レビュー【MIO Memories in Orbit】ふわっとロボット | 美しい巨大宇宙船を巡るメトロイドヴァニアゲーム

小さなロボットが美しくも朽ちていく謎の巨大宇宙船を巡る、プラットフォームアクション豊富なメトロイドヴァニアゲーム『MIO: Memories in Orbit』のネタバレなしレビューも攻略情報も詳しく掲載。
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- ストーリー
- 謎の巨大宇宙船内を巡り、その機能を取り戻しつつ真実を探っていく物語
- 攻略
- 新たなスキルを習得して進める道を見つけていくプラットフォームアクション要素強めなメトロイドヴァニアゲーム
- 評価
- 緊張感のある空中アクションとマップ構造が面白く、高い芸術性で世界に惹き込まれる
MIO Memories in Orbitの概要
| タイトル | MIO: Memories in Orbit |
|---|---|
| 開発元 | Douze Dixièmes |
| 販売元 | Focus Entertainment |
| 発売日 | 2026年1月21日 |
| 対応機種 | PS5, Switch2/1, Xbox, PC |
| ジャンル | メトロイドヴァニア, アクション |
| シリーズ | 新規IP |
| プレイ機種 | Xbox |
本作の開発元はこれまでに本作とはゲームジャンルは異なるものの『Shady Part of Me』を手がけている。

MIO Memories in Orbitのストーリー
巨大宇宙船ヴェッセル

本作の舞台はヴェッセルと呼ばれる巨大な宇宙船の内部。
船内には植物が生い茂り水も流れる美しい庭園や壮麗な建築物が並ぶ街のような場所もあり、そこかしこでロボットたちが働いてる。
かなり壮大なプロジェクトで作られた宇宙船なのだろう。
ところが、実は宇宙船ヴェッセルは朽ちていく運命にある。
宇宙船を操る者は不在、さらに宇宙船の中枢システムは正常に機能しておらず、故障したままのロボットや暴走しているロボットまでいる。
このままではヴェッセルが目的地に着く見込みも薄いようだ。といっても、そもそも目的地がどこなのかも不明だ。
というわけで、一見美しく見える宇宙船ヴェッセルは銀河のどこかで人知れず大ピンチに陥っている。
ミオが目覚めた理由

そんな宇宙船ヴェッセルで、一体のロボットが目覚めた。電源オフから再起動したのか、作りたてのロボットなのかも分からない。
船内にいる他のロボットに比べてかなり小さなこのロボットが本作の主人公ミオだ。
正気を保っているロボットたちからヴェッセルの大ピンチ状況を聞いたミオは、宇宙船の機能を正常に戻すため奔走することになる。
この巨大な宇宙船で何があったのか、目的地はどこだったのか、そして何故ミオは目覚めたのか。
プレイヤーは船内を巡るうちに、宇宙船ヴェッセルの謎に対する答えを目していくことになる。
MIO Memories in Orbitの攻略情報
道を探すメトロイドヴァニア

本作は、ある程度攻略順は決まっているものの、自力で進める道を探して探索するメトロイドヴァニアゲーム。
何を目指すべきかは道案内役のNPCがざっくりと教えてくれるけれどヒントは限られており、目的地やそこまでの道のりは手探りで進んでいくことになる。
メトロイドヴァニアなので新たな移動スキルを習得すると探索できる範囲が広がり、各地ではボス戦もあるし、隠し通路ももちろんある。
また各所にセーブポイントがあり、セーブポイント間ではファストトラベルもできる。
ミオの武器は輝く髪

ミオの武器は触手のように動かせる髪(人なら髪にあたる部分)だ。
この髪はグラップリングフックになったり壁に掴まったりなど、ゲーム進行に伴って多彩な機能を備えていく万能ヘアだ。
ただし、そうしたスキルを使用する際にはチャージを消費する。
チャージは時間経過や敵を攻撃することで充電(チャージ回復)されるため、探索でもバトルでもチャージのやりくりがかなり重要となってくる。
また、敵を倒すと本作の通貨であるナクレの雫が手に入る。
しかし、ゲームオーバーになってしまうと所持していたナクレの雫は全て失ってしまい、再回収もできない。ソウルライクゲームのように前回ゲームオーバーになった地点に行っても回収できるわけではない。
だが、各所にナクレの雫を結晶に変えてくれるロボットがおり、結晶化したナクレはゲームオーバーになっても失わない。探索しつつも要所要所でナクレを結晶化しておくことが大事だ。
また、各地には大きなお盆が置かれており、ここにナクレの雫を一定量捧げると体力を回復することができる。
ナクレとモッドで強くなる

ミオは装備品と強化アイテムで成長する。
装備品はモッド(Mod)と呼ばれ、装備すると攻撃力が上がったりスキルに追加効果が付くといったパッシブスキルが有効となる。
モッドごとに装備コストが決まっており、ミオの配分マトリクス数(装備可能コスト)上限内なら自由に付け替えができる。
また拠点にあるショップでナクレを支払うと新たなモッドを購入したり、ミオの配分マトリクス数上限や体力上限を上げる強化アイテムなどを買うことができる。
というわけで、強くなるためにはナクレを貯めた状態で拠点に戻ってくることが大事だ。
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MIO Memories in Orbitのレビュー
物語: 少しずつ見えてくる切ない物語

主人公ミオにセリフはなく、各地で出会うロボットたちのセリフや誰かが残した記録などを読むことで物語が明らかになってくる。
しかし、世界設定やヴェッセルについてハッキリと語ってくれる者はほぼおらず、言葉の端々から推測していくことになる。
とはいっても、小難しく煙に巻かれるわけではなく、ちゃんと真相が見えてくるようになっている。
宇宙を漂う巨大な船という設定だけで興味惹かれ、さらに情報を集めたり背景に広がる風景を通して真相を小出ししてくる描き方が憎く(褒めてる)、グイグイ引き込まれていく。
機械だらけではあるものの無機質ではなく、ロボットたちには個性も感情もあり、主人なく朽ちていく宇宙船には切なさが流れている。
明確な目的は分からないものの与えられた仕事をこなす姿や、寿命がないが故に未来へ終わりなく期待し続けてしまう姿など、機械ならではの切なさに心が打たれてしまう。
物語がほぼ謎な段階にも関わらずウルッときた場面もあり、「いや、まだ全然訳分からないのに、なぜ涙が…グスッ」と自分自身でも不思議に思いながら鼻を啜ったくらい切なさが充満している。
しかし、悲しいとか陰鬱な物語ではなく、ユーモアのあるロボットも可愛いドジを踏んでしまっているロボットも多く、切なさと同じくらいあたたかさも流れている。
操作性: ふわっとした挙動が特徴

ミオはふわっと動く。ジャンプも移動もふわっとしている。
素早く動けるスキルも登場するけれど、それでもふわっとした挙動が含まれている。
本作は空中アクションが豊富ではあるけれど、このふわっとした挙動によって余裕を持って操作できそうな感覚になる。
しかし、騙されてはいけない(騙そうとしているわけではないと思うけれど)。
実際には、ふわっとした挙動ながら素早い操作が求められる。
そのため、操作していて違和感を感じることがある。
ただ、これは「違和感」という感覚的な問題であり、ゲームとしては操作性は良好であり、当たり判定は甘めなところはあるけれど正確。
ゲームプレイに全く問題はないけれど、「気持ち良い」とか爽快感はやや感じにくいという操作性だ。
ちなみにプレイ中にゲームがクラッシュしたことが一度あったが、その他大きなバグには遭っていない。
難易度: プラットフォームアクション度高め

本作のメインはプラットフォームアクション。特に空中アクションが多くを占めている。
しかも単にタイミング良くジャンプすればいいだけではなく、チャージの残量とその回復に気を配りつつ、複数の空中アクションを使い分けなければならない。
もちろんボス戦含めバトルもしっかり用意されているけれど、空中の敵にうまく近付いて攻撃したり、ボスの攻撃を飛んで跳ねて避けるなど、バトルでもプラットフォームアクションの腕が試される。
様々な戦い方ができたり敵が強いというよりも、アクション操作の歯ごたえがある。
そして特定の場所でしか回復したりナクレの結晶を作れないことで「この溜め込んだナクレを抱えてミスはできない!」というハラハラとした緊張感も味わえる。
ただ、死にゲーというほど厳しいわけではなく、攻略順が大まかに決まっていることで歯ごたえはありつつもプレイヤー自身が上達するペースと調和したバランスになっている。
ぬるくならず歯ごたえが常に途切れない難易度だ。
システム: 拠点を中心に広がっていく道が面白い

アクションについては上述した通り空中アクションが豊富で、ナクレやチャージのやりくりが面白いところ。
そして、マップ構造も本作の大きな特徴だ。
本作の道のりは、拠点を中心に探索範囲が広がっていくように作られている。
さらにセーブポイントは少なめで、各セーブポイントをぐるっと回るように探索していくようになっている。
より遠くへ突き進んでいくのではなく、真横に進んで上から戻ってきたり下からセーブポイントに戻ってきたりといった感じで、ショートカットを開通させながら円状に探索していく感覚だ。
「ここからここに繋がるのか、なるほど!」が連続する面白いマップ構造となっている。
また、行き詰まったら他のエリアで新たなスキルや鍵を手に入れて戻ってくるなど、一つのエリアだけをガンガン制覇していくのではなくエリア間を行き来して突破口を見つけるようになっているのも楽しいところ。
攻略順が決まっていても、自分で道を見つけ出すメトロイドヴァニアの面白さをしっかり味わうことができる。
芸術性: 水彩画グラフィックに見惚れる

本作は芸術性の高さも大きな魅力だ。
水彩画のようなグラフィックで描かれている。
前景から後景まで描き込みまくられており、色も美しい。もはや絵画だ。絵画が動いている。
美しすぎて、ダメージを受ける沼や花にもついつい飛び込んでしまったほど。毒さえ美しい。
風景に見惚れて壁に激突したことも多く、ボス戦の最中でも背景まで見逃せない。
そしてBGMは抑えた曲調が多い。
ゲームプレイは忙しくとも、静寂を感じる。
音楽によって本作に流れる切なさがより一層際立っており、要所要所で効果的に使われているボーカル入りの曲も美しい。
機械だらけの宇宙船と聞いてパッと浮かぶ物々しいイメージとは全く異なり、美しく切なく繊細な世界だ。
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MIO Memories in Orbitの総合評価
MIO: Memories in Orbit

総合評価
空中アクション多めにプラットフォームアクションの歯ごたえを楽しみつつ、切ない物語に心打たれるメトロイドヴァニアゲーム。円状に探索していくマップ構造や見惚れてしまう芸術性の高さも大きな魅力。
長所と短所
良いところ
- 歯ごたえのある空中アクション
- 美しいグラフィック
- 円状に探索範囲が広がっていくマップ構造
残念なところ
- ふわっとした挙動で爽快感は少なめ
- バトルでの戦術は似通ってしまう
こんな人におすすめ!
おすすめな人
- プラットフォームアクションが好き
- 行ったり来たりする探索が好き
- 芸術性高いゲームが好き
おすすめではない人
- ノンリニア(攻略順は自由)なメトロイドヴァニアを求めている
- バトル要素に期待している
- キビキビとした挙動でないとイライラする
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Ori and the Will of the Wisps
空中アクション豊富なメトロイドヴァニアなら、こちらもおすすめ。
はぐれた友達を探しながら見知らぬ地を探索していく名作。歯応えしっかりめのプラットフォームアクションも、泣ける物語や芸術性の高さも魅力。
Haiku, the Robot
機械だけになった世界を舞台にしたメトロイドヴァニアなら、こちらもおすすめ。
サクサクと攻略できるテンポの良さや機械ならではの特性を活かしたゲームプレイを楽しめる。






















