レビュー【Drop Duchy】テトリス開拓 | 地形を作って戦うローグライクゲーム

落ちものパズルにデッキビルダーと交戦まで加わった、ルールから面白いローグライクストラテジー『Drop Duchy』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
似ているおすすめゲームや関連作も紹介する。
- ストーリー
- 物語要素はない
- 攻略
- ブロックで地形を作り、敵部隊を倒して進むローグライクストラテジーゲーム
- 評価
- 落ちものパズルとデッキビルダーを組みわせたルールがとにかく面白く、各要素で考える楽しみを味わえる賢いゲーム
Drop Duchyの概要
| タイトル | Drop Duchy |
|---|---|
| 開発元 | Sleepy Mill Studio |
| 販売元 | The Arcade Crew |
| 発売日 | 2025年5月5日 |
| 対応機種 | Xbox, PC 2026年4月22日: PS5, Switch |
| ジャンル | ローグライク, ストラテジー, パズル |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | Xbox |
Drop Duchyのストーリー
敵勢力を倒しながら進む

本作に物語要素はない。
部隊を率いて自国を守るという設定はあるものの、物語が描かれることは特にない。
ゲーム開始時には派閥を選ぶことになる。
初めは公国しか選べないものの、ゲームが進行すると共和国や北の民などの様々な派閥を選択できるようになる。
Drop Duchyの攻略情報
大ボスを撃破していくローグライクストラテジー

本作は一定数のステージを攻略するごとに大ボスに挑み、撃破するとまた次の大ボスへと進んでいくローグライクストラテジーゲーム。
マップ上で大ボスまでのステージを選択しながら歩を進めていくことになる。
ステージには、バトルが発生するものもあれば、資源だけ得られるものやお店で取引するだけのものもある。
ルートが枝分かれしている地点もあり、交戦区域(バトル有りステージ)か中立区域(バトル無しステージ)を選択できることがある。
バトル無しステージなら安全に通り抜けられるが、次に現れる大ボスが強化されるデメリットが発生する。
すぐにリスクを取るか、リスクは後回しにするか、経路選択も戦略のうちというわけだ。
地形を作りバトルに勝つ、2段階戦略

バトルが発生するステージでは、ゲームプレイは2段階に分かれている。
- ブロックで地形を作る
- デッキからランダムに現れる地形ブロックを盤上に積み上げていく
- 要領はほぼテトリスと同じ
- 森や草原など様々な地形のブロックがある
- 生産施設ブロックや部隊ブロックもある
- 隣接する地形など周囲のブロック応じて素材を獲得したり兵士数が増えたりなど、ブロックごとに異なる特性がある
- 例えば、農場ブロックを置くと周囲の草原ブロックが畑に変わる
- 敵の部隊ブロックもプレイヤーが配置する
- 真横1列をブロックで埋めきると「探索」が行われ、その横列上の地形に応じた素材を獲得する
- 例えば、森タイルからは木材が手に入る
- 獲得した素材は各ブロックの強化に使用できる
- テトリスのように揃えた横列のブロックが消えるわけではない
- 盤面の最上段までブロックを積み上げるかブロックを使いきると、地形を作る段階が終了
- デッキからランダムに現れる地形ブロックを盤上に積み上げていく
- 配置した部隊同士でバトル
- 交戦を始める部隊ブロックを決める
- 剣、弓、斧など様々な種類の部隊ブロックがある
- 部隊の移動先を決める
- 自軍の部隊ブロックに移動すると兵士数が足し算される
- 数が多い方の兵種に全員変わる
- 敵の部隊ブロックに移動すると、兵士数が多い方が勝ちとなる
- 兵数は相殺され(引き算)、残数の部隊が引き続き移動する
- 兵種によって相性があり、得意な相手では兵数に1.5の補正がかかる
- 自軍の部隊ブロックに移動すると兵士数が足し算される
- 交戦を始める部隊ブロックを決める
- 移動を全て指定して交戦し終えるとステージ終了
- 自軍の部隊が生き残ると残数に応じて報酬を獲得
- 自軍の部隊が全滅した場合、バトル終了時の敵軍の兵数分が自国の防衛ポイントから削られる
- 自国の防衛ポイントがゼロになるとゲームオーバー
- 防衛ポイントはお金を支払えば回復可能
というわけで、自軍の兵数をより多く、同時に敵軍の兵数は増えないようにブロックを配置した上で、兵種の相性を考慮して交戦する順番を考えるという2段階の戦略を考えることになる。
目標を達成して永続強化

本作には永続要素がある。
まずは、本作のデッキにあたる手持ちのブロックの種類を増やすことだ。
ゲーム自体のクリアとは別に、目標(チャレンジ)がたくさん用意されている。
「部隊数を一定数にする」とか「畑を一定数以上にする」といったもので、バトルの勝ち負け関係なく目標を達成した時点でポイントを獲得できる。
このポイントを消費して新たな種類のブロックをアンロックしたり、新たな地形や派閥や機能なども追加できるようになる。
また、プレイする派閥ごとに設定されている目標もあり、達成すると特定のブロックが常に強化された状態となるといった永続強化も登場する。
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Drop Duchyのレビュー
操作性: 操作は分かりやすく、電卓があると便利

操作方法は分かりやすい。
各ブロックの特性も逐一確認できる(ゲームパッド使用時には右スティックでブロックを選択すると確認可能)ので、ブロックの種類は多いけれど全て覚える必要はない。
また、兵種の相性など交戦時のルールも常に表示されているので、本作をプレイしていて「あれって何だったっけ?」と記憶を辿ることはなく、「分からない」もしくは「忘れた」ために負けることは一切起こらない。親切だ。
ブロックを配置する際には放置しているとブロックが徐々に下に落ちていくけれど、テトリスのように猛スピードで落ちていくわけではない。
また、1ブロックだけはホールド(保留)しておくことができ、ホールドと次のブロックとを入れ替えればブロックが画面の上方に戻る安心設計だ。ちなみに一手だけは元に戻すこともできる。
落ちモノパズルの要素はあるけれど落ちていくこと自体は心配しなくてよく、じっくり考えながらプレイできるのが嬉しい。
ただし、交戦フェーズで移動先を決めていく際には兵数の計算結果は画面上に表示されない。
計算式は簡単なものではあるけれど、暗算する気力がない時やいくつかのパターンか考えたい場合には電卓を傍に置いておくと便利だ。
難易度: 徐々に複雑化していく

ルールは分かりやすい。
チュートリアルを一回プレイすれば攻略上必須なルールはすぐに理解できる。
そして、難易度は急激に上がりはせず、じわじわと上がる。
最初からいきなりぶっ飛ばされるようはことはなく、1回のランで長くプレイできる。
途中セーブもできるため長くなっても安心だ。
しかし、ブロックの種類や地形が増え始めると考慮することが着実に増え、さらに大ボス戦では単に部隊同士の戦いではなく盤面上に様々な細工を仕掛けられるので、単なる通常バトルの延長線というわけではないのが難しくも面白いところ。
そして、テトリスの上手さも求められる。
ブロックの特性を踏まえて配置しなければならないけれど、隙間なくブロックを積む技術も必要だ。
文字や数値を見て考えるだけではないパズルの面白さもちゃんと味わえる。
分かりやすくてとっつきやすい、しかし着実に難しくなり制覇するのは難しいという、良い難易度バランスだ。
永続強化をアンロックするにはバトルに勝利することが必須ではないため、先に進むのが難しくなってきたら、強化や便利なブロックの種類を増やすのを目的にプレイするのもおすすめ。
システム: とにかくルールが面白い

本作はローグライクストラテジーゲームでありボードゲームでもある。
どちらも面白いかどうかはほぼ全てルールの面白さに懸かっているといえるジャンルだ。
そして、本作はその肝心のルールがばっちり面白い。
中毒性もあり、一回のランは長くなりがちではあるもののホイホイとまた次のランもプレイしたくなる。
まずテトリスが楽しいのは確実。ゲーム界の長老並みに長年愛され、老若男女数多の人がハマってきたゲームだ。
そこに地形と配置によって効果が変わるブロックが現れるので、単に横一列に揃えればいいという話ではなくなってくるので捻りが加わったテトリスのようだ。
そして、地形づくりが例え上手くいかなかった場合でも、兵数の足し算引き算と相性をうまく使えば「ダメかも」という状況から挽回できる。
さらにお金で体力を回復できるなど、各要素に負け戦になりにくい要素が組み込まれているので、戦いたい意欲が途切れなくなる。
ブロックとデッキビルダーの面白いところを上手く活かしつつ、さらに多彩な特性やシステムがうまく練り込まれて1+1=2以上になっている。
プレイするほどにルール作りの上手さと面白さに感服してしまう、とても頭が良いゲームだ。
芸術性: 考えながら聞き惚れる

本作はイラスト調のグラフィックで描かれる。交戦時含め、派手な演出はない。会話やカットシーンもない。兵士の姿も見えない。
しかし、物足りないことはない。
画面上に盤面が映されていることもあり、本当にボードゲームをプレイしているような感覚になるからだ。
ブロックを配置するとタイルを置いたような効果音も鳴るのが気持ち良く、耳からもボードゲームな雰囲気を味わえる。
BGMは中世風で、演出はなくともバトルの雰囲気が盛り上がる壮大な曲調が多い。
良い曲揃いで、作戦を考えている時も耳が退屈しない。
派手な演出も邪魔されず、落ち着いてじっくり考えることに集中できる。
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Drop Duchyの総合評価
Drop Duchy

総合評価
落ちものブロックパズルの楽しさに、デッキビルダーと考えるのが面白くなる多彩な特性や挽回も狙える交戦システムがうまく練り込まれており、その賢さと面白さに夢中になるローグライクストラテジーゲーム。考えることに集中できる作りも嬉しい、とっつきやすく長く遊べるゲーム。
長所と短所
良いところ
- テトリスとデッキビルダーを融合させたルール自体が面白い
- 2段階の戦略を楽しめる
- 理解しやすく、且つ長く遊べる多彩さがある
残念なところ
- 物語要素はなく、ゲームの進捗は感じにくい
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- 作戦を考えることが好き
- テトリスもデッキビルダーも好き
- 自分のペースでプレイできるゲームを求めている
おすすめではない人
- 派手な演出や爽快感を求めている
- 計算が苦手、もしくは自分で計算するのが面倒くさい
- 物語のあるゲームをプレイしたい
Drop Duchyに似ているおすすめゲーム
Loop Hero
地形を作るローグライクストラテジーなら、こちらもおすすめ。自動で移動し戦う主人公が旅する世界に地形や建物を配置して強化していく。こちらもルール自体から面白い高評価作。
Ballionaire
盤面を作るローグライクなら、こちらもおすすめ。うまくパチンコの盤面を作ってボールを投下し稼ぎまくって上納金を払っていくという中毒性高い人気作。















