私は、ゲームでよく泣く。
主人公を操作する分、映画や漫画とはまた違った感情移入ができるのがゲームの大きな魅力。
物語の内容で泣くし、素晴らしすぎる演出やBGMでも泣く。
大体よく泣いてるけれど、涙ホロリ程度ではなく、自分でも引くほど涙が止まらなくなったゲームをご紹介。
ちなみに本記事を書きながら思い出し泣きさえしてる始末。
出来る限りネタバレを避けるため、オチが分かってしまうような具体的な描写は避けています。
Spiritfarer

何回泣いたか分からないほど、涙が大洪水になったゲーム。
嬉しい涙、悲しい涙、切ない涙、全てが混ざってプレイ中の顔はぐちゃぐちゃ。
主人公ステラがスピリットフェアラーという役割を担い、さまよう魂たちが旅立つのを手助けしていく物語。
シミュレーション要素もあるアドベンチャーゲームだ。
各地でさまよう魂たちに出会い、ステラが操縦する船にお迎えする。魂たちは動物の姿になっているけれど、様々な人と出会うことになる。
境遇はそれぞれ違うけれど、魂となった彼らには全員何か後悔がある。だから旅立てないのだ。
本作では、愛いっぱいのハグができる。クールなヤツでも皆んなとびきりの笑顔でギュッとハグを返してくれる。
皮肉ばかり言うヤツでも、ナルシストなヤツでも、これで絶対全員大好きになる。
そして、それぞれの願いが叶った時。遂に旅立ちの時が訪れる。
彼らが何を後悔しているか事情を聞いてる時から泣いてるし、「旅立つよ」と言われた時はもう涙腺崩壊。そして旅立ちの瞬間は、もう目から滝。
それを全員分やるわけだ。目が干上がるかと思った。これからプレイする方は、ハンカチのご準備を!

Gris

テキスト情報やセリフは一切ないアドベンチャーゲーム。
とある悲しい出来事で声を失った女性が、自身の精神世界を旅する物語。
流れるようなアクションと水彩画のような美しいグラフィック。
はじめは色がなかった世界だけど、徐々に色づいていく。
このブァアアアアッと色が広がる瞬間の美しさ。気がついたら涙が流れてた。
言葉で説明するのが難しいけれど、一色ずつ色が足されて広がっていく瞬間の鳥肌は、プレイした人しか味わえない。
繊細で脆く、でもしっかりと復活していく彼女の精神がグラフィックと音楽だけで紡がれる。
演出だけで泣いちゃうタイプの人なら、グッとくるシーンがてんこ盛り。
心が回復するためにはたっぷり時間が必要なのに、壊れる時は一瞬。
エンディングを迎えた時、きっと自分の心を抱き締めたくなる。

Kena: Bridge of Spirits

精霊の導き手であるケーナが呪いで蝕まれた村を探索していくアクションアドベンチャーゲーム。
ケーナは、果たせなかった思いが強い魂と対峙することになる。
上記の『Spititfarer』とは違い、こちらの後悔に苛まれた魂たちはボスとして立ちはだかる。
彼らが何に強い想いを持っていたかを知り、そして、彼らの最期の瞬間を見た上でボス戦に挑むことになる。
彼らの無念や悔しさが嫌というほど分かった上で、苦しみ暴走している彼らと戦うわけだ。胸が締め付けられる。
が、本作のボスたちはしっかり強いので、同情してたらあっけなく死ぬ。
正直、戦いながら「もういい加減、倒れてくれ!」と思い始める。
で、倒した瞬間に「あ!手荒くしてしまった!」と私も後悔。いや、倒さなきゃいけないんだけど。
本作はグラフィックが素晴らしくてキャラの表情が豊か。そのおかげで感情移入しやすく、感動が1000倍に膨れ上がる。
ボス戦後は泣きながら笑っているという素敵な素敵な物語だ。



The Last of Us Part II

こちら、感動だけでなく憎しみや怒りなど感情のごった煮をかき混ぜてるような体験が出来る濃厚な物語。
感染すると人間を襲ってしまう菌が蔓延したポストアポカリプスなアメリカが舞台のサバイバルアドベンチャーゲーム。
化け物になってしまった感染者というより、生き残った人間同士の争いの方が物語の中心だ。
まず、物語の初っ端に、プレイヤーの精神に5億ダメージくらう悲劇を目撃する。
そして、そこから主人公エリーは復讐に取り憑かれ、敵対する人間たちと戦うことになる。
ゲーム中のほとんどは主人公たちと同じくらい眉間に皺寄せて極限状態の精神でプレイすることになる。
が、終盤だ。
エリーにとって実の親でも親友でもない、でも大切すぎるジョエル(前作の主人公)。
ジョエルの切なさとか哀愁とか、そして全生物敵に回しても構わないほどのエリーへの愛情。
その全てが詰まったジョエルの微笑みを見た時に、涙のダムが決壊。
ピンと張っていた糸がプツッと切れるっていうやつだ。
あのシーンは、ズルい。


前作をプレイしていると、さらに涙増量!

Ori and the Will of the Wisps

こちらはBGMで泣きスイッチが入ってしまう高評価メトロイドヴァニア。
森の精霊であるオリが、見知らぬ地ではぐれてしまった親友を探す物語。
脅威となる大自然はめちゃくちゃ美しくて、そこに果てしなく美しいテーマ曲が壮大に流れてくる。
本作ではボス戦とは別に、大洪水や溶岩から逃げるアクションの山場が何回かあるんだけど、そこでの音楽の盛り上がりっぷりは最高潮。
BGMだけで「うわぁああああっ」と泣けてきて、涙流しながら胸が高鳴りながら、それでもしっかり大量の水などから逃げる。
感動しつつ、正確なアクション操作しなければならない。もう、大興奮だ。
そして、終盤からの展開には音楽だけじゃなく純粋に物語でも泣ける。
ちなみに前作もあるんだけど、こちらも終盤の展開にはボロ泣きさせられた。
アクションがゲームのメインとなるメトロイドヴァニアゲームで、泣くくらい物語にグッとくるのはなかなか珍しい。


Mother 2

名作中の名作RPG。
ちょっと超能力が使える勇敢な少年少女が、宇宙人とかおかしな大人達と戦い、世界を救うRPG。
子供の時にプレイすれば、面白いことが起きまくりな物語と友情に胸躍る。「子供だって世界を救えるんだ!わーい!」みたいな。
ところが、大人がプレイすると涙ダラダラになる。
とにかくセリフが良すぎて、完全なモブキャラのセリフさえ心に刺さる。
自分の子供時代を重ねてしまう場面もあり、懐かしさの涙もじんわり。
子供の時には特別なことだと思ってなかった純粋な気持ちや友達が一緒にいればなんでも出来る感覚。大人になるといちいちグッとくる。
そして、有名すぎるラスボス戦。ゲーム画面の前で、主人公たちの無事を祈る気持ちは大人になっても変わらない。
ゲームって本当に楽しいな。そう思わせてくれるいつまでも色褪せない物語。
FFシリーズ

ファイナルファンタジーシリーズは感動シーンの宝庫だ。
ほぼ毎作泣いてるので、どれが1番というのは決められないほど。
FF7ヒロインの悲劇やFF10の涙涙のエンディングはゲーム史に残る名場面。
シリーズ通して悲しい涙のことが多くて、開発者さんたちの「泣かせるぞ!」という気合いも感じる。
正直「え?」と思う展開も多いんだけど、演出が上手すぎて、涙もろい私は完全に餌食になっている。
ちなみに私はFF15のエンディングではないクレジット画面(メインメニューから選んで見れるやつ)でボロ泣きしまくったというFF泣きの猛者だ。
ナンバリングタイトルもオススメだけど、『FF零式』『Crisis Core FF7』などボロ泣き展開祭りのスピンオフ作もあるので、悲劇に弱い方は是非!
1番泣けると名高い感動作
エンディングは号泣不可避
新エピソードも泣ける名作


大神 絶景版

日本昔話がモチーフのアクションアドベンチャーゲーム。
実は天照大神である白ワンコが、蘇ったヤマタノオロチを倒そうと奮闘する物語。
かなりくだけた昔話で、ふざけまくっている。
昔話お馴染みのNPCたちは、一般的な昔話のイメージからかけ離れていて冗談まみれ。笑えるセリフたっぷり。
相棒の一寸法師は、いっつも言いたい放題。
という感じで、しんみりとした感動とはかけ離れた楽しいゲームなんだけど、ラストバトルで状況が一変。
出会ってきた強烈キャラのNPCたち、生意気な一寸法師、その全員の想いに胸打たれ、泣きながらラスボスに立ち向かうことに。
もはや涙でラスボスが見えない。
ずっとふざけてたヤツが真剣になると余計に感動してしまう。あの現象だ。
バトルシステムやグラフィックなど、何から何まで個性的で面白い。そして物語の良さ。
「良いゲームに出会えたなあ」と思うこと間違いなし。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

本作は『ゼルダの伝説』初のオープンワールドとして、その自由度の高さやゲームシステムの面白さが注目を浴びることが多い。
だけど、物語も素晴らしい。
100年前にガノンに破壊されまくったハイラルの大地。100年の長い眠りから目覚めた主人公リンクが、今一度ガノン討伐に向かう物語。
ガノンに対抗する力を得るため、リンクはかつて共に戦った英傑たちゆかりの地を訪れていく。
その時にリンクが思い出す英傑たちの熱い想いにグッとくるんだけど、なかでもミファーの切なさが尋常じゃない。
追加DLCで英傑たちのことがより詳しく分かるんだけど、これがまた泣ける。
また、本作ではシリーズ過去作とは少し違って、ゼルダ姫が不器用で人間味溢れている。徐々に分かって来る彼女のひたむきな想いにも泣ける。
自由度の高さが楽しくて草原を転げ回ったり道草食いまくって、ゼルダ姫を助けに来るのがすごくすごく遅くなってしまったのが申し訳なくなる。
そして、その100年前を描く『ゼルダ無双 災厄の黙示録』。
ブレワイでは回想でしか見ることができなかった在りし日の英傑たちの姿を目にするだけで「生きてる!動いてる!」と泣けてくる。
涙が引っ込むレベルの「ええっ!」な展開もあるんだけど。でも、メインストーリーの結末にもグッとくる。
100年前でも、100年後でも、私は泣いてばかりだ。


