レビュー【REANIMAL】お腹が痛い | 不気味な島を駆け抜けるパズルアドベンチャーゲーム

次の瞬間に何が起こるか予想がつかない、圧倒的な雰囲気とハラハラ体験に引きずり込まれる『REANIMAL リアニマル』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 兄妹2人が友達を助けながら、故郷の島から脱出を目指す物語
- 攻略
- 謎解きしつつ道を切り開いて進んでいく物語主導型パズルアドベンチャーゲーム
- 評価
- 謎解きは控えめで、考察欲を刺激されまくりながら演出や世界を味わうゲーム
REANIMALの概要
| タイトル | REANIMAL リアニマル |
|---|---|
| 開発元 | Tarsier Studios |
| 販売元 | THQ Nordic, Amplifier Studios |
| 発売日 | 2026年2月13日 |
| 対応機種 | PS5, Switch2, Xbox, PC |
| ジャンル | パズルアドベンチャー, ホラー |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | PC(ゲームパッド使用、シングルプレイ) |
本作開発元は高評価作リトルナイトメアシリーズを生み、その第1作目と第2作目を手がけたことで知られているが、本作は全く別の新規IPとして作られている。
REANIMALのストーリー
兄妹の再会

とある少年が海に浮かぶ小さなボートの上で目を覚ますところからゲームは始まる。
少年がなぜボートに乗っているのかは分からないけれど光を頼りに船を走らせると、少女が海に浮かんでいた。
少年は少女をボートに引き上げ、溺死したのだろうかと少女の顔を覆う仮面を剥がそうとした瞬間、少女が目を覚ました。
ゲーム内で明確な説明や自己紹介もしてくれないので、公式情報を頼りにすると、実はこの2人は親のいない兄妹だ(姉弟かもしれないが、兄妹のように感じた)。
しかし、感動の再会といった雰囲気ではなく、2人は静かにとある島に上陸し、海沿いの建物に入っていった。
異常で異様な島

2人が入って行った建物には鉄格子があり、その奥にはまた別の少年がいた。
しかし、その少年は「逃げれるうちに早く逃げろ」と言い捨てて姿を消してしまう。
何が何やら状態だ。
何が起こっているかというと、まず、兄妹が上陸したのは彼らの故郷である島。
しかし、島には普通に人が暮らしていた痕跡のある街はあるものの荒れ果てており、まともな人間はおらず、元人間に見えるけれど兄妹を見つけると取り憑かれたように襲ってくるバケモノが徘徊している。そして、そんな最悪な島には兄妹の友達が取り残されているのだ。
か弱く幼い兄妹はこの恐ろしい島で友達を助け出し、そして故郷からの脱出を目指すというのだ。
REANIMALの攻略情報
道なりに進む物語主導型パズルアドベンチャー

本作には分かれ道などは基本的になく、謎解きして道を切りひらいて進む物語主導型パズルアドベンチャーゲームだ。一定の区間を進むごとに後戻りはできなくなる。
特定の地点にチェックポイントが設定されていて進行はオートセーブされ、ゲームオーバーになると直前のチェックポイントからやり直しとなる。
また、本作はシングルプレイでも2人協力プレイでもプレイ可能(ゲーム開始時に選択する)。
シングルプレイでは男の子を操作し女の子は自動で動いてくれ、「このギミックを動かして」といった簡単な指示出しができる。2人協力プレイでは、男の子と女の子をそれぞれのプレイヤーが操作する。
共闘する兄妹

本作はパズルアドベンチャーゲームなので、各所にギミックを使った謎解きがある。
2人同時にギミックを操作しなければならない謎解きも多い。シングルプレイではプレイヤーがギミックを操作すると、女の子も自動的に必要な動作を行ってくれる。
動かしたり持ち歩ける物もあるけれど、インベントリ画面などはなく複数のアイテムを同時に持ち運べず、手に持った状態で運ぶことになる。
また武器になる物を手に入れると振り回して敵を殴ることができる。
その他、ジャンプやダッシュといった基本アクションもあり、ステルスで進む場面ではしゃがみながら移動したり、暗い場所では手持ちの灯り(男の子はライター、女の子はランタン)をつけることができる。
仮面ファッションを楽しむ

道なりに進むとはいえ脇道はある。そこにはやり込み要素が用意されている。
主人公2人は仮面を被っており、脇道で新たな仮面を手に入れることができる。いつでも付け替え可能であり、好きな見た目でプレイすることができる。
そして、各地にある棺に入っている黒い霊体のような者を解放したり、不思議な像に炎を灯すといったやり込み要素もある。
実は本作にはシークレットエンディングがあり、やり込み要素の達成が解放条件となっている。
また、各所に張り紙があり、それを集めるとメインメニューから本作開発時のコンセプトアートを鑑賞できる収集要素もある。
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REANIMALのレビュー
物語: 圧倒的な雰囲気に包まれ、考察が止まらない

キャラ同士の会話は少しだけあるけれど、言葉で明確に物語が語られることはない。
しかし、エンディングまで行き着いた時、頭の中は勝手な推測と想像と考察で満杯になる。道中でも頭の中では「もしかしてこれって…」「あれってまさか…」と色んな考えが渦巻いてくる。
それくらい良い意味で思わせぶりな描写だらけなのだ。
もし本作に少しでも興味があり、いつかプレイしたいと思っているなら、実況動画だとかネタバレは絶対見ないでいて欲しい。誰かの感想や考察を頭に入れずにプレイして、どんな想像をするか。結末から自分なりに真相を考察する「余韻」までが本作だ。
ゲーム内に考察の手がかりはあちこちに散りばめられており、爆速でバケモノから逃げている最中でも周りをゆっくり見たくなる。
「謎すぎて分かんないや」ではなく、「分からなくて分かりそうで、でも謎」という良いくらいの情報提供をしてくれる。語らずして考えさせる、そんな物語だ。
相変わらず本作開発元は独創的な世界と雰囲気に引き摺り込むのが上手い。一気に世界に入り込んでしまい、最初から最後まで画面に釘付けになってプレイしていた。
操作性: 相棒は賢く、荒ぶることもある

シングルプレイでの操作性に関しては、攻略に困るような不具合はなかった。
動きはやや大味ではあるけれど、ミリ単位で敵を避けるようなアクションは求められないためアドベンチャーゲームの挙動として問題ない。
たまに自動で追随する女の子が謎の空間に挟まって動けなくなったり、ギミック周囲で謎の動きを見せることはあった。女の子は操作キャラの動きを真似るので、操作キャラをワザと狭い空間に移動させなければ事故は起こりにくい。
もし事故が起こっても、チェックポイントは小刻みに設定されているので、手動でロードし直せば少し巻き戻るくらいでやり直せる。ちなみに私は脇道探しが好きで無駄に狭い場所に入って引っかかることもあったけれど、ロードし直さなければならなくなったのは1回だけだった。
一方で、ギミックに近づくと女の子は自動的に操作すべき場所に移動してくれ、ステルスや走って逃げなければならない場面でもサササッとやるべきことをやってくれるので、自ら女の子に指示出しすることはほぼなかった。女の子のせいでミスになったことは1回もない。
ミスはこちらのせいだ。不甲斐ない兄で申し訳ない。
ただ、協力プレイに関しては接続の不具合が起こっていたようなので、フレンドとプレイする際には時間的に余裕を持って準備した方が良さそうだ。
難易度: 初見殺しも楽しさ、世界を味わうゲーム

謎解きもステルスも難しくない。悩んで立ち往生するようなことはない。
舞台設定は凝っており主人公も2人いるので、それらをもっと活かしたパズルがあると良かったと思う。
逆に言えば、ゲームにあまり馴染みのないフレンドもマルチプレイに誘いやすい難易度だ。
しかし、初見殺しはたくさんある。
開発側もそれを想定していると思われ、場面によって様々な死に様が用意されているので(どうやって死ぬかまで映される)、「うわー、そうきたかー」と初見殺されるのが本作の楽しさの一つだ。
ただ、やり込み要素の全制覇はなかなか大変だ。
後戻りができないので、何かありそうと思う場所がありつつもうっかり正規ルートに足を踏み入れてしまうと探索に戻ることができない。
また、カメラは少しだけ任意の方向にほんの少しズラすことはできる程度だ。画面端まで実際に歩かなければカメラが脇道向けに動かないので、脇道を見つけるには隅々まで歩かなければならない。
比較的短時間でクリアできるゲームなので、まずは一気に進んでみて、再プレイでシークレットエンディングを目指すなどやり込むのもおすすめだ。
結末を見てからもう一度プレイすると、各場面をまた違った視点でも楽しめる。
システム: 単調にならない世界の見せ方

上述もした通り、本作は謎解きやアクションの難しさではなく、世界や物語を体験して楽しむゲームだ。
物語主導型ゲームは一本道となることが多いけれど、本作ではそう感じさせない工夫が凝らされている。
道が立体的になっていたり、通り過ぎた場所に戻ってきたり、行き止まりだと思っていても予期せぬイベントで道が開けたり、ゲームとしては直線でも、実際にプレイしている間は直線とは思えず「どこに脱出できる道があるんだ」と右往左往して迷子になっている気分を味わえ、雰囲気が盛り上がる。
ただ、その一方で謎解きはやや単調で、悩むパズルや謎解きの量を増やしてもっと各場面を堪能させrてくれる仕掛けが欲しかった。余計なお世話ではあるけれど、世界作りが素晴らしいだけに通っていくだけになる場面が多くてもったいなく感じてしまった。
また、完全なファンタジーでは終わっていないのも魅力的なところ。
本作開発元といえばリトルナイトメアシリーズ。
本作でももちろん非現実的なことが起こりまくっているけれど、リトルナイトメアに比べて本作の方が現実の延長線上にある気味悪さを味わえる。
ホラーが効かない謎体質のため筆者の怖さ評価は参考にならないかもしれないけれど、リトルナイトメアシリーズでの外から何かに脅かされるハラハラさとはまた違い、本作では内からジワッと溢れ出る不気味さが魅力だ。
本作を実際にプレイすると、目の前のバケモノより気になる「何か」が頭から離れなくなり、本稿のタイトルに書かれている「お腹が痛い」の意味も分かると思う。
芸術性: 隅々まで眺めたくなるエグさ

独特なデザインのバケモノや仮面によって頭がデカく見えることでキャラっぽさがある子供たちが3DCGで描かれる。
画面は常に暗いけれど、随所で灯りが印象的に使われており暗い一辺倒ではない。
本作は、なんといっても雰囲気が抜群だ。
肌の表面がピリピリとする緊迫感と足元から忍び寄ってくる不穏さに包まれながら、「どんな瞬間にそんなバケモノを思いつくんだ」と開発者さんの発想に驚く気味の悪い(褒めてる)バケモノデザインを堪能できる。
そして、カメラワークが素敵だ。常に絵になる位置にカメラが動き、「このカメラワークかっこいいー!」と歓声をあげながらバケモノから全速力で逃げていた場面も多い。
そんなカメラの位置は遠めで、仮面を被っている主人公たちは徹底して表情を見せてくれない。立ち止まっても俯いてしまう。
これがプレイヤーの味方であるはずの主人公たちに対して不気味さを感じ続ける良い味になっている。
音楽は控えめではあるけれど、もちろん驚かせる演出の際にはバケモノの絶叫やデカい音が鳴るので、ヘッドホンでプレイする人は音量設定にご注意を。静かだからといって大きい音量にしていると時々鼓膜が壊れることになる。
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REANIMALの総合評価
REANIMAL

総合評価
独創的な雰囲気作りが圧倒的で、世界に引き摺り込まれる物語主導型パズルアドベンチャーゲーム。謎解きはやや物足りないものの、考察欲と予想外の展開に刺激されまくり、画面に釘付けになる。
長所と短所
良いところ
- 惹き込まれる雰囲気と世界
- 考察欲がくすぐられ、予想のできない展開を楽しめる物語
- 芸術性の高さ
残念なところ
- 謎解きが軽め
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- 芸術性の高さや雰囲気を味わうゲームが好き
- 物語をあれこれ考察するのが好き
- お化けではなくバケモノ系のホラーが好き
おすすめではない人
- ホラー演出や気持ち悪い描写が苦手
- 長く遊べるゲームを探している
- 物語をすっきり理解できないとイライラする
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Little Nightmares 2
本作開発元の代表作。
可愛く見えて不気味な物語と世界に惹き込まれる高評価作。こちらも操作キャラと別に同行者がおり(マルチプレイは不可能)、本作より謎解き度高め。前作と合わせておすすめ。
Very Little Nightmares
リトルナイトメアシリーズのスマホ向けスピンオフ作。開発は別デベロッパーが担当しているけれど、シリーズの雰囲気はそのままにカジュアルなゲームプレイを味わえる。こちらも本作より謎解き度高め。






















