※Amazonリンク
『ゴッドオブウォー ラグナロク God of War Ragnarok』とは、SIE(ソニーインタラクティブエンタテインメント)サンタモニカスタジオが開発したアクションアドベンチャーゲーム。
三人称視点の3Dアクションでプレイする。
ゴッドオブウォー GoWシリーズは、もともとギリシャ神話が舞台のアクションゲームだった。
そこから色々一新して、前作ではナンバリングが外れ、北欧神話に舞台を移した『ゴッドオブウォー』が2018年にPS4で発売された。


本作は、その2018年に発売された『ゴッドオブウォー』の続編にあたる。前作のエンディング後の物語になっており、タイトル画面からは前作のストーリーのおさらい映像を見ることが出来る。
本作は、PS5、PS4でプレイ可能。
本作の特徴や魅力、そして実際にプレイして感じた感想と各要素の評価をネタバレなしでレビュー。本作に似たゲームも紹介する。
画像はタップもしくはクリックすると拡大して見ることが出来ます。
あらすじStory
親子でひっそり
前作で、北欧神話における神の中の神であるオーディンの血縁者を何人か殺してしまった主人公クレイトスとその息子アトレウス。
それなりの事情はあったわけだけど、オーディンが報復しに来るのは間違いない。
更に、その殺した相手の母親(オーディンの前妻)であるフレイヤにも恨まれており、復讐に燃える母に襲われがちな毎日をおくっている。
というわけで、父クレイトスはアトレウスを鍛えつつ、自宅周辺を行動範囲にして引きこもっている。
ちなみに、親子が神を殺したことでフィンブルの冬という異常気象が世界中に起こっており、ラグナロク(終末の日)が迫っている。

アトレウスはロキ?
息子アトレウスは父クレイトスと違い好奇心旺盛で、外に出て行きたくて仕方ない。
なぜなら、前作エンディングで見た予言が気になって仕方ないのだ。
彼の母親(クレイトスの亡き妻)は巨人族であり、アトレウスはロキという名でラグナロクの予言に登場する。更にクレイトスの身に悲劇が起こるかもしれない。
巨人族の血を引くアトレウスは、まだ自身でも分からない力を秘めているようで、自分が来たるラグナロクで何をすべきか興味津々だ。

オーディンの電撃訪問
そんなある日、状況が一変する。
オーディンが突然自宅に登場!そう、居場所がバレてしまったのだ。
「ぶっ飛ばされる!」と思いきや、意外にもオーディンは和平を提案してくる。
その代わり、息子アトレウスに「軍神テュールを探すのはやめるように」と要求してくる。
しかし、主人公はあの強気と頑固の塊であるクレイトスだ。
クレイトスは、実は息子が軍神テュール探しをしているとは知らなかったんだけど、でも誰かの言いなりになるわけがない。
クレイトスはオーディンの要求をはねのけ、息子のテュール探しに付き合うことに。
テュールに会えたら何か変わるのか。このままオーディン軍勢と全面対決になるのか、親子の運命はどうなるのか。
九界を舞台に親子の過酷な旅路が始まる。

ゲームの特徴Features
世界を旅する

本作では、異なる世界を旅していく。
九界という北欧神話の九つの異なる世界があり、物語の進行に合わせて様々な世界を訪れる。
各世界では、メインストーリーが展開するだけでなく、サブクエストや収集要素などもあり、ある程度自由に探索できる。
各地には世界の狭間(拠点)へ通じる門があり、各世界や同じ世界内でのファストトラベルも可能だ。
父子の戦い

基本的には主人公クレイトスを操作する。
クレイトスは、リヴァイアサンという斧やブレイズオブカオスという鎖付き剣で近接攻撃し、盾で防御やパリィも出来る。
また、斧は遠くの敵に投げつけて遠距離攻撃も出来る。
斧リヴァイアサンは氷属性、鎖剣ブレイズオブカオスは炎属性であり、それぞれ属性を付与した攻撃も出来る。
アトレウスは自動で戦ってくれるけれど、特定のアクションは指示出しすることも可能。
ネタバレになるので詳しくは記載しないけれど、時期によってはクレイトス以外を操作することや他キャラが同行することもある。が、操作方法はほぼクレイトスと同じだ。
神のスキルツリーと装備

はじめからパワフルなクレイトスだけど、さらに強くなる。
本作では、敵を倒すと経験値を獲得し、溜まった経験値を消費してスキルツリーをアンロックすることができる。
クレイトスはいくつかの武器を装備することができて、スキルツリーは各武器ごとに用意されている。
アンロックしたスキルは一定回数使用するなど、使い込むと更に強化できる。
また、各地で素材を集めてフルドラ兄弟(ブロックとシンドリ)に頼むと、新たな武器(斧や鎖剣のパーツ)と防具を作製することができる。
それぞれ特性が異なり、強化も可能だ。
各要素の評価と感想Rating
物語の面白さ

5.0
ゲームが始まった瞬間からクライマックス。
一息つく間が一切ない。
次から次へとテンポ良く驚きの展開が待っていて、クレイトスと共に私も常に臨戦体勢になってしまう。
特に演出が素晴らしく、カットシーンでは口開きっぱなしになったり思わずゴクリと唾を飲んだり、ものすごい没入感と臨場感。
そんな感じで神同士の戦いは豪快で壮大なんだけど、一方で、キャラ達の感情の揺らぎは繊細に描かれていて感情移入もハンパなくできる。
先が常に気になる物語は濃厚で夢中になる。サブクエストにも物語はあるけれど軽めで、メインストーリーに集中できるよ。
でも、それだけではなく、フルドラ兄弟中心に笑えるシーンも多いので深刻な雰囲気ばっかりではないのも魅力。
ただ、私は前作をプレイしているので一気に入り込んでいったけれど、これまでの経緯を知らないと「は?誰が誰?」となるかも。基本的にプレイヤーは前作の物語を知ってるだろうという前提で、グイグイと物語は進んでいく。
キャラクターの魅力

4.5
神様がたくさん登場するけれど、みんな人間臭い。
感情豊かで表情も活き活きとしていて、見ごたえのある人間(神様)ドラマが楽しめる。
自分が操作しているはずなのに、クレイトスがぶちキレていると私まで「ご、ごめんなさい!」と思わず謝ってしまいそうになるほど威圧感が画面を突き抜けてくる。
バトルでミスしても「クレイトスなら何とかしてくれる」と思ってしまう。
それでいて、クレイトスの息子への対応は不器用すぎて「おいおい」とツッコミたくなりつつも、彼の父としての成長も丁寧に描かれていて胸にグッとくる場面も多い。
一方で、アトレウスの父を大切に想う気持ち(口論は多いけど)や優しく勇敢な姿勢、世界や父親の運命をどうにかしたいともがく姿には素直に感情移入しやすい。
といった感じで、各キャラの色んな面が手にとるように分かるほどキャラの描写が上手くて、感情が揺さぶられまくる濃厚体験が出来る。
操作性

4.5
筋肉ダルマなクレイトスだけど、動きはキビキビしている。
攻撃のコンボはガンガン決まるし、豪快に立ち回ることが出来る。
それでいて、斧を投げる操作は繊細にコントロールできたり、当たり判定なども高精度。
更に、設定で細かくゲームプレイを調整できる(ターゲットロック方法やカメラの動きなど)ので、かなり自分好みに合わせることが出来るのが嬉しい。
臨場感増し増し仕様なので、特にデフォルトだとカメラの揺れが激しい。酔いやすい人は調整するのがおすすめ。

そして、前作に引き続き本作も画面の暗転なし。脅威のロード速度だ。
難易度バランス

一定時間だけ超凶暴化することもできる
4.5
難易度は5段階から選択可能。私はデフォルトのちょうど真ん中の難易度でプレイ。
なんとなく戦っていると死ぬ。でも回復出来る手段がしっかり用意されている。アトレウスは自動でしっかり戦ってくれる。
攻防交えて楽しめる難易度だ。苦戦することはあっても高難易度というわけではない。
本作は、謎解き要素が多く、斧を素早く正確に投げるアクションが求められることもあり、意外とバトルより難しい。
ただ、謎解き自体は、アトレウスなど同行者や腰にぶら下げた生首賢者(ミーミルのこと)がヒントを言ってくれるので、詰まることはない。
ゲームシステム

4.5
全てが最高クオリティ。
バトルでは、遠距離攻撃と近距離範囲攻撃を切り替えたり、氷と炎の属性攻撃を使い分けたり、正反対のアクションを交互に操るのが面白い。
探索できる場所も多く、バトルも謎解きも物語もしっかり楽しめる
全要素のバランスがすごく良い。どれかがオマケになっているわけでもなく、どれも超ド級のクオリティ。
バランスが良すぎて、プレイしているとその凄さを忘れてしまうほどだ。
PS5版ではハプティックフィードバックとアダプティブトリガーも効果的に使われていて、さすがファーストパーティタイトル!と言いたくなる贅沢仕様だ。
豪快で豪華で派手、それでいて高精細で高品質。主人公が神なだけあって、やはり神ゲーだ。
やりこみ要素

5.0
やり込み要素はかなりたっぷり用意されている。
物語が展開するサブクエストもあるし、収集要素では経験値も獲得できるし、世界や物語がよりよく分かるテキスト情報も収集出来る。
基本的に主人公の強化に繋がるやり込み要素ばかりなのでやる気も湧きやすいし、サブクエストのためだけのエリアも多いのでメインストーリーを追いかけるだけではもったいない。
個人的におすすめなのは、メニュー画面で見れるジャーナル的なもの。
クレイトスは寡黙だし全然感情を表に出さないんだけど、ジャーナルはクレイトス視点で書かれていくので彼の本音を読むことが出来る。
旅の合間に読んでみるのがおすすめ。
グラフィック

5.0
絶景。とんでもなく美しく豪華な風景ばかりだ。
間違いなく最先端3DCG。
雄大で壮大な風景にたたずむムキムキオヤジ。そのコントラスト(?)も最高。
そして、キャラの表情も素晴らしい。
クレイトスは常に「お前、許さん」みたいな顔してるんだけど、たまに感情が垣間見れるほんの微かな表情の変化まで分かる。
技術が堅物クレイトスに追いついた。
サウンド

5.0
雰囲気を盛り上げる壮大なBGMばかりだ。
常に神様降臨!みたいな重厚な曲調で、雰囲気がもりもり盛り上がる。
サウンド面でも、さすがファーストパーティタイトルなだけあってPS5の機能をフル活用した臨場感たっぷりサウンドが味わえる。
\\サントラはこちら//

総合評価Summary
5.0
物語の魅力
ゲームプレイの快適さ
ゲームとしての面白さ
芸術性
良いところ
全てが最高クオリティ
没入感と臨場感がハンパない
ゲームプレイを細かく設定できる
やり込み要素が豊富
残念なところ
前作を知らないと物語が分かりにくい
オススメな人
豪華な超大作をプレイしたい
物語を楽しみたい
豪快に暴れ回りたい
ゴッドオブウォーシリーズが好き
オススメではない人
残虐な表現が苦手
ゴッドオブウォーシリーズを全く知らない
かなり画面酔いしやすい
おすすめ類似ゲーム本作に似たゲームはコチラ
過去作から全て一新し、北欧神話が舞台となった本作の前の物語が描かれるアクションアドベンチャーゲーム。こちらも高評価されまくった名作。


豪華な超大作が好きなら、こちらもおすすめ。最高グラフィックや壮大な物語が楽しめる高評価オープンワールドゲーム。様々な戦い方が出来るのが大きな魅力で、こちらの主人公もかなりのたくましさ。

ゴッドオブウォー ラグナロク God of War Ragnarok
父親の筋肉を超えてゆけ
全要素が最高クオリティという、主人公もゲームとしても最強なアクションアドベンチャーゲーム。
豪快アクションが魅力なバトルだけでなく、謎解きや探索もしっかり楽しめる。
物語への没入感がハンパなく、やり込み要素も豊富でたっぷり遊べる豪華なゲーム。
God of War Ragnarok ゴッドオブウォー ラグナロク
©2022 Sony Interactive Entertainment LLC. God of War is a registered trademark of Sony Interactive Entertainment LLC and related companies in the U.S. and other countries.
https://www.playstation.com/ja-jp/games/god-of-war-ragnarok/