や気持ち悪い描写モリモリの不気味な展開が一番に目につく。

特に現実か幻覚か空想かあやふやになる演出が素晴らしくて、画面上の物がサッと変わっていたり、途切れなく現実から悪夢にスッと世界が変わる瞬間のゾクゾク感がたまらない。

現実パートでは胸糞な事件を体験することになり、グロリアの行く末が気になってヒヤヒヤする。

ところが、エンディングを眺めていた時は、ホラー映画ではなく文学的な映画を一本見終えた気分だった。

実は事件や不気味な描写は本作のテーマを描くための舞台装置だ。

本作では、大人が大人として現実を生きていくための成長が描かれている。これが本作の物語ならではの魅力だ。

子供から大人への成長とかトラウマとの対峙といったゲームで描かれることが多いテーマではなく、現実と折り合いをつけて生きている大人なら誰しもが共感できるテーマだと思う。

日本語翻訳の質が高くて胸に刺さるセリフも多く、終盤では涙ぐんでしまった。まさか化け物だらけのゲームで涙ぐむことになるとは予想していなかったので、自分でもびっくりした。

キャラクターの魅力

decarnation  デカーネーション レビュー 自宅が舞台の悪夢

主人公のグロリアは、ちゃんと大人な対応が出来る大人だ。

ところが、悪夢の世界はとんでもない化け物だらけで、グロリアの現実での様子と脳内のギャップに驚かされる。

理不尽なことも多い社会で生きるうちに、誰もが脳内でそんな化け物が育ててしまうのかもしれない。でも、本作は決して単純なホラーゲームではなく、バケモノは単に怖いわけではない。

そうはいっても、グロリアの狂気な悪夢想像力には才能を感じる。どうやったらあんな姿の化け物が生み出されるのか。悪夢センス抜群だ。化け物好きは必見!

NPCは多くないけれど、それぞれがグロリアの抱える問題に直結する人物像になっていて物語を盛り上げてくれる。

ネタバレになるので正体は伏せるけれど、NPCのボブ!こいつのことをしばらく忘れることは出来ないだろう。

操作の快適さ

decarnation  デカーネーション レビュー 傘を取るグロリア

操作は移動と決定ボタンだけなので、操作方法自体は簡単だ。

でも、特にミニゲームではかなり細かく正確な操作が求められるので、音ゲーなどでボタン入力を全て成功させるのは難しい。

ただ、すんなり上手く操作出来ないプレイ感覚が物語の内容に合っているので、わざと判定を厳しくしているのだと思う。

場面によっては広い範囲を探索することになるけれど、ダッシュは出来ず、全体的にゆったりめに攻略することになる。

サクサク爽快に操作できたら本作の雰囲気をぶち壊してしまうと思うので不満に思うことはないけれど、操作性が良いというわけではない

難易度バランス

decarnation  デカーネーション レビュー 怪物に追いかけられるグロリア

難易度選択することは出来ない。

上述した通り、ミニゲームに失敗しても物語は進むので、ゲームの攻略自体は難しくない

でも、謎解きパズルのルールは特に説明がないので、自分で規則性に気づくしかない。

ただ、悩んで詰まるような難しさではなく理不尽な解き方もない。分からなければ周囲の環境をよく見れば必ず解き方に気づくはずだ。

怪物との追いかけっこパートではダッシュできないのがもどかしくなるけれど、ミスしてもリスタート地点は小刻みに設定されているので何回か挑戦すれば攻略できる。

一方で、ミニゲームを成功させるのは、なかなか至難の業だ。特に音ゲーなミニゲームではリズムが分かりにくい曲もあり、入力方向が描かれたアイコンも小さくて見にくいのでコンプリートが難しい。

ゲームシステムの面白さ

decarnation  デカーネーション レビュー 大量のボブに対峙するグロリア

基本的に物語を見ている時間が多いゲームだ。

しかし、謎解きやミニゲームが突然始まるのが面白いところ。「次は何が起こるのか…え!ミニゲームが始まってる!」となるので常に気が抜けない。

物語主導型とはいっても、ただボーッと物語を眺めているわけにはいかない良い緊張感が続く。

また、いわゆるフラグ立てが必要な場面も多く、来た道を戻ったら風景やギミックが変わっているのも面白くて、全く中だるみせず最後まで楽しめた。

この途切れなく世界や画面上の物が変わる演出を小刻みに混ぜてくるのが、物語だけでなくゲームプレイ上でも楽しいポイント。

このおかげで常に何かが起こるかもと疑心暗鬼になるので、物語と共にハラハラする気分が盛り上がる。上手い作り方だ。

やり込み要素の楽しさ

decarnation  デカーネーション レビュー マジシャンとの神経衰弱

特に寄り道はないけれど、ゲーム攻略には関係ない調べられる物がそこかしこにある。

それぞれに対してグロリアが感想を述べてくれるので、グロリアの人となりだけでなく、過去まで窺い知ることが出来る。物語を楽しむためにもあちこち歩き回って調べるのがおすすめ。

また、各ミニゲームを極めるのもやり込み要素だ。攻略済みのチャプターは選択してリプレイ出来るし、終盤にはミニゲームだけやり直せる仕掛けも用意されている。

グラフィックの芸術性

decarnation  デカーネーション レビュー 目玉に吸い込まれていくグロリア

全て緻密なピクセルアートで描かれる。

キャラクターは頭部が大きめの約2.5頭身。でも、全く可愛い印象はない。そりゃそうだ、そういうゲームではない。

化け物はデザインが素晴らしく気持ち悪くて(褒めてる)、悪夢の世界の不気味さも最高。

また、ピクセルアートだとオブジェクトがシンプルになりがちだけど、本作では雑然としたゴミやウネウネジュクジュクな内臓や触手も描き込まれている。

その蠢くアニメーションも細かく作られていて、本能的に「うわ、気持ち悪い、汚い」と感じるくらいクオリティが高い。

サウンドの魅力

decarnation  デカーネーション レビュー 壊れた石像を眺めるグロリア

特定の場面では、印象的なボーカル付きの曲が流れる。曲だけ聞くと、ホラーゲームのBGMに使われているとは予想できないような綺麗な曲だ。

一方で、効果音はしっかり気持ち悪い。グチュッグチャッといった嫌な効果音が満載(これも褒めてる)。

ちなみに、私はゲームのホラー演出が効かない変な体質なので参考にならないかもしれないけれど、本作は驚かされる系のホラー演出はあまりない。ぞわぞわ不気味な演出の方が多め。

そのため、突然大きな音が鳴って「わぁああ」と椅子から転げ落ちるようなことはほぼないと思うので、音でびっくりするタイプの人はあまり警戒しなくていいと思う(めちゃくちゃ苦手な人にとっては注意が必要な場面はある)。

本作と似ているゲームや関連作は更に下へ

Decarnationゲームプレイ映像(ネタバレなし)

Decarnationレビューのまとめ

総合評価良いところ残念なところ

Decarnation
『Decarnation』レビュー: 皮膚の下に隠しておいた狂気
総合評価
( 4 )
メリット
  • 現実と悪夢の境があやふやになる演出
  • 大人の精神的な成長に焦点をあてた物語
  • 緻密なピクセルアートグラフィック
デメリット
  • 謎解きは少なめ
  • ミニゲームなどでのアイコン表示が小さめ

おすすめな人

  • 人の内面を描く物語が好き
  • ホラーや不気味な演出が好き
  • 独特な演出を楽しみたい

おすすめではない人

  • ホラー演出がかなり苦手
  • ゲームであろうと気が滅入る展開が嫌い
  • 謎解きをメインに楽しみたい

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Decarnation デカーネーション
©2020 Atelier QDB. All rights reserved.
The Decarnation name and logo are trademarks of Atelier QDB and may be registered trademarks in certain countries. All rights reserved.
The Shiro Unlimited name and logo are trademarks of Shiro Games and may be registered trademarks in certain countries. All rights reserved.
https://beep-company.com/decarnation/

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この記事を書いた人

Taca KGO
運営者

どんなジャンルにも飛びつき、探索好きな涙もろい大人ゲーマー。世界中のゲーム情報をチェックするのも大好き。

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